ブレス

短編作の方が好き。

表題作と描き下ろしと同時収録短編、テイスト違いの2作品。
シリアスな表題作と、ややコミカルなエッチメインの短編で、個人的には短編の方が好みでした。


黒髪年下ワンコ×長髪金髪美人のお兄さん

オーストリアの音大に留学しピアニストを目指すシンが、
見かねて街で拾って助けた、ヴァイオリン持ちの綺麗な男ハルマ。
そのまま居つきいつしか身体の関係も持つ二人。
不安をかき消してくれるハルマと、ずっと一緒にいたいと思っていたシンですが、
ハルマが消えた後、有名ヴァイオリニストだったと知る。

有名ピアニストの父を持つシンには、ピアニストのレールが敷かれ、
周囲の期待に応える為練習に励みながらも、本当にしたいことが出来ず、
ピアニストを目指しながら不安を抱えていた。
ハルマのアドバイスで支えられ、自分や周囲と向き合い成長していくシン。
初めから如何にもタダモノじゃないハルマでしたが、実は…。

やりたいことがあっても自分の思うようにはいかない状態のシン、
色々持っている人間の贅沢な悩みにも見えてくる…持っていない人間の妬みかな。
もちろん、周囲の重圧や才能あるモノの苦悩は凡人には計り知れないですが、
ずっと天才が見守り助けてくれパートナーになる、ハッピー尽くしの展開。
夢のようなお話、サラッと一気読みでした。

★飼い犬もたまには噛みたい★
黒髪ワンコ美大生×元ビッチ美大生

告白され付き合い始めた相手からエッチの誘いがなく、
いつも受けから声をかける状態で、先日は明らか乗り気でない攻め。
もう飽きたのか…という心配は誤解で、
攻めから行く前に受けがくるから上手くいかなかったと判明し…。

攻めから仕掛けるエッチが実は激しかった…という、
ありがちな展開ですが、普通に読んでて面白いし、ワンコ攻め好きには萌えるネタ。
いつも騎乗位で調子に乗っていた受けが下でヘロヘロになる姿は最高で、
止まらないワンコも最高でした。

表題作は中立で、短編が萌。

※シーモア：修正はぼかしや白い描写で、菊はそのままです。