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表題作EQUILIBRIUM ‐均衡-

デビッド・クラウス、NY市警の刑事
浅野克哉、NY市警に所属している精神科医

同時収録作品EQUILIBRIUM ‐均衡-

M、高級SMクラブのオーナー(※挿入はなし)
浅野克哉、精神科医(※挿入はなし)

あらすじ

NY市警の刑事デビッドと結ばれた精神科医の克哉。甘い距離感を満喫している二人だが、克哉の前に「М」と名乗る男が…!?

作品情報

作品名
EQUILIBRIUM ‐均衡-
著者
Guilt|Pleasure 
媒体
小説
出版社
リブレ
レーベル
ビーボーイコミックスDX
シリーズ
In These Words
発売日
ISBN
9784799743447
3.5

(14)

(4)

萌々

(4)

(2)

中立

(4)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
7
得点
46
評価数
14
平均
3.5 / 5
神率
28.6%

レビュー投稿数7

へっとへと

In These Wordsの前日譚
蜜月?なのに胃に来る重さでぐるぐるヘトヘト…すごかったです

He Came~で恋人になったデビッドが過去Sだったのを知った浅野先生がSM体験したいと言い出し、圧倒的支配者Mと3人の契約を結ぶ…
SMにときめいて読み始めたら、うきうき読むようなSMじゃなかった!!
身も心も、浅野先生とデビットの関係までも壊れそうな緊迫感がとんでもない。

究極?シンプルなようですごく難しい。
手離しで服従することで心が解放される?
そんな姿をも受け入れられ守られる安心感?
痛みの先の快楽は官能的で言い表しがたい美や愛もあるけど、そこに至るまでの仕打ちが無……
Mの突き抜けた心理や浅野先生が何を感じて何を得たいのかが難しくて行ったり来たり。
これまで目にしてきた愛の上に成り立つSM、性的快感に直結した世界は平和だったんだなぁ。

痛めつけられている浅野先生より、浅野先生の希望を叶えたい、けど傷つけたくない。さらに自分の本質(Dom性)と向き合わなきゃいけなくて苦しむデビットがしんどくてしんどくて…
でも、その根底には浅野先生への愛があるから悩みに悩んでるわけで、
デビットは戻ってこれる、守り抜く本能がある、自分らしく生きる力があるのにないと思い込んでるって浅野先生の言葉はグッときました。
浅野先生がデビットを愛してるからこそ得られた信頼と安心感、
デビットが物理的にMから受けた印も浅野先生の印、その境地には わ~~~ってなりました!!
強い2人が軽口叩きながらじゃれてるのも、Mとやり合うのも堪らない。
Mの仕打ちにも耐えられたのはデビットがいたから!!
最中はただひたすらに難解でしんどいんだけど、その後の浅野先生とデビットの会話や触れ合いには愛が溢れてる。
デビットはDomだけど、浅野先生はSub体験したかっただけで、デビットの手綱を握ってるのは浅野先生だなってところも大好き!!!
浅野先生はデビットの愛を確認、より強固にしたかったからSMに踏み込んだ、SM体験をしたことで生まれてしまった綻びも2人を強く結びつけるものと思えたらハッピーなんだけど!!

ITWではデビットの影をほとんど感じないため、デビットがどうなったのか、2人がどうして一緒にいないのか気になって気になって…
Mが2人について言及する言葉ひとつひとつが不穏すぎて不安が募る。
浅野先生が、『私を傷つけることはできない』と言うもの、デビットは傷つけるようなことはしない、って意味だけでなく、傷を残すほど影響ある人ではないって深読みしてしまってしんどい……

ITWの小冊子にデビットとのNY時代の話があるのは今後絡みがあるからなのか…おまけなのか…
こんだけ強いデビットと浅野先生の歴史を見せられると複雑な気持ち…

篠原とのロマンスも大好きなんですが!


デビットの『この先何かの理由で離れ離れになったとしても、ずっと愛してる。それを忘れるな。』からの強い強い強い思いに悶えながら、これってフラグ???って純粋に萌えられないの辛い。

カッコよくて可愛くて強くて、ちょっと粗野、でも浅野先生には頭上がらなくてtnkも強くて攻めの中の攻め!!!ってくらい魅力たっぷりなデビットが幸せであること願ってます。

本作とITWの隙間の話が読みたいです!!

あと個人的にM邸に行く前の剃毛シーンがとてもとても良かったです!!!

2

SMで、何を求めるのか。

SM描写はかなり痛々しいので、覚悟が要りました。
SM行為の描写は、充実していると思います。
行為の描写にある程度慣れると、心理描写の細かさに惹きつけられました。
arcissusさんの建物や家具の描写は美しくて素晴らしいです。

デビットと克哉がこの後どうなって、ITWにつながるのか、気になります!

萌2評価なのは、ITWなど他の作品の浅野克哉と同一人物に感じにくいから。
In These Wordsにないエピソードが書かれていても。

1

乞う、振り幅

漫画では紙幅をセックスだけに割けないので割愛するのは仕方ない、だから小説ならばガッツリ描写されてるだろう!と期待して買ったんですが、そうでもなかったのが残念。セックスの経験豊富な大人の男たちの濃厚なセックスが大好きなので、克哉とデイビッドに期待したんだけどなあ。

性感帯を刺激してのSMは好きだけど、痛いばかりのSMは理解できない。皮膚が裂けるほどの鞭打ちの先にどんな甘美な快楽があるのか?理解出来るような描写がもっともっとほしかった。
そんな折檻の描写の中でも、克哉の頑なな芯の部分、恋人デイビッドにさえ見せたくないという心の奥にしまってある閉じ込めてある部分が、Mによる愛情を持たない容赦ない折檻で溶解するという作用はなんかとっても納得がいきました。そういうこともあるかもなーと。ここがこの小説での見どころか。
克哉の人生においてターニングポイントにもなるんじゃないかなと思わせるこんな大事なことが起きたんだから、もっとそれを経験した後の克哉の描写に生かして欲しかった。クールビュ一ティだけだったのがちょっと隙ができたとか、素直にデレるようになったとか、セックスの時乱れるようになったとか。
Mによる冷酷な折檻や調教プレイの後には、甘々のデイビッドとのセックスをドーンと何十ページにも渡って描いて欲しかったです。あの克哉がこんなに変わったのか!とか、辛い折檻もあったけど甘やかしてくれる彼氏がいて良かったな〜(T^T)萌え〜となりたかったですw
その為にも、MによるSMはもっと過酷であって欲しかった。デイビッドが横槍を入れるのが・・あんたジャマ!みたいなw デイビッドがマスターになる時もちょいちょい優しくて、冷酷になりきれてない。こらーっ!
なのに、あんなにデイビッドに迷惑かけて人生のターニングポイントを経験しておきながらまたSMの世界に戻った克哉(とデイビッド)には、開いた口が塞がらないというか。あれは彼にとってそれ程の経験でもなかったわけ?私が理解できてないだけ??
話の終わりに、デイビッドが二人の関係の終わりの予感から目を逸らすシーンは「こういう心情って誰でも経験するんだな」ととても共感してしまいました。

In These Words シリーズとしては面白かったけど、SMも甘エロも振り幅が狭かったので、萌え一個です☆

4

curiosity killed the cat

むむむむ……
コレはBLだろうか?
小説として、なかなかにスリリングで面白いとは思うけれど、BL小説として読もうとすると「こういうのじゃなくて」となってしまう。

内容は「In These Words」の精神科医・浅野克哉が、恋人のNY市警刑事のデビッドと共に「M」という男との関係に取り込まれていく話…と言っていいのかな。
「ITW」に関して、私は同人誌も勿論原書も読んでないので商業作品の情報しかない訳ですが、「ITW」ではもはや姿のないデビッドとの甘い過去などがこれまでポツポツと展開されていましたが、本作ではデビッドの本性、というかある種の真実が明かされ、その部分を利用して、いや利用してという表現でいいのかわからないけれど、克哉が自分の欠落を見極めようとする…
デビッドの過去と関係している「M」という男、そして彼の属する世界に取り込まれて変容していく克哉とデビッドの関係性がスリリングに描かれる。
「M」の世界、それはDom/Subの世界…。SMとは少し違うように思う。
支配と服従のゲームなんだけど、なぜ子供の頃の愛情の不足が克哉の中でDom/Subへの執着心に繋がるのか、なぜ苦痛が必要なのかがよくわからなかった。克哉が危険な好奇心に首を突っ込んでしまっただけの物語に見える。
そのために、デビッドが封印していた冷酷さが発現してしまったのだし、予期せぬブランディング(焼印)まで…そしてデビッドはただのマスターではなく「M」の服従者・追随者・継承者としての一面もあった訳で、そこが再び目を覚ましてしまったのだと。
ここが回り回って現在の克哉の傍にデビッドの姿が無い事に繋がってくるような気がする。
まだまだデビッドと克哉の物語は奥が深そうですね。

2

Sなのに名前がM。ややこしや…

表紙が素敵!ルネッサンス絵画のような色合いで、パッと見BLではなく小難しい学術書、に見えないこともない。コミックコーナーにあったのに実は小説でした。でも挿し絵もたくさんあってどれも素晴らしい。浅野先生は美人さんです。

シリーズの前日譚ですが、間隔が空いてるのでなかなか内容が思い出せず、でも浅野先生の今彼はたしかデビッドではなかったので、こんなにラブラブだったのに別れちゃったんだと思うとちょっと切ない。

SMセックスがテーマなので、終始痛そうな感じではあります。あれが快感ってやっぱり変態だな。SMクラブのオーナーが最強のご主人様ですが名前はM。なぜだ。デビッドが忘れてたSM趣味を浅野先生が思い出させて寝た子を起こしてしまいました。まあお互いが満足ならいいのか。

このシリーズは相手は変わっても浅野先生が常に受けで痛そうな目に遭っている、という所はブレません。本編の方も着地点はどうなるのか気になる所です。

7

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