BL情報サイト ちるちる

BLニュース

BLニュースは標準ブラウザ非対応となりました。Google Chromeなど別のブラウザからご覧ください。

異論は認めません!? 私のイチオシはこれ!46

2012/12/14 00:00

新刊の中から、話題になっている作品、私のオススメ作品などをピックアップして紹介します。視点は少々(いや相当?)偏っていることもありますので、ご注意くださいませ?。
今回は2012年11月の新刊から、本編で存在感たっぷりだった脇キャラのスピンオフ作品を紹介します。世界観やキャラの関係をより楽しむために、是非本編も併せてどうぞ!

■アウトフェイス/英田サキ/挿絵:葛西リカコ/Chara文庫

「ダブル・バインド」のスピンオフ作品。本編で存在感ある脇カップルとして登場し、大活躍していた新藤と忍の話です。

『アウトフェイス』
新藤隆征が東誠会の三代目となり、本宅で共に暮らす事になった葉鳥忍。新藤を愛しながらも一線を引こうとしていた忍は、大怪我を負うこととなった事件によって、新藤の愛を受け入れ逃げないことを決めた。しかし、新藤との関係が順調であるにも関わらず、忍の心は不安定なまま。新藤の愛娘・葉奈に対する感情を、忍はうまくコントロール出来ずにいて…。

愛人という立場ではあるものの、本妻・美津香を既に亡くしている新藤にとっては唯一のパートナーである忍。忍の気持ちは揺るぎなく新藤に向かっていて、新藤の忍への愛情も確かなのに、忍の心は未だに落ち着きません。その原因は新藤の娘である葉奈。葉奈の出生を知った忍は、葉奈に対する感情を整理出来ないままでいます。葉奈のことを愛しているのに、その存在を厭わしく思い、そんな自分を嫌悪する。新藤と出会い愛することも愛されることも知ったのに、忍は未だに自分を肯定出来ずもがいている。でも、自分の醜さに苛立ちながらも逃げ出さず、向き合おうとしているのは、新藤と葉奈との生活を大切に思っているからこそ。自己嫌悪に陥っても頑張って前を向いている、そんな忍が愛おしくて仕方ありません。
そして、そんな忍を見守る新藤がいいですね。新藤以外にも、ちゃんと忍の周りには理解者がいる。意地を張っていても、自分と、愛する人たちの幸せを感じられるようになった忍の姿に安心させられます。

今回の事件、ターゲットに対する忍の感情が怒りではなく悲しみだったのが印象的でした。ここでかなり話に深みが出たように思います。忍の心の問題は簡単に解決出来るものではなくて、それをどう解決して話をまとめるのかなと思いながら読んでいましたが、無理なく納得出来る形でした。
その流れで、最後新藤の言葉はとても効果的! 忍と一緒に、読み手の心も胸を撃ち抜かれること間違いなし! 新藤さん、ステキすぎです。

『名もなき花は』
まだ美津香が生きていた頃、新藤と一緒に暮らしながらも愛人候補のままだった忍が正式に愛人になるエピソード。
瀬名との過去や、美津香のその後の事を知った上で読むと、新藤と美津香の言動にいろいろ感じさせられます。新藤は新藤で乗り越えてきたものがあり、忍と今の関係に至った背景には、忍が感じている以上に新藤の想いが詰まっていました。

--
ふたりの関係が本格的に始まった過去の話と、本編のその後の話。2話とも短い中に内容がギュッと詰まっていて、最後は胸一杯になりました。忍かわいい。そして新藤さんかっこいい!
本編のカップル・瀬名と上條もちらりと登場しています。忍の側から見ると、瀬名の恐妻っぷりが分かりますね(笑)「ダブル・バインド」、こちらのふたりの続編も読みたくなります!


■バンフォード侯爵家の執事/池玲文/SBBC

「No.99 : 人間玩具」に脇で登場した執事・グレアムを主人公としたスピンオフ。時間的には、おそらく前作から7,8年後。前作の主人公で、まだ子供だった侯爵家の跡継ぎ・レナードが大人になっています。

『バンフォード侯爵家の執事』
バンフォード侯爵家にバトラーとして仕える事になったアレックス。しかしそこには、以前ある夜会で出会ったグレアムがいて…。

アレックスとグレアムの出会いは10年前。まだグレアムが執事になる以前、夜会とは名ばかりの乱交パーティで給仕をしていたアレックスは、そこでグレアムと出会っています。恋に落ちたアレックスに対し、グレアムは振り向きもしなかった。そんな過去があっての再会なのでグレアムを意識しまくりのアレックス。認めて貰うためにアレックスは一生懸命慣れない仕事に励み、そんな姿を見て、つれない態度だったグレアムが次第に…という展開で話が進みます。
グレアムがドSなのかと思いきや優しくてドキッとさせられます。口では突き放していても、アレックスの健気押しを割とあっさり受け入れている。前作でもそうですが、グレアムが意外と人間くさいですね。感情を見せないダンディなドS髭オヤジに見えるのに、ドSな態度の隙間から優しい一面が見え隠れ。アレックスは自分の事に必死でそんな綻びになかなか気付かないのですが、ふたりのやりとりは端から見ると「バカップル!」な甘さです(笑)
そして! エロもステキ! 一番の見所(?)はあの体位ですね! 何というか、自己完結出来るってすごい事だ…。
髭オヤジも美味しく、エロも満載でした!

『The SHOW』
見世物小屋でショーとして双子でセックスをさせられているイエンスとハンス。ある日、逃げ出すチャンスが訪れるのだが…。

「No.99 : 人間玩具」と『バンフォード〜』に登場しているフィンがかつていた見世物小屋にいる双子の話。R18雑誌が初出だけあって、エロが全面に出ています。見世物小屋のあやしい雰囲気が伝わって来てワクワクしていたところに、アレが登場しました。○禁……! 我慢できずという展開もよいですが、快感がきわまって失○してしまう展開も美味しいですね!

『バンフォード侯爵の恋人』
レナードとフィンのトラブルのエピソード。前作では少々歪んだ性格の子供だったレナードが、成長してちゃんとフィンを思い遣り、将来のことも考えていて、その変わりように吃驚!

--
『The SHOW』は話が独立していますが、本編とキャラの繋がりがあるので、1冊すべて同じ世界観の話になっています。池先生の作品はどれもそうですが、背景や衣装の細かい装飾もしっかり描かれていて、世界観に惹き込まれますね。前作も萌えの詰まった1冊でしたが、今回も萌え満載ですよ! むふふふ。

紹介者プロフィール:にゃんこ
長い冬眠期間を経て数年前に復活。内容はもちろん大切。でも萌えるHも大好物! 心躍る萌えを求め、腐海を彷徨う流浪の腐女子。 小説&コミックスを中心に、BLCD、BLゲームなども含めた感想をブログで書いていますので、そちらもよろしくお願いします! http://macnyanko.blog22.fc2.com/

アクセスランキング

最新BLニュース

オススメニュース

最新のコメント

PAGE TOP