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あらすじの「胸あたたまるヤクザと探偵のラプソディ」にちょっとうけてしまいました。
上記にもある通り、ヤクザ×探偵ものです。あ、違った探偵×やくざものです。(笑)
英田さん、人気のエスシリーズは読んだことは無いんですが、気になってちょっとずつ読んでいる作家さんです。
このお話、インテリヤクザ・天海の色気がありすぎます。文章から色香が漂ってきますよ。
惚れている男を平気で殴れたり、脅したりできるのも魅力的です。
そういう展開ってコメディタッチのお話ならギャグになりがちなのに節度よくバイオレンスです。愛の鉄拳ってわけでもないんですよ。ヤクザのお仕事として陣内を殴っちゃうのです。そこもまたストイックな感じがしていいのです。
そんな強い部分を前面に出しながらも、陣内にだけ見せる弱い部分がこれまた色気を感じる所以なんでしょうね。ギャップ萌え。
陣内に強気にでつつ、本当は罪の意識に悩まされ、それでも自分から離れることは出来なくて。だから余計に斜に構えた態度を取ってしまって。その辺は本人も言っている通り、お母さんの気を引きたくていたずらをするちっちゃな子どもみたい。とっても可愛く感じられました。
色気というか、エロスの部分でも天海は最強でした。
天海は襲い受けなんですけど、そののっかかり方がとっても男前です。陣内をやっちまうくらいの勢いがあったので、受け攻め逆転するかと思いました。個人的には大歓迎ですが。(笑)
っていうか、天海に泣かされる陣内も見てみたいです。むしろ萌え。
無事結ばれるふたりですが、最後の後日談で天海の不安が書かれてあります。陣内に対しては欲がない天海がちょっと悲しく切ない感じです。陣内が天海の手を取った覚悟を、実感できるのはいつのころやら。このお話とても続きが読みたいです。天海が陣内の思いを実感して恥ずかしがる(のかな?照れて欲しい)のとか見てみたい・・・。
この思考展開を見る限り私は乙女思考だなぁと改めて思いました。
そいうえば、このお話ところどころの章で視点が陣内から天海にかわるんですよ。この視点の移り変わりは意味があったのかなぁ?刺青のエピソードの為かなとも思うのですが、陣内視点だけでお話が進んだほうが良かったような気がします。そのほうが、巻き込まれ型の物語としても展開にメリハリがついたように思います。
英田さんでヤクザと言うと代表作とも言える「エス」シリーズの方が人気があるのでしょうけれど、この作品はあちらほどシリアス度が高くないので重苦しい気分にならずに読めました。
あれも、大好きだけど私には結構苦しいので…。
この話、探偵とヤクザの恋物語でもありますけど、あまり甘い雰囲気はありません、天海の性格が凶暴で見かけよりずっと男だから。それだけでなく恋愛感情だけで1つの話が進んでいるわけではなくて陣内の探偵としての仕事も、天海のヤクザとしての仕事っぷり(?)も上手いことストーリーの中に絡んでいるからなんでしょうね。
なんていうか、良い感じでシリアスで、良い感じにソフトなので息が抜ける部分があるというか、天海の舎弟たちの世話女房ぶりが好きです。
私、天海のような人は基本的にかなり好きなタイプなのですが、しかしながらHの時の台詞はもすこしどうにかならないものでしょうかね(笑)
照れ隠し、な部分もあるのかなぁと言う気もしましたが、少々おげ…(…以下自粛^^;)
この物語で一番印象に残っているところをあげるとすると、なぜか天海と陣内のやり取りよりも天海を愛人として傍に置いていた相手である紅龍会の2代目組長の神代が天海の想い人が陣内だと気付いたときに
「男同士は船と船、港がないと碇を下ろす場所がない、だからねんごろになる相手は男の人でもいいが、所帯だけは持ったがいい」
と言うかんじの事を言うのですが、それが非常に印象に残っています。(うろ覚えなので台詞に正確性はありません←みながら書けよ!)
自分をごまかすと言うのではなく、天海みたいな家業の方がたにはそういう部分って実際すごく重要なのかなぁなんて…その台詞で妙にリアルに感じてしまいました。
お互いの生きている世界や性格の違いからこれからもすんなり上手くいくとは思えない二人ですね、天海は長年の想いが陣内に受け入れてもらった後でさえも、二人の関係にこの先に今以上のことを望まない気がするし、と言うより望んじゃいけないと自分を抑制するというのかな?弱い自分を嫌悪していますしね。陣内は陣内で天海の事を愛しく思っていても自分からぐいぐいと天海を引っ張っていくようなタイプじゃないし…。
気持ちを確かめ合って、お互いを受け入れた関係ではあるでしょうから、出来るだけ長く想いあった人と一緒にいられれば良いな…。と思います。
萌萌萌。(MAX:萌萌萌:めちゃオススメ)
元刑事のヘタレ探偵×ビッチな毒舌やくざという組み合わせだけで、もう無条件に萌を捧げます。奉納します。
陣内と天海。3年前のある事件をきっけに刑事を辞め一人で事務所を構えるしがない探偵と、29歳の若さで東日本最大の暴力団組織の2次団体の幹部の座と、自らの組をも持つ美貌のやくざ。
二人の出会いは12年前まで遡ります。
当時、25歳のまだ駆け出し刑事と父親の暴力から逃げるただの17歳の少年だった彼ら。
陣内が補導して以来交流が続いていたけれど、天海が父親を手にかけてしまった日から、二人の人生も関係も大きく変わってしまうのです。
大人しい少年だった天海がどんな思いで今のやくざの地位に登り詰めたのか、それを止めることのできなかった陣内の後悔、そして3年前の不祥事…。
12年もの複雑な想いが絡み合い、互いに罪悪感と執着を抱くという微妙なバランスで成り立っている関係にいい意味で焦れました。鼻息。
特に、天海がときおり見せる繊細さはこの作品の大きな魅力です。
普段は陣内をこき下ろすその毒舌も、場面によっては笑いを誘い、ベッドではいやらしい煽りに形を変え、終盤では痛々しい虚勢として映ります。
「上々の人生だよな…」と弱々しく自分に言い聞かせる天海がやる瀬ない。
「エス」シリーズのような硬質さはありませんが、根底に流れる切なさはこちらの作品の方が強い気がします。
ただ、やはり古瀬の死や、睦の存在、張からの依頼など、いくつもの重要なエピソードが散らばったまま決着し尻つぼみな印象が拭えないのが惜しい。
作品通しての構成に少し物足りなさを感じてしまいました。
んがっ!キャラ萌えの力により萌一個追加でMAX萌え。
シリアスとコメディが上手い具合にミックスされてとても読みやすかったです。
後書きに「ヘタレってよくわからないんですよね」という担当さんの言葉が載っていて、もしやこれはヘタレ攻め属性ゆえの満足感?とちょっと自分の評価に自信が持てなくなりました。
というわけで、そっちの方には文句なくオススメしますよー!
~独り言~
自分の乳首をビーチクと言い切った受けは、今のところ彼しか知りません。笑
ヘタレ攻めな探偵と、誘い受けなヤクザの組み合わせ。
英田サキさんには人気シリーズがたくさんありますが、私はこの『さよならを言う気はない』『愛してると言う気はない』のシリーズと、『夜』シリーズ三部作が好きです。
ヘタレ攻めと誘い受けのコンビが大好物なんですよ。タマランです。しかもオヤジ。タマランの二乗です。
泣いて笑って切なくなって、ツボというツボを押されまくって、改めて英田サキさんのファンになりました。
「こら待て、おっさん。さんざん待たせておいて、今から風呂だと?」
「きれいにするのは部屋だけでいい。俺は健気にパンツまで脱いで、お前のベッドでスタンバってたんだぞ」
↑この手のセリフに萌えを感じる方、今すぐ本屋にGOです!
受けのビーチクをダブルクリックしてしまい、慌てるヘタレ攻めに萌えましょう。
冴えない私立探偵×ヤクザ。
ヤクザ受けは久しぶりに見た気がするよ。
しかしこの天海さん。極端な天の邪鬼というかなんというかとっても素直になれないヤツなのです。
対する陣内もへたれぎりぎりというか、若干にぶいせいもあり、二人の関係はとっても遠回り。
それが読んでてじれじれして楽しかった。
二人の息のあった会話(というか陣内が天海に振り回されているのというか)は見てて飽きない。
言動にも問題ありの天海が、えろの時に見せた暴走がすごかった。
そういえば受の言葉責めって初めてみた気がするよ。うん。
半ば襲い受に分類したくなる天海に思わずテンションが上がったのは内緒です。
やー男同士なんだからこれくらいの方がときめくよね!!……よね?