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世界のセレブ、犬の飼い方躾け方 私の選んだ愛ある鬼畜♪ 『石黒和臣氏の、ささやかな愉しみ』

2009/02/27 00:00

人気バンド「GNOSIS」のリーダー・石黒善臣の兄である和臣は外資系企業のサラリーマン。彼は妻も公認の鬼畜なゲイなのだった。大人気シリーズのちょっとアブナイサイドストーリー、こちらもナカナカ人気です。

私は、新しく腐な友だちが出来ると、大抵遅かれ早かれこのシリーズを進めます。
さすが私と友だちになれるだけあって、皆やはり感性、というか趣味嗜好が私と似ているのかも知れません、大抵の人が面白い位この作品にはまって行ってくれるんですよ。
その中の、既にはまった友人の一人が私にこう言いました。
「このシリーズは私のバイブルにします」
バイブル……何かいい言葉だな。響きもいいよ……バイブル、よし、じゃぁ私もこれバイブルにしようっと☆

石黒和臣は、外資系企業のエリートサラリーマンです。
実は、彼は「犬」を飼うのが大好きな鬼畜なゲイ。
彼には家にちゃんとした奥さんがいるのですが、奥さんも旦那同様の趣味で「犬」を飼っていたりするので、夫婦の間には性的な営みなんかは全然ありません。むしろ仲の良い友だち感覚で。
石黒さんは朝からとてもご機嫌です。それというのも、今度自分の課に、かわいい新しい社員が入ったからなんですね。彼の名前は平山 千聖 (ひらやま ちさと)。
とても気がよくておとなしい子で、言ってみれば、ちょっと頼りない、守ってあげたくなるようなそんなタイプ。正にそういうタイプが大好きな石黒さんは、早速その新人を自分の「犬」にしようと算段をめぐらせます。
石黒さんは、彼の書類を故意に一枚隠したり、間違ったお使いをさせたりします。そして、自分を頼ってきた彼の心のスキを突き、彼を夜の会社でやさしくやさァ?しく、甘い言葉で抱き寄せ、SEXまで持ち込むのですよ。
そうして、だんだんとこの新人社員、を自分だけに忠実で、素直でみだらな「犬」に仕立て上げて行まきす。

さて、みなさんここまで言えば、さすがにもうお分かりですね?
そう、このシリーズ、「犬」というのは、生物上の本当の犬のことではないのです。
生まれた時は無論人間、無論大きくなっても、少なくとも見た目だけは、いつまで経っても人型のままです。
主人の命令には絶対服従で、主人を敬い、尽くし、そしてその代りに自分はこの主人から、精一杯の愛情を受け取ることが出来る、まさにあの動物そっくりになる事なんですよ。

ここまであらすじ言うと、「何だよ、結構普通にありそうな感じのBL話じゃん。これのどこが一体バイブルなワケぇ?」と思う人もいると思います。
う?ん、そうなんですねぇ?実は私も上の書いてて気が付きました。何かこういうウブウブな子だまくらかして、手篭めにしてゆくゆくはその子を自分好みのインランな「犬」にしたてて飼う、鬼畜ストーリーだったら、私もこれ以外に何冊も何冊も読んだ気がします。

別にそれらと比べる訳でもないのですが、でも実は私コレ一冊目読んだ時、それ程はまりはしなかったんです。
この本を最初に読んだ当時、まだ私自身がBL鬼畜物があんまり好きでなかったから、って言うのがまぁ大体の理由なんですが。あ、でも勿論鬼畜解禁大フィーバー (?) 状態となった今では、一冊目も読み直してみてもんのすごく面白いです。
本格的にコレにはまったのは二巻からなんですよね、実は私。
なんと言うか……今から思うと、一巻丸ごと何だか序章だったみたいな、そんな感じもしてきます。

二巻目からは、だんだんとワールドワイドでリアルでファンタジックな「鬼畜」ストーリーになって行くんですよ。その何か、一見ありえないようなバランス感覚が絶妙なんですね☆
一巻の最後で、石黒さんは、フランスへ旅立ちます。
石黒さんの伯父さんは、世界規模の大グループ、PARADIS (パラディ) の総統です。つまりは予想も付かないほどの大金持ち。
その伯父さんの後を継いで、石黒さんは時期総統となるために行くんてすね。
もちろん奥さんと奥さんの「犬」の志賀、すっかり「犬」になった千聖も一緒です。

二冊目からは、話の舞台はフランスに移行します。
フランスでは、ジョベールという城に石黒さん達は、伯父さん伯母さんと住むことになるのですが、実はこの二人も、「犬」が大好なんです。
勿論、この場合も「犬」って言ったらアレですよ? 人型の人語も解するヤツです。
この巻から、石黒さんには毎回毎回沢山の「犬」が出てきます。
石黒さんが日本に行って連れて帰ってきた「犬」もいます。
ここが一番重要なところなんですが……実はここに出てくる「犬」達は、皆すごくすごく幸せそうなんですよね。二冊目の後半部分に、千里わんこ視点の話があるのですが、もうなんか、すっごくほのぼのっっとしていてかわいいんですよ!!! 健気で、石黒さんに良く懐いていて、「犬」の鏡って感じします。もうホントに……ウチのバカ犬 (注 こっちは本物の生物学上の犬です) にも、是非是非この千聖わんこのかわいさを見習わせたい……

石黒さん、ものすごく口が上手くて、色々な…特に性的な知識がものすごいんですよ。
もうなんか石黒さんにかかったら、真っ黒いものまで純白だと言いくるめられる、みたいな。
その石黒さんの、数々の薀蓄もまたこのシリーズの読みどころの一つです♪

そうそう、肝心なことを書き忘れていました。
実はこのシリーズ、元々は同じ作者の「天にとどく期」というシリーズのサイドストーリーなんですよ。こっちの本編シリーズは、カナリシリアスなモードです。最近なんかこのシリーズリニューアルで花丸文庫から出ていますので、入手も比較的簡単かな?
でも何故か石黒シリーズファンって、この本編シリーズ全然読んでないって人、多いんですよね?

巻が進むごとに「これでもかこれでもかっっ」って位パワーアップしていくこの私的鬼畜「神」でバイブルなこのシリーズ (爆) あなたも是非是非ご一読を♪♪

紹介者プロフィール:カノアマスミ
作家単位で好きなのは、小説家で吉田珠姫、夏樹碧、小鳥遊てつみ、漫画家で細倉ゆたかに國居亨。ギャグもシリアスもマルチで読むが、本人自体は無意識に性質がお笑いらしい。最近、眼鏡に過剰反応示すようになったので、とりあえず、このサイトの店長 (?) キャラには深い愛着を覚えた。年下攻めと癒しなおっさん受けと生徒×先生、ショタ×大人、旦那様×年上執事、なんかも好き。只今BL挿絵を描ける絵描きになりたいと、日々研磨中。

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コメント6

投稿順 | 最新順

マリカさんへ

そうなんですよ。だってただ「鬼畜なゲイ」とか書かれていてもねェ~? 「鬼畜」っていう概念自体が全然他と違うんですもんね。(笑)
1巻のあとがきにあった、蝶の羽をむしる男の話、あれが鬼畜の本質だと私も思いますよ、うん。(笑)

宮川さんへ

決め手は1巻ですよね。
あそこがまがりまりにも大丈夫な人だったら、後は加速度ついてダダダーッてカンジですよ。(笑)
BL界広しと言えど、このシリーズと同じようなカンジの鬼畜って他にないですよねぇ~私の知る限りでは。

はじめまして

わたしにも石黒シリーズは バイブルです♪
そしてやっぱりサイドストーリーから入りました。

たしかにこの作品は あらすじを見るだけでは他の作品とのちがいがわかりづらいですよね。
でも似て非なるもので この石黒シリーズじゃないとバイブルにはならない。
その差は歴然としていて わたしはこの本に出合えてとてもよかったと思うし たまにわんこになりたいなぁと思ったりもします 笑

匿名さん

初めまして。
私もそのシリーズは読んだ事があります。
確かにハマっちゃいますよね。

あきらさんへ

ただ単に淫乱だとか、それだけじゃなくて全ての行動がわんこだ、って言うのがまたいいんてすよ。
他のBL鬼畜にあるように、屈辱に耐えているようなカンジの犬っていうのはこのシリーズ、一匹もいないんですよ、マジで。
このシリーズ読んでいると、いっそ石黒さんは、犬にしかなれないような人間をいちいち選んで犬にしているので、すっごくすっごくいい人のような気もしてきます。

是非是非読んでみてくださいね♪ 好き嫌い以前の問題で「こんな鬼畜もあったのね~☆」ってなる事うけあいてすので。(笑)

愛のある鬼畜!

BLで鬼畜というと、あんまり受けがいい思いしてないことが多いんですけど…これは違うみたいですね(笑)
今まで鬼畜モノって避けていたんですけど、挑戦してみようかなと思いました。

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