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表題作ためつもの

雨敷 豊
雨敷 定用

同時収録作品土塊

二敷 信

同時収録作品雨敷

雨敷 竜
雨敷 わたる

同時収録作品雨敷Ⅱ、そとのせかい、柚子の棘、花の咲くころ

雨敷 豊
雨敷 定用

その他の収録作品

  • 描き下ろし

あらすじ

山の神の声を聞く能力を持つ覡(かんなぎ)。覡には彼らと身体を繋げることにより、
彼らに力を与える特別な相手「ためつもの」が存在する。
雨敷家の覡・定用は「ためつもの」の豊を疎んじており、
豊もまた「ためつもの」に選ばれしまったことを納得できないでいた。
身体を繋いでも、心が離れた二人の行為は山の神に届かずーーー!?

収録作品
・土塊
・雨敷
・雨敷II
・ためつもの
・そとのせかい
・柚子の棘
・花の咲くころ
・おまけ(描き下ろし)

作品情報

作品名
ためつもの
著者
明治カナ子 
媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス 麗人セレクション
発売日
ISBN
9784801967427
4.4

(71)

(43)

萌々

(19)

(6)

中立

(2)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
12
得点
311
評価数
71
平均
4.4 / 5
神率
60.6%

レビュー投稿数12

担当さんGJ

因習モノって昔は多かったのに最近あまり見ない気がする。「ミッドサマー」が話題になったし、世間的には減ったわけではなく、BL界隈でだけ減ってるのかな。自分が情報収集できていないだけか。

覡とためつものを柱としたオムニバスのようで、ストーリーとして一本筋も通った明治カナ子先生の漫画のうまさが分かる一冊です。
あとがき曰く「シリーズ掲載に間があいているのは作者が忘れていたから…」…担当さんGJ。
覡とためつものの特殊な関係性を描いている様で、王道の"年下攻めすれ違い作品"でもある。作品と作者の距離感が絶妙なんですよね。"覡とためつもの"の設定に溺れすぎていないというか。見せ方がうまい!

フィクションにハッピーエンドを求める自分は、メインCPの豊と定用が急速にほのぼのになったのは受け入れられたものの、読後、床と信を思い返して複雑な気持ちになったり。まぁ下げがあってこそ上がりが際立つのだけど、随分と殺伐感が減った終わり方だったから…さ。

0

ためつもの

タイトルが綺麗でずっと気になっていた作品。
明治先生のファンタジーということで迷わず購入した。
最初は謎だらけだったのに、段々と世界観が掴めてきて面白くて一気に読んだ。
2回目に読んだ時は、最初のお話が悲しすぎて泣けてきた。そういうことだったのかと。
そして定用のギャップが半端ない。最初はクールで真面目な人だと思っていたのに、世間知らずで子供っぽい一面があるのがすごく可愛かった。
最後に幼少期の二人に戻るシーンはじんわりと来た。
何回も読み返したい作品。

0

隠れ年下攻め作品では!?

何を言ってるのかと思われそうですが、個人的に年下攻めかそうでないのかで萌え具合が変わってしまうので。

一冊すべて不思議な力を持つ覡の血統の話です。

最初の話は覡の運命から外れようとして、命も失ってしまった受けと、彼の最後の恋人の話。
死が救済という容赦なさですが、ファンタジーなので民話を読むような心地です。

次は幼少期に「ためつもの」として引き取られ、自分の伴侶となる覡と出会った攻めの話。
攻めのことをブスと罵り(攻めは現在はイケメンだけど幼少期は芋顔です)、今も昔も奴隷だと言って憚らない受け。
でも口は悪くても受けと攻めは両思いで、攻めは受けのいちいちを可愛いと思っている。
受けの年齢が出てこないんですけど、出会った時点の身長差から年下攻めかな…?という感じです。

最後は2組目の受けの兄にあたる覡と、その「ためつもの」の話。本の半分以上が彼らの話です。
弟たちとは違い、気持ちがすれ違っている受けと攻め。遠回りな恋愛をして、不器用な受けと攻めも両思いになる。
受けの生意気ショタ(おかっぱ)時代可愛い。現在の長髪に眼鏡が足されたのも良い。
出会った時点で攻め5歳(現在23歳)、受け7歳なので、実は年下攻めであることが分かります。感動した。年下に気遣われたり、年上なのに気遣いが不器用だったり無知だったりするんですよ…!

ファンタジーとして面白いので(同性カップルばかりでどうやって血統を繋いでいるのか?は謎ですが)、年下攻めじゃなくてもまあいいか、と思っていた所に不意打ちでの年下攻め。
萌えが2倍にも3倍にもなる。うれしい。

1

いとおしい、とはこういうことかなぁ

皆さんのレビューに導かれて本作品に出会いました 初読みの作家さまでしたが、本当に出会えて良かったと、皆様に感謝でした

とにかく、読後何でしょう、この世界観!
淡々とストーリーが進んでいくようで、関わりのなかで、じわじわとふたりの情緒が成熟し、濃厚な愛が成就する、という引き込まれる物語でした
これから、新たな神さまの宿る山で、不器用なふたりがどのように愛を育んでいくのかなぁと想像せずにはいられないほど、魅力的な登場人物ですね

2

村BLの一種のような

田舎の小さな山村を舞台にした土俗系のファンタジー。
山神の声を聞く巫女のような存在「かんなぎ」と、そのお供え物である「ためつもの」のお話。
かんなぎとためつものは番のような感じ。肉体的精神的な結び付きによって、かんなぎは力が強くなる。

一話めは難解でよくわからなかったが、読み進むうちに、幼いうちに自分のためつものを失ったかんなぎの末路、という話だったということがわかる。そして、山の神に背いたかんなぎがどうなってしまうのか、ということも示されると、うっすらホラーの香りもしてきて。

この一話めのみ悲恋で終わっているが、後に登場する二組のカップルは、どちらもハピエン。
幼い頃からかんなぎとしての教育(性的なものを含む)のみを受けてきた定用は、とにかく真面目で不器用。それなのに、このところ不調続きで、もっと豊との関係を深めなければ、仕事も、正式な後継者の座も弟のわたるに奪われてしまう。
それで儀式(つまりはえっち)の内容を濃くしたり、回数を増やしたりするのだが、なぜかためつものの豊は疲弊していく。
そこで定用は、ためつものを元気にする方法が書いてある文献を調べ、実行に移す…。

この、元気づける方法というのが、門外不出の古来の秘法…ではなくて、一緒に温泉に出かける、とか一緒に星空を見上げる、というようなデートマニュアルなのがちょっと笑える。昔の人も同じようなことで悩んでいたのか?w
真面目だけどムードもへったくれもない定用と、一応常識人の豊とのちょっととぼけたやりとりがいい。
エロは聖なる儀式という意味合いなのでエロくはなく、それよりも初めてキスをして気持ちよくてビックリ、というシーンに萌えが。
独特な雰囲気でスタートしたお話だったが、ラストは心が繋がることの大切さがしみじみと伝わる、いい作品。

4

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