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表題作アンダーエール!

桝木昇成、強面の高校生・剣道部エース
折川陽生、高校生

その他の収録作品

  • セカンドエール!
  • あとがき

あらすじ

百九十センチから見下ろす威圧感で、強面な剣道部のエース──。そんな親友・桝木の部活を、毎日放課後に見学していた折川。表情筋に乏しく不愛想な親友の良さがわかるのは俺だけだ…。ところがある日、桝木が学校一の美少女と付き合い始めて!?「おまえが見てないと集中できない」無自覚に煽られて、応援するふりで熱く見つめ続けた恋心も決壊寸前──甘く切ない青春エール。

作品情報

作品名
アンダーエール!
著者
砂原糖子 
イラスト
小椋ムク 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
ISBN
9784199009488
3.9

(118)

(42)

萌々

(41)

(28)

中立

(4)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
12
得点
462
評価数
118
平均
3.9 / 5
神率
35.6%

レビュー投稿数12

甘々

中学からずっと一緒の親友。

桝木昇成:
強面、筋骨隆々の剣道部エース
寮に住んでいる。

折川陽生:
親の過干渉に悩む美少年。成績もそこそこいい。
親友の昇成に、ずっと片思い。昇成の部活をずっと見学。

強面の昇成に、彼女が出来たらしいと知って焦る陽生。
昇成に片思いをしていた陽生は、絶対に誰も声をかけないだろうと安心していたのに、心配でならない。
でも陽生の心配は杞憂だったみたい。昇成も、陽生が好きだった。

アンダーエールで意思疎通出来た。
セカンドエールで、美少年コンテストに出た陽生がストーカー騒動に。
隣のエール・・井上君が、陽生の筋トレをアレと勘違い、爆笑。
・・と、二人の高校生活は、バラ色。



1

親友同士の甘酸っぱい恋

真面目でちょっと強面な剣道部のエースの桝木と、誰もが認める爽やかイケメンの折川。
タイプが正反対な2人は親友同士。
仲のいい2人がどのタイミングで、どちらから想いを伝えるのかドキドキしながら読みました。

折川が桝木を「昇ちゃん」と呼んで、桝木がちょっと戸惑う表情をするも、怒らずに受け入れてくれたり。
折川のピンチには助けてくれたり…。
桝木は、なんとも格好良くて、それだけ折川のことを好きで大事なのだなぁと思うとキュンとします。

折川も嫉妬してしまったり、桝木に迷惑をかけまいと1人で無理をしたりするのが可愛いのです。

部活や、寮のおばちゃんが作るカレーなど、学生にとっての日常シーンも、社会人の立場で読むと非日常で楽しく読めました。

0

高校生の青臭さってなんでこんなキュンとするんだろう…。

レビューが沢山あがってますので感想のみ。


まずとにかく甘酸っぱーーーーーい!!!
親友に恋しちゃう高校生のお話は大好物なのでワクワクしました。
軽口のたたき合いにほんのり混ぜ込む本音とかキュッとしますねぇ…(∩´///`∩)

受け:折川は、親友に恋心を抱いてしまうも
"俺、男だし…デカいし…男だし…デカいし…男だし…デカいし…(エンドレス)"とネガティブな割に
自分の容姿には自信があって、ネガティブなのかポジティブなのかどっちだwと言いたくなる。

で。男なのも背が大きいのも変えられない事実なので、
2人の関係が変わってもウジウジしてる割合は多めなんですね。

エッチに関しては受け側だしビビるのもありなんだけど、
個人的には高校生ですし、性欲爆発させてほしかったなというのがある。
あ…エロエロが見たいって意味じゃないです。
拒否の仕方が女の子みたいだなぁと思えてしまって…;

でも一生懸命恋してる姿にエールを送りたくなる子でもありました。
考えすぎて空回りしている感も中々いじらしく、青臭さが逆に良し(`・ω・´)b

上手く立ち回って本音と建前使い分けてる気でいたけれど
すべて昇成にはお見通しなところも可愛くて萌えました♪

攻め:昇成はですね。
『質実剛健』を地でいくタイプでカッコいいです…!

いやもう…高校生か?といいたいほどの力強さ?オーラ?があるんですね。
ド王道の硬派攻め!という雰囲気でとにかくカッコいいのです…!(大事なことなので2度)
嘘がつけないタイプというより「わざわざ嘘つく必要がどこにある?」と真顔で返してくる系。

折川はグルグル悩んで落ち着きがないのに対し、
昇成がぶれない柱になっているような…。そんな安心感がありました。

いやはや、かっこいい攻めであった…。(何度も言うよ!)

萌え部分は…
理由つけて放課後に部活してる姿を眺めてたり、
ほんの少し一緒に帰るためだけに自転車通学してたり、
恋人を作れと発破かけてはこっそり落ち込んでたり、
高校生の恋愛の可愛いところがいっぱい詰まっててニヤニヤキュンキュンと楽しみました(∩´///`∩)

男子寮のキーワードも良きですね…!
エッチの声、絶対聞こえてると思う…!
(やだ、考えると超楽しい)

あと昇成は硬派な割にキスの仕方がエロイ。
多分折川相手がファーストキスですよねぇ…?
なんだあれ?ムッツリか?ムッツリなのか!?

やけに手慣れてる気がしないでもないけどガツガツした高校生が楽しめたのでヨシヾ(*´∀`*)ノ
というか折川に任せてたら話が全然進まないぐらいグルグルしてたので、昇成が動いてGJですね。

はー…高校生BLいいわぁ(∩´///`∩)好き。

0

BLに出てくる女の子が好きな方は是非

結論から言うと、ツボが合わず主役2人には萌えませんでしたが、脇役の女の子たちが良いのです。

主人公の受はイケメンの長身設定ですが、中身はさほどイケメンじゃないです。
フェミニンというか、女々しいというか。
ウジウジぐるぐるしていて、しゃきっとしない。
人のせいにもするし、はっきり言って弱い。
精神的に成熟していない青さでいっぱいです。

攻は朴訥で心情が読みづらいです。
彼もまた高校生ならではの丸みのないゴツゴツした掴みにくいキャラ。

両片思いなのはなんとなくわかるのですが、ぐるぐるしてばかりで二人だけだとイマイチ締まりがないんですよ。

そこに登場する女の子たちが…良かった。

元々BLに出てくる女の子は、「女の子がいるおかげで男同士の関係性がより引き立つ」という意味で当て馬だろうが嫌な奴だろうが大好きなのですが、
今回は当て馬なんてとんでもないですね(結果的にはそういう部分はあるのですが)。
莉子さんも真結もすごくちゃんと生きている。
今回の彼女たちは随所で主人公の尻を叩き、成長させてくれたという意味で非常にありがたい存在でした。二人がいないと進まない。
逃げたりごまかしたりすることもできる中で、自分の思いを相手に伝える強さには心打たれるものがあります。
彼女らとの関わりを通して相手の気持ちを大切にすることを折川くんははっきりと学びます。
ぜひ今後も莉子や真結のことを時々思い出し、青さから抜けだした本物のイケメンになって欲しいです。

「BLに出てくる女の子が好き」な方には一読してもらいたいです。

1

青春だわ

硬派な剣道男子と、二度見どころか三度見、四度見されちゃうほどのイケメンくんとの何とも不器用な青春ストーリー。

攻めの剣道男子の佇まいがまるで武士(もののふ)のようなので、読み始めて早々、勝手に「もののふ君」と命名しちゃいました。

受けは、母親が勝手に出した「ダイヤモンドボーイコンテスト」(ジュノンボーイみたいなもん)でグランプリ候補になっちゃうほどの容姿の持ち主で、それなりに女の子とも遊んで年上の女性達とも友達以上恋人未満のゆる〜いお付き合いをしてて、それなりに場数を踏んでいるはずなのに、本気の恋には拗らせまくってとにかく足踏みしまくってた。
好きな気持ちを隠すために、攻めに彼女作れ!と発破かけたりするし。
……なんて厄介!!

受けの拗らせっぷり&恋に振り回されている感が凄くて、まだまだ発展途上って感じだったけど、高校2年生なので仕方ないかもなぁとも思います。
攻めを好きな自分とか、キスからその先どうするかとか、やたら人目を惹いてしまう自分の容姿も含めて、自分を若干持て余し気味というか、自分の中で折り合いがついていない真っ最中というか。
まさにそこが等身大だなぁって思いました。

ただし……
コンテストに出場しておきながら土壇場で辞退をしたり、終わりで剣道を始めようと思いながらもやっぱり止めるだの言いだしたり…などと定まっていない受けよりも、学年一の美少女・美沢さんや、「友達以上恋人未満」の彼女、莉子さんのほうが、どこか凛としてて好きだなと思ってしまった……。

攻めから、「おまえは自己評価が低いのか高いのか良く判らん」と言われた受けが、「低くないよ。低いわけないだろ。」と答えるところが好き。
顔はとにかく抜群、成績もなかなかいい受け。
だけど、攻めはそれよりももっと、ずっとずっと高いところに居座っているというところが、もう〜どんだけ!!って感じで。

それと「自分、不器用ですから」と言うセリフがやたら似合いそうな攻めなのに、欲望には素直でキスより先に進もうとする姿に思わず「え?あなた不器用なんじゃないの?(→勝手な思い込み)」と思ってしまったけど、彼も極々フツーのヤリたいお年頃なんだなというところが妙に微笑ましかった。


電子の書き下ろしSSは、攻めの寮の隣室に住む子(愛媛の)視点のお話です。
なんと二人のアノ時の声を壁越しに聞いちゃうんだけど、その声を超解釈しちゃう彼…というお話です。






3

体育会系イケメン×超絶美形の高校生のアオイ恋

不器用な高校生同士です。
お互いの恋心を秘める切なさや、すれ違うじれったさ、若い恋の気恥ずかしいような甘酸っぱさに萌えました。
砂原作品らしい心情を丁寧に描く物語です。

桝木は寡黙でストイックだけれど案外ムッツリな人でなんです。
折川は美形を武器に器用に生きているように見えて実は努力家なところを知っていて桝木もそんなところも好ましいと思っているのがいいと思いました。

友人への恋心を隠すために彼女を作ることを勧めるなんて、なんでそんなことするんだよー拗らせ過ぎだよと読んでいて思わず足をバタバタしたくなりました。

BLに登場する女子はモンスターな人とか思いやりのない物言いをする身勝手なタイプが多いので、どんな裏があるのかと勘繰りたくなりましたが、折川の友達以上恋人未満の関係の年上の女性は珍しく思いや生き方を応援したくなる人でした。

4

恋が叶う時

不器用な、高校生たちの初恋物語。
無愛想で強面の身長190㎝越えの剣道部員の舛木に、アイドル顔負けのイケメンで身長180㎝の帰宅部員の折川の二人は、中学時代からの親友としていつもそばにいたけれど、折川は舛木に恋愛感情を持っていて、でもそれを認めたくなくて隠しています。
折川の卑屈にこじれてしまった片思いに、それまで鈍感で何も気づいていないと思っていた舛木も、実は密かに折川に欲情していてという、王道の両片想いストーリー。
お話の枠組みそのものは定番でも、脇に登場する女性キャラやストーカーたちが今の時代に即したようにアップデートされています。
コンテストを最終審査で辞退は、さすがにあり得なすぎるけど、全体に可愛らしいお話でした。

2

車内読み困難度、高し

砂原先生だしムク先生となるとマストバイ。高校生には興味ないはずなんだけど、面白かったー。笑うのを我慢するのがちょっと大変だった本編150p弱+その続き130pほど+あとがき。きゅんきゅんしまくって、最後にもう一回見たカラー口絵で陥落したので神。いやしかし、萌え転がるー。可愛いんだよっもうっ!!!

人に注目されるために生まれてきたような容姿の折川。それが災いして普通の人間関係を築けていません。(女子はきゃあきゃあ、男子はやっかみ)唯一、友達と言えるのが、美的センサー無し、表情筋無しの剣道部員、桝木(ますき)。中一のころから一緒にいて、彼の寮の部屋であざらしよろしく寛ぐ折川ですが、桝木に彼女作れ作れと煽っていたところ、めでたくデートと相成ったようで・・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
桝木にコクッた女子(美人!)、受けが癒してもらっている大人女子(ちょっとセツナイ)、ストーカーみたいなやつぐらいかな。

**大好きだったところ

攻め受けとも、私が想像する「THE 高校生」!というような様子がすっごく好きでした。寮にいる攻めと一緒に帰るために、わざわざ自転車通学にして、寮までてくてく自転車押して歩いて帰るしねー、身長が190と180だから絵面的にありえねーと考えたりねー、体育館の2階から下で練習する攻めをじーっと見てたりねー・・・ああああ青春・・・ってめっちゃ思ったんです。

で、カラー口絵がその2階から下の攻めを見下ろしている図なんですよう!!!!!!頭かきむしるぐらい好きっ、この口絵!!!!

受けは1000年に1度かと言うほどの美形、天使なんだけど、攻めが全く意に介さないってのも面白かったなあ。そのくせ、好きだという感情を表すのにキスしたりさ、攻撃速くね?と思ったり(笑)押せ押せなんですよ。やばいとオロオロし始めた受けの気持ちを感じ取ってか、逃げられてはたまらんとばかりに一直線にくるし。もう可愛すぎる。

ああ、高校生もの、思いのほか、楽しかった。高校生ものに興味ないという方にも一度試してみたら?とおススメしたい一冊でした。

9

読んでて恥ずかしくなりました

久しぶりの高校生の話にニマニマしながら読んでしまいました。
高校生と言いながらかたや190センチ、もう1人は超美形の180センチと規格外でした。
それでもスーパーマンではなくて、この年代故の不自由さもあり青春の眩しさも感じました。
枡木がいつから折川をそういう対象としてはっきりと意識したかは、余りハッキリしませんでした。
でも付き合い出してからの枡木は欲求にも真っ直ぐで良かったですし、折川の嫉妬して自分の顔を武器に女子を排除する行動も可愛いだけでした。

2

ザ・青春、ザ・BL

王道です。男子高校生ものです。甘酸っぱーい!でもこのカップル190センチ×180センチの身長の大型カップルです。強面だけどよく見ると端正な体育会系(剣道部)とモデルみたいな甘いお顔のイケメン君。こんな2人、校内で目立っちゃって仕方ないと思う。

前半のお話で2人が両思いになるまでのすれ違いとか受けの切ない気持ちとかはさすが砂原さんという感じで楽しませてもらいました。木原音瀬さんの殺伐とした新作の後に読んだので余計癒されました。怖いのも決して嫌いじゃないんだけど…痛いのも甘いのもBLの良さです。

小椋ムクさんの挿し絵もぴったりで可愛かったです。190センチの攻めがネズミカフェ?みたいな所でメルヘンな切り株に座ってる絵が面白かったです。

3

女子に一番感情移入しちゃったよ

久しぶりに砂原さんのお話を読みました。
やっぱりベテラン作家さん。お話の進め方がお上手です。
スイスイ気持ちよく読めました。

出版社の『あらすじ』に書いていない重要なファクターがひとつ。
それは主人公の折川が「○年にひとり」と言われるイケメンくんであること。
だから、黙っていても彼の側にはチヤホヤしてくれる人(主に女の子。ただし、男子もいる)が集まってくるんですね。そういう人達の中を折川は要領よく泳いでいるという感じなのです。帰宅部だし。
でも実は、ひとりで体も鍛えているし家に帰ればちゃんと勉強もする。家の手伝いだってやっている模様。
そういう所を外に見えない様にしているんです。
でも、幼なじみで、折川がこっそり思っている桝木には、そんな折川が隠している部分をちゃんと知っている。折川の表面だけを見ている訳じゃないんです。

多分、折川はそういう所が好きになったんだろうなぁ……

自分の想いを隠すために桝木に彼女を作る様にけしかけ続けていたら、彼が学年1の美少女とデートすることになったり、折川が友達以上恋人未満の関係を続けている年上の女性と添い寝をしてもなんともないのに桝木が接近すると反応しちゃったり、色々あったが故に折川が桝木の試合に変装して応援に出かけ、遠くの席に座ったのに桝木には一目で折川と判ってしまったり……お話は王道中の王道を進みます。

でも、私がこのお話を読んで一番グッときたのは、前述した折川の『友達以上恋人未満』の彼女、莉子さんなんですね。
「BLを読んでいるのに申し訳ない」と思うのですけれども。
25歳の彼女、実は折川に思うところがあるのです。
でも、聡い彼女は気づいているんですね。それが決して叶わないことを。
で、彼女がやったことは……「これぞ大人だ!」と言える様なこと。
これはねー、なんか胸が締め付けられる様で、でも、悲しいだけではなくて、何と言うかたまらんかった。

折川が桝木のことを『武士の様』と書くものですから、それに影響され過ぎちゃって『その気』になった時に桝木が言う台詞がどうしても違和感を拭えなかったことと、BLなのに女性の登場人物に最も共感してしまうと言う「あれれぇ?」の為に『萌』評価にしてしまいましたが、お話はとっても面白かったです。
いやいや、感情移入できる様な女性を書けるのは、勿論、砂原さんの力量があるからだと思いますが。

嫌なことがあった時に引っ張り出して読み返したいと思う一冊です。
癒やし効果、抜群!

8

頑張れーーー! 高校生!!

硬派な剣道高校生と、軟派に見えて実は健気な拗らせイケメンとの、超ド直球のアオハルものでしたーーー!!

あのですね、まぁ多少個性的ではあるものの、ごくごく等身大の高校生男子が、悩んだり胸をときめかせたり傷付いたりしながら、一生懸命に恋をしてるってだけのお話なんですよ。
特別、派手な展開も無いんですよ。

が、丁寧に描かれた、その「等身大の恋愛」に、めちゃくちゃ萌えちゃって。
くう~~っ!
甘酸っぱい!!
死ぬほど甘酸っぱいよ!!!
と、一人萌え転がってしまいました。

内容ですが、強面の剣道部エース・桝木×拗らせ系イケメン・折川による、高校生同士の等身大の恋愛です。
超胸キュンで甘酸っぱい系です。
もう言わない気もしますが、これ以上無いほど「胸キュン」がピッタリの内容なので、使わせていただきますよー!

主人公である超イケメン高校生・折川が、親友である桝木に叶わない恋心を抱いている所からお話はスタート。
共に過ごせるだけで満足していた折川ですが、桝木に彼女が出来てしまった事から、にわかに感情のセーブが効かなくなって混乱するんですね。
で、そんな二人が互いの誤解を乗り越えて、結ばれるまでが雑誌掲載作である「アンダーエール!」。
この後、付き合い始めた二人が、これまた拗らせ気味の折川の面倒臭い葛藤なんかを乗り越え、初エッチを叶えるまでー。
と、書き下ろしの「セカンドエール」になります。


まずこちら、主人公である折川ですが、それこそ小さい頃から注目されまくりの美形になります。
で、適当に遊んでいてと、まぁ等身大の器用なタイプ見えるんですね。
が、実の所、彼はかなり面倒臭い拗らせ系。
最初から「男同士」と言う事で、桝木への想いは叶うはずが無いと諦めてるんですよ。
その為、早く諦めが付くようにと、彼女を作るように桝木に発破をかけたりしてる。
が、桝木が学校一の美少女から告白されて付き合い始めると、死ぬほど焦って混乱を極めた行動に出ちゃったりする。
いやもう、面倒くさーーー!!

で、そんな彼のお相手となるのが硬派すぎる高校生・桝木。
いや何だろう・・・。
硬派で寡黙で男前。
「自分、不器用ですから」ってセリフが、超似合いそうなタイプと言いましょうか。

で、こんな二人で、ごくごく等身大の恋愛。

折川ですが、一見涼しげで器用に人間関係なんかもこなしてる、今時のイケメン見えるんですよ。
が、内心では、臆病で不器用で、そしてとても健気。
好きだからこそ、恥ずかしい失敗をやらかしちゃったりもするんですけど、一生懸命恋してるのが、とにかく可愛くて可愛くて。

また、桝木ですが、こちらは男前なんですよ~。
そもそもですね、終始、折川の視点で進むのです。
が、こう、桝木が折川の何気ない仕草や行動なんかに対して、欲情を覚えてるのが良く分かる仕様になってるんですよね。

寮暮らしである桝木。
彼の部屋のベッドで、いつもの如く寛ぐ折川。
首もとのボタンを外して制服を緩める折川の白い首筋を、じっと見つめる桝木・・・みたいな。
砂原先生ですが、こういう主人公視点でありながら、相手側の心情なんかを自然に読者に刷り込ませる描写が抜群に上手いと思うんですよ。
毎回、この描写にめちゃくちゃ萌えてしまう。

と、話がズレて来ましたが、要はこの二人、どう見ても互いに好き同士じゃん。
明らかに、攻めも受けが好きで、なんなら襲いそうになるのを、理性を総動員させて我慢してそうじゃん!?みたいな。

と、やたら読者の萌え心を刺激しまくってくれるやりとりなんかを、終始やってる二人なんですよーーーー!!

あと、書き下ろしの方もめちゃくちゃ萌えちゃって。
両想いになった二人ですが、キスまではいいものの、なかなか一線を越えられない折川ー。
って感じになるんですね。
ここに、折川が「ダイヤモンドボーイコンテスト」に出場した事により、ストーカーが・・・と言った所。

あのですね、彼等はまだ高校生なんですよ。
好きなのに、一線越えるのが怖いと言う折川の心情が丁寧に綴られていて、萌えちゃって仕方ないんですよ。
いや、本当、面倒臭い男だなーーー!!
また、硬派だと思っていた桝木。
こいつは意外とムッツリじゃないかよーーー!!と。
いや、楽しい。
死ぬほど楽しい!
高校生二人、もうずっとこのままやっていて!!
と、鼻血が出ちゃいそうな感じ。

あとですね、ストーカーの件ですが、これぞSNS社会の闇って感じのオチでした。
う~ん・・・。
これも、なかなか考えさせられるものの、想定外の面白いオチですよね。

と、個人的にめちゃくちゃ好みでツボのお話でした。
それと、桝木に告白した女生徒だったり、折川が一緒に過ごす女性だったりと、重要な役どころで女性が二人出てくるんですね。
この女性二人が、とても素敵なキャラなのも魅力だと思います。

頑張れーーー!! 高校生!

18

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