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百合作家が描く男×男の妖しい世界

2013/09/09 19:32

岸虎次郎の、ホモ漫画ともBLともいえない余韻
雑誌『マンガ・エロティクス・エフ』(太田出版)83号に『冗談だよ、バカだな』/岸虎次郎が掲載された。
オムニバス形式の読み切りシリーズで、「本当に美しいものの前には、男と女の区別などない。なにものにも揺るがない美を描く」という触れ込みで禁断の愛を描いていく予定だ。

作者の岸虎次郎は、『オトメの帝国』『マルスのキス』など百合作品を主に描いているが、今回は180度転換で男×男を打ち出した作品となっている。
内容は、男子校に通う幼なじみの二人が、ふとしたことから電車の中でお互いの股間のさわりっこを始めるというもの。

ラブまでには至らないが、シチュエーションがとても新鮮。ホモ漫画ともBLともいえない余韻が、読むものに新しい感覚を目覚めさせる。

以前、『男主―DANSH―BLアンソロジーGalettes』というアンソロジーが電子書籍で販売された。こちらは百合をメインに描く男性作家がBLを描くというコンセプトだったが、エロシーンにあまり力点が置かれていなかった。
男主―DANSH―BLアンソロジーGalettes - BOOK☆WALKER

BL、百合ともに描く作家は、紺野キタ、蔵王大志&影木栄貴、三国ハヂメ 、さかもと麻乃、そして最近は短編で中村明日美子などがいるが、このたびの岸虎次郎のように男性作家としてどちらの同性愛もエロをメインにがっつり描くというのは珍しいのではないだろうか。
今後も男性が描くテイストのBLが受ければ、さらにBLの地平は広がっていくだろう。
マンガ・エロティクス・エフ vol.83 のコンテンツ - マンガ・エロティクス・エフ

エフ83号の見本がきました! - エフ編集部ブログ

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