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漫画家×ファンによるBLの集いに潜入!【台湾取材記その3】

2015/07/20 12:15

台湾で開催された腐女子パーティーに迫る!

しばらく連続して台湾関連のレポートをお届けしてきましたが、記者が渡航した本来の目的は、台北で開催されたあるイベントの取材でした。

それというのが、以前お伝えした台湾の大手出版社・東立出版社主催による「腐女子スイーツパーティー」です!



BL作品では、宝井理人先生『テンカウント』や、桜日梯子先生『年下彼氏の恋愛管理癖』『抱かれたい男1位に脅されています。』など、今を時めく人気作をこぞって翻訳出版している東立出版社。

そんな同社が今年1月、満を持して台湾初のBL季刊誌『Touch+』を電子書籍としてリリースしました。

『Touch+』に掲載される作品は、すべて台湾人作家によるオリジナル漫画。これまで日本作品の勢いに隠れてしまいがちだった台湾漫画が、ついにその魅力を存分に発揮する場が設けられたのです!

今回企画された「腐女子スイーツパーティー」は、その『Touch+』に寄稿する漫画家と読者とをつなぐ、一種のファンミーティング。甘いものとお茶を楽しみながら、憧れの先生と共に大好きなBLを語り合う……読者にとって、こんなにも幸せな機会があるでしょうか!?

そんな熱いイベントの会場となったのは、街の中心地・台北駅と、アニメイト台北總店も店舗を構える流行発信の地・西門駅との中間にある「星巴克 重慶門市」(スターバックス 重慶店)。日本統治時代に辻利茶舗があった建物を利用しオープンしたという、お茶に大変所縁のあるお店なのだそう。


レトロさを残したとてもきれいな建物です

 
おなじみのスタバロゴ

イベント前には漫画家陣へのメディア向けインタビュー取材も行われ、興味深いお話をたくさん伺うことができました。その模様はさらに別記事にて、たっぷりお届けしたいと思います!

腐女子、腐男子が続々と来場!

今回この場所に集ったのは、今年4月リリースの『Touch+ vol.2』の購読者から抽選で選ばれた約20名の読者と、同号に寄稿している5名の作家陣。3階ワンフロアを貸し切っての、大々的な催しとなりました。

会場内は複製原画や巨大パネルで飾られ、ステージには大きなスクリーンも用意されています。ケーキやフルーツ、お茶はバイキング形式となっているほか、なんとファンを迎える東立出版社『Touch+』編集部の方々は、みなウェイター&ウェイトレスのコスプレ姿! どこまでもこだわりを感じるスイーツパーティーです!




美麗ポスター、巨大パネルがファンをお出迎え♪




お茶やケーキでいっぱいのテーブル


壁に貼られた複製原画

しばらくすると、腐女子、腐男子の皆さんが続々とやって来ました! よく見ると彼らの座席には何かが置いてあります。





「○」と「×」が表裏になった札とマジック、そしてカードのようです。そのほか東立出版社のニュースペーパー、この日出席の作家陣のイラストが入ったしおりなども配布されていました。

以下がそのニュースペーパー。


一面には、記者も特典をゲットしたBLフェアの宣伝が


開くとこんな感じ

『週刊少年ジャンプ』作品の広告や、台湾の少女漫画、またライトノベルの宣伝なども見受けられました。

実は東立出版社は『週刊少年ジャンプ』作品の翻訳版のほとんどを手掛ており、人気作は日本の雑誌と同時進行というから驚き。ちなみに、なんと『テンカウント』などの話題性あるBL作品も日台同時連載なのだそうです。本当の意味で時差の無い時代になっているのですね……。

ついにイベントスタート。登場した漫画家は…

さて、そうこうしているうちに場内はすっかりBLファンたちで埋まってきました。ウェイター姿の男性司会者(もちろん編集部の方)がイベントの説明などを行ったところで、ついに先生方の登場です!!

大きな拍手、呼び込みに合わせ作家陣が入場し登壇……


!!!!??

登場したのは、白マスクに黒マントの5人組! 怪しすぎる! しかし会場は爆笑と歓声で大盛り上がりです。

実はこれ、台湾の人気バラエティ『康熙來了』のパロディなのだそう! 番組のなかで女優に化粧を落とさせスッピンとの差を比較するというお馴染みの企画があり、その登場シーンをもじっているのだとか。

さらに先ほど机の上に置いてあった、一見何の変哲もないマルバツ札も、現役の大学生を集めて様々なテーマを語り合う人気トーク番組『大學生了沒』のパロディ。トーク内容に対して意見の賛否を表すときに使うとのこと。ファンを楽しませるため、細かな部分まで配慮されていることがよく伝わりますね!

クイズ形式の紹介文をもとに、ファンが先生方の名前を当てるというユニークな方法で、一人ずつマスクとマントが外されていきます。









先生方の素顔が現れると、ファンからは拍手とともに「我愛你!(大好きです!)」と熱い声援が飛びます♪

では、ここで今回出席された漫画家の皆さんをご紹介!


依歡先生

ベテラン少女漫画家として様々な受賞歴を持つ依歡先生。『Touch+』第1号の表紙も担当し、同誌では美麗なタッチが映える時代物BLを連載されています。一にも二にも美少年大好き!


李崇萍先生

『Touch+』第2号の表紙を手掛けた李崇萍先生も少女漫画家として活躍。「少女漫画に登場する男性キャラの絡みが読みたい!」という読者の声に応えたスピンオフとしてBL作品を描いたのだとか! ツンデレ受けが好き♥

 
比千留先生

初のBLコミックスも発売され注目を集める比千留先生。『Touch+』では王道の学園ものを描いています。影響を受けた日本の商業BLは中村春菊作品


花信先生

ストーリー担当のお姉さん(右)、作画担当の妹さん(左)という、姉妹二人三脚で作品を作り上げる花信先生。雑誌掲載作品はファンタジー&ミステリ要素もある擬人化BL!

Q&A、ゲームタイムなど盛りだくさん!

先生方の紹介が済みそれぞれ着席すると、まずは漫画家への質問タイム。「どんな時にアイデアを思いつく?」「どんな受けや攻めが好き?」など読者が気になる疑問を司会者から紹介していきます。
(こちらの内容は次のインタビュー記事でも詳しくお伝えしますので、お楽しみに♪)

その中でも特に白熱したのが、先生方の萌え属性や好きな受け&攻めについて!

力強く「美少年萌え」を訴える依歡先生、
「攻めなら腹黒、受けはツンデレ!」が最萌という李崇萍先生、
それに同意する腹黒攻め好きの比千留先生、
そして全力で「年下ワンコ攻め×年上男前女王受け」を主張する花信(姉)先生……

などなど、何処の国でも萌え語りは熱いものなのだと実感! また萌えポイントであるとともに「こういう男性が好き」という声も多数あり、キャラに理想の男性像を反映させている先生が多いことが分かりました。
 
それに対して「男前というと…毛深い感じがいいですか?」と素っ頓狂な合いの手を入れる司会者との掛け合いが楽しく、会場は笑いが絶えません。

ついには、想いが溢れすぎた先生方に対して「ちょっと何言ってるかわからない!(笑)」と編集部の男性スタッフからストップがかかったのでした(笑)






白熱トークに笑いの絶えない会場

またこの質問コーナーでは、先生方の回答に関するクイズを出し、正解したファンはその場で直筆サインが貰えるという嬉しい企画も同時に行われ、大変な盛り上がりを見せたのでした。

うまく描けるかな!? 美麗チョコアート

そんな熱気を引き連れたまま、ゲームコーナーへと突入。会場に運ばれてきたのは……


紙皿とチョコソース、そして注射器型容器!

お察しの通り、時間内でお皿にチョコアートを描けるか!? というもの。漫画家の皆さんは、ペンがチョコに代わっても素敵なイラストを描き切ることができるのでしょうか?

会場の中から挙手の早かった人が代表で各先生のアシスタントにつくようです。ファンにとっては一生のうちにあるか無いかという貴重すぎる体験!

まず対戦(?)したのは、花信(妹)先生と比千留先生です。


真剣な表情のお2人と、その様子を興味深く窺う後半組

サポート役のファンの皆さんも、傍らで応援の言葉をかけながら時折チョコを補充したりと、ナイスアシストを見せます。
そうして完成したのがこちら!


比千留先生の作品

 
花信先生の作品

短時間、そして何より描き慣れないチョコペンで、こんなにも特徴が出せるとは……。
会場から拍手か上がるなか、引き続き次の対戦へ!

 
負けじと集中する李崇萍先生と依歡先生


徐々に輪郭が出来上がり……


ついに完成!

細部までこだわりが見える李崇萍先生(左)と、着物の美少年という得意分野で攻めた依歡先生(右)。

最後にサポートを務めたファンと記念撮影をし、ゲームコーナーは終了。4名のチョコアートを眺めながら、漫画家ってやっぱりすごい……! と驚きを隠せない記者なのでした。

台湾漫画家おすすめのBLって?

後半、再度設けられた質問コーナーでは、日本のBLファンも気になる「最近おすすめのBL作品」について様々なお話を聴くことができました。

「影響を受けたのは中村春菊作品」という比千留先生が推す作家は、日高ショーコ先生
日高作品は漫画家、編集部、一般読者と、どの方面からも支持を集めており、人気なのは日本同様『花は咲くか』『憂鬱な朝』各シリーズとのこと。

一方、「私の好きな作品は(古すぎて)もう無いの」と笑う依歡先生。最も衝撃を受けたのは、少年愛を描いた歴史的名作、竹宮恵子先生『風と木の詩』だそうです。

また最近では、東立出版社が配信している、新書館作品をまとめた電子雑誌『Darling+』をチェックしており、特に注目しているのはやはり宝井理人先生の『テンカウント』だと話してくれました。

李崇萍先生が「リアリティが感じられて好き」と語ったのは、今市子先生の作品。
さらに水城せとな先生の「同棲愛シリーズ」をおすすめに挙げた際には、スタッフからも「あれいいですよね!」と興奮気味の声が上がっていました♪ 

そして黒髪強気受け好きの花信(姉)先生は、実物を持参する力の入りようでヤマシタトモコ先生『さんかく窓の外側は夜』を熱烈推薦!

そのほか「東立出版じゃないので……」と控えめでしたが、トウテムポール先生の「東京心中シリーズ」もお気に入りとのことでした。さすが年下ワンコ攻め×男前女王様受を公言されるだけありますね!

作品紹介ではまさかの羞恥プレイが

イベントも終盤に差し掛かり、トークは『Touch+』に掲載された各作品の話題へ。先生個人の作品メモが公開されたり、実際の漫画のワンシーンを見ながら制作秘話が語られたりと、普段聞くことのできない裏話の数々にファンも皆真剣に聞き入っています。




作品の解説をする先生方


制作メモについて語る比千留先生

作家陣の話のなかでも興味深かったのは、全員が口を揃えて「エッチシーンが難しい」と答えていたこと。特に男性のナニを描くのが非常に大変らしく、中には「そういうビデオを見ながら勉強しています!」と明かしてくれた先生も。



そんな中、どどん! とスクリーンに映し出されたのが、李崇萍先生のこちらの絡みシーン! ファンからの黄色い声に、先生も照れ臭そうな表情で画面を直視できない様子。

するとおもむろに、司会者の男性がこの場面のモノローグを音読し始めたのです。突然の出来事に「やめてー!(笑)」と慌てふためく李崇萍先生。

ファンは大爆笑、とても微笑ましい一幕でしたが、自分の身に置き換えると消えてしまいたくなる羞恥プレイです……なんということを(笑)

そうしてイベントは、7月13日にリリースの第3号『Touch+』の予告を締めくくりとして無事閉幕!

今号のテーマは「擬人特集」。vol.1、vol.2とはまた違ったラインナップの漫画家が登場しているというのも期待大!
なおこちらはすでに東立出版社の電子書籍サイトにて無料配信されていますので、皆さんぜひ覗いてみてくださいね♪

来場したファンに突撃インタビュー!

先生方との記念撮影を終え、意気揚々と帰路につく幸運な読者の皆さん……。

なんとここで、編集部の方のご厚意により、心優しい腐女子&腐男子の各1名ずつに少しだけお話を聞くことができました!

Q.どんなBL作品(作家)が好きですか?

腐女子Aさん:台湾でサイン会をしてくれている先生の作品は大体読んでいます!
 
腐男子Bくん:(羅川真里茂先生の)『ニューヨーク・ニューヨーク』です。初めて読んだBL作品なので!

Q.どんなきっかけでBLファンになったのですか?

Aさん:冬水社の作品を読んでいくうち、BLも好きになっていました。具体的には、小田切ほたる先生の作品なんかをよく読んでいましたね。

Bくん:『ニューヨーク・ニューヨーク』がすべてです! 特にどの部分がというより、作品が醸し出す雰囲気とか、なんでか心惹かれるんです。あの作品を呼んでBLというジャンルに目覚めました。

Q.一番最近買ったBLはなんですか?

Aさん:(宝井理人先生の)『テンカウント』です。

Bくん:僕も同じです(笑)

(編集部の女性:みんな読んでますよ!本当に大人気なんです(笑))

Q.お友達など、周りで人気がある作品はなんですか?

Aさん:やっぱり『テンカウント』ですね。

Bくん:自分の周りもそうです!

Aさん:あとは(桜日梯子先生の)『抱かれたい男1位に脅されています。』もみんな読んでます。

Bくん:(左京亜也先生の)『クロネコ彼氏』シリーズも人気がありますよ。

Q.お2人の萌え属性を教えてください!

Aさん:やっぱり男同志の恋愛という部分が大切なので、女っぽいのはだめです。それ以外なら、私は何でもOKです!笑

Bくん:好きな属性というのはなくて、BLならストーリーを一番重視してます。あと僕はあまり現実的すぎるのは好きではないですね。

――お2人とも、貴重なお話をありがとうございました!

日本ではなかなか味わえない、漫画家&ファンの交流型イベントの模様、いかがでしたか?
現場に居合わせた記者は、作家陣、読者、そして編集部の皆さん、会場にいるすべての方々のBL愛を強く強く感じ、心が揺さぶられる思いでした。

次回は、同イベントに参加された先生方、そして台湾初の電子BL雑誌『Touch+』創刊に携わった、東立出版社編集部の方へのインタビューをお届けします♪

飛躍的に伸び続けるこの台湾BLの勢いはどこから来るのか? その謎に一歩でも迫れるよう、ちるちるでは、引き続きこの興味深い台湾BLの世界を追っていきたいと思います!

記者:神谷浩未

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コメント1

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日本でも作家さんとお話が出来るファンイベントやってほしい!
いろんなリクエストやこんなシーンが良かったと感想を言えたら楽しいだろうなぁ。
握手会とかは時間が気になって話せないし、作家さんもいろんな話聞けて楽しくないかなー?

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