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表題作逢縁カタルシス

近藤正太,運転手
伊波竜次,番頭.薬商の若旦那

あらすじ

薬種商「伊波屋」の若旦那・竜次は、運転手としてやってきた近藤の素直さを気に入り、そばに置くことに。
そんなある日、近藤の日記を盗み見てしまった竜次は、自分に向けられた熱情を知ってしまう。
ところが、本人に知られたというのに近藤の全く変わらない態度に竜次の方が意識し動揺してしまって…?
大島かもめが贈る大正浪漫BL!!

作品情報

作品名
逢縁カタルシス
著者
大島かもめ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
コアマガジン
レーベル
drapコミックスDX
発売日
電子発売日
ISBN
9784866534879
4.2

(150)

(69)

萌々

(52)

(27)

中立

(2)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
23
得点
636
評価数
150
平均
4.2 / 5
神率
46%

レビュー投稿数23

あとから思い浮かべるカタルシスが美しすぎる❤︎

雑誌連載の時から、気になってはいたけど
こんなに深みのある話だとは思わなかったな。
ほんと読んでよかったです〜❤︎

確かに一冊でまとまってて
もっと長くてもいいくらいだとも思うんだけど、
なんというか、この話のなかでいうと
そんなに時間は経っていないように感じるんだけど
それくらい、この2人が
声に出さずとも呼び掛けたら、
それに応えるような
お互いの欠けたピースを持ってるような
出会いだったんじやないか、と。

あっという間に惹かれて
その気持ちを表したい
知ってもらいたい
それを知っても嫌いになれない
落ち着かない胸の内のそれは
ときめきだったかもしれない…

気が付いたら隣にいて、
お互いに側にいてほしくて
離れたくなくなっていて
もう、すっごくよかったです❤︎

先生の語りは本当に説明調なとこがなくて
逆に読んでるこちらが説明したくなるような
好きだなぁと、改めて思ってしまいました。

若旦那みたいな、しがらみに絡めとられながら
どこか諦めるようにして生きている感じが
ほんとグッとくる。
仕立て屋〜の片山さん
チキンハート〜の松根くん
好きだなぁ❤︎

また読み直したくなりました❤︎

1

大人の孤独と葛藤を描く傑作

泣かされました。二人の恋がしっとり色っぽく描かれていてBL的にも萌える、燃える。語弊があるかもしれないけど大人が描いた恋物語だなと思います。好き、俺も好きで終わらないやりとりが素晴らしい。ただBのLだけで終わらないのが大島かもめ先生のすごいところだなあと思います。受けの若旦那がいろんなことを我慢しながら諦めながら生きて来たんだけど、本当に欲しいものを見つけてから一つ一つ自分の葛藤に答えを出してならがら人生を切り開くところが鮮やかに嘘っぽくなく描かれていて感動しました。それなりの長さ生きて来た大人なら刺さりまくるお話だと思いました。自分の話として読める珍しいBLに出会えた感じがしました。自分の宝物にしたいお話でした。

2

懐古的

明治なのかな?
きっと世間的には厳しかったろう時代の、若旦那とその運転手の恋。
好きな大島さんの絵なのでテンションが上がります。

無口で表情がない男が、世話されていいとこの若旦那の運転手をすることに。
綺麗な旦那さま。そして、行くところもない自分をそばにおき、召使連中の嫌がらせからそっと守ってくれ、溶け込めるよう気を配ってくれる。
惚れてまうやろ〜、ですね。

一方、そんな若旦那ですが、この商家で後継になるまでにはなかなか壮絶な過去があって。。

ちょっとノスタルジックな、2人の数奇な運命のお話。

1

若旦那と運転手!

しみじみしますね。
大島さんのお話は多分全て読んではないのですが、いつもしみじみします。
きっと私が読みこぼしてるところがいっぱいあるんだろうなあと毎回思います。

竜次のズルさやるせなさを丸ごと愛してくれる近藤。近藤のキャラが良いですね。
無表情で何考えてるかわからないけど、実際は素直で素っ頓狂で。貪欲そうでツメが甘くて。
若旦那が色男でお店に来たばかりの自分をこんなに気にかけて助けてくれて…好きになっちゃうよ!

東京での生活もワクワクしますね!

1

心の雨に傘をくれた

この作者さんの絵を見るとホッとします。
今作の攻め 近藤くんのビジュアルが好きすぎる。何着せても似合いそう、軍服は云わずもがなだし バーテンだったら週4で通うし でもやっぱりリーマンパロ読みたいなぁ(電子限定描き下ろしで匂わせ?アリ) 第三話の扉絵のなんと麗しいことか…

久しぶりのレビューなので、粗相があってはならないと
読み終わってから すぐ再読することに。第一話での つかみ の素晴らしさに、あらためて感動。たった24ページなのに。
第二話終盤から第三話にかけて、それぞれの内情がつまびらかになるにつれ グッと面白さが増してくる。
旦那様が近藤くんの心情に触れる きっかけとなった小道具も 粋だなと思うのです。
第三話の、近藤くんが鋭い洞察で旦那様の胸の内を見抜いてしまう場面。主従関係&年下攻めからの下克上感があってニヤけてしまいます。
彼の「リバの可能性など1ミリも感じさせない」年下なのに圧倒的攻め感は たまらないものがある。この先も、旦那様に対する清くて青臭くてほの暗い恋心が、近藤くんを愛重めのスパダリに成長させてくれるに違いない。
とてもいい年下攻めでした。

1

絵の説得力

伊波がきれいで、作中で美人とか美形とか言われてるのを飲み込んで読むみたいな必要が全くなかったのが良かった
自然にどの伊波もいつもきれいだった

全然悪いこともしていないのに、なんか後ろめたさを感じさせられるような人生の運びになっていたのは気の毒で、近藤の恋心がそこからちょっと引っ張ってくれて自分の意思と力で自分の人生を掴んだのかっこよかった

相手は選ぶけれど男から愛されること自体には抵抗もなさそうで、色んなことを受け止めて処理できる器の大きな男なのかなと思った

あと何があったら自分にとって最高になるんだろう?近藤が変なやつ過ぎたのかなぁ
過去を話すとき、泣いたりする訳でもなくどこか淡々とした印象を与えているのかなぁ

0

欲しいものを欲しがること

舞台は大正終わり頃の大阪。
薬種商「伊波屋」の若旦那と運転手のお話でした。

竜次はとても穏やかで人当たりもよく、そして相手の気持ちを良く考える聡い人だなという印象でした。
近藤が間違ったことをしても頭ごなしに怒ることはなく、フォローしながらアドバイスもするという完璧さ。
現代の上司でこんな人がいてくれたら最高だなと思いました(笑)

近藤は感情が顔に出にくく笑顔も少ないので堅い人に見えますが
竜次が言うように"そのまんまで充分おもろい"人で真面目で少しズレていて、でもそこが彼の良いところなんだなと感じました。
慣れてない大阪弁も車を直そうとしたのも面白すぎてツボでした。
そんなズレたところもありながら、竜次の心の中を見抜く鋭さもあってそのギャップにすっかりやられてしまいました。

相手を好きになる大きなきっかけはなくても、日々の暮らしの中でじわりじわりと惹かれ合っていったのがとても美しかったです。

頼り合うことが出来る関係になって、ふたりの仲はもっと深まっていくんだろうなと思える描き下ろしもすごく良かったです。

2

この経歴にしてこの男あり

 今まで読んだ大島先生の作品の中では一番好きかも。大正という時代が好きなのもあるけれど、描き方が終始落ち着いていて大人の恋愛という雰囲気が強かったのが印象的でした。若旦那である伊波の今現在の器の大きさと、そこに至るまで実は複雑な経験をし様々な感情を味わってきたという経歴が、非常に人間味あって惹かれました。

 対する近藤はとにかく何でも文字通り受け取るような素直過ぎる男。一言で言えばワンコですが、主人の周りを飛び跳ねてついていくようなタイプではなく、あくまでひっそりと慕う静かな男です。擦れてない感じが可愛らしく好感が持て、一方で主人に対する己の感情は冷静に分析していて、ギャップもあります。お互い気を遣う、相手の感情を気にしてしまう、優し過ぎる男2人の物語。さらさらと読めてしまいますが、余韻の残る作品でした。

0

大正時代

大正時代の大阪を舞台にしたお話。
ちょっと古い時代の大阪の、お商売している人の大阪弁って、なんだか素敵で好き。
もうこれだけでも萌ポイント大量加算案件。
「妙に綺麗な顔」の若旦那の伊波と、「仏頂面」の東京から来た運転手の近藤。
伊波の気遣いにに触れるうちに、近藤の心の中には、、、
そして、伊波が丁稚から若旦那にまでなれたのには、色々と曰くありげで、

伊波の綺麗な顔の造形も、近藤の仏頂面の表情も、すごく的確って感じでよかった。

久我有加先生の小説世界好きな方に、おススメ。

3

優しい距離感

二人の優しい距離感がとても良かったです。
近藤(攻め)の真っ直ぐさ、不器用さ、
それらを優しく包んでくれる伊波(受け)の寛大さや、時に見せるずる賢さも。尊い、、

「お前 俺に惚れてるんやろ?」からの展開にはいや〜。キュンキュンしまくりました。
この二人の東京での生活ももっと見てみたいですね。

2

物足りなかったかな

作家買い
時代物サイコーですよね
大正ならではの正装かっこよかったですね
かもめ先生が書かれるキャラはとんでもなくイケメンでそれがめちゃくちゃ似合うんです

運転手(攻め)と若旦那(受け)のお話でしたけど
なんだかちょっと薄めな印象
攻めはノンケ?だと思うんですけどわりかしあっさり受けに惹かれていきます
無愛想なので感情が読みにくいからそこがよかったですね。
受けは小さい頃未遂ですが大旦那様に犯されそうになったことがあります。
その当時受けの他にも跡目候補としていたもう一人と、ごたついていて結構可哀想な過去をお持ちでした。もう一人の跡目候補が好きだったのかな?明確にはされてなかった気がするが好意を寄せていたんだろうなぁ
そこからけりをつけるため?に探すんですけど、そこに焦点をあてすぎて二人の進展はサブにおかれてBL感が薄れた気がしなくもなかった
それが片付いてからちゃんと2人の進展あるんですけど少ないんです。物足りなかったです。受けの過去を掘り下げたから尺がなくなったのかな、
もっともっと二人のことが知りたかったですがテンポを早くしすぎた感がありました。

3

全部好き!大好き!

この大正の雰囲気はもちろん、受け攻め二人のキャラもストーリーも全部良かった!

受けはひょうひょうとして掴みどころのない旦那様。表情が豊かにくるくる変わって、思わずじっと見ちゃいます。対照的に攻めは朴訥っていうのかな。最初は無表情でどこかズレてて笑えます。んでも旦那様と関わるうちに自然な笑顔なんか見せちゃったりして…良きw

一話はまだBLのかほりもなくて、こんな攻めでどう動いていくのかと思えば…!このバレ方は萌える!その後の攻めが無表情なのも萌える!受けの方が戸惑ってるの…萌える!w

その後の展開も良かったです。決めたらきっぱりきっぱりな旦那様が素敵で。攻めはちょっと不満もあるだろうけど、まるっと手中に納まらない感じの方が、ヒヤヒヤ感が続いて関係も長続きするんじゃないかな~なんて思ったり。ずっと追いかけてて欲しいw

描き下ろしは来世もなんて欲張りさんだな~て笑っちゃいました。

4

最終話が惜しい

大島かもめ先生、相変わらずの美麗な絵が時代背景ともマッチしていてとても素敵だった。

大阪の薬商の若旦那・竜次と東京からやって来た運転手の近藤。
いきなりの近藤のヒドい大阪弁に笑った。かもめ先生のこういうとこ好き。
何かと優しく気づかってくれる竜次に次第に惹かれる近藤、その気持ちが竜次にバレても臆することない近藤が素敵。
そんな近藤に竜次も惹かれていくんだろうけど、そこの所の描写がいまいちというか…近藤の方の気持ちの変化はすごくよくわかるんどけど竜次の方は情なのか恋愛なのかちょっとわかりにくかった。
なので最終話のエロ展開が唐突すぎて、無理矢理終わらせた感が否めない。
竜次って結局ゲイだったの?なんか慣れてる感じがして…「もっと!」とか言っちゃうし。
近藤の心情を丁寧に描いていただけに、最終話のバタバタした感じが非常に残念でした。


4

もっとじっくり読みたい!!

ああ…っ足りない…!
足りないのはきっとページ数!!
時代背景もキャラクターも設定も二人の関係性も最高で垂涎ものなのに、
それを存分に堪能できるページ数がないのが少し残念でした…
二人のお話をもっとくださ~い!

物語の舞台は大正時代の大阪。
薬種商の若旦那・伊波の元に新しいお抱え運転手の近藤がやってきます。
本当は素直なのに無表情で寡黙、感情表現下手さのせいで
周囲から誤解を受けやすい近藤。
伊波はそんな近藤の実直さを知ると理解者となり、
周囲に溶け込めるよう後押ししてやります。

ある日、伊波は盗み見た近藤の日記帳で彼が自分に対して
主従以上の特別な感情を抱いていることを知ってしまいます。
正直に日記帳を見た、と伝えても「構いません」と動じない近藤に
伊波の方が意識するようになってしまい…

二人とも素敵でした!
まず、伊波が若旦那という立場にありながらも
気安く、情け深い包容力のある男前。
近藤のこともその不器用なりの努力を受け止め、
ただの部下以上に親身になり、細やかに目をかけてやります。
それで近藤が落ちちゃうのはわかるんですが、女性にも相当モテそうです。

だけど、その内にはどろどろとした自己嫌悪を抱え、過去に囚われていました。
恵まれているように見えて、本当に欲しいものは手に入れられていない寂しい人。
だからこそ、近藤に抱かれながら
「もっと欲しいんや」「お前のこと俺にくれ」と
やっと心から欲しいものを欲しいと言えた伊波が見れて嬉しかったです。
近藤と出会えてよかったね…!

近藤もとてもいい子でした。
仏頂面で愛想なく、淡々と話す様は太々しさすら感じますが、
素直で努力家、健気で、まるで大きな子供みたいでした。
にこりともしていないのに不思議といとおしくなってくるんですよね。
天然で図らずも周囲をあんぐりさせてしまう発言も少なくなく、
そのすっとぼけた感も面白くて大好きでした♬

伊波に対しても好きバレしたところで取り繕うともせず、
正々堂々と恋心を認めてしまうところも素敵でした。
伊波を見つめるまなざしと同じく、心もまっすぐで情熱的な男でした。

自分の中の歪な独占欲に耐えられず伊波に告げる場面もありますが、
そんなことに罪悪感を抱いてしまうなんて純粋だ…
むしろ、自分だけに縋って欲しいなんて言われたら
伊波としては可愛くて仕方ないと思うんですけどね♡

唯一彼が動揺したのは伊波と一緒に入った温泉で、真っ赤になって
伊波の方を見ないようにしている近藤がウブで可愛いらしかったです(笑)

内容は神ですが、物足りなかったという心残りから萌え2で。
我儘は重々承知ですが、二人の後日談や背景がもう少しじっくり読みたかった…!

3

大正スローラブ

昭和の昼のメロドラマ見ているような気分になりました。ノスタルジックな気分になる、ゆったりとした雰囲気の若旦那と新参・運転手のスローラブです。

大正モダンに着物、(職業的)制服、方言!と私の好物が渋滞していました。悲哀はあるけど毒がなくて、じわじわと”いいな♪”という感覚が湧いてきました。大島先生の作品って表情の微妙な変化や余白で読み取る部分が多くて、あわただしい気分でいるときだとマッチしないんので、心のゆとりがあるとき(人)にお勧めな気がします。それだけじ~っくり味わってほしいムードがあります。

飄々としているように見えて、実は心に深い傷を抱えていた若旦那が、不器用で無愛想なために色々誤解の多い、けれど実直な近藤に出会って、改めて過去の後悔と向き合い囚われていた気持ちを浄化させていく過程が丁寧に描かれています。煽りにある文句”清廉 潔白な 愛なんか いらん”という台詞は、やはり一番印象的でした。素直で正直がとりえなのに、若旦那に執着する気持ちに戸惑って素直になりきれない近藤に新たな一歩を踏み込ませる決定打として、また、きれいごとだけじゃない大人の色恋というものを見事に表現してるなーと思ったのでした。

1

美形2人にドキドキ

相変わらず絵が美しい。
メインの2人が好みの美形だし、背景もいいので見ているだけで楽しい。
特に帽子を被った近藤が凛々しくて好き。きれいなうなじも。

雇い主の旦那、伊波と、雇われ運転手の近藤。この2人がどう惹かれあいくっついていくのか…その過程にドキドキ。
近藤が不器用実直で、伊波に日記を見られた後も自分の気持ちを偽ることなくストレートでいいなと。
ただ、有馬に行った後は独りよがりになっていたみたいだけど。

伊波は過去にいろいろありこじれているのかと思いきや、意外に吹っ切れていて、近藤が悶々としている時に伊波から迫っていったのがよかった。
車の中でのあれやこれやをもっとよく見せてもらいたかったけどw 狭いしw
欲を言えば、東京に行ってからのいちゃいちゃももっと見たかった。

伊波が積極的だったけど、男の経験があるということなんですかね。津島と? わかりませんが。大旦那とは未遂だったらしいけど。

私はこてこての関西人なので、古い大阪弁もしっくりきて読みやすかったです。
ただ細かいところで、そんな言い方するかな?と気になったセリフがありました。
例えば「俺の幸せを思うてくれる気持ちやって確かにあるんや」は「気持ちやって」→「気持ちかて」の方が自然かなと。細かいですがw

大島先生作品は、仕立て屋と坊ちゃん、陰と日向〜、猫背が〜、チキンハート〜を読んでいまして、本作が私の中でいちばんに躍り出るか!?と思いきや、他作品ととんとんなくらいの良作でしたw

1

大正浪漫BL!

作家買いです。

まず攻め受け共にとても好みであります。
ナヨナヨしてる受けが苦手なのでとても良きです。
そして旦那様と運転手…設定がえろいですね…^^

仏頂面、不器用、失敗してしまった運転手を見捨てず『愛されるアホになれ』『素直さは武器になる』と言ってくれた旦那様…素敵やん?

人を笑わせる事のできるアホになれと言われ古新聞を帳面代わりに笑いの勉強してる運転手健気か…っ!可愛すぎる><

ひょんなことから旦那様は運転手の気持ちを知ってしまったけどその後のやり取りは笑いました。


流れ的に『お?これはエロなしか?』と思ってましたがちゃんとエロありました^^(?)

清廉潔白じゃない旦那様~~~!!!!!!!

エロが読みたいんじゃ!!!!て方には物足りないエロシーンだと思います。
…が!!ストーリーや登場人物、総合的にみてむしろこのくらいがいい…!!と私は思います。

大島かもめ先生の独特なタッチで描かれる大正浪漫BL終始ニヤニヤしながら読みました~

買ってよかった!

9

物足りない

凄く良かっただけに物足りなく感じました。

近藤の運転手の制服姿が禁欲的で、とても素敵でした。ずっと見ていられるくらいに好みでした。

若旦那の竜次の朗らかで人当たりの良い顔に、隠された秘密も読み応えありました。

無骨で一途な近藤によって一歩を踏み出す勇気を持てた竜次、2人の関係が主従関係から抜け出した時にとても萌えました。

惜しいのは2人が新しい土地で再出発した時点で終わっているところでした。
2人の新しい暮らしぶりをもっと読みたかったです。

5

良き主従関係モノだった。

作家さん買いです。
絵と雰囲気が好きぃ〜!

薬種商「伊波屋」の若旦那として登場する伊波(受け)。

すごく物腰柔らかな人なので苦労知らずのお坊っちゃま育ちなのかと思いきや、なんと丁稚奉公からの叩き上げなんですよね。
彼の人生を紐解いてみると、婚約者に逃げられたり、同じ釜の飯を食ってきた仲間からの裏切りにあったり、他にも色々とあって、普通の人ならHPが限りなくゼロになってもおかしくない経験を味わっているというのに、穏やかに微笑んで上品な若旦那然としてる。

過去の辛い出来事も、決して生臭くなくどこか淡々としています。
攻めの近藤による伊波の第一印象が「帳の向こうにいる様だった」というのを読んで、まさにそれ!!!って感じなんですよ。
まさに帳の向こう側の出来事って感じ。

で、近藤は無骨な天然っていうんでしょうか。
普段は寡黙なだけに、時々漏れ出る恋情がたまらんっっっ……!!!です。
おまけに主従関係モノですからね。
黙々と主人である伊波に仕えつつも、近藤の脳内&心のうちはどーなってることやら……と想像するだけでフガフガしちゃう。

欲を言えば、どっちかというと攻めに着目して読む人間なので、もっともっと近藤パートが欲しかったです。
それだけに最終話の攻め視点パートは嬉しかった!
ちょいと仄暗い感情をいだいてたんだね、お前!ムフフ……!!みたいな。

それにしても伊波の男前さが、最高でした。
常に攻めの一歩先をいく感じがたまらなくいい。
しなやかな強さっていうんでしょうかね。
もし伊波が剛直だったら、きっととっくの昔にポッキリいってたと思うんですよ。
「ほんま汚い人間やねん 身ィも心も」と恥じた伊波を、そうじゃないと肯定してくれた手繋ぎシーンが何よりも心に残りました。(初合体よりも)





5

運転手の制服たまらん!

大人の大正浪漫BLでした。
読了後すぐの感想は「最低上下巻くらいで読みたかった!」です。
かと言って、何処か足りない部分がある訳ではなくてしっかりとストーリー、萌え、切なさ、エロスが詰まっています。

特筆したい萌えはですね、やはり時代設定を生かした服装。
特に近藤の運転手姿が素敵です!
旦那様の中折れ帽子もカッコいい!着物姿も色気ある!
近藤がカイロにベンジンを補充し、旦那様が傘をさしている所などは映画のワンシーンのよう。

ストーリーでは、近藤の日記を読んでしまった後のやり取りが好きでした。
静かな男の内にある情熱のようなものを感じてドキドキしました。

最終話は近藤目線で始まり、複雑な感情の揺れが垣間見られました。
それを受け止める旦那様の懐の広さ!惚れてまうやろー。
御車の中でのHも良きでした。
旦那様の煽りね…どんな擬音や喘ぎよりも官能的でした。

ラストがここで終わりっ⁉︎と思いましたが、良い余韻で読後感もスッキリでした。
描き下ろしで東京に行ってからの2人も見られたので満足。イチャイチャも大人な感じで素敵でした。

最初にもっと長い話数で見たかったって書きましたが、この腹八分目くらいのが良かったのかもしれないです。
ミニマムだけど満足度の高い作品でした!

13

大人の恋は浪漫がある

時は大正。
関東大震災後の大阪が舞台のお話。
薬種商を営む『伊波屋』の若旦那と、東京から仕事を求めて大阪に来た運転手の出会いから物語は始まります。

大島先生の洗練された絵柄で大正浪漫を描かれると、とっても素敵なんだなあ…と。洋装と和装の織りなす妙…さすがです!

運転手の近藤は寡黙で愛想はないけれど、素直で実直。
仕事ぶりもだけれど、恋に対しても真面目で一途…素敵です。
若旦那の竜次も過去に色々とありつつ、前向きに恋や仕事に向き合う姿がいい。

想いを遂げてのHシーンも素敵でした…大人の恋って素晴らしい(語彙)

4

醜い愛でかまわない

口開け1発 とってつけた大阪弁?に笑わされる
なかなかの趣向


人伝に紹介された 震災で職を無くした男 を雇いいれたのは 丁稚あがりの若旦那

方言の違いって苦労するよね 

うちで使いなれてる言葉が「それッ 標準語じゃないからねッ!」ってどれだけ言われるか
特に「さらえていいよ」「ぼんぼんになっちゃう」が分かるけど分からない言葉らしく まぁ訳すのに難儀する ←家庭内共通語で方言じゃなくね?



他人の言葉を素直に飲み込む 武骨で無愛想な男 に何かと目をかける主人
男の面白みを見つけるのに そう時間は掛からなかった


ひょんな事から盗み見た 主従の関係を越えた想いが綴られた帳面
自分で開いておきながら あけっぴろげられた想いに戸惑ったのは主人の方

心の内を知られても動じることなく 一瞬でも自分に向いた興味を繋ぎ止め 鈍く痛む小さなシコリをえぐり 前にすすめと言わんばかりに主人を焚きつける強引さが意図するもの

欲 なんだな これが 自分に縛りつけたい
その欲に駆られて全てが動き出すってのは 腰の重い大人ならでは?

そんな彼から向けられる真っ直ぐなものに 誰にも言わず抱えてきた過去をさらけ出し改めて思う 自分の汚さ 狡さ 弱さ 


時代のせいなのか 各々の中に淀み溜まったものが 汚泥のように粘りつく

ノスタルジックな雰囲気を楽しむお話じゃなかったのね


出逢ってしまったからこそ 吐き出せた後悔や欲
上白糖のようなキラキラの甘い愛じゃなくていい 深い業の絡む醜い愛でかまわない

う〜ん 何とも言えない この誰も幸せに見えない感じ
執着していたものからは解放されてるはずなのに 軽々しく未来を語れないわだかまり


大人もたまには 欲しいものは欲しい って叫んだ方が 彼らみたいに不恰好だろうが哀れだろうが 寄り添える何かを見つけられのかもしれないんだけど……

大島さん 何気に難しいんですよね 根底にあるもの読み取るのが
いやまぁ 自分が物事深く考えない質だからダメなんじゃね? ってだけの話なんでしょうけど


4

馬鹿真面目な運転手の秘めたもの 短編ドラマ1年かけて見たい…!

大正時代大阪の薬種商を舞台。震災で職を失った近藤は東京から大阪へ、そこで出会った番頭伊波とのやりとりが楽しい人情&恋愛ドラマです。
drapで1話見てコミックスを楽しみにしていました。大島かもめさんの作品は初めてですが、目がシンプルな描き込みながら力があってとても好きです。

伊波番頭の余裕ある男っぷり、無愛想な近藤を楽しげにフォローするところに器の大きさが感じられて素敵です。服装もキマってます。
近藤は髪型や雰囲気が現代風で仏頂面、風変わりな性格をしています。
それを伊波が面白がることで活きてくるので、二人の相性がとっても良い雰囲気でした。

いくつかのエピソードが、どれも時代物だからこその建造物(宿と和服最高)や秘めた感情、また生きていく為の汚れを映し出していて魅力的でした。
伊波が運転すると言い出し、近藤を助手席に座らせのお買い物シーン。大好きな北浜や中之島辺りが出てきてテンション上がりました!!

道中、カイロのベンジン補充のシーンでは、手袋を口で持ち跪いて作業する近藤と、彼に傘を差す伊波が美しいです。
近藤の日記を伊波が見てしまってからの、伊波の表情や近藤の存在感の大きさ、そして近藤の台詞が素晴らしくて鳥肌が立ち、しおり機能使いまくりました(電子派)。
鉛筆を渡した割に筆跡がサインペンみたいだったのは少し気になりました。

近藤は自分の気持ちを押し殺す性格ではないのですが、普段顔に出ない分、心の内が言葉になるとそれが秘められた恋のようでときめきます。
ラストの近藤、伊波の影響を受けたような少し余裕のある口元の笑みが良い余韻でした。

後半の近藤の独白が私には余り理解できず、エロの挿入は(違う作品になったかと若干思うくらい)少し強引な気もしました。
それまでの歩み寄りがとても丁寧でときめいたので駆け足感が否めず、朝ドラ1年かけてじっっくり見たかったくらいです。

そのくらい二人が魅力的でした。

10

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