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表題作BUDDY DEADLOCK season2

ディック(リチャード・エヴァーソン)
ユウト・レニックス,ロサンゼルス市警

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

ユウトに新しい相棒が登場!?
LAを舞台に繰り広げる
DEADLOCKのセカンドシーズン、第3弾!!

ロス市警麻薬課に入って2年が過ぎたユウト。ディックとの生活は順調だが、最近の悩みは、
新しく組むことになった相棒・キースのことだ。
ライダースジャケットに武骨なブーツ姿。
一匹狼のように振る舞う3歳下の相棒は、
なかなかユウトに心を開いてくれない。
距離感に悩んでいたある日、キースと組んでの
密売組織への囮捜査を命じられ…!?

作品情報

作品名
BUDDY DEADLOCK season2
著者
英田サキ 
イラスト
高階佑 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
シリーズ
DEADLOCK
発売日
ISBN
9784199009877
4.7

(173)

(143)

萌々

(22)

(6)

中立

(0)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
19
得点
821
評価数
173
平均
4.7 / 5
神率
82.7%

レビュー投稿数19

なんとも…

私の理解が追いついていない所為かもしれませんが率直な感想をレビューしたいと思います…

ここまでシリーズ全作読んでますがこんなに煮え切らない思いをしたのは初めてです。
わたしにはディックもユウトもマイナスなイメージで終わってしました。

ユウトがここまで全て受け入れてしまうとは…キャラブレを感じ残念です…
でもこの作品のレビュー全て読んだ結果、もしかしたら受け入れられない私が頭固すぎるのかな?とも…

続くのかわかりませんが、また必ず読むことに変わりはありません。

0

やっぱり最強の不死身バディ

ユウトが主役の、ロス市警のお仕事が中心のお話。
どんなときも何があってもユウトの帰る場所にはディックがいて、精神的な支えになっている二人の関係性がとても良かった。少々恐怖を感じるほどディックの愛情は重く深いが、相手がしっかり受け止められるユウトなので安心して見ていられる。
新キャラのユウトの相棒キースは、生意気反抗期な子供っぽさが可愛かった。

今回の事件は麻薬絡みで、初期三部作と数名のキャラが繋がっており、懐かしい名前がぽんぽん出てきた。
綱渡り的な場面では、さまざまな縁に何度も救われるユウト。その最たるものであるディックに、最後は物理的にも救われていて、種明かしに笑ってしまった。もはやディックはユウトのストーカーというか陰の護衛。最強の不死身カプ。

キースは変化が見えやすいタイプのキャラ。出てきた瞬間から、相棒としての絆が生まれる過程を見れるのね、と期待が高まる。
(表紙はユウトとキース?これでgoが出るってすごいな。キャラ文庫の好感度が上がった。)

キースと話すユウトはとても素直で柔軟な思考が面白かった。一度キースにキレてからは熟考する前に意見を口にするようになり、反論されると即考え直す。相手の言いたいことをすとんと自身の中に落とし込み、そこから議論を発展させる、これの繰り返し。
関わった相手が次々とユウトに心を開く理由はこういうところにある気がした。

BLでいう受け愛され状態なユウトに、そこまで不自然さがない。確かに「偽善者」と言いたくなる場面も多いが、本気で貫く姿は眩しく、キースも根底には憧れる気持ちがあるんじゃないかと思った。

疲れて寄りかかるユウトに、ディックがかける言葉や爆発させた本音もとても良かった。愛か自己満足かで悩むディックはユウトを愛しすぎていて、なんかもうすごい。
二人の会話は全て夢と理想のようでふわふわした読み心地だった。特にディックのセリフは、こういうこと言われたい人多いだろうな、が率直な感想。現実世界にはこうでない相手への不満が溢れすぎているから。

事件の解決はなんともいえない。その後ユウトとキースが職場に居づらくならないと良いな。
ラストはお約束のいつメン+キースでホームパーティー。過去にも一つの決着を付けてスッキリ。いつかロブの講演を聴いてみたい。
一冊の締め方もとても好き。

事件あり甘々甘々ありトンデモ展開ありで楽しく読めた。面白かった!

3

DEADLOCKファン歓喜!

2020年新参者の私にとっては、この本が現時点での一番最後のDEADLOCKシリーズということになりました。
でもなんだか読んでいるとseason2他の2作品とは異なり、まだまだ続いていきそうな感じを受けました。DEADLOCKseason2 part3の第1巻的な?このシリーズは10冊もあり、新参者にはどれがどの続きか一見わからないくらいなのに更にそれを複雑化するような……倒。

でも良かったー!まだまだキースとユウトの話がみたいです。DEADLOCKseason2 part3の第2巻(複雑!)の発売を心待ちにしています。


ここからはものすごいネタバレです!注意!


このお話は。DEADLOCKファンに見たいシーンを事前アンケートでもとったのかなってくらいのファンサービスに溢れた内容なんです。
私が楽しかったシーンの具体例を26個挙げますと、
①ダグとディックのサーフィン姿(高階先生ありがとうございます)。
②ネト登場!元気そうで良かったぁ。
③サーファーディックが女子にモテて嫉妬するユウト。
④ヨシュアのちょっと変わったロブ愛。
⑤ルイスの自身の小説からの名言。
⑥パコの口から語られるユウト幼少期&二人の仲の良さ。
⑦恋人はモテない方がいいと思っている、自覚ないけど自分は恋人以外からモテモテのユウト。
⑧警察官として麻薬捜査するかっこいいユウトとキース(DEADLOCKらしい展開!)
⑨仕事で疲れたユウトをユーモアと優しさと愛で包んでくれるディック。
⑩「人にあれこれ言うのが嫌いなんだ」と言うディックに対して「俺にはあれこれ言うのに」と返すユウト。
⑪ユウトに犬のように扱われ「ワン!」と受け入れちゃうディック。
⑫ワクワクドキドキのユウト囮捜査展開。当然めちゃくちゃ心配するディック。
⑬スラングな英語を話せちゃうユウト。
⑭以前、刑務所にいた事で悪いやつらに前科持ち認定されて信頼を得て囮捜査上手くいっちゃうところ。
⑮キースとユウトの仕事中、車内での言い合い
⑯バスルームでの世界一いい男決定戦。
⑰「俺のせいでお前が死んだら俺は生きていけない。だからお前は自分が生きることを選択してくれ」とか言っちゃうディック。
⑱キースとディックの仲を心配するユウト。キースとユウトの仲を心配するディック。
⑲ユウトに「お前は俺のこと好きすぎる」と言われてしまい、その病気は完治しなくてもいいと答えてしまうディック。
⑳ユウト、コカイン吸入からのキース介抱
㉑「ベタ惚れなのはディックも同じだ」とか、ユウトは自分ベタ惚れなの否定しないの?しかもディックも同じとか惚気ちゃうところ。
㉒二人のお互いを思い合う優しい会話!
㉓ユウトを心配するあまり、寝ている時でもユウトの手を握りしめちゃうディック。
㉔車を盾にしたユウトとキースの銃撃戦。
㉕ロス市警の制服姿のユウト(高階先生ありがとうございます)。
㉖リーサルウェポン・ディック!
が楽しかったです。
端的に言うとこのお話全部好き。

2

電子版と本2冊購入

大好きなシリーズの最新作ということもあり、大きく期待していたのですがその期待を上回る作品でした。
ユウトの仕事ぶりは前々から気になっていたのと、キースという濃い新キャラクターの登場でますます盛り上がりを感じたDEADLOCKシリーズです・・・!

漫画も発売されたので・・・アニメかも期待していいのでしょうか・・・?
漫画化、アニメ化もして欲しい作品ですね。

ずっと応援し続けたい作品です。作中の心情や描写も秀逸です。基本的にユウト視点が多いのですが、今度はディック目線での作品を読みたい・・・!これからの作品にも目が離せません。

4

すみません。ちょっと辛口で。

このシリーズのファンで、番外編や他のカップルの作品含め、全シリーズ読んでます。
今回は、ユウトの新相棒との確執と麻薬密売組織を絡めたお話。ネタバレになるのであまり詳しくは触れませんが、シーズン1でのコルブスとの因縁に関連する部分も少し出てきます。

もちろん、英田先生の御作品なので、事件を絡めたお話の展開としては、BLの枠を越えた面白さがありますし、今回の事件を通してディックとユウトの絆が更に深まり、BLらしいところも存分に楽しめました。
しかしながら……、これ一冊だけであれば十分に満足できたのでしょうけど、どうしてもシーズン1を引きずってしまって……、つい物足りなさを感じてしまいました。
漠然とした感覚なのでうまくは説明できませんが、アメリカ社会のダークな部分への考察だとか、個々の人物が抱える事情だとか、それをふまえた心の通い合いだとか……、細かいところでちょいちょいシーズン1に比べて物足りなさを感じてしまい、やはりあれを超える感動はもう来ないのかなと寂しくなってしまいました。

今回は1冊で完結ですし、作品容量的には仕方ないところはあると思います。
もちろん、これ1冊だけで考えれば、十分に満足できる一冊でした。

2

あのプレイ

耐えきれずに読みました。本当は途中読みの小説やいわゆる"積んである"本が沢山あったので、もう少し後でもいいかな〜と思っていたのですが、初動への貢献は大事!!

season2の一冊目が非日常で起こる事件だったので、ディックとユウトの日常の中で起こる事件が読みたいな〜と思っていました。時間差で念願が叶って嬉しいです。

書きたいポイントは沢山あれど、今回自分にとってかなり重要だった点…こんな素晴らしい作品のソコですか?!ってぐらい下世話で申し訳ないのですが、SM嗜好のない2人のイラ◯チオ!!!文脈含めてとっっっても好きでした。
SM的な要素のある作品、あるいはビッチ受けや俺様攻めではまま見るこのプレイ、それをこの2人で見られるなんて。
さらに良かったのが、ディックも言及している「ユウトが自虐的にこの行為に及んだ」可能性…大好きなんですこういう展開。少なからずそんな意図もあってした行為でユウトが興奮して、かつ、それに戸惑いつつ男のサガに抗わないディックというこの構図。さほど長くはない(短くもないけど)この描写に振り切れる萌がありました。すぐに謝るディックが堪らない。この良さは1冊の小説では出しきれない、シリーズの長きにわたり書かれてきた2人の人間性の土台によるものであるところも重要です。

早く寝たいだの寝たくないだのでユウトが怒ったり、それにディックがひたすら謝ったり、あ〜こういうことか〜と。番外編2冊で語られていたディックの立ち位置が本編で書かれる喜び。
ラストの展開なんてディックの振る舞いはほぼ狂気なのですが、"罹患者"だから手の施しようがない。

この1冊で気になったのが、ディックの狂気とユウトの違反行為です。ユウトが十字架を背負い続ける覚悟をする形で終わりましたが、それにしてもギリギリのラインを超えることに慣れてしまうユウトは見たくないなと。休み中に囮捜査した挙句のコカイン吸引で既にかなりの暴走だと思っていた自分からすると、ラストは完全アウトでした。ここから転落の一途を辿るタイプではないでしょうが、自分とパートナーの立場を危うくする行為で、軽率としか言えない。人に言えないことは多くなればなるほど、自分も辛いし、他人に付け入る隙を与えるのに。ユウトには大切にしているこの職を失って欲しくない。ディックに比べてその辺のポリシーがユウトは緩い気がするんですよ。

キースについて書くスペースが無くなりました。トーニャ初対面の辺りから、嫌いじゃない笑

5

ここから読んでもイケる。

さすが安定の面白さ。
レビューのタイトルとして「ここから読んでも」と書きましたが、本作は「DEADLOCK」シリーズとして10作目、しかしながら「もう手を出せない…」と思っている未読の方こそ読んでほしいと思いました。
実は「DEADLOCK」のシーズン1、元々の始まりは非常に硬質で乾いていて、陰謀、テロ、死、復讐が中心の一種怖い話、暗い話なんですよね。
だけど今のディックとユウトの間には固い信頼と愛情があり、非常に甘い空気が流れている。特に本作の冒頭は、サーフィンをするディックを見て何て自分の恋人はかっこいいんだろう…とまた恋心が疼くユウトの内面から始まるので、読みやすさも満点。その上これまでの登場人物も揃っていて、その関係性や今の安定も描かれているので本当に安心して読める。
本作の視点はユウト。LA市警麻薬課所属のユウトに新しい相棒があてがわれるが、彼・キースと気が合わずに最近のユウトは滅入っている…という設定。
しかし、キースは昔の自分なんですよね。他人と距離を置いている人間。そこを思い出しながら、自然にあの「DEADLOCK」本編での刑務所、そこでのディックとの出会い、コルブスの事件を織り込んでいく。
冷たく復讐を遂行する鉄の意志を持った男・ディックが自分との愛で変わっていったこと、それでもディックの心の中には今までの罪を抱え込んでいる事、ユウトのためなら文字通り死を怖れない極端な心、なども。
私の話なのですが。私って、シリーズ作品読む時できるだけ発表順に読みたいタイプなんですよね。だから当然「DEADLOCK」も1作目から順に読んでるんだけど、正直暗いし重いし残酷だと思っていて。
だけどこの作品から入れば逆にあの暗く悲しい「DEADLOCK」の印象が良い方に変わるような気がしてる。
また、囮捜査でのクライマックス、銃撃戦でユウト達は結局助かるんだけど(ネタバレですみません…)、そこにあのコルブスの記憶が絡まってくる…そんな構成もとても良くて、ごく自然に「DEADLOCK」全体を包括するような作品になっていると感じます。
もう今からじゃ…と思っている方、本当にここからで大丈夫。そして遡って読んでみて下さい。「DEADLOCK」の世界にハマること請け合いです。

10

わんこディック

DEADLOCK10冊目、おめでとうございます!「ユウトと新相棒の活躍~わんこと化したディックの愛情ソースを添えて~」という感じのお話に加えて、懐かしい方の香りが少ししたり、正しいことって何と考えさせられるところもあり、色々沁みましたので萌2にしました。圧倒的なインパクトあるものがバーンと出てくるというよりは、じわじわキた印象です。本編290P弱+あとがき。

ロス市警に入って2年たったユウトですが、相棒デニーが異動になり、新しく年下のキースとペアを組むことに。このキースが不愛想極まりない男で、ストレス満点の日々。ところがある日、二人で見張っていた時に捕まえた男から大物へのつながりをつかむことができ・・・と続きます。

攻め受け、既刊で出てきているメンバー以外の登場人物は
キース(ユウトの新相棒)、モレイラ(薬関係の大物)、クロウ、カミロ(モレイラの仲間)、他、ユウトの刑事仲間複数。クロウ、また出てきますかね・・?

++以下内容に触れる感想

好きだったのはディックの「ユウトが好きすぎる病」。今までもヘタレわんこ化していたことのあったディックだと思いますが、今回その病が重症化したのではと思います。もうヘタレってるディックが可愛くて可愛くて。ユウトはまじで今回危ない橋を渡ろうとするので、ディックがハラハラ心配するのはごもっとも、こっちもドキドキします。全体としてはシリアス事件でうっかりすると重くなるかと思うのですが、そこをディックとユウトの可愛らしいやりとりで救われた心地なんです。ディック有難うね。

それ以外では、今回、ユウトのお仕事悩み部分にシンクロしたり、最後の方に懐かしいコルブスのエピソードが出てきて半泣きになったり、「何もかも正しいことが良い事とは限らない」と感じて複雑な思いを持ったり、色々読み応えあって、とても良かったです。スルメみたいに読めば読むほど色んな味わいを何度でも楽しめそうです。

そして先生のあとがき。執筆中の様々な事を振り返っておられるくだりでは、「書き上げてくださって有難うございました」と本当に頭が下がる思いでした。他のカプたちも大好きですし、勿論ディックとユウトとユウティも大好きなので、一人でも多くの方にDEADLOCKを読んでいただけると嬉しいです。長いシリーズですが、警察ものがお好きな方でしたら、是非1巻から。どうぞよろしくお願いいたします。

10

今回の表紙!

大好きなシリーズがこんなに長く続いてくれて嬉しいです。物語の最初は仲良し美形ゲイカップル仲間達のビーチでの集まりから。「うちの彼氏かっこいいでしょ?」「うちの彼氏の可愛さは神」みたいな彼氏自慢をお互いに始めるバカップル達。

でも今回の主役はロス市警に勤めるユウトとちょっと生意気な新入りの相棒・キース。なんと「バディ」という副題でこのキースとユウトの2ショットが表紙です。BL小説だというのに。ディックがこの表紙を見たら嫉妬で発狂しそうです。でも巻頭カラーがディックとユウトと愛犬ユウティの海辺での3ショット。幸せファミリー感が出てます。

ユウトのお仕事シーンがメインで相棒と囮捜査をやったり作戦中の味方に死者が出たり、ユウトって危険な仕事についてたんだと改めて思ってしんみり。でも何度もこっそり任務についていってユウトを守りたがる心配症のお父さんみたいなディックにはちょっと笑ってしまいました。

家に帰ってラブラブな2人のシーンもしっかり書かれていて良かったです。

7

指折り数えて待っていた1冊

初回限定ペーパーにつられてAmazonさんで予約して、楽しみに待っていた本です。発売日に読むには何とか便というのを指定しなければいけないと知ったのは発売日を過ぎて3日目、到着してからでした。

まあ、そんなことはどうでもよくて。
二人で暮らし始めて2年のディックとユウト、相変わらずのラブラブっぷりですが、実はディックが不治の病に侵されていると判明。ディックは「このままでいい」と言うのですが、そのときユウトは!?

という話のわけがない(笑)
いやー、つい限定ペーパーから読んでしまって(だって表紙をめくったら挟まってたんだもん)ユウトの仕事上での相棒、キースに嫉妬をメラメラ燃やすディックが可愛くて可愛くて。
でも本編を読んでいると、キースの愚痴を零すユウトに対して、なんとかなだめようと苦心しているディック。おいおい、と突っ込みつつ、後にそれは建前だったと判明します。
だよねー、メラメラディックの方が可愛くて私は好きです。

さて、冒頭はオールスターズのビーチでのシーンから始まります。
なんと、ネトが帰ってきてる!! もう、ここで私は狂喜乱舞しましたよ。ああ、ネト~。
皆さんが相変わらずイケメンでカッコよくて毒舌でキュートで優しい。いいなあ。
こうして相変わらずのみんなに会わせてくれるのが英田サキ先生の優しさですね。有難うございます!
そして今回の「BUDDY」初登場のキースですが、やっぱりイケメン。後に、我らがユウトに転ぶのか、転ばないのか!? その辺が気になりますが、本冊ではノーマルのままです。
うん。ユウトはやめた方がいいよ。ディックに暗殺されちゃいますからね(笑)。

あらすじは割愛しますが、今回、裏テーマ(?)は罪。
過去に犯した罪と向き合うディック。どうしても断罪できずに罪を隠蔽してしまったユウト。家族を裏切ってしまったと自分を許せないキース。そして親への思い。
なかなかに重いテーマでした。
愛する者を守るための殺人は許されるのか。
でも、私も子供がいるので、目の前で子供が殺されそうで、犯人を殺さなければ助けられない、となったらためらわないかも。
考えさせられる一冊でした。

読後は上質な洋画を観たあとのような感じです。
キースのその後も知りたいのでぜひ続編を!!






16

大人だ

このシリーズ、2012年刊行の『HARD TIME』までで止まっていたんです。
アクション洋画まみれで青春を送った私にとっては「本編の物語運びがとてつもなく神!」であったばかりに、それが解決してからのお話は若干、物足りなく感じてしまいまして。

今回、新刊を手に取ったのは、現実社会寄りのアクションものが読みたかったという理由(多分、ファンタジー疲れだと思う)なんですが、久々にお会いしたDEADLOCKという物語の手触りが、私が覚えていたのと違う……
『ちょっと見ない間にぐんと大人になっちゃった』っていうか。
読んでいて『最果ての空』とか『遠い岸辺』を思い出しちゃったんですよねー。

で、私にとってはこれが良かった。
読んでいない番外編とseason2の2冊を大人買いしてしまいました。

多分人生観について触れられているからなんじゃないかと思うのですよ。
ユウトってなんかいつも正義について悩んでいる様な気がするんですが。
今回のお話のラストでユウトはその悩みに決着をつけることをしないんですね。
『悩みの中にあり続けることを選択する』とでも言うか。
そしてロブに「理性で物事を判断できる人間は、幸せな場所にいる」って言わせちゃう英田さんに激しく萌えた。

そうなの。
物語の登場人物にじゃなくて、英田さんに萌えたの。
英田姐さん、大人でカッコイイです!

16

凄まじくて2400字で納まらないんだけど

レビューなっが!と思った方には申し訳ない
作品が凄まじすぎました

① ご褒美みたいな作品

シリーズを読んできた分だけ面白くなるよう設計されたストーリーデザイン。
よくある「シリーズものですが今作だけでも楽しめます」の真逆を行きます。

皆のこと ちゃんとわかってる?
あのシーン ちゃんと覚えてる?
という問いが散りばめられ、その問い自体にもワクワクし、
シリーズを咀嚼した自分の答えが上手くハマった時、ご褒美みたいな面白さを体験できます。

1想起

わかりやすい所で言うと、冒頭のビーチや中盤のホームパーティーシーン。
シリーズのイケメンたちがわんさか出てくるあの場面です。
忙しい本編では彼らのカッコよさを一から説明する暇など無いのが正直な所。
ゆえに初見さんにはおよそ伝わりきらないであろうサラッとした描写が並びます。
特にヨシュアやルイスなんて、いくら「その美貌が」と書かれていても魅力の半分も伝わらないのでは…と心配になるくらい。

でも、シリーズ読者にはこれで十分なんです。
だって彼らの溢れる魅力をその数行で瞬時に想起できちゃうから。
例えばヨシュアの過去、ロブとの出会い、俳優転向までの道が自然と脳内に描けちゃうから。
その瞬間ビーチもホームパーティーも顔や上辺だけじゃない、生き様まるっとカッコイイ正真正銘のイケメンパラダイスになります。
そのオールスターぶりに眼福を得つつDEADLOCKの新たなストーリーも進むことができる。
まさに過去作を読み込んできたご褒美のような贅沢時間です。

2熟慮

でも、こうしたキャラプロフィールなどの表面的部分に留まらず、今作にはもう一段深い問いも組み込まれています。
過去の出来事、当時の彼らの感情思考、その後の変化をきちんと覚えていますか?
それが今の彼らに与える影響は?という問い。

ユウトが囮捜査でギャングと初接触する緊迫のシーン。
敵の部下カミロからシェルガー刑務所にいたことを指摘され、驚くユウトと読者。
まさかネトと一緒にいたところを目撃されていたなんて。
その瞬間思い出すのは、あの塀の中のスリル溢れる空気感。
プリズンギャングたちと交わした激しい言葉の数々。
ネトと親しくなるまでの複雑な経緯。
当時のドキドキと今のドキドキが見事に重なる瞬間です。
それは作品の立体感、そして読者との一体感が生まれる瞬間でもあります。
このシンクロ体験も過去作を読んできたからこそ味わえる特典です。

また、思わぬ形で話題に上る過去のジム・フェイバー殺害事件。
今度は当時のディック、ユウト、ネトの困惑と痛みを思い出さずにはいられません。
複雑な心境で会話に参加する彼らの視線に息をのみ、改めて紐解く正解のない答え探しにうーんと唸る。めちゃ深い。
こちらもシリーズを読んだからこそ、より心がザワつくシーンでした。

そして決定的だったのは、クロウとコルブスの繋がりにより今作の運命までもが動いてしまった点。

コルブスは、死んでいる
しかし、死んでなお生きている
ユウトの中で、ディックの中で、元ホワイトヘブンの中で、彼らを巡る運命の中で。
書かれてはいないけれど、シリーズを通してそう感じてしまう。
いつの間にか読者もコルブスに囚われ、この命題に関してイケメンもBLも関係なく夢中になってしまう。
DEADLOCKの一つの究極はここなのかな
と思わず考えさせられる深みのある展開でした。

3予感

さらに言うと、脳内で過去と今をリンクさせたからこそ気付くものもあります。

それが、未来への予感

キースもきっとこの出会いで変わっていく

その根拠はBUDDY一冊では足りないかもしれない。
でもシリーズを通し、出会いで変わった皆の姿を見てきた読者には無理なくそう思える。
ああ、これは過去シリーズを燃料にどんどん前へ進む物語なんだなぁと確信しちゃうんですね。
こうした素敵な余韻も、過去作を読んできたご褒美に他なりません。

② BLとブロマンスの有機的な融合

一方、BUDDY単体での魅力も恐ろしいほど素晴らしい

今回のテーマ、バディ。
ディクユウが大好きなので、ユウトとキースの関係性を受け入れられるか正直不安でした。
が、これが想像以上に良かった。

まずバディもの特有のブロマンス感自体が良い。
特に中盤以降。
コカイン吸入事件からキースのマンションに至る一連のやり取り。
苦しみも含めて過去を開示し深まる理解。
相手の中に自分を見つける真剣な眼差し。
最後も名前で呼ぶとか呼ばないとか。
縮まる距離がめちゃめちゃアツい。
しかし誓ってセクシャルなものではない。
そんな描写は出てこない。

それに対してディックとの親密さはもう完全にラブなわけです。
それも尋常じゃないラブ。
ユウトが病的と言っちゃうくらい。
ディックの描写はいつだって心も身体もユウトにメロメロ。
エッチも激しく、二人はラブラブでエロエロ。

もうね、この対比が良かったということに尽きますね。
人間関係を何でもかんでもセクシャルラブにブチ込まない上品さを感じつつ、ディックが嫉妬する十分な理由にもなる。

ラブじゃないのはわかるが、ブロマンスは否定できない現状。
その先を勝手に勘繰れる要素だけは揃っている。
カレーとシチューみたいに完成品は違うけど、材料が似てるんですよね。
実物・現実ではなく、その匂いたつ関係への嫉妬っていうのがね、BL作品ではちょっと斬新。
だけど わかる ディックの気持ち。
正直ダブルで萌えました。

ユウトとキースのブロマンスについて、あえて絆を弱めることなく、ラブに歪めることなく、真正面から描くからこそ引き立つディックの激しすぎる愛情。

当て馬や横恋慕ではなく、こういう見せ方もあるんだなーと
男性同士の関係性の超複雑構造に大満足です。


他にもこの本やばばばと踊り狂いたくなる所が多々ありましたが、文字数制限のため書ききれません。

でも要するに、このシリーズ本当面白いよっていう話です。

まだ読みたい。
また読みたい。

そんな作品って話です。

40

ヒータン

このコメントにやられちゃいました。私が言いたかったこと、感じたこと、的確にコメントしてくださって、本当に有難うございます!!

面白い!

この作品が素晴らしいのはどのカップリングも萌えること。

ユウトとディック、ロブとヨシュア、ダグとルイス。
どれも萌えます。

今回はユウトの新しい相棒が出てきます。ネタバレを避けたいので詳しくは書きませんが、もう最高っ!でした。このシリーズが好きな方は絶対嵌る作品です。オススメしますよ。高階さんのイラストも凄く綺麗です。

こんなご時世ですから、1から読み直してもいいかも知れません。
私も読み直して、この世界観にどっぷりと浸りたいです。

13

読んでて楽しかった

やっぱり大好きなシリーズだと再確認しました。

冒頭のビーチでのいつものメンバーの楽しいやりとりに加えて、終盤のロブの家での集まりにはユウトの新しい相棒のキースまで参加していて、新しい登場人物にシーズン2のこれからにとても期待が高まりました。

無愛想で取っ付き難いキースと振り回されるユウトが、段々と相棒としてしっくりとしていく様子が事件を通じて丁寧に書かれていて、とても面白かったです。

ディックがユウトを心配しながらも、じっと家で待つ深い愛情に感動していたのに、最後は我慢できずに隠れて援護していた事がユウトにバレバレだったのが最高におかしかったです。

途中同僚が亡くなる悲しい出来事もありましたが、お互いにべた惚れな2人を読む事が出来て良かったです。

キースに嫉妬するディックに人生の相棒で、唯一無二のバディだと宥めるユウトは男前でした。


12

やはりユウトはハンサムを引き寄せる磁石です。

ユウトに新しい相棒が登場!
ということで、ディックの出番は少なめか…
なんてちょっとがっかりしたけど、全然そんなことなかった。
相変わらずユウトが人生の全てであるディックと、そんな彼と深い愛で向き合い続けるユウトを堪能できるお話でした。

続編と言ってもただのイチャイチャ後日談じゃないのがこのシリーズの魅力だと思います。
たしかに甘々ではありますが、第二の人生を一緒に歩むために、お互いの価値観や信念を擦り合わせていく様子がシリアスに書かれています。
だから飽きない〜!
ずっと見守っていきたい、という気持ちにさせられる。
まぁ単純に、結ばれるまでが辛すぎたので
(ユウトの目の前でジェシカとイチャついた罪は重いんだからな!涙)
幸せなふたりをもっと見たいというのもあります^^;

今回は「罪」がテーマ。
やはりこれについてもディックとユウトでは捉え方が異なるので、自分はどうかな?と考えさせられる内容でした。

それにしても、DEADLOCKシリーズにはハンサムガイしか出てこないのか。
新キャラである、ユウトの相棒・キースも例に漏れず。
キースは見た目も中身も狼系のクールガイ。
うんうん、麻薬課っぽい。

系統の違うハンサム達が一堂に会する尊さよ...
ありがとうございます、先生。

13

人を愛する事。自分を生きる事。人生に意味を持たせる事。

私はユウトが死ぬほど好きなんですよね。
いや、マジで、ディックに負けないくらい愛してると自負してる。
私の受け史上主義の原点って、ユウトなのです。

そんなワケで、コルブス編で散々ユウトを傷付けたディックにイラ立つ部分があって、これまで何かとディックをこき下ろしてきたのです。

で、今回はタイトルに「BUDDY」とある通り、新しいバディを得たユウトの刑事としての活躍がメインとなります。
ディックは直接的には活躍せず、主に後方でユウトを支える感じなんですけど。
そう、出番としては結構少ない。

ただ、出番としては少なくてそれほど活躍してないのに、読み終えた後に強烈に印象に残ってるんですよね。
大活躍したユウトより。

何故なら、今回、ディックの危うい部分や、心の奥底に秘めた闇みたいのが強く印象付けられるのです。

こう、危険な任務に疲弊し、更に新しい相棒・キースに振り回されるユウトを、抜群の包容力で受け止めるディック・・・。
かと思いきや、実は嫉妬を燃え上がらせていて、まさに妄想バリバリな心配を本気でしてたりする。
もう、ディック、暴走しすぎだって!
こいつ、こんなに愉快な男だったっけ?
てな具合で、相変わらずヘタレ全開のディックに笑わせてもらえるのです。
最後の最後に美味しい所を全部持っていっちゃって、いやもう、ディックしょうもないな!と、ユウトじゃなくても言いたくなっちゃうんですって。

ただこれ、ディックがこんな行動に出ちゃう理由が語られると、なんだかすごく悲しいし心が痛む。
ディックがこれほどユウトを心配し、暴走と言ってもいい行動に出ちゃう理由ー。
愛する人を失う恐怖からなんですよね。
大切な人間を失う怖さを知っているディックは、その事を過剰に恐れる。
だから、失うくらいなら、自分を犠牲にしようとする。
自分が死ぬ事で、愛する人を守ろうとするのです。
土壇場でも共に生きる道を選ぶユウトとは、対照的ですよ。

今回、そんなディックの危うさみたいのがチラチラと見え隠れし、なんとも切なくて胸が締め付けられるのです。

また、ディックのそんな心の傷と、自身の人生とも言うもの。
恋人を安心させてあげたい。
でも、刑事と言う仕事にやり甲斐を覚え、辞めたくはない。
そんなユウトの葛藤もまた、丁寧に綴られます。

人を愛する事。
自分を生きる事。
人生に意味を持たせる事。

今回、そんな人生や愛についてが語られ、すごく心を打たれます。
読みながら、私も色々考えさせられたんですよね。
すごく深い。
ユウトがラストで出した答に、なんだか泣きたくなりましたよ。

ところで、ユウトの刑事としての活躍も、大変面白かったです。
事件の真相がですね、完全に予想外で驚かされたんですよね。
いや、片がついたと思っていた過去が、こうして関わってきたか~!と。
そう、ストーリーとしてもめちゃくちゃ面白いのです。
少しほろ苦いですけどね。

ちなみに、今回の台風の目となる新しい相棒・キース。
彼もまた、強烈なキャラでした。
最初はイライラしっぱなしだったんですけど、だからこそ、キースの態度の変化に萌えたわ。
そう、ディックじゃないけど、ユウトを嫌い続ける事が出来るヤツなんていないのですよ!

と、ストーリーとしてもとても面白い上に、すごく深い十作目でした。

19

ぶっきらぼうで可愛いやつら

このシリーズをこんなに長く読めるなんて!と、新刊が出る度にまたユウト達に会える喜びでいっぱいになります。
DEADLOCK 第10作目となる今作は、タイトルの通りBUDDYもの。
麻薬捜査課で働くユウトは新しい相棒・キースとBUDDYを組むことになります。
カバーイラストにも登場しているエキゾチックなハンサムがキースです。
ネトの言葉を借りるのなら、ユウトはハンサムを引き寄せる磁石でも持っているのでしょうか(笑)
このキースがこれまた昔のディックを彷彿とさせるような無愛想さ!
我が道を行く1匹狼タイプの年下くんで、相棒だというのになかなか打ち解けられず、もどかしく苛々としてしまうユウト。
そんなキースと共に麻薬に関する囮捜査に取り組む事になり、囮捜査や麻薬取引の裏でうごめく人間関係等をメインに描きながら、2人は果たしてBUDDYとして成長する事が出来るのか?と続きます。

今作はユウトのお仕事描写が緻密に、そして骨太に描かれていて本当に面白かったです。
手に汗握る展開あり、悲しい結末あり、驚きの繋がりあり…と、読み応え抜群でした。
洋画を見ているような世界観がたまりません。
あの人物とあの人物をそこに絡めてくるのね!と、まさかの事実に唸ってしまいます。
新相棒のキースはというと、読み進めていく内に不器用なツンデレくんな事が分かって来て、なんだか憎めない可愛いやつになっていきます。
最初はギスギスとしていたユウトとキースの関係が、共に捜査を行う中で徐々に変化していく過程が自然で、英田先生は人間関係の描き方が本当にお上手だなと思いました。
なんだかんだ言いつつ、彼は今後も仲良しクラブに入会してしまうのでは…?

そして肝心なユウトとディックの2人について。
ユウトのお仕事メインではありますが、しっかり2人のラブ描写もあります。
ずっといちゃいちゃしているので安心して下さい。
ディックの出番は決して多くはありませんが、それを払拭するかのように登場する度にユウトへの大きな愛を捧いでいる様子が見られるので、もっと沢山出ていたような気さえしてくる…
それだけユウトの中でもディックの中でも、お互いの存在が大きなものになっているからなのでしょうね。
大きなものになりすぎてちょっと暴走しそうなディックですけれど(笑)
いつものメンバーも捜査の合間に登場し、その賑やかさが非常に良いバランスとなっていました。
ヨシュアとロブは相変わらずですが、個人的にはパコとトーニャがすっかり良いカップルになっていてとても嬉しく思いました。
仕事としての"BUDDY"、恋人としての"BUDDY"…
ユウトとディックを含め、ユウトの周りは"人生のBUDDY"が居る幸せな人達ばかりですね。
英田先生の「実在していそう」と思わせるキャラクター達のやり取りが今回も素晴らしかった。
これからもこの仲間達のお話を見守っていきたいと思える1作でした。

3年前の例の彼の名前とその周りの組織は今後も麻薬関連で登場するのかな。
それから、所々で名前だけ出ていた世話が焼けるディックの部下のアトキンスは今後登場するのでしょうか?
今度はディックのお仕事描写も読んでみたいな、なんて。

11

10作目でも衰えない!

シリーズ10作目!
刑事のユウトをたっぷり堪能できますよ!

麻薬課での仕事ぶりや同僚たち。新しいユウトの相棒は三歳年下の不良少年。
ストーリーは相変わらずの完成度!さらっと読めて、謎が謎を呼ぶなんて仰々しいところはなく、でもまとまってる。読んでいて本当に面白かった!ページをまくる手が止められない笑
出番少なめのディックですが、ユウトとの語らいではお互いに対する愛が溢れてて、その中に垣間見られるディックの危うい愛の深さがちらほらあってなんとも言えなかった。正直いうと大好物です。

物語りは囮捜査を軸に進むのですが、最後はなんとも悲しい真実で締めくくられます。とても切ないけど、実際に現実にあることなのでしょう。きっと珍しいことではないはず。
そして、ユウトはその真実を隠したことによって罪の意識に苦しみます。とても彼らしい心理ですが、「これ以上不幸になるべきじゃない」というキースの言葉がなによりも正しいと思いました。
誰も幸せにならない真実なら、打ち明ける必要はないのでしょう。

まぁ切ないとこもありますが、ユウトとキースの噛み合わない会話が変化していくのはみていて楽しく、囮捜査はユウトが無茶したりで目が離せないし派手な銃撃戦は相変わらずドラマや映画のようで手に汗握り、ユウトが見抜けないほどのポーカーフェイスを貫いていたディックも必見で、今作も見所しかない!
次回作も期待してます!

ところでアトキンス、あれ本当にただの部下だったの…?深読みしすぎた…?

15

Newキャラ登場で、いつメンに加わるのか?

シリーズ10作目、『DEADLOCK』シーズン2の3作目です。
発売を心待ちにしていました!

本作の主人公はユウト……と、新しい相棒・キース。
ここにきて、またもや新キャラ!?
もうこれは、ネトとくっつくしかないーー?と思いましたが、
キースにラブ要素はありませんでした。
そこはご安心を……という感じ^^;


冒頭は、いつものように全員集合から始まります。
みんなでワイワイやってる感じ、大好きです♡
ずっと読んでいられる。

ですが、ユウトは新しい相棒・キースに頭を悩ませています。
噛み合わないキースとの会話……
ユウトには申し訳ないけど、正直面白かった(゚∀゚)

人間不信で永遠の不良青年……それがキースです。
でも、何事においても迷いがない所や実は優しい一面を知り、
二人は徐々にバディらしくなっていきます。

麻薬の囮捜査で売人になりすまし、コカイン売買の取引に関わる事になったユウトとキース。
この事件が本作のメインストーリーになりますが、全く先の読めない展開にハラハラドキドキしました。

この事件の結末ーー非常に悲しくて切ないものになります。
そして、コルブス事件に繋がっていきます……
うーん、凄い!意外だった!
ちゃんと一作一作がシリーズものとして活かされてる。

ラストは、納得いく方も行かない方もいると思う。
誰かの罪に口を噤むことは、自分もその罪を背負う事だと思います。
ユウトの決断を悪いとは思わないけど、やっぱり複雑な気持ちは残ったなぁ。

ユウトの制服姿が見られると聞いて楽しみにしていたのに、
これまた悲しい結果がもたらした産物でした。
全体的に、この事件は辛さと悲しみを残しましたね。
そして、今後の伏線になってるかも……?

色々悲しい事もあったけど、ユウトを想うディックの愛は相変わらず深かった。
この二人はもう安定すぎるほど安定した関係ですね。
ディックに新たな称号?〝愛情モンスター〟〝ユウトが好きすぎる病〟が与えられました(笑)
そして、マジでリーサルウエポンだったよ!

Hはしっかりありました。
個人的には、ユウトがイラマされた所がよかった!
初めてですよ。
ノリノリ展開じゃないんだけど、ドキドキしました♡
そして、二人は人生のバディ!
タイトルの伏線回収したところでエンド。

とても面白く、読み応えありでした‼︎
いつまでも追っていきたいシリーズの一つです。
次回作も楽しみに待ってます^^


【追記:初回限定のSSペーパーが最高だったので感想を!】
タイトル『秘密が増えていく病』

〈ユウトが好きすぎる病〉
症状:不安、緊張、苛々、妄想、動機、頭痛等々。

笑った!
特典ペーパーは、ディックがどれだけユウトの事を好きかという、ストーカー的な話です(笑)
愛が深いーーというか、重い^^;
でも、そこがディックのいい所だし、読者としても美味しいところなんですよね。

ユウトの相棒・キースに勝手に焼きもちを焼くディック。
ユウトの相棒というだけでキースに軽い殺意を抱き、
せめて奴が不細工だったり妻帯者だったら……とキリキリしている姿に笑ってしまいました^^

友情であっても親密さが増していく事を良しとしない。
考えるだけで息苦しくて、本気で酸素吸入器の購入を考えるレベル(笑)
もう、病気だね!と思ったら、本人も自覚ありでした。
病名、〈ユウトが好きすぎる病〉

いやー、あれだけ男前でタフな男が、ユウトの前だと女々しいったらない(笑)
もはやストーカー。知らぬが仏。

『秘密が増えていく病』って何?と、タイトルを不思議に思っていたのですが、なるほど〜って感じ。
好きすぎると秘密が増えるよね。
特に、隠れてこそこそユウトを見張っている様なディックには。

いつかキースがディックに暗殺されるんじゃないかと本気で心配になります(笑)
とってもとっても面白い番外編でした!

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