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表題作魔性の子

あらすじ

どこにも、僕のいる場所はない──教育実習のため母校に戻った広瀬は、高里という生徒が気に掛かる。周囲に馴染まぬ姿が過ぎし日の自分に重なった。彼を虐(いじ)めた者が不慮の事故に遭うため、「高里は祟(たた)る」と恐れられていたが、彼を取り巻く謎は、“神隠し”を体験したことに関わっているのか。広瀬が庇おうとするなか、更なる惨劇が……。心に潜む暗部が繙(ひもと)かれる、「十二国記」戦慄の序章。

作品情報

作品名
魔性の子
著者
小野不由美 
イラスト
山田章博 
媒体
小説
出版社
新潮社
レーベル
新潮文庫【非BL】
発売日
ISBN
9784101240510
5

(1)

(1)

萌々

(0)

(0)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
5
評価数
1
平均
5 / 5
神率
100%

レビュー投稿数1

ファンタジーじゃなかった

※非BL作品ですがかなり腐女子目線の感想ですので十二国記純粋ファンの方はお気をつけ下さい。あと今月発売した十二国記最新作のネタバレも少しだけあるので注意して下さい。
















十二国記の新作に萌えまくったので初心に戻ってこの十二国記序章である「魔性の子」を読み返してみたのですが、これは怖すぎる。ファンタジーじゃなく完全ホラーでした。正に戦慄の序章。これでもか!という位人が死にます。何が辛いって悪い奴だけじゃなく正義感の強い結構いい奴も残酷な死に方をしてしまうこと。まあホラーも大好物なんですけどね。

現代日本に迷い込んだ十二国記世界の神獣・麒麟の泰麒こと高里要の試練の物語。本人の意思じゃないのに高里に危害を加えた人間は祟りを受けたように死に至ったり大怪我をするので彼は皆に遠巻きにされ、友達が1人もいないばかりか家族からも疎まれています。6年間もあんな辛い目に合っていたなんて可哀想すぎる。

今回、最初に読んだ時と印象が変わったのが高里の唯一の味方だった広瀬先生。先生かと思ってたら教育実習中の大学生だった。泰麒は自分のいた本当の世界に戻れたけど別世界に行きたがっていた広瀬は当然そのままこちらの世界に残されます。彼のその後の人生が心配。ちゃんと大人になれたのかな?攻めっぽい人だと思ってたけど今回の印象は受け。攻めは3.4歳年下の橋上とか結構いいと思う。彼も飄々としたいいキャラだったし危なっかしい思考の広瀬を助けてくれそう。オタク設定だったけど。そもそも2人共ゲイじゃないけど。

驍宗×泰麒的に萌えた所はたくさんあった。泰麒(高里)がクラスメイト達に土下座強要された時、いつも反抗しないのに「嫌だ!」と強く抵抗した所。麒麟は王以外の者にひれ伏す事ができないって記憶がなくても体が覚えているって…萌える!

あとはラストで中々思い出せなかったダーリン…じゃなくて驍宗様の事をやっと思い出せたくだり。「あの方は僕の主です。どうして忘れていられたんだろう。決しておそばを離れないと誓ったのに…王のおそばに戻らなければ!」って言う所。まるで記憶喪失BL?って位ロマンチックだと思いました。最新作の再会シーンもドラマチックだしね。

このホラーチックな話の後も驍宗と泰麒の2人には辛い試練がたくさん待っているんだけど、泰麒には愛する人のおそばをもう絶対に離れたらダメだよ!と言いたいです。

2

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