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感想のネガポジの差は性癖の差?「役に立った」人気なBL作品レビューを大解剖!

2020/05/17 11:00

ちるちるに投稿されたレビューに改めて注目!



突然ですが、皆さんはBLに何を求めていますか?

何かをきっかけに手に取ったBL作品。その作品は、様々な感情を読者に与えてくれます。そして、その受け取った感情を言葉にして発散するのが、レビューです。

ちるちるは、たくさんの読者によるレビューによって支えられています。(ユーザの皆さまいつもレビューありがとうございます!)
皆さんのレビューを読みながら、ふと思い立ちました。「役に立ったボタンを押されるレビューは、腐女子のニーズや本音が詰まっているのでは…!?」と。

というわけで今回は、ちるちるに寄せられた作品評価やレビューへの「役に立ったボタン」について考えてみます!

レビューの「役に立った」ボタンって?



BL作品ごとにレビューを投稿できる「ちるちる」。投稿できる最大文字数はなんと2400字! さらに平均レビュー文字数が700前後と、非常に熱量の高いレビューが投稿されています。

BLコミックス以外にも小説、CD、雑誌、はたまた同人誌もレビューページを掲載! そして、各作品に寄せられたレビューごとに、ちるちる会員が押せる「役に立ったボタン」が用意されています。(以下:ボタンと表記)

早速ですが、どんな作品・どんなレビューにボタンが押されているのかを見てみましょう!


「役に立った」ポイントの高いレビューTOP3!



①『すすきのはら』(小説小冊子)
10年以上前に発売された木原音瀬先生の小説小冊子。シリーズの番外編かつ書籍化されていないため、レア度が高い。人気シリーズですが、手に入れるハードルが高くレビューが少ない点から「役に立った」が押されやすいようです。

②『にいちゃん』(コミックス)
登場人物だけでなく読者にも爪痕を残す、鬼才はらだ先生の作品。賛否両論なレビューが飛び交い、それだけ人の価値観や倫理観の臨界点を攻めた作品でした。

③『イエスかノーか半分か』(小説)
もはやBL小説の大御所と言っても過言ではない、一穂ミチ先生の人気作品。該当レビュー自体は「作品が好みじゃなかった」というネガティブに分類されるものです。しかし、同レビュー内にこの作品を布教したご友人の言葉が引用されており、ネガポジどちらの層からも支持を得たレビューとなった模様です。

友人からは
「あぁん?おめぇバカじゃねーの?この一穂ミチ先生の素晴らしさがわかんないって、袋叩きにあってこい!!バカ!!」
だそうな・・・。(40年腐レンズしてます)

 

「役に立った」レビューTOP50作品カテゴリ内訳



さらに、漫画と小説の年間販売作品数の割合を踏まえて考えると、BL小説は非常に役に立ったボタンを押されやすい傾向にあるようです。

レビューが投稿された年と刊行数のギャップがあるのであくまでも例ですが、2019年に刊行(ちるちるへの作品登録数)されたBL小説は838作品、そしてBL漫画は4166作品でした。


ちるちるにはBL小説愛好家ユーザが多いことを踏まえても、小説は漫画より「役に立った」割合が大きいですね。小説は漫画と比較して読書時間が長くなる分、レビュー書ける程度読む時間コストの観点から、BL小説は「情報」としてレビュー価値が高く、レビューを読みたいファンのニーズへ繋がっているのかもしれません。


マズローで読み解く「レビューを書く」心理


レビュアーとしては、役に立ったボタンを押されるとちょっと嬉しい気持ちになりますよね。では、何故BL作品を読むだけで終わらず、長文のレビューを投稿するのでしょうか?

この時のレビュアー心理を「マズローの欲求5段階説」の人間心理学に当てはめて考えてみましょう。

マズローの欲求5段階説では、人間の欲求を下記の5段階に分類しています。

①生理的欲求(生命維持の欲求)
②安全の欲求(身の安全を守りたい)
③所属と愛の欲求(他者と関わり合いたい、集団に属したい)
④承認の欲求(自分を認めたい、他者から価値を認められたい)
⑤自己実現の欲求(能力を発揮して創造的活動をしたい)

1-5番の優先順に並んだ欲求は、低いものから順番に現れ、その欲求がある程度満たされると、次の欲求が現れます。


レビューをすることで、③④⑤が満たされます。そして、③④の満足感を促進する仕組みが「役に立ったボタン」です。ボタンを押されることで他者からの承認、そして次なる創造的活動であるレビューへと繋がります。

一方で、どのようなレビューだとユーザは「役に立った」と感じるのでしょうか。TwitterやFacebookの「いいね」にも通じることですが、そのアクションはコンテンツへか、人へかという議論もあります。

しかしちるちるではユーザ同士の交流は基本匿名であることから、コンテンツ評価を前提に考えます。その上でボタンを押す心理を一言でまとめるとレビューへの「満足」ですが、さらに分解すると大まかに以下の3パターンに分類できます。

 

・同じ感想を持ち代弁してくれた「共感」
・知りたい内容を提供してくれた「情報」
・これまでの自分にない視点等の「発見」 


レビューがこの3点を満たしていると、ボタンを押されやすいようです。ちるちるサイト自体、この3つの思想を軸に運営しています。

もちろんこの点以外にも、①作品の知名度②発行年③電子書籍サイトをはじめとした広告費の投下による認知度拡大等も、作品を知っている人数母数、ひいては「役に立った数」を大きく左右します。(風呂敷を広げすぎるため、この場では議題にしません。)
 

レビューはポジティブもネガティブも混在



お役立ちポイント数の高いレビューは、明るいレビューとは限りません。将来の作品に期待を寄せつつも、中にはネガティブなレビューもあります。ちるちるにおいては、ネガティブ:ポジティブの割合が約4:6。

そもそもレビューは、ちるちるに限らず「良い」より「悪い」を表現されやすい場です。良いと思った読者は読了した時点で満足しますが、悪いと評価した人はその感情を言葉にのせて満足を感じることができるためです。


ネガティブレビューの差は「性癖」の差


ネガティブレビューをさらに分類すると、次のように分けられます。

 

・次回への期待
・満足していない
・他の人に読んで欲しくない(有益な情報貢献)
・自分は正直でいたい
・自分の存在をアピールしたい
・共感したい


特に、「最高」と「最悪」は紙一重。どちらも強い感情を読者に与え、受け取った読者はそれらを発散せずにはいられなくなります。

ちるちるでも例外ではなく、BL作品を絶賛するレビューが多い一方で、ネガティブな批評も投稿されています。冒頭で「BLに何を求めていますか?」と切り出しましたが、求めてる内容つまり自分の性癖との一致または不一致がレビューの正負を左右します。

「萌え」と一言で言っても、その中には世界観・キャラクターの見た目や内面・ストーリー展開それぞれの萌えがあります。例えば、F1層(20~34歳)読者はBLへ刺激を求めている傾向、F2層(35~49歳)はBLへ癒しを求めている傾向があります。性癖カテゴリーの緻密さは一般紙以上ですが、この点がBLの面白いポイントでもありますよね。


【例】レビューでみる性癖の差比較


「BLに求めてる内容の一致・不一致」が如実に現れているレビューが、役に立ったTOP50の中にもありました。

同一作品に対して、2件の両極端なレビューがどちらも役に立ったポイントが高く、まさに好みの隔たりが現れています。(本記事は、レビューのネガポジの是非を問うものではないため、レビュアーを名指しにするような表現を避けるため作品名は挙げません。しかし、非常に著名な作家さんの人気作品です。)

ポジティブなレビューは、リアリティさを絶賛するものでレビュワーは男性BLファンでした。一方、ネガティブなレビューは、ちるちる利用歴が長く3桁ほど評価しているユーザで、作家に個性がないことを指摘する内容です。立場、視点ともに二人それぞれ異なっており、その人らしいレビューと言えるのではないでしょうか。

 

作り手へのリスペクトが大事!


ヘルシーなレビューサイトは、ネガティブもポジティブもどちらもあってこそ。人それぞれ好みは違いますからね。ポジティブだけで溢れたら、宗教に近くなってしまいます。

共感が一つの軸である「ちるちる」。負も正も混在していて、天国でも地獄でもなく"人間界"だなあとしみじみ思いました!

レビューできる場は、一人一人が言葉を気にかけなければ容易に地獄になる場所なのかもしれません。それなのに10年以上もちるちるに熱量の高いレビューが集まっているのは、ひとえにレビュー内容のネガポジに関わらず、ユーザの皆様が作品の作り手や他ユーザの尊重、リスペクトの気持ちがあるからだと思っています。

「良い」と思っているコンテンツを、読者へ懸命に届けようとしている作り手としては、レビューが嬉しい面も恐ろしい面もあります。これからも、レビューする際は作品を0から生み出す方々へのリスペクトを忘れずにいようと胸に焼き付けた筆者でした。

ネガティブな感想をどう公に発信すべきかという議論もありますが、まずは「なぜ私はこの作品に惹かれなかったのか」を通して自分と向き合ってみませんか?もしかしたら、新しい自分を発見できるチャンスになるかもしれませんよ!

むきゃ

やうやう地雷なくなりゆく腐女子

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コメント9

投稿順|最新順

匿名7番さん(1/1)

他人に読んで評価してもらいたいという気持ちで書いていなかったなー、自分の読書メモにしていました。それとくじ引きが魅力で、書いてました。
BL風に言うなら、レビューコーナーは、読みたい本を探す人が本に出合うハッテン場ってことかな。それなら、もっと魅力ある書き方を会得しなきゃいけないのね。

読者の自己満足で終わるレビューではなく、著者につながる激励システムであれば、良い作品を生み出して欲しいというファン心理が上がります。
書きっぱなし吊るしっぱなしは、寂しいわ。

匿名5番さん(2/2)

>匿名6番様
早速のレス、ありがとうございます。
探して読んでみますね。

匿名6番さん(1/1)

>匿名5番さま
レビューランキングの期間を「通年」にして、各部門の上位のレビューを「役に立った順」にしてみてください。なるほど上にくるレビューが、ネガポジ両極に分かれる作品が、結構あるのです。「神」が続くわけじゃないんですね。読み応えのあるレビューばかりでおもしろかったです。例に上げられたレビューはこれかな?というのが、ありましたよ。

匿名5番さん(1/2)

ネガポジレビューを比較して読んでみたいんですけどどの作品の誰のレビューのことか分かりません。
2019年発表のものですか?
どなたか調べ方でも構いませんからヒントを頂けませんか?

匿名4番さん(1/1)

なんか大学の講義みたい(笑)しかも熱血教師(褒めてます)。いいレビュー書くための勉強になります。

匿名1番さん(2/2)

あ、分かりました。今読んで来ました。ヒント、出し過ぎでしたね。正に記事に書かれているとおり、でした。視点が違うと評価も違う。ですが、両者共に作品と作家さんへの愛あるレビューだと思いました。私もそんなレビューが書ける様になりたいです。

匿名3番さん(1/1)

すすきのはらが一番最初に出てきて驚きました。基本レビューにあらすじを細かく書いてあるものは必要性を感じず「お疲れ様」としか思えなくて飛ばすのだけど、手に入らない本のものには有難く感じて役に立ったボタンを押しました。

匿名2番さん(1/1)

うーん、前からこのシステムに疑問を持っているユーザーとしては、分析の根拠が大雑把すぎてご都合主義に感じてしまいました。
読後感想のネガポジが当たり前なら、レビューも役に立ったボタンと役に立たなかったボタンのセットで分析しないと説得力なくないですか?レビューに共感できなかったユーザーのネガ感情がカウントされずに役立ちポイントだけでそのレビューの中身を判断しろっていわれましても。レビュアーがやる気なくすリスクからそこを伏せてるのはわかるけど、レビュアーランキングが売りのこのサイトなら尚更配慮がいると思うんですが。
お遊び程度の記事なんだったら真剣に読んでコメントしても徒労なのはわかってますが…
ちるちる大好きだけど、なんかふわふわしてるとこもあってよくわかんないんだよなー。

匿名1番さん(1/2)

襟を正してしまう記事でした。記事中の高評価レビューを読んでみたいです。

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