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表題作しあわせにできる(8)

久遠寺皇(30) エリート商社マン
本田雪彦(29) 営業・建材3課

その他の収録作品

  • しあわせにできる15
  • しあわせにできる16
  • しあわせの色彩
  • あとがき

あらすじ

君を皇から奪おうと思っている―久遠寺の兄・昴にそう宣言され、キス写真を撮られた本田は、誘われるまま昴の待つホテルに一人で向かう。
罠と知りながら、言葉巧みな昴にからめとられ薬を盛られたうえ、ベッドルームで服を脱がされ絶体絶命のピンチに陥るが―。
兄弟の確執を知った本田は認められずにいた久遠寺への想いと素直に向き合い、ついに二人はお互いの気持ちを通じ合わせることができた。
しかし昴の策略は終わらず、始まったばかりの白金での同居生活も風前の灯火。
姑息な手口に、ついには怒り心頭に発した久遠寺が公衆の面前で昴を殴りつけるという事態に―!?波乱の第一部クライマックス!書き下ろしは本田の出生の秘密編。

作品情報

作品名
しあわせにできる(8)
著者
谷崎泉 
イラスト
陸裕千景子 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
シリーズ
しあわせにできる
発売日
ISBN
9784576051338
3.8

(17)

(8)

萌々

(4)

(2)

中立

(0)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
8
得点
62
評価数
17
平均
3.8 / 5
神率
47.1%

レビュー投稿数8

いやぁもう

本田と久遠寺のよくわからない(有耶無耶にしてるのは本田の気持ちだけなんですが)関係はこの巻で、やっと本田が素直になれたというか、久遠寺の大切さをちゃんと認識出来たというか。
無意識や、心の中では分かっていたはずの想いを表に出せたのは本当に良かった。

自分から「抱いて」なんて言う日が来るとは…
そりゃ当事者の久遠寺もびっくりしたことでしょう(笑)

昴さんとのややこしい事案もおじいちゃんの登場で事なきを得る、そしてそのおじいちゃんとの因縁を知った本田もびっくりでしょうな。ま、おじいちゃんの方もまさか自分の孫とごにょごにょな関係になっちゃってるとは、縁とはすごいもんです。

これといって特筆すべきポイントがある訳では無いんですが、どうもこの二人の行く先を見たくなる(読みたくなる)不思議な魅力のある作品です。

0

久遠寺兄弟からモテモテだ

本田さん逃げて~っ! とうとう本気で手を出してきたよ久遠寺長男。 知りたいのはわかる、わかるが本田さん行っちゃだめだよーっ。 だけど寸前のところで映さんたちが助けに来てくれてよかった。 映さんちょっとカッコよかったよ。 やはり久遠寺に対してかなりの恨みが根強いんでしょうね。 最終的にはある人物の登場で一応の終わりをむかえます。 その人物というのが久遠寺たちのお祖父さんですが、本田さんの過去にも関係ありそうな人です。

0

期待通り

久々に読み返してもこの巻はやっぱり面白いと唸りました。このシリーズにおいての本田の母親の位置づけがぼんやりしてるなともやっとしてしまいます。不倫の後、シングルマザーから昴の婚約者になった背景や経緯も見えてこないしその時に息子と同年代の皇に恋慕して皇が渡米する話も描かれてないのでもやっとします。当時、本田は苦学生だった筈、息子を放置して息子の様な男へ救いを求めるとか苛々します。しかも本田の父親である貧乏画家の篝氏との不倫も純愛に描くには中途半端な気がして、皇との一件からいつの間にか大企業夫人に収まってるのもどう辿り着いたか見えてきません。この巻ではありませんが、義理の息子が家出したら本田に泣きつき、本田が夜中必死で探しまわったりするし本田が哀れで仕方ないです。子供は毒親でも慕うんだなぁと辛くなりました。本編に何度か本田を気遣う様に、皇が昴の婚約者を寝取ったのは過去の話で、今は気持ちも残してないし皇は同情からだと映や徳永氏も言ってるのは本田を慮っても多分にあるでしょうが、皇はそういう人物なんでしょう。静香の為に夜中駆けずり回る姿を見てきた皇は全く気持ちを残してるとは思いません。本田の容姿に惹かれるんではなく、仕事への情熱と芯の強さ高潔さ本田の魅力に堕ちたのでしょう。だから映も惹かれたのでしょう。少年でなく、魅力ある大人に成長した皇に出会ったら静香はどうでるのか見たいです。本田との関係を知ったら、私の身代わりだと勘違いして皇にそういう態度でいく女性だと思ってしまいます。

0

素直になった

しあわせにできる8作目。

昴からの呼び出しに不安を感じながらも、誰にも相談できず一人で抱え込む本田。
あの本田が連日胃薬を飲むくらいだから、相当ストレスを感じていたんですね。
とはいえ、独りで会いに行くなて無謀です。
映と森田に助けてもらったからいいようなものの・・・。

でもそれがきっかけで本田が素直になってくれました(笑)
二人の関係が縮まって本当に良かった。
ただ、弱って久遠寺を求めた本田は切なかったです。

ちなみに、個人的には「俺のつけ入る隙がないじゃねーか」と嘆く映が大好きです。

1

落ち着くとこ落ち着いたので神評価に。

前巻にて昴へと立ち向かった本田。
余裕たっぷりの昴を前に緊張しつつも毅然な態度を取る。
「礼儀として乾杯くらいつき合うものだ」っておい。
人の家に勝手に忍び込んだあんたが礼儀を語るな、と思わず突っ込んでしまいました。
仕方なく、一口だけ。だがそれがいけなかったよ。そりゃなんか企んでるよねー。
グラスに睡眠薬仕込んでいやがった!
熟睡してる隙にいただいちゃえと思っていたけど、それよりも…と無理やり本田を起こす昴。
「やはり君は目を開けていた方がいいな。反抗的な目は征服欲を煽るものだ」
………こ、恐いっ。この人恐いよ!
本田、絶体絶命。久遠寺を思って涙が溢れてくる。
このまま食われてしまうのか…と思っていたら、そこに救世主登場。
あ、映さーーーーん!
映さんと森田さんの手により無事救出された本田は、我が家へと帰宅。
そこにすでに久遠寺が帰っていた。
久遠寺には今は黙っていよう、いつも通りに振る舞うんだと意気込んでいたものが、久遠寺を見ただけで崩壊してしまう。
久遠寺の背中に抱きつき、そしてーー「…欲しい。お前が欲しいよ…久遠寺」

あぁ、この時の感情を表す言葉が見つからない。

弱ってる本田を問い詰めることができない久遠寺の優しさ、久遠寺に甘える本田。

やっとこの巻で通じ合った二人。
好きという言葉はない。
確かに言葉も大事だけれど、でも言葉以上に視線で、熱で、指先で…その存在すべてから伝わるものがあるんでしょう。

とりあえず、これでひと段落。
さて、これから本田のデレ具合に期待しつつ、続きを読もうと思います。

0

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