Ω(オメガ)だからα(アルファ)に惹かれる、それが必然?

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表題作花がら摘み 下

皐月 菖蒲,大手下着メーカープランナーバディ,先輩
霜月 柊,大手下着メーカープランナーバディ,後輩

その他の収録作品

  • 描き下ろし

あらすじ

眼鏡、そばかす、恋愛には疎い、Ω…それが霜月 柊(しもつき しゅう)。
学生時代にちょっとしたことから年上のα・皐月 菖蒲(さつき あやめ)に頻繁に構われるようになる。
自分勝手にちょっかいをかける菖蒲に、柊は悶々としたストレスを抱えていた。
待ちに待った卒業でようやく自由になれると喜んだのもつかの間、2人は就職先で再会する。

大嫌いだと思ってた、だけどずっと忘れられなかった。
フェロモンのせいなのか、それとも別の何かなのか――。


学生の頃に気に掛けていた相手
×
仕事でも先輩後輩の上下関係

作品情報

作品名
花がら摘み 下
著者
ツバダエキ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
ふゅーじょんぷろだくと
レーベル
POEBACKS THE OMEGAVERSE PROJECT COMICS
発売日
ISBN
9784865895544
3.7

(142)

(55)

萌々

(32)

(31)

中立

(13)

趣味じゃない

(11)

レビュー数
20
得点
509
評価数
142
平均
3.7 / 5
神率
38.7%

レビュー投稿数20

ついていけずに遭難

上巻で疑問だった部分が回想のかたちで描かれてあり、実はそんなふうに好きになったんだ…そんなに好きなんだ…とわかりました。

うーん、好きなのはやっとわかったような気がするんだけど、Ωだからαだからってのが下巻になって絡まってきて。こだわらないつもりだったけどフェロモンの前では…ってところでしょうか。

なんか途中で脱落してお話についていけなくなってきました。読んでるのにどこかわかってない気がして。
会いたくなかった→諦められなかったってわかっても、上巻のジャイアンにいじられるのび太ぶりが印象が強すぎて。

相変わらず絵がキレイですね。最後の方は新キャラがもう頭に入ってきませんでした。

0

バースに流されないお話

結局は、両思いになるものの、魂の番などではない、バースに左右されるのではなく、相手を個として好き、大切にしたい、一緒にいたい、というお話でした。

菖蒲がブレずに柊のことを好きだったのがよかったです。
菖蒲なりに柊のことを思って厳しくしたり、守ってあげようとしたり。
柊のことが好きだけど、フェロモンに流されそうになるのに抗ったり。

柊の考えと行動がイマイチよくわからなかったけど、ずっと菖蒲のことが好きだったんですね。

展開的にもギクシャク何度も、ん?どゆこと?と思うことがあり。
もうバースの細かいことは考えず、2人がくっつけばそれでいいや、という読み方になってしまいました。

絵がきれいだし、菖蒲のビジュアルとキャラが好みだし、絡みの絵やコマ割りが好みなので、その辺が読み応えがありました。

1

下巻もまた…モヤっ

上巻を読んで「???」だった感想は、結局下巻をよんでも「よーわからん」で終わってしまった感でした。
1巻の作品でこういう感想になった作品より、上下巻の作品だとなんだか損した気分になってしまいますね…。

上巻よりは、柊と菖蒲の気持ちが明らかになってきて少しは共感できたのですが、他の部分の違和感が気になりやはりハマれなかったです。
守りたいという気持ちで学生時代あんな態度をとっていたほどなのに、何故番にしないんだ…というのが1番の違和感ですかね。

仕事関係の方にも重点を置いて描かれてるような気もしましたが、柊があまり仕事できる子に見えんかった…。

あと上巻の方でも書きましたが、コマ割りのせいなのか話の流れ・時系列がよくわからなくなる部分と、セリフにセリフを重ねてくる描き方が多すぎてモヤっとしてしまいました。
こういう描き方はたまにだから効果的なのかな、と思います。

なんか文句ばかりになってしまってすみません。

2

主役2人の両親が気になる

上巻と同じ感想になりますが、相変わらず何か読み飛ばしちゃったかな?と思うところが多い作品です。楓がまぁまぁ話に関わってくるので、椿さんのフリはもっと前にしてくれた方が漫画としての読みやすさは格段に高い。先生の描きたいものが広がりすぎて収まりきってないのかな。終盤での葉月くんの登場からもそんな気持ちに。コミックス派なのでいいんだけど、柊の両親の関係性も本編で描いた方が活きるのでは。

描き下ろし部分での柊の振る舞いで彼の性格がより一層迷子に。結局どういう子なんだ君は。菖蒲の容姿と性格が好きだったけど、楓の前で泣き出したのも驚いた。

萌〜萌2

1

まさかの

番にならない終わりで拍子抜けしました。

Ωは番がいなきゃ無差別にフェロモンでαを誘惑しちゃって襲われる危険があるのに番にしないなんてどうなんでしょう?自分の恋人が万が一他人に襲われてもいいの?番にされてもいいの…?

まぁ受けの両親がαΩだけど番ではない、とチラッとあったのでこの作者さんは番関係はそこまで重要視されない方なんだろうなと思いました。

でもΩにおける番は「見知らぬ人をフェロモンで誘惑せずに済むようになる」という安心が大きいと思うので、番にせずにいるのはそれは愛じゃないんじゃないの?と思いました。

1

哲学的オメガバース物語

上下巻のまとめた感想になります。
オメガバース物(α×Ω)は特に大好きです。
ですが、なんとなく‥先に1巻完結物を読んでしまい‥今頃になってやっと読み終わった次第です(´ω`)トホホ…
上下巻は時間がある時じゃないと読めませんからね〰。
でも、腰据えて読み甲斐がありますよね(≧∇≦)

てな、事はさておき‥一言でいいますと‥すっごぉ〰く!!難しい話でした。
読み終えて‥う〰ん‥っと唸ってしまいました。
ここへきてレビューの多さにも伺えるよう、賛否両論に別れる作品だと思います。
オメガバースでありながらオメガバースでなくても成立つような設定と、
オメガバースを深く深く追求した内容。
オメガバースの良さは本能と言う理由だけですべてを成立させてしまうところ。
私達、現代社会において野生とは動物であり、常に理性を保ち生きているのが人間である、そんな無言の常識や縛りのなかで、時に本能で生きられるオメガバース世界観が羨ましく感じる。
オメガバース設定は今の自分には到底出来ぬ事、自分を忘れて理性を飛ばし本能で激しく求め合う事が出来るストーリーだからこそ惹かれるのではないかと、私は思います。

しかし、この社会性においては本能を嫌悪される。
だから運命の番を否定して、清く正しく美しく理想論を貫くこの作品の登場人物を好ましく感じる事も確かです。。

オメガバースとは、何ぞや!っと深く考える方には素晴らしい作品だと思いますし、激しく情熱的なオメガバースを読みたい方には物足りない作品でもあるかと。

オメガバース話にどちらが良いとか悪いとかではないかと思いますので、その意味で私的には中立で、
ただ非常に容姿が好みの攻め様だったので萌で‥。♡



2

続編読みたいな

結局番にしないで終わりました。
番にしなくてもお互いに一緒に居たいから居るって。
αとΩにとってフェロモンに負けない気持ちが大切だとの菖蒲の強い気持ちがあるわけですが、菖蒲がΩフェロモンに強い体質があっての設定だなと思いました。
番にするしないはいつでも選択出来ますからね。
恋人になってからはお互いに気持ちを言葉にしてのセックスは良かったです。

皐月兄弟のそれぞれ産みの母親が交替してるのがオメガバースならではだと思いました。

それから柊のお父さんがかっこよかったです。
お母さんの首に残る噛み跡は違うαが付けたものだったんですね。それもオメガバースならではのお話だと思いました。

この作者さんは初読みでしたが、他の作品も読みたくなりました。

出来るなら2人の子育ても読みたいです。

2

ママンたちがいい

伝わらないもどかしさ?
はぁ?
みたいな気持ちのまま下巻を続けて読んだわけだが、この両片思いのすれ違いカップルも、ようやくお互いに、各々自分の素直な気持ちっていうのを表に出すことができて、めでたしめでたし。
オメガバース設定も下巻では、α、Ωのフェロモンや運命の番の件だけじゃなく、同性婚だったり、どちらも子供が産めたりすることとかと、かなりしっかり反映されている。
最後にはちゃんとした甘々ラブラブエッチな描き下ろしもあって、良かったんじゃない。

2

オメガバースという枷と闘い相手を慈しみたい…攻である菖蒲が愛おしい

書店で下巻の表紙(攻である菖蒲)に目を奪われジャケ買いしてしまった為、オメガバース作品であるのは後で気づいたのですがいい意味でオメガバースらしくない…しかし非常にうまくその萌要素を有効に昇華させた作品だなというのが第一印象です。
学生時代からカースト制度のΩであるという劣等感そして発情期には苛まれるものの不用意に身の危険に晒されるような悲惨な人生を送る訳でもなく孤独である事を逆手に勉学に力を入れ一流会社に就職までした霜月柊(受)、そして彼の2つ年上の先輩で容姿家柄など何もかも恵まれたαである存在な皐月菖蒲(攻)。彼ら二人を巡る長きに渡る無自覚両片思い(実は)から始まった恋模様が描かれていてその展開に読者が焦らされて萌えさせてくれる展開になっています。

好きな子をついついイジメてしまう感覚で学生時代から柊をからかっていた菖蒲と構い倒されていた柊の関係は菖蒲が高校を卒業すると同時に縁が絶たれてしまう訳ですが就職先で二人は再会しそして前代未聞であるαとΩのバディとして仕事をする事に…。柊のいる部門に菖蒲が異動してそこから再び始まる関係には実は…菖蒲の柊に対する深く激しく強い葛藤と苦悩と愛情が隠されていた…という感じで物語が展開するのですがこの漫画の一番の見せ場が菖蒲がその気持を兄である楓に吐露したり柊を傷つけまいと己のヒートという枷と闘うあたりなのではないか…と思います。
オメガバースとしての最終局地とは別の形をこの二人は選ぶ訳ですがαとΩという性質を超えた自分の本当の気持ちに向き合って柊を尊重する菖蒲の格好良さが際立つ…とにかく攻めに萌えを感じる人にはとても向いている漫画だと思います。尚、本作ですがドラマCDにしたら芝居的に映えそうなので…どこかご検討されないでしょうか…レーベル様…笑

とにかく作品帯の「想いを上手く伝えられない攻✕自分に自信が持てない受」「気持ちと行動がから回る攻✕一生懸命な努力家の受」…この言葉に尽きます。非の打ち所がないイケメン攻なのに…後輩が好きすぎて想いが上手く伝えらずから回ってばかり…そんな哀しくも愛おしい男に萌えを感じる方は是非ご一読を。

6

オメガバースとは

上巻で評価したまま変わらずどっちつかずだなと印象で終わってしまいました。

オメガバース作品が沢山生まれた今、オメガバース世界での種とは番とはどうあるものなのかと今一度考えさせられる深い物語であったと思います。

メインカップルは魂の番でもないし、番にもなりません。
"大嫌いな先輩に、どうしようもなく惹かれるΩ"とあるぶんフェロモンで好きになったのではないのかと拍子抜けではありますが、それもオメガバースのある面しか見れていなかったなと自分の考えのなさを実感しました。

一番衝撃だったのは柊母の歯形は柊父がつけたものではないこと。
本編でも少し触れてはいますが詳しくは語られていないため、いろいろと考えてしまいます。

本能に抗えないというのが私の中でのオメガバースの根本であったため、この世界でも種に縛られずいろんな可能性があるのだと気付かされました。

そんなふかーい話がテーマであるからこそ、お仕事部分はもっと軽くで良かったのではないかと。
未熟な柊が意地悪にみえる先輩菖蒲にしごかれ成長し愛が生まれるストーリーのオメガバース設定なしでも成り立ってしまいそうなほどきちんとお仕事場面が描かれています。

王道のオメガバースならそれでも良かったのかもしれませんがこの作品はそうではありません。
種ではなく個人に惹かれるのだから多少は必要になってくるかと思いますが、それにしては主軸に食い込んできすぎかなと感じてしまいました。


が!上巻と同じでエロはエロかったです!
描き下ろしだけとは残念ですがそのぶん濃厚なエロでたいへん美味しくいただきました。

2

拍子抜け

上が良かっただけに、物語の結末である下も楽しみにしていたのですが、個人的に期待はずれな結果になってしまいました。

ーーーーーーー感想とネタバレーーーーーーー

とくにオメガバースであるにもかかわらず、その設定が作中にあまりでてこず生かされていません。
個人的に一番気になったのが、二人が最後にうなじを噛む”番”にならなかったこと。

もちろん、バース性がある世界だってどのような関係の有り方を選択するのかは、それぞれだと思っています。
でもΩである柊を守りたいという想いがありながら、フェロモンという観点から見れば彼を守ることができる手段を選らばなかったことがとても不思議でした。

”魂の番”を否定しながらも、いつかその存在をお互いが見つけたときに離れてしまう余地を残すようで...まあここは私の考えすぎだと思いますが。

話の緩急とテンポは上と変わらず良かっただけに、もっと”オメガバース”であるお話が読みたかったです。

3

オメガバースに縛られない、人としての愛の形

実はずっと前から「魂の番」設定が苦手でした。
もちろんこの設定を活かした様々なオメガバース作品に楽しませて頂いたことも沢山あります。
でも、出会ってすぐ運命感じちゃうなんてつまらないじゃないですか。お互いの人となりも知らないのに理性までふっとんで欲情してしまうなんて、動物の交尾と変わらない。
だから、この作品で私がオメガバースに対しモヤモヤしていたもの、なんだか納得いかなかった事をすごく丁寧に描いて頂いて、読んでいてすごくスッキリした珍しい作品でした。

下巻では、やや人当りが良くなったというか、言葉遣いが優しくなった菖蒲の姿が見られます。
学生時代やたら柊にちょっかいをかけていたのは、Ωを襲ってみたいというα達から危なっかしい柊を守るため。
卒業式で発情期が来てしまった柊のΩフェロモンの量が普通よりも多いことを知ってしまった菖蒲は、同じ職場に柊がいる事を知り、出世の道を蹴って人事部からわざわざ柊とバディを組むため企画部に異動。
ところが、いつの間にかΩのフェロモンを感知出来るようになってしまった菖蒲は、バディを解消しようか悩んでいることを楓に相談しますが、この時の楓が非常にかっこよかった!!
結局は柊を守るという口実で、自分の側に置いておきたかっただけ。お前のエゴで振り回して、今さらバディを解消したら柊がどう思うか少しは考えろ、と。
いつもほわほわしてるけど、ちゃんと2人の事を考えていたんですね。

菖蒲の、種による差別をしたくない、種ではなく一人の人間として接したい、この一貫したポリシーがすごく好きで、オメガバース作品の中でオメガバースという設定をあえて否定し、恋愛は人と人が出会い育てていくものだという点を描いたところが見ていてとても心地よかったです。

柊の両親の関係、菖蒲と楓の両親(両方女性です)、そして、番を結ばずに「好き」という感情だけで付き合うと決めた菖蒲と柊。
「魂の番」だけが絶対的なものではない。様々な人間ドラマがあり、種に囚われずそれぞれの関係性で結ばれている。
こういった新しい形のオメガバース作品を読めて本当に良かった。
なんだろう、ファンタジーではなく、地に足のついた現実味のある物語でした。

そして!!
前作の「好きなんて言わんといて」でものすごくいい味を出していた、ゲイバーのママのスピンオフが新連載決定!!という情報が載っていて、最後にかなりテンション上がりまくりました!
大好きなキャラだったのでとっても楽しみ!!
ツバダエキ先生が得意とされる、大人の魅力たっぷりの作品になることを期待しつつ次回作をお待ちしたいと思います。

4

♯スピンオフ希望

私も下巻が神です。
ぶっ続けで読みましたが、先が気になってあっという間に読み終えました。

オメガバースが好きでよく読みますが、最近多いΩだけが男性でも妊娠できる世界観があまり好きではありません。
今作は、全ての人類が妊娠できる世界。
ですが、この設定なかなか活かしきれる作品が少ないように思います。
今作は主人公達には活かされていませんが、両親が女同士であったり、α⇄Ω以外の男性の片想いが描かれており良かったです。

さてお話はというと、柊(Ω)と菖蒲(α)の中高時代から社会人までの恋を上下巻通して描いています。
とはいえ、先輩の菖蒲が高校を卒業した後は2人は疎遠になっており、再開は偶然にも就職した会社で…。
両片想いと思われる2人ですがなかなか進展せず、最後は周囲の後押しもあり思いを伝えあうことが出来ました。
柊の両親が番になっていないのもあるのか?、2人は番関係は結ばずとも一緒にいることを誓います。

描き下ろしではラブラブな2人がみられる上に、メロメロにされる菖蒲が可愛くて萌えました〜


好き同士なのに高校卒業以来疎遠だったり、再開が偶然だったり釈然としない部分もありますが、絵が綺麗で、主人公達だけでなく周りのキャラも非常に魅力的です。
いつか、楓・葉月・椿のトライアングルラブも読んでみたいです。

4

新しい世界観に気づきました。

上巻から続けて読みました。長い葛藤を経て、柊くんがようやく可愛く思えました!学生時代からの柊くんの思考回路に全然ついていけなかったんですが、結末は菖蒲と幸せそうでなによりでした。

オメガバースの作品をそうたくさんは読んでいないので詳しくはない私ですが、この作品における運命の番への解釈とか、男型・女型(アンドロイドみたい)という分け方とか、かなり面白かったです。オメガバースだと運命に抗えなくて~的なお話のイメージを持っていました。でも、この作品では都市伝説、というセリフもあるくらいで、信じたい人は信じる、くらいのニュアンスなのかな、と。確かに運命の番がいたとして、その範囲が地球上すべてだったら出会えずに一生を終えることも多いはず…だから出会ったこと自体が運命ともいえるのかな、と感じたりもしました。

個人的には、受けが好みじゃないと読みにくい…という点に気づきました。菖蒲さんはとても好きですが、自分の受け止め方がどうしても受けのほうに偏るんですね。

それはともかく、絵柄も雰囲気も世界観もとても好きな作家さまなので、これからも追いかけていきたいです。

2

下巻の追い上げがハンパない

※評価は下巻のみでの「神」です。

怒涛の萌えでした。。。
上巻で理解できない程のツンデレっぷりを発揮していた柊が素直になってからはもぉ萌しかない!!
菖蒲のヒートも拝めたし、皐月兄弟の話し合いにはキュンキュンが止まりませんでした!!
菖蒲が楓に話してるところはもぉ・・・もぉ最高過ぎました。
楓の兄貴っぷりにもうっとりしちゃいました♡


カバー下の先生が楓について書いてるところ読んだ瞬間叫んじゃいましたね。。。
妄想で興奮ですよ!

3

愛するものの 守り方

連載中からかなり大好きな作品だったので、描き下ろしなど含めてコミックスを楽しみにしていました。

ずっと、番うことが、愛する人を守る手段だと思っていました。Ωは守られる存在、αは守る存在。その概念は、菖蒲さんと楓さんにより崩され、2人の考え方に非常に共感できたので、文句なしの神作品です!!
Ωのフェロモンに敏感な楓さん、鈍感な菖蒲さん。2人の体質の違いもあるかもしれませんが、そんな2人の考え方が、すごく良いなって思いました。
Ωの番の証を見ると、本当に愛し合っての証なのか?αのヒートに奪われたんじゃないのか?そう思ってしまう楓さん。Ωだってαやβと同等なんだから、Ωは守られる存在じゃないし、番わなくたって愛せる。フェロモンやヒートがなくたって、愛せる。でも、片思いならΩを諦めるかもしれないと弱気な発言も。
そんな楓さんに対し、"俺は 諦めるより、誰より幸せにしてやる方法を考える"と話す菖蒲さん。

そうは言っても、実際はバディであり想いを寄せる柊くんに対して、嫉妬心にかき乱されたり臆病な気持ちが溢れて、楓さんに弱音を吐く菖蒲さん。菖蒲さんを一括する楓さん。そんな2人のやりとりを聞いてしまう柊くん。

守ってくれなくて良い。もう離れたくない。諦めたくない。柊くんが菖蒲さんへ想いを伝えて2人は結ばれますが、番にはなりません。菖蒲さんは"白くて綺麗なお前に跡をつけたくない"と話しますが、その真意は何でしょうか。深読みしすぎですが、菖蒲さんは、楓さんの言葉を忘れられないのかなと。"お前がαだから、番えばΩを守れると考えるんだ"と以前に楓さんは菖蒲さんに話していました。対等な立場なんだから、"守る"ように思える番が嫌だったのか。"一生ものの傷を負わせ 縛る"のが番だとしたら、それは嫌だったのか。番わなくたって愛せる、菖蒲さんの意思はかたそうです。

一見、番うことを断られたら、寂しくも感じます。自分に魅力がないのかな、一生を添い遂げる覚悟がないのかな。
でも私は、Ωだからではなく、私だから愛してくれると思わせてくれるなら、番わなくたって良いなと思いました。そう思わせてくれる作品でした。

魂の番についても、少し触れられています。
菖蒲さんとバディを解消した柊くんの、新たなるバディ βの桔梗くんは、楓さんに想いを寄せています。そんな桔梗くんと楓さんの会話…魂の番は いくら想っても好きな人に振り向いてもらえない誰か が広めたものだと。私はずっと、叶わぬ想いを抱えた人、もしくは、絶対に結ばれない人、だと思っていたので、桔梗くんの発言に共感しました。桔梗くんにとっての楓さんかな。楓さんにとっては誰だろう…楓さんは現在片思いの身なので、その相手である"椿さん(α)"かな。私は、楓さんの"先に見つけた"発言もあったので、柊くんかなと。。カバー裏で、ツバダエキ先生は、楓さんは魂の番を感じた人にすでに出会っている的な事をおっしゃっていましたし。可愛い弟的と言いつつも、柊くんの事で菖蒲さんが弱音を吐いた時の気迫が凄かったので、そのくらい柊くんは特別な存在なんじゃないかなって思います。本当は自分も好きだけど、柊くんが好きなのは菖蒲さんだって、誰より先に気がついていた気がするんですよね。もしくは、菖蒲さん。楓さんと菖蒲さんは兄弟です。でもだからこそ、ありえないから、魂の番になりえます。。考えすぎですよね。

オメガバース作品としても、そこにとらわれずラブストーリーとしても、非常に楽しめる極上の作品だと思います!オススメです!

4

とにかく菖蒲の素敵さを感じて欲しい

 柊の魅力は下巻でもあまり理解はできず。こちらでも何度か柊の学生時代の回想が入るのですが、読めば読むほど、この時点で既に菖蒲はすごく優しく接してない? 柊もそれをちゃんと感じ取ってたんじゃない? なんで当時は菖蒲に虐げられていたという思い出にしかならなかったんだろう、と疑問に思いました。第一印象が楓と比べて最悪だったから、こんな奴に好意を持てるはずがないと、柊の中で無意識にストッパーがかかっていたんでしょうか。そんな当時の菖蒲との関係を思い出して、そこから一気に菖蒲との距離を縮めるのかと思いきや、楓と2人で旅行に行ったりしますし、柊の思考回路は私にはとにかく謎でした。

 ただ、それでも中立にできないのは、やはり菖蒲の一貫した態度にすごく好感が持て、彼の純真さ、優しさ、たまにちょっと抜けてる可愛らしさに萌えたからです。こんなに攻めを可愛い、愛おしいと思えた作品は久し振りでした。柊が楓と出かけたと告げても頭ごなしに怒鳴ることもなく、傲慢さも腹黒さも一切ない、本当に思いやりに溢れた攻めなんですよね。顔立ちがちょっと悪そうなだけなんです(笑)。菖蒲見たさに読んでいたと言っても過言ではありません。柊の性格以外にも、2人の間でヒートが起こるメカニズムや魂の番の真偽がぼかされ、オメガバースの基盤が若干緩いかなと感じたりもしましたが、菖蒲というキャラに出会えたことに感謝して、萌評価にさせて頂きました。

6

とことん純愛

『好きな人とずっと一緒に暮らす』というのは乙女のドリームだと思います。
確かに、私も少女の頃はそれを夢見ていましたよ。
でもさぁ、ある程度の年齢になれば『好き』という気持ちは固定されたものではないことに気づいちゃう。
感情っていつも揺らいでいて、その瞬間瞬間で変わっていくと思うのです。
だから恋が成就してからその関係を『ずっと』続けて行くことの方が大変。
『好きな人とずっと一緒に暮らす』為には双方の不断の努力が必要です。

お話のラストに柊の両親のエピソードが想像出来る1コマがあるんですけれど。
たった4コマなんですよ。でも、かなり衝撃的でした。
だって、オメガバースというセオリーから大きく外れたものなんです。
「やられた……」感が途方もない。

「好きな相手をフェロモンで判断できない」と言う菖蒲は、極めて理性的な人なんだと思うのです。
恋も理性によってコントロールしようとしている様に見えます。
フェロモンを感知しづらい体質であったことが幸いして、菖蒲は柊への気持ちを「純粋な恋だ」と思うことが出来ていました。
でも、柊といる時にヒートが起きてしまいます。
それによって柊と繋がることは菖蒲の人生観を覆すことです。
そして多分、柊の人生を汚すことでもあると彼は考えているんじゃないかな?
菖蒲は、とことん『純愛主義者』なんですね。
柊を自分の『欲望の対象』としないために菖蒲は彼から離れようとします。

この『理性と肉欲(?)の対立』の落としどころは書かないことにいたします。
「お見事!」と思いましたが「その2つが結合したものが恋でしょうが」と言われればそれもそう。

ただ、このお話を素晴らしいものにしているのは、前述しましたが、柊の両親のあり方なんです。
このお話の流れから考えると、2人の今後を決定するのは菖蒲ではなく『奪われる側』である柊でなくてはならなかった。オメガの側に選択の権利が存在しているという関係でなければ、菖蒲も幸せにはなれないからです。
柊の決断に大きく影響するのが、菖蒲との関係に悩む彼が父と話をするシーンなんです。グダグダだった柊が自分なりの結論に達し、自ら菖蒲との関係をどうしていくか決めることが出来たのはこのシーン、そして父母の関係という背景があったからだと思うんですね。

非常に良く考えられたお話だと思いました。
『好きな人とずっと一緒に暮らす』が可能になると思いますよ。
こういう結びつきなら。

蛇足ですが、アルファ・ベータ・オメガだけではなく『男型』『女型』という表現が面白かった。
『男』『女』じゃないのよ。『型』なのよ。
「全てを超えた純愛物語なんだなぁ」と、この表現を通しても思った次第。

4

着地点が新鮮です

上下通してストーリー部分の感想です。

オメガバースプロジェクトもシーズン5となり、
王道から変化球まで色々なパターンが出尽くしたかな?と思っていました。
(すべて目を通していたわけではないですが…;)

上巻のレビューで散々書いた上に
下巻の評価もこんなで申し訳ないのですが、
『魂の番』への意識が違った形で描かれていたのが新鮮で良かったです!

個人的な好みで言えば我を失うほど求める発情期セックスや
本能が求める魂の番システムにはロマンを感じて大好物なんですが、
この作品でそれらを否定されても嫌味がなく素直に受け止められました。

本能にふりまわされるのでなく、
本能を必死で抑えて、
尚且つどうしようもなく惹かれる相手を想う。

否定しつつもロマンの残る形も留めていたのも良かったです。
やっぱりね、どれだけ否定しようがあるにはあるのですよ。
でも番にならないことで愛情を示すというのは目から鱗でした。

(とはいえ一生を誓い合うなら番になったほうが
発情期が楽になるんじゃない?と思うのは浅慮でしょうか;;)


ただ、ほんと残念なのが場面切り替えが唐突で理解しずらいことが多々(°°;)
時間の流れがさっぱりでいきなり楓と旅行行っただの初詣の約束だのと突然出てくるから
あれ???そんなに楓と仲良かったの????
受けと楓(攻め兄)の関係性がわけわからん…。もう少しバックボーン欲しい…。

あとちょっと理解出来なかったんですが
あの段ボールの山は同棲を始めたってことで良いのかな?
その辺も脈絡なしに場面が切り替わったので何度も戻って確認した。

ラスト数ページでいきなり出てきた後輩くん…。
あそこで出てくる必要あったのかなぁ…。
楓とのスピン狙いが透けて見えて無理矢理感が興ざめでした。

話しのテンポが合わなかったせいか
どうにも読みずらさが先立ち、苦手フィルターかかったレビューですみません。
攻めのキャラクターは魅力的でとても良かったです…!

27

フェロモンに左右されるよりも、相手を好きな気持ちの方が大事!

上下巻の表紙を隣り合わせにすると一枚の絵になります。
上巻表紙がΩの柊、下巻表紙がαの菖蒲です。
スーツを着こなす菖蒲に惚れ惚れしますが、中の絵にもグッときます!

上巻では、中学の頃から、菖蒲が柊に片想いしていて、一方的に柊をかまっていることが語られていましたが、下巻では柊の本心が明かされます。


菖蒲が怖くて、トイレで一人ご飯を食べていた柊。
でも菖蒲が卒業したら、だれも柊のことをかまわなくなった。
柊のことを気にかけ、柊の欲しい言葉をかけてくれて、柊に新しい世界を見せてくれたのは菖蒲だけだった…

そして仕事のバディとなった今も、柊のミスを菖蒲は任せきりにした自分の責任でもあると、柊を責めずにフォローする。
柊は周りに溶け込むのが苦手なだけで、周りの人をよく見ていること、そして人と一緒にいるのが好きだってことも、菖蒲はちゃんと気づいてる。

こんな良い男に惚れないわけがない!!!


柊だって菖蒲のことがずっと忘れられなかった。
柊にとっての本当の地獄は菖蒲がいなくなってから。
会いたい人に会えないことの辛さ…
もしまた出会ってしまったら気持ちを抑えられないから、だから初めて寝た時に柊は「もう二度と会わなくて済むと思ったのに」と言ってしまったんですよね。
菖蒲が嫌いだからじゃなくて、菖蒲を忘れられないのが苦しいから会いたくなかった…

それを言葉通りに受け取ってしまった菖蒲…
この二人の関係は、お互いを想っているからこその言葉がズレて伝わってすれ違ってしまうのが切ない。


菖蒲はαだけど「魂の番」には否定的。
「フェロモンに左右されず ただ相手を好きになったって奴よりも
魂の番だから好きになったって奴の方が幸せだと思うのか?」

そう、私が常々、オメガバースに感じている疑問がまさにそれ!
「魂の番(運命の番)」ってドラマティックだけど、フェロモンの強制支配で気持ちを無視しているのが納得できない!

菖蒲の兄・楓は、Ωのフェロモンを感知しない菖蒲とは逆に、Ωのフェロモンに敏感で、発情期のΩに衝動を抑えられなくなることを恐れている。

菖蒲は「本気で好きなら、諦めるより誰よりも自分が相手を幸せにしてやる」って言っていたのに、、、
いざ柊の発情フェロモンを感じられるようになると、柊にひどいことをしてしまうことを怖れ、柊から遠ざかろうとする…

菖蒲が柊を諦めようと涙しているシーン、あんなに強気で男前な菖蒲がただ柊のことを想って男泣きをする…
一緒に泣かずにはいられませんでした。

そんな菖蒲の本心を知った柊。
今度は柊が行動する番です!
柊の必死な想いも切なくて、ここでも柊と一緒に泣きました。

菖蒲の、柊の、相手を想う気持ちがダダ漏れてくるのが切なくて苦しくて、雰囲気のある絵柄がますますその感情を揺さぶってくる作品でした!


今作は、攻めがα、受けがΩって、オメガバースの典型カップリングにも関わらず、「魂の番」を否定して番にならないところがすごく良かったです!
フェロモンに強制支配されて番になるよりも、傍にいたいから傍にいる、気持ちを大事にして、二人の関係を築いていこうとする、その方が真実の愛だと思えます。

この二人のエッチは、発情期によるエロエロさじゃないのも良かったです!
下巻描き下ろしは、菖蒲が2週間の出張から戻ってきて、柊が菖蒲を欲しがるシーン。
菖蒲はΩフェロモンを感知できないのではなく、許容量が大きすぎて感じにくいようで、柊が発情期なことに気づかないままエッチをします。
発情期だから誘ったと思われたくなかった柊、発情フェロモンに支配されてないから自分を失わずに、感じてる柊を見れることが嬉しい菖蒲。
愛し合ってる恋人たちのカラダの語らい、気持ちありきのエッチのほうが萌えます。

オメガバースプロジェクト作品なのに、オメガバースを否定してるのが良かったです。
雰囲気のある絵も素敵で、すっかり作家さんのファンになりました。

15

この作品が収納されている本棚

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