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古典BL小説集 5月11日発売

2015/05/03 03:50

『ゲイ短編小説集』『美少年尽くし』に続き各国の女性作家による男性同性愛小説を集めたアンソロジー『古典BL小説集』(編:笠間千浪)が平凡社ライブラリーから出版されます。
その多くはこれまで邦訳がないため(長編はあらすじ+抄訳)、マニアな方には貴重な作品集となるでしょう。

自然を逸する者たち  ラシルド
アンティノウスの死  ラシルド 
ベルンハルトをめぐる友人たち アンネマリー・シュヴァルツェンバッハ
水晶のきらめき ジャネット・シェイン
馭者 メアリー・ルノー 
恋人たちの森 森茉莉
もうひとつのイヴの物語 マリオン・ジマー・ブラッドリー、ジョン・ジェイ・ウェルズ

この作品集に名を連ねる作家はみな女性ですが、作品だけでなく彼女たちの波瀾万丈の人生も相当おもしろいです。

男装の麗人 
ラシルド
騎兵隊の士官とブルジョア資産家の妻の間に生まれました。しかし不釣り合いな身分を押して結婚したため、ラシルドが生まれたあとは不仲に。妻は子育てに無関心、夫はラシルドを男のように育てるという状況でした。そんな幼少期の影響があったのか、男装や乗馬、フェンシングなどもたしなみました。
彼女の作品はジェンダーに関するものが多く、内容も当時とすれば奇々怪々すぎるものでした。
彼女の代表作『ヴィーナス氏』は1884年、フランスで出版されるや「世間の轟々たる非難が巻き起こり」発禁処分になります。しかしオスカー・ワイルド始め、一部の作家たちから熱狂的な支持を得て、デカダンス期の有名な作品として今にも名を残しています。

男性作家と間違えられる
メアリー・ルノー
看護婦の資格もとっているマルチな能力の持ち主。あまりにも記述がリアルなので、女性ペンネームを使った男性なのではないかと思われたこともあったようです。
収録されている『馭者』はダンケルクの戦いから生還し療養している主人公が、2人の青年に出会う物語。この作品は彼女が無名時代に出版されたこともあり、ほとんど売れなかったようです。しかし古代ギリシャ世界を描いた『アレクサンドロスと少年バゴアス』アレクサンドロス三部作が優れた歴史小説として、そしてゲイ小説としてロングセラーになり、その後再販して人気を博しました。



女?男?生けるアンドロギュヌス神話
アンネマリー・シュヴァルツェンバッハ
スイス生まれの彼女は、写真からもお分かりのように男と女を同時に魅了するアンドロギュヌス的なカッコよさを持っていました。在学中からジャーナリストと働き、その後も世界各国を渡り歩きます。
ベルリンでは、トーマス・マンの娘エリカ(レズビアン)に彼女は恋し、エリカの兄クラウス(ゲイ)と生活を共にします。『ベルンハルトをめぐる友人たち』はそうした時期の自伝的小説といわれています。
1942年、自転車転倒して頭に大怪我を負います。適切でない治療もあって、彼女は34歳では波乱に富んだ短い人生をとじました。

BL、食事漫画、キラキラネームのフロンティア
森茉莉
森鷗外の娘。「子どもがそのまま大きくなったような人」と評される生活能力の無さ、そして「食いしん坊」というキャラクターは、自他共に認める所だったようです。そのため食べ物の表現が念入りです。
独特の文体と豊かすぎる表現力がすばらしく、BLジャンルが確立していなかった頃の腐女子を魅了しました。耽美小説の先駆者であり、現在の食べモノ系作品の開祖といっていいかもしれません。そしてキラキラネームの開祖?


本書の解説もかいなり濃いとのことですので、興味のある方はぜひ手にとって見てください。

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コメント1

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歴史上の、男装していたり男性的な雰囲気の女性の中には実はトランスジェンダー男性もいらっしゃるかも?と思うんですが、故人には確認のしようがありませんね。

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