俺を・・・嫌いになったか

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表題作女王殺しの血族

ノア・セント・ジョーンズ,ローエン士官学校3年生,名門ジョーンズ家子息
マホロ・ボールドウィン,18歳,ローエン士官学校の1年生

同時収録作品女王殺しの血族

ジークフリート・ボールドウィン,21歳,闇魔法の血
マホロ・ボールドウィン,18歳,魔力を増幅させる石

あらすじ

「マホロ、キスをしなさい」オスカーにさらわれ、ジークフリートの異能力によって身体の自由を奪われて人形になってしまったマホロは、ジークフリートに命じられるまま動くことができなかった。
ノアに会いたい・・心でそう願うマホロは、ある出来事をきっかけに、「過去」のジークフリート、「現在」のノアを視て、マホロをよく知る光の精霊王に出会う。
一方、マホロを奪還するため動き出したノアだが、光魔法の血族を抱くことができるのは、闇魔法の血族だけという血の縛りに苦悩していた。けれど、闘いの中、ノアにある変化が生じて!?
謀略と対立、愛と憎しみが交錯する怒涛の第三弾登場!!

作品情報

作品名
女王殺しの血族
著者
夜光花 
イラスト
奈良千春 
媒体
小説
出版社
大洋図書
レーベル
SHYノベルス
シリーズ
烈火の血族
発売日
電子発売日
ISBN
9784813013273
4.8

(133)

(121)

萌々

(9)

(2)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
14
得点
648
評価数
133
平均
4.8 / 5
神率
91%

レビュー投稿数14

心臓に悪いと分かっていても読みたい

このシリーズ、3冊目読了しました。
何というか…色んな展開が盛り盛りで、体力も気力も持っていかれました。すごいカロリー消費する。

皆さん、おそらく1冊目の「烈火」から読まれていると思いますが、私は実は6冊目の「呪縛」から読みました。シリーズ作品と分からずに購入し、意味もよく分からずに読み始めたアホな私です。
烈火から読んでみても、どれもこれも肝心な良いところで終わっています。元から読まれてる読者の方は、これを次巻が刊行されるまで待ってる状態だったんですよね。すごいです…私は続きが気になって発狂しそうです。

6冊目から読んで嘆きましたが、逆にあと1巻(7巻完結予定)で終わりだと思ったら良かったかもと思うようになっています。それくらい内容がハード。ソフトなスイートなシーンもありますが、やはり見せ場や盛り上がりは残酷だったり痛かったり切ないシーンなんですよね…。

この巻での見せ場は、ついに身体を繋げたノアとマホロです。初エッチだというのに、ムードが逆にあんまなくて、ノアがヤリたいヤリたいと強引に進めたのがすごく良かった。ピリつくダークなシーンが続いた中でのホッと顔が綻ぶニヤニヤシーンでした。もっと見たい!ノアの俺様ぶりがgood job!


呪縛ではアルフレッドの気味悪さにゾワゾワしたんですけど、この3冊目でアルフレッドが初登場し、薄気味悪さが既に滲み出てました。やっぱりこの男、最初から何考えるか分からない感じで怖い。
かなりの衝撃シーンで終わったので、またまたアルフレッドの存在が増してきそうです。読みたいけど読みたくないような、楽しみも怖さも含む作品ですが、でも素晴らしいから止めらんない!!!

ストーリーもキャラも流れも惹きつけられてしまう。強いて言えば、マホロがノアへの愛をもっと伝えたら良いのにと思う。ノアが別の誰かと結婚しても良いとか言うし、ノアの気持ちがいなされるの可哀想。ノアに好きって言ってるのにね…何なんでしょ。


「異端」と「兇王」2冊分が未読なのでメンタルに気をつけながら頑張って読みます(*´︶`*)♡

0

続きが待ち遠しい!

とにかく続きが気になってしょうがない!!
面白いです!イラストもとても素敵でした!
少年はシリーズや、薔薇シリーズより好きです。
これも長いシリーズになるのでしょうか?

2

てぇてぇ

ついに合体できた2人に歓喜。ノアの行為中のセリフ全てが性癖にぶっ刺さりました。マホロが相変わらずとんでも無く可愛く、感涙です。ノアが闇魔法と火魔法のハイブリッドかもしれないというチート設定に心を揺さぶられまくりです。

マホロが光の子の能力で光の精霊王に会いに行きますが、光の精霊王が神々しすぎて眩しかったです。闇魔法の一族が光魔法の一族と交わることができるのは、能力が合致していることで助け合えるからなのかなと思うと素晴らしい設定ですね。ノアとジークフリートはもしかしたら逆だったかもしれねぇ…と思いました。

3

面白すぎる!

楽しみにしていた続巻です。

凄いと思うのは前巻を確認していなくても、読んでいるうちに人物名や性格や相関図や内容がマジマジと頭の中で蘇る点だと思います。

オスカーに拐われてジークフリートによって人形のようになってしまった時はどうなるかと思いましたが、その事によってジークフリートの本心やギフトを貰った事で何を失ったかを知る事が出来たのも流石だと思いました。
全ての出来事に無駄な事が無いんですよね。
夜光花先生の凄いところだと思います。

ジークフリートが気の毒だとも思いましたが、何しろノア贔屓なのでノアに起きた変化に喜ぶと共にいったいこれから2人がどうなって行くのかと期待と共にハラハラしています。

1番可哀想だったのはレオンだと思いましたが、これから彼がどう変わって行くのか?またアルフレッド王子の真意はなんなのか?彼はどのようにこれからお話に関わって来るのかとてもワクワクしています。

そして光の精霊王の言葉の意味が早く知りたいです。次巻を楽しみにしています!

4

小説読みの幸福を感じます

この本、最高!
レビューも多いので、今回はネタバレなしで書いてみたいと思います。

今まで私は夜光さんの本は「目に見える様な表現で凄い」と書いてきたんですけれど、これ、間違いでした。
見える以上だよ。
『私の視覚の能力を超えるほどのことを文章の力で見せてくれる』っていうのが正しい。
読んでいる最中は至福のひと時でした。

じゃあ視覚に訴えている奈良さんはどうなんだ、っていう話なんですが。
こちらはこちらで奇跡のイラストだと思うんですよ。
絵なのに物語っちゃっている!
私が特に打ちのめされたのはこの本に収録されている一番最後のイラストですよ。
見開きのこのイラスト、ドラマの情報がどれだけ詰まっているんだか。

『文章は今起きている事象を明確に映し、イラストはその関係性や心情を雄弁に語る』って……これを最高と言わずして何を?

ドラマの内容にしても、登場人物全員が魅力的なんですよねぇ。
正義だけの人や清純であるだけの人っていうのがいないんですよ。
光魔法の一族である主人公のマホロでさえも、複雑な心情を抱えて、心の内を隠したりするんですもの。
同様に悪だけの人というのもいない。
前の巻では「ええっ!オスカーが?」っていうのがありましたけれど、この巻でも様々な方々が色々な面を垣間見せてくれます。
登場する全てのキャラクターの造形が単純じゃないんですよね。
だからこそ、彼らがどう動いて大きな物語にどう影響を及ぼしていくのか、その影響がノアとマホロのふたりの物語をどんな風に動かしていくのか、想像するともうワクワクが止まんない。だって、絶対私の想像の枠内に収まらない展開を見せてくれるだろうと思うんですもん。
ああ、なんて魅力的なの!

10

とにかくワクワク

シリーズ3作目。1作目がウキウキ超楽しい→2作目ダークさ増し増し→果たして?と思っていたら、ダークさはあるんだけど、大好きなノア先輩とマホロの掛け合いが帰ってきたように思って、1巻同様、神にしてみました。本編290P弱。お話がどんどん想像もつかない方に転がっていくよー。とにかく面白いので、ダークな面もあるファンタジーが大丈夫な方は是非是非。

2巻でオスカーに攫われ、ジーク様のところに連れていかれたマホロ。そのことに気付いたノアは懸命にマホロのことを探しますが・・・と続きます。

この巻でご活躍になった方々
レオン・エインズワース(水魔法の家系)、アルフレッド王子(女王陛下の孫、やっぱりイケメン)、オスカー・ラザフォード(ギフトもらっちゃったよ)、ダイアナ(校長)、ニコル(ノアの兄、魔法団の魔法士、イケメン♡)、水の精霊ベラ(美人)、光の精霊王(神々しさMAX)、レイモンド(魔法団団長、すごいギフト持ってるよ)、水の精霊王(神々しさMAX2)ぐらいかな。まだまだいますが。

++面白かったところ

お話の行方が本当に読めないんです。今回もっともびっくりしたのは、ノアの髪の色が変化したこと!!!ええええええええ、ちょっと待って、うそーーーー!と驚愕の展開でした。2巻はダークな色合いを濃く感じましたが、3巻はダークさ+1巻のような「ぷぷっ」と笑ってしまう箇所が何か所かあって嬉しかったです。どうなるどうなると気になって、読みだしたら止めることが難しいこと請け合いです。

あと、マホロをようやく抱きしめた後のノア先輩が可愛らしい。「今日は無理矢理にでも抱くから」!ああ先輩、ぜひそこはイケボでよろしくお願いしたい・・・耳から死にそう。ヒーローな設定だと思うのですが、一筋縄ではいかないから面白いのかな。「マホロ以外、なんもいらない」と各種見切っているところが面白いのかな。すごくユニークで目が離せないキャラクターだなあと思います。

マホロは天然入った天使ちゃん続行なんですけど、今回ノア先輩に自分からチュするシーンがあって、ああ可愛い初々しい・・水の精霊王にも光の精霊王にもいろんな精霊たちにも愛されていて、アルビオン共々、癒しの存在間違いなし。

これまたとんでもないところで終わってしまって(1巻に必ず一人は犠牲になる方がいる展開なのか・・?)、ああこれの続きは一体いつ投下されるのか・・と途方に暮れる心地の一冊でした。早く続きを読みたいです。先生、どうか1年以内になんとかお願いできないでしょうか。

7

英国の魔法使いの物語より面白いと思う

赤と黒の表紙から受けるイメージから吸血鬼と、勝手に陳腐な勘違いをして敬遠していた作品でした。。。間違ってた。
とても面白くて、1巻から3巻まであっという間に読了。両開きのイラストも壮麗で、世界感に引き込まれます。見開きイラストがあんまり綺麗なので、紙版も買う予定。

①烈火の血族
②花嵐の血族
③女王殺しの血族・・続く。

とある空想世界の王国が舞台。このシリーズは登場人物が多いのと中身が推理系ファンタジーなので、①巻から読まないと深く楽しめないと思います。

始まりは、光の魔法一族の子供達が移植手術を受ける場面。
術後、次々拒否反応を起こして死んでいく中、たった一人成功した5才の男の子が居た。移植された何かを体が受け入れた時、仕込まれていたメッセージが男の子の無意識の中で再現される・・という、命の重みが軽い冒頭で、成功した白い男の子が主人公。
この移植手術は、絶滅回避の家無負えない事情があって、1巻のずっと後半と3巻に説明が有ります。

王族と魔法使いを輩出する血族の物語。
支配層の人物は長命な人達で、例えば女王と魔法学校の校長は幼馴染で700年生以上生きている。
長命な人物による期間が長い統治=変わらない統治理念が続いているので、過去の闘いで忌み者になった闇の魔法使いと融和できず、血族間の憎みもそのママ。
★生まれてすぐ処刑されるので、闇と光の一族は、地下都市で隠遁生活を送り続けて、絶滅した一族扱いになっている。
(推測ですが、αとΩのような関わりの闇と光の血族。この二族間でなければ交配不能。マホロが出産するのかも??)

今の状況を変えたい次期王位継承者
闇の一族を自分の目で確かめたいと、立ち入り禁止地区に探検に行くことになるのが3巻。
禁止地区で、求めない者に勝手にギフト魔法を大事なものと交換で与える光の魔法使いが、また登場。見かけた人物に、承諾なくいきなり大事なものと交換のギフト魔法を押し付ける光の神官。
3巻目のギフト魔法も有無を言わさぬ押し売りで、レオンに勝手に決められた魔法の交換条件は、女王の命。それを嬉しそうに見る、王位継承者の王子。
★王子は、ひょっとしたら底が知れない悪党かもしれないと悪い予感が過ります。

割りに合わない損な役は、ジークフリート。
手術を支援して、大事にしてきたマホロをアッサリとノアに寝取られちゃった。
実父の遺言でギフト魔法を求めたら、交換で奪われた大事なものは「心」。一番大事な「心」とは、マホロの真心。マホロだけの為に生きてきたようなジークフリートだったのに、気の毒です。魔物になっても求める「マホロの愛」、でも拉致したマホロに求めても「心」を奪われたので手に入らない、形のマホロしか取り戻せない。

この巻で完結かと期待したら、まだ続く。
魔法使いの異世界ファンタジーは、「少年は・・」シリーズより、この物語の方が、実際のものとダブル深みがあって面白いと思いました。続篇が待ち遠しいです。

---
この物語のアチコチに片鱗が書かれているネタのもとは、以下の史実だと思います。

▶ブルーブラッド:
「青い血」、ロイヤルブラッド。 sangre azul 。「青衣」の謎解きをしていくと、海陸の絹道の交易を支配していた或る一族に行きつきます。カルデラ大噴火が起きる前の絹道の東の終着地は、日本だったらしいです。

実存するらしい組織は、その「青」に憧憬する血縁ない人達。欧州のブルーブラットがスポンサーの有史以来続く研究「錬金術」。ペルシャの王族のソロモン王の秘術の復元を求めているそう。

★ソロモン王の秘術:
滅びた国の復興を願うペルシャの王族末裔の流転の伝説は有名で、プッチーニの歌劇「トゥーランドット」の元にもなってます。
日本にも、ペルシャの王族の末裔「ペーローズ3世」が、天皇と謁見して、技術と宝飾品を差し出す代わりに家族の保護を朝廷に依頼した記録が古書に残っています。
例えば「奈良のペルシア人 李密翳と乾豆波斯達阿」参照。

6

碧雲

コメント、嬉しい!ありがとうございます。
設定、漏れてました。教えてくださって、感謝。
変更しました。

ミミ太郎

はじめまして
このシリーズ私も最初は吸血鬼ものだと勘違いしてました!
素敵なレビューなのですが、内容結構踏み込んでらっしゃるのでネタバレ設定にされた方が良いかなと。失礼かとは思いましたが気になってしまったので…

ゲームにしてほしい

待ちに待ったシリーズの続刊。
電子派なので同時発売して頂けてありがたい!!

今回はさらに重要キャラも増え、衝撃的な事実も明かされ、新展開の連続でてんこ盛りな内容となっております。
読後は2冊分ぐらい読み終えた後のような充足感がありました。
それぐらい面白かった!

世界観も広がってキャラも増えてるのに全く混乱せずに分かりやすく書かれていて物語にぐいぐい惹き込ませてくれるのは本当に夜光先生の凄いところだと思います。
そして盛大に広げた風呂敷を綺麗に回収してくれる技術もすごいので、今後どう展開してどういう決着が着くのか今から楽しみでなりません。

未知の土地に踏み込んでいく展開では、まるでRPGのダンジョンを探索している時のようなわくわく感!
この話、ゲームにしても相当面白いのでは…?BLのRPGゲームとか前代未聞なのでぜひお願いしたいです。笑

ノアとマホロの関係も進展して萌えも倍増で言うことなし!ノアの余裕のなさとマホロの気持ち良くて訳分からなくなってる様がエロい!
奈良先生のイラストの二人の体格差がまたたまりません。

ただノアのマホロしか見えない執着ぶりに対してマホロはノアを好きなものの、ノアの愛の重さにまだ追い付いてない印象だったのでノアがちょっと不憫に感じた部分も…。
早く同じ温度で相思相愛になれればいいなと思いました。

そして今回から登場したアルフレッド王子がまた一癖もふた癖もありそうな臭いがぷんぷんしてラストは不穏な空気が漂います。
展開が予想できないのが夜光先生作品の面白さなので次巻も楽しみでなりません。

9

正統派ファンタジー

シリーズ未読の紳士淑女の皆様、ちょっとお耳を拝借よろしいでしょうか。
BL小説界に正統派大作ファンタジーが降臨してますよ?読まなくて大丈夫ですか?読者の一員となり「マジかーーーー!!!」と身悶えしながら年越しを迎える仲間になるなら今のうちですよ?

不思議が溢れる魔法の世界。
本筋は、国に仇なす敵陣営との闘いではあるものの、王族や魔法を受け継ぐ各血族の事情が複雑に絡み合い、善悪の二元論だったはずの構図がじわじわと様相を変えてきているシリーズ3作目です。
ここにきて、本来は推理や仕掛けのあるサスペンス系を得意としていた夜光花さんの本領がこれでもかと発揮され、わくわくとハラハラが大量に詰まってました。
あちこちで気になる伏線と謎、明かされる事実と共に二転三転するストーリー展開。インフレ手前の登場人物数なのに混乱させない個性的なキャラ造形。甘さと危うさを孕んだノアとマホロの恋愛。
これらを見事に調理する夜光花さんの手のひらの上でごろんごろん転がされました。見所ですか?全部でしたね。

面白すぎてドラマCD化飛び越えてアニメ化で見たいな。奈良さんの絵が動くとか想像しただけで胸熱。年末ジャンボ宝くじ当たったら投資してもいい(真剣)

18

3冊目

この日に合わせて既刊分読み返したり、時間の調整したりと準備万端で挑んだ最新刊っっ!
いやぁ、本当っ面白かったです♡

表紙から1枚めくった口絵の時点で、お、おまえさんやっぱり…((((;゚Д゚)))))))と、取り乱し、1人で騒々しく幕開け。

今作もノア先輩のマホロ君に対する愛が爆発しておりました。ノアの愛は危険物の為、取扱い注意ですな。非常に激しい。
マホロが可愛くて仕方ないさまは相も変わらずで、こちらまで幸せな気分に〜。
マホロ見るたび、あれだけちゅーして口説いていたら忙しかろう。笑

BLとしても萌えまくる作品ですが、ファンタジー物としても本当楽しめます。
次から次へと話が展開していくので、とにかく続きが気になって…!
今作最後の最後に怒涛の展開。
うわぁ〜!!と声に出しながら読み終えました。
続きがとてもとても楽しみで、待ち遠しい限りです\( ˆoˆ )/♪

8

面白すぎてすごいしか言えない

続編が楽しみなシリーズのひとつ。
もう、もうね…本当に面白かったんですよ…
少しずつ読もうと思っていたはずが一気に読んでしまいました。
念のためネタバレありにチェックを入れていますが、詳細についてネタバレはしていません。
この巻に関しては予備知識0の方が絶対に面白いと思うので…
既刊が好みだった方や続きが気になっていた方はまずは早く読んで欲しい。多分あっという間に読んでしまうと思う。

そして、奈良千春先生のカバーイラストがまた麗しくて素敵なんですよ。今回のカバーもたまらなくないですか?本文のモノクロイラストと見開きイラストも大変素晴らしくて、お話の世界観とぴったりの最強のタッグだと思います。
毎回色が変化するカバーデザインも好きで。デザイナーの野本理香さんが担当されているそうです。
お話もイラストもデザインも「好き」が詰まったシリーズ。
ああー、手に取れるのが幸せだ。紙本最高でした。

夜光花先生作品って、シリーズものが多い印象があるのですが、巻数が多くなっても中だるみする巻がひとつもないと思うんです。
お話は面白く、どの作品も手に汗握る展開あり、そして萌えもしっかりとある。これってすごいですよね。
刊行ペースが早いのもすごく嬉しい。時々、夜光花先生は何人かに分身しているのではないかと思う時がある。

続きが気になる状態で待っていたシリーズ3作目。
いやもうすごい。さっきからすごいしか書けていなくて申し訳ないのですけれど、すごい。
見どころしかなくて、どこがどうだと書けない…
まずは、やはりなんといっても文章が読みやすい。
架空の国のファンタジーですし、魔法が登場したり、カタカナ名の登場人物が多かったり、決して血生臭くはないとは言えなかったりと、人によってはとっつきにくいテーマだと思うんです。
でも、夜光花先生の文章は入り込みやすいというか、気付けば夢中になって読み込んでしまう魅力があるんだなあ。戦闘シーンも非常に読ませますよね。
この設定なんだったっけ?みたいなものもないですし、無駄なエピソードはなく、萌えとお話を読ませる力がたっぷりとある。そんな作家様な気がします。
今作も謎や伏線の張り方と回収もお見事で、そうきたかー!と思わず前巻・前々巻を読み返してしまったり。
ダークファンタジーとしても秀逸、BLとしても秀逸。
これまでの謎を少しずつ明かしつつ、まだ明かされていなかったり、新たなる謎や気になる展開が絶妙に散りばめられていて「続きが読みたい!」となるんです。
キャラクターの掘り下げもお上手なので、読んでいく内にどれが正義でどれが悪なのかが分からなくなってくる。
単調さとは無縁の、魅力的なキャラクターと展開が織りなすジェットコースターのような作品なのですが、置いていかれることもなくしっかりとついていけちゃう。
しかも面白い。最高じゃないですか。

1作目からノアのキャラクターが好みすぎて、頭を抱えてウワーっとなっていたのですが、巻数を増すごとにさらにかっこいいやら、それだけではないやらで萌えが膨れ上がります…好きです…
ノアとマホロのBL成分も大満足でした。
どのキャラクターも魅力的すぎやしませんか…好きです…

読み終えた後に、帯を外して裏表紙をじっくり見てほしい。奈良先生すごい…
はたして次のタイトルはどんなものになるのでしょうか。
次巻が本当に楽しみです。

最後にこれだけ。個人的に好きなノアの質問シリーズと、ノアのお兄ちゃんのニコル再登場がとっても嬉しい。
セント・ジョーンズ兄弟に萌えてしまう。

10

ついに…

夜光さんの「血族」シリーズの3巻目。順番としては『烈火の血族』→『花嵐の血族』に続いての今巻になります。前巻が刊行されたのが2020年の5月。ということで半年で続巻となる今作品が刊行になったわけですが、夜光先生の筆の速さに驚かされます。

夜光先生×奈良さん、×SHYノベルス(ヤバい、3Pみたいになっちゃった…)って最高過ぎる組み合わせですが、今シリーズもめっちゃ面白い。続きものなので前巻が未読だと理解できません。未読の方は順を追って読まれることをお勧めします。

ということでレビューを。
これねー、ネタバレなしで読んだ方が絶対に面白いのであまりネタバレしないようにレビューを書こうと思いますが、前2巻含めてのネタバレが若干あります。ご注意ください。





王族、その下に貴族、そして一般人。
という階級がある国に、魔法を使える人間がいる。彼らが18歳になった時に入学できるローエン士官学校を舞台にした今シリーズ。前巻はジークフリートにマホロが拉致られてしまったところまでが描かれていました。

今巻はその続きから。

マホロがジークフリートに指示されたオスカーによって連れ去られたことを知ったノアは、血眼になってマホロを探し始めるが―。

マホロと出会ったことで良い意味で変化したノア。
ノアへの嫉妬心もあって闇へと落ちてしまったオスカー。

この二人を軸に、ジークフリートのマホロへの執着心を描きつつ、ジークフリートの狙いを少しずつ読ませる。そこに、マホロの本質を絡ませることで、彼らの関係性や「闇」の奥深さをも魅せる。

夜光さんの手腕に脱帽です。

ノアの変化は紛れもなくマホロとの出会いのおかげであり、マホロの優しさとノアのパーフェクト感が見事にミックスされ、もう敵なしじゃね?と思うのですが、そこからまだまだ続く怒涛の展開に次巻が待ち遠しすぎてどうしようかな、と思うほど。

マホロも、彼自身が持つ優しさが、ノアと出会い、彼に愛され、愛したことでパワーアップしてます。彼の強さの本質は、彼の優しさなんだろうな。

そして今作品の大きな謎の一つに、「ギフト」があります。
その人のいちばん大切なものと引き換えにもらえる「ギフト」。

誰でももらえるわけではない。
そして、その人の「一番大切なもの」と、引き換えになること。
このギフトがね、今巻の大きなキモの一つになっています。

序盤、プラチナ3(ローエン士官学校の優秀な生徒に贈られる称号)の一人・レオンの回顧から物語はスタートします。読み始めたとき、なぜこのエピソードがここに収録されてるのかな?と思ったんですよ。思ったのですが。

いやはや。
素晴らしいです。さすがです。夜光先生。

そうきたかー!
って感じ。

もう完敗です。面白すぎる…!

で。

拉致られたマホロが無事にノアのもとに帰ってこれるのか、というのが前巻からの謎でしたが、このストーリーも秀逸です。一つの謎が解明したと思ったら次の謎が現れる。どうなるのか気になってページを捲る手が止められない、次巻が楽しみになる、という夜光マジックにまんまと踊らされてしまうのです。

BLという点も、萌えがヤバい。

ノアの、マホロに伝えるセリフがどれもすごくカッコよくって悶絶必至です。マホロのことが大切で、その想いが滲み出ちゃってる。クールなノアはどこに…?といった感もありつつ、そんなノアのカッコよさにKOされました。

マホロに仕掛けられたモノにより二人は身体を繋げられずにいましたが、そのエピソードも秀逸。エロいし、萌えるんですよ。きっちり。ついに…!という展開でめちゃ萌える。

でも、萌えだけでとどまらないのが夜光さんならではか。

おー。
おおー。
そうきたか。
どうなるの?

という、さらなる謎を残したまま次巻へと続きます。シリーズ通して使われているタイトルの「血族」、そして今巻のタイトルの意味。少しずつ、ジワジワと見えてきて、うわー!ってなりました。

でね、作品はもちろん素晴らしき神作品なのですが、そこに華を添えるのが奈良さんの挿絵。

どのイラストを切り取ってもため息の出る美しさ。
敵対してしまったジークフリートですらイケメンて、これどういうこと?

今シリーズは見開きで奈良さんの挿絵が見れるという素晴らしい造りになっていますが、これがもう素敵すぎて。ダークな内容でありながら、いや、ダークだからこそかな。痺れる美しさです。

もう、早く続きが読みたい。
正座して、次巻をお待ちしております。

15

恋にかけられた命の天秤

血族シリーズ3作目。

良くも悪くも余韻の大きさに心臓バクバクが収まりません。複雑な感情がせめぎ合ってるけれど一言でまとめるなら「面白かった!!!」に尽きるんですが…ですが…ですがッッッ。゚(゚´Д`゚)゚。

私は読み終えた後に orz ←このポーズのまましばらく動けませんでした。感情を処理するのにいっぱいいっぱいですよ…。もう…。なんなん…。なんなん…。最高の気分で萌え転がるのも楽しめたけれど、やるせない悲しみも襲ってくるのなんなん…。

『質問。千人の命を救うため、愛する人の命は奪えるか?』(「烈火の血族」帯より)

これがただの例え話ではなく真実味が帯びてきて、この先どうなってしまうんだろうと思いました。ノアとマホロの未来だけでなく、一国の未来すらも見えません。何が敵で味方かもわからない。憎しみの連鎖も生まれそうで心臓が押しつぶされそうです。

けれどそんな不安定な部分も含め魅力的で引き込まれる作品だなぁと実感しました。個人的にファンタジーを読み慣れないのもあって1~2冊目は壮大な世界観に追いつくので精一杯になりながら読んできましたが、今作は先が気になって気になって、はやる気持ちを抑えながら読み、一喜一憂で感情を揺さぶられ、読み終えた後は抜け殻になり、改めてすごく面白いなと。そんな気持ちを込めて神評価です。

また今回も奈良さんの絵が神がかってました…!「烈火の血族」と今作の表紙を比べて、ノアの顔つきが違うところが素晴らしい。おぼっちゃん然を残している烈火の頃より目つきやオーラに凄みが増してて、さすが奈良さんです(∩´////`∩)中の挿絵では安定の緻密さもさることながら、エッチシーンも最ッ高♡隅から隅まで舐めるように見て最高の気分を楽しみました////


さて、本編の感想。マホロが連れ去られ、ジークフリードの術によって心が奪われてしまったところからの続きになります。

「花嵐~」オスカーの構成と同じように、レオン視点のお話から始まります。ええ。オスカーの例があるのでただの回想なんかじゃないよな…と冒頭からドキドキハラハラ。レオンの真面目さと忠誠心は強さの源でもあるけれど、弱点でもある。彼の人となりが既に伏線だったようです…(;ω;)

そしてマホロたちを追うノア一行の様子や、
ジークフリード達の次なる目的へと物語が展開していきます。

マホロを連れ去られたノアの怒りや喪失感は…。1度はマホロの命を失いかけた直後のこれですからね;荒ぶるノアの痛々しさが切ない反面、少しずつ少しずつノアの闇が引き出されていくようで少し怖い。今までの冷淡さは特権階級+能力持ち由来の可愛げがあったんですが、次第に可愛げを越えていく冷淡さにゾクゾクっと。マホロを愛するが故といえばそれまでなんですが(;ω;)

反対にジークフリードは目を覆いたくなるような残虐さをみせてくるのに、マホロの不思議な力によって明らかになる事実が…なんかね、ちょっとね、ジークフリードを憎めなくなるというか…。ジークフリードがギフト・人心掌握を得たかわりに奪われたモノ。彼が一番大切だったモノ。それを知った時に何とも言えない複雑な気持ちが沸きました。

子供時代にほんの少しだけマホロとの関係が違えば。主従じゃなく幼馴染みのようだったら。大切なモノが奪われる前だったら。現状が変わっていたかも知れない。たらればの話なんですが切なさが過ぎります。

そんなこんなで色んなコトが少しずつ明るみになりながら直接対決(と書くとライトですが、実際は残虐性が強くシンドいです)を経てマホロは無事ノアの元へーーー。

短期間で2度もマホロを失いかけたノアは険のある雰囲気に変わりつつあって、個人的にはノアの凄みにハラハラしたんですが。。。

一国の危機・大混乱の最中にマホロと再会するなり「早くセックスするぞ!」状態のノアに大笑いし、変化を見せる前のおぼっちゃま然としてた頃と変わらない部分にどこかホッとしました。(「烈火~」で1度はカッコよく去ったのに「やっぱりヤらせろ」と速攻戻ってきたアホかわいいノアをふと思い出す…笑)

そしてそして甘~~~いセッ( ´艸`) ♡♡♡

宣伝ツイートで初合体することは明言されていたので書きますが、初合体きました…!!!ノアの余裕ないガッツキっぷりにめちゃくちゃ萌えるし、マホロの泣き顔が可愛くて可愛くて可愛くて∞。奈良さんの挿絵では体格差萌えもバッチリです♡♡マホロ全身を包み込むようなバック挿入の絵図に興奮しました(∩´///`∩)サイズが違いすぎる…可愛い…めっちゃ萌える…すごい…。(ちなみに特典の書店共通ペーパーは事後がノア視点で描かれてて、これまた萌えます///)

まぁ、でもあれですね…。
魔法が発動せずにエッチが出来たということは…って話にもなってくるので、エッチ=ハッピーとはいかないのがもどかしいですね;あとマホロが天然でノアが地団駄踏む恋人未満(?)状態も一筋縄じゃいかなくて成長が楽しみです!

そしてそして日常に戻ったかと思いきや、レオンの伏線がラストに。これはホンット心が折れました。続きが気になりすぎて苦しい。続きを早く下さいお願いしますと祈るの必至です。

最後に個人的な余談萌え話ですが、「花嵐~」でニコル登場に兄弟萌えが発動したクチなのでニコル再登場にテンション爆上げでした。基本魔法団側の人間として周囲には毅然とした話し方なのに、ノアに注意するときだけ「駄目だよ」の「だよ」って言い方にキュンキュン////急に"お兄ちゃん顔"になるのめっちゃ萌える…!ニコルとノアの兄弟萌えがツボです。でもニコルは何かを隠しているようなので不安が残る…。

敵味方が曖昧で、ノアとジークフリードの印象が時々重なり…。次巻にはどんな伏兵が待っているかもドキドキ。そして今はとにかくレオンが心配。続き早く~~~!待ち遠しいです(;ω;)

9

つ、続きを下さい‼︎

『烈火の血族』『花嵐の血族』に続く、血族シリーズ3作目です。
めちゃめちゃ良かった!
内容はもちろんのこと、奈良先生の見開きイラストが2箇所もありまして、それが素晴らしくて何度も見返してしまいました。眼福の極みです♡

凄惨な死闘、ノアとマホロの恋、王子・アルフレッドの思惑──

多くの視点、場面、時期が切り替わりながら進んでいくので、目が離せない展開にあっという間に引き込まれました。

そして、遂に結ばれるノアとマホロ♡
物語の転機となる一冊です!


オスカーの裏切りでジークの元に連れ去られてしまったマホロは……という、前作からの続きです。
物語は、水魔法の使い手・レオン視点で幕を開けます。
レオンの女王に対する忠誠心、王子・アルフレッドとのやり取りが今作の伏線になっています。

そんな3巻の見どころの一つは、ジークのギフトと過去です。

ジークに心を操られ、人形の様にされてしまったマホロ。
ジークがもらったギフトは《人心操作》。
そして、ジークが失ったものは〝心〟でした。
ジークの大切なものが自分の〝心〟だったこと、それがすごく意外でした。やるせない……

マホロを通してジークの過去を見せられていくのですが、そこでジークの目的が明らかになります。
ここにジークの意思があったのかどうか……
憎むべき相手なのに、ジークの事がもっと知りたくなりました。

王族を滅ぼすために攻め入るジークと、力を暴走させるノア。
多くの犠牲を出した闘いでノアはマホロを奪還し、結ばれます♡

ノアがマホロとセックスできたのには理由があります。
まさかの展開に驚きましたが、伏線があったので納得。
夜光先生、流石です‼︎

で、ノアは思っていたより変態だった(笑)
興奮が抑えられないって感じで言葉責めも止まらないし、会えばすぐヤリたがるところも可愛かったです♡

ノアの秘密を隠す代わりに、アルフレッドと立ち入り禁止区に行く事になった二人。
そこに魔法団団長とレオンも加わり、一行は闇魔法の一族が暮らすと言われている村を訪れーー…

ラストに回収されるタイトル。
絶望するレオンと凄絶な笑みを湛えるアルフレッド。
アルフレッドの笑みの理由は何なんでしょうね?
ちょっと怖いなあ。

「闇魔法の一族を根絶やしにしたのは、間違いだったと考えている。危険だからと除外しているだけでは、根本的な解決にならない。」

このアルフレッドのセリフに、作品の意図が集約されているんじゃないかと思います。
偏見と迫害から、共感と共存へ?

憎しみ・悲しみ・忠誠・愛情、たくさんの感情が交錯して胸くそ悪い部分もあるものの、先が気になって仕方がない。
壮大な世界観の中で、ノアのマホロに対する強い想いがアクセントになっていて、そこにめっちゃ萌えました♡

妖精王も登場し、物語はよりファンタジーな様相に。
とにかく、早く続きを読みたくて仕方がない‼︎

8

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