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表題作唇はエゴイスティック 下

カルロ・オルシーニ,世界的ブランド・オルシーニの社長
吉野直純,カルロの秘書

その他の収録作品

  • Giorni felici(描き下ろし)
  • あとがき(描き下ろし)
  • 初期設定ラフ

あらすじ

世界的ブランド・オルシーニの社長、カルロの強引な口説きで秘書になった吉野。これで、美杉カバンも安定し、吉野も安堵を得たかと思った矢先。今度はオルシーニ社内で問題が勃発し……!! そして、カルロと吉野の関係は……!? ついに完結!

作品情報

作品名
唇はエゴイスティック 下
著者
藤河るり 
媒体
漫画(コミック)
出版社
オークラ出版
レーベル
enigma COMICS
発売日
電子発売日
ISBN
9784775529607
4.4

(82)

(45)

萌々

(28)

(8)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
10
得点
361
評価数
82
平均
4.4 / 5
神率
54.9%

レビュー投稿数10

カルロに腹が立ちました!

カルロと会社のために奔走している吉野に対して欲情してセックスしたのは、本当に許せない。腹が立ちました。カルロはモテ男だから、どんな時にセックスしても喜ばれたかもしれないけど、吉野がカルロの為に苦しんでいるこのタイミングで、そんな事するんだなと思ってガッカリしました。
そして社長選挙が終わって、吉野の働きは必要とされていなかったことを知った時、私の心も空っぽな感じになりました。何をされても心が動かされない。この頃のセックスは気持ちよかったんだろうか。会社を辞める、日本に帰るということを宣言したあとのセックスは空っぽさと哀しみで、気持ちよくはなかったんじゃないかと思ってます。
カルロは身から出た錆ですよ。酒に溺れている姿を見ても可哀想とは思えませんでした。
でも半年も謝罪し続けてしょんぼりしている姿を見たらね、許してあげようかなという気もしました。

下巻は吉野の気持ちというか、吉野の親目線で見てしまいました。
カルロ、ちゃんと吉野と美杉カバンを頼みますよ。

1

最高…!

下巻は切なくて甘い内容になっていました。

下巻では仕事関係で吉野がカルロの地位を守る為にすごく頑張るんです。
でも、そんな吉野の頑張るも報われないまま株主総会を迎えてしまいます。
心配する吉野だったのですが、カルロは吉野にも秘密にしながらとあることを進めていて結果として難を切り抜けます。
でも、吉野は何も知らされていなかったので深く傷つきます。
そして吉野は雇用契約を延長せずに帰国します。

その後の吉野がすごく見ていて辛かったし
カルロも荒れててあぁ…と思いました。
まぁ、カルロに関しては自業自得なのですが…。
吉野がともかく可哀想でした。
あんなに頑張ってたのに…。

最後はちゃんとハッピーエンドになります。
すれ違った二人からハッピーエンドになるまでのお話が
私はすごく好きで出来ればネタバレ無しで読んでいただきたいので
あえてそこは触れずにいようと思います。

傲慢だったカルロがあんなに変わるなんて…(*´▽`*)
これから吉野は溺愛されながら生きていってほしいです。

0

エゴイストが本気の恋をする時

欲しいものは必ず手に入れてきた帝王然なイタリア老舗ブランドの若社長カルロ(攻)と、カルロの用意周到な手管で専属秘書にされてしまった日本の小さなカバンメーカーの営業の吉野直純(受)の、本気の恋を探すロマンチックでドラマチックなラブストーリーです。ちなみにこちらは上下巻の下巻になるので、まずは上巻を読了ください。
ネタバレ込みで感想を書いていこうかと思います。

下巻、読みました。ストーリーが面白かったですね。もうクライマックスが劇的で見ごたえがありました。

カルロが叔父から社長の椅子を守るために結果的に吉野を失い、自棄からの失態に気づいてからの後悔からのラストの告白までに行きつくまでの心情の変化がすごく面白かったです。

吉野もまた、始めはどうあれ、徐々に心を寄せ、己の想いを認め、カルロのことを公私ともに支えたいと思い、窮地を救うため粉骨砕身した挙句にカルロ本人に出し抜かれてしまって。プライドも何もかも傷ついたのが手に取るようにわかってしまったので、そこに全く気が付かずにご機嫌に宝石を眺めているカルロを歯痒く思ってしまいましたね。案の定、吉野に去られて呆然自失になるわけですが…。

私的にはハイスぺだけど傲慢なカルロがきちんと挫折して、省みて、吉野を思いやりきちんと立ち直る流れがすごく好きでした。
あと、要所要所でキスをする場面があるのですが、それぞれにいろんな感情が乗っていて、特にクライマックスでの想いの溢れたキスはたまらなかったですね。まさに「唇は正直」なのかもしれない、と思いました。

慢心していたら見失い、失くして初めて大切だと気づく物だったり。
なりふり構わず逃げてそれでもなお捨てられず、いざ本当に無くしたと思った瞬間に失いたくないと気づく物だったり。

本気の恋に出会った二人のお話、とても素敵でした。

2

俺様でゴーインな攻めに翻弄される受

初買いの作者様です。
絵柄はお上手でそこまで気になる点はありませんでした。

お話は俺様でゴーインなプレイボーイな敏腕経営者×手先不器用な真面目優秀営業マンです。
世界的に有名なブランド経営者の攻の元に潰れかけの老舗革鞄ブランドの営業マンとしてやってくる事で出会います。
とにかく攻はゴーイングマイウェイな俺様です。
口が悪いとか態度が悪いといった事はありませんが俺様が苦手な方は好きになれないタイプの攻だとは思います。
私は俺様攻大好きなので楽しめました。
お仕事BLものとしては王道な展開ですね。
上では完結しないです。

1

ハーレクインBL完結編

上巻では、ぐいぐい迫ってくるカルロをかわしながらも絆されつつあった直純。
下巻は、外人をとりこむカルロのやり方を気に入らない幹部たちが、カルロを社長の座から引きずり下ろそうとする騒動を中心に展開します。

カルロを救おうと会社の経営方針を説明し、見方を取り込む工作を続ける直純。しかし当のカルロは雲隠れして。。

カルロに裏切られた直純は傷心のうちに帰国。すぐにおいかけてこないところがよい。半年の冷却期間をおいて現れたカルロ。
裏切ったことは事実で、特に新しい種明かしなどがないところがちょっとひっかかりますが、カルロは真摯に謝罪し直純に思いを告げる、そして二人が結ばれるシー名には不覚にも涙腺が。。

色々都合がよすぎることはありますが、細かいストーリーを気にせず真実の愛に目覚める二人を楽しめればOKだと思います。

1

その静かに強いオニキスの瞳…吉野直純という男

下巻。
もう表紙が…吉野がとろけちゃってる…イヤな予感だ…

下巻の始まりは、オルシーニ社の不穏なお家騒動から。
カルロを引きずり下ろそうという叔父の画策疑惑。
姿を消すカルロ。
秘書として、カルロの実務の片腕として奮闘する吉野。
そんな吉野の気も知らず。
結局吉野を手に入れたのですね…
カルロの行動が全てゲームや遊びとまでは思わない。これまでの価値観・遍歴・周囲・文化もろもろ、カルロなりの「心から愛し楽しむ」だったのだろう。吉野に対しても同じ。「今までと同様に」愛して楽しむ予定だった、のだろう。
でも吉野の方が今までの誰とも違っていたのだ、という事。
クーデターを止めようと尽力する吉野だが、ここで決定的な齟齬が生じてしまう…!

ここからは私の大好きな展開。
つまりは。
傲慢だった攻めが、受けを失ってからその大切さにやっと気づき、愛を乞う姿。
堂々の王道展開で、読者としてカタルシスも十分に感じられるし物語の収まりもいいし、もちろん絵は美麗だし。上下巻としての読み応えもある。
ロマンス、波乱、行き違い、ちょっとバブリーな豪華さ、ファッションと環境の現代的命題、再会と愛の成就、ドラマチック…
全て詰まった良作です。おすすめ。

4

熱い唇、開くとき。とろける想い、繋がるとき。

ちょっとだけ。ハラハラ。カルロが守って来た「オルシーニ」は、イタリアらしい家族経営のしがらみに躓きそうになる。親族だけの株主総会で、解任されそうになっていたカルロを救いたいと奔走する吉野。ところが、吉野が奔走する裏で、カルロは、着々とこの波乱を収めようと動いていた。
カルロを慕う従業員や取引先、雑誌等業界関係者達。彼等の一斉退職を盾に、カルロは株主達を説き伏せ、社長の任に留まる事に成功する。(これなんか、故・アルベール・エルバスの退任騒ぎに似ているな、彼は騒ぎ立てただけで、虚しく失脚したけども。)
吉野は、自分が奔走していた事が全くの無駄足だった事を知り、ショックを受けて、職を退き帰国する。吉野が喜んでくれるものとばかり思っていたカルロもまた、ショックを受ける。
すれ違い、苦しむ2人。
いや、カルロは後にJ.J.に諭されてますけど。株主の目を逸らす為に、吉野の無駄足を利用したのかもしれないけれど。吉野が傷付いているのは、いつだって「蚊帳の外」だった事ですからね!っていう。
吉野に何の相談もしなかったカルロ。カルロにとっては、吉野はただ恋人だったかもしれないけれども。吉野にとっては、信頼されているという自負があったからこそ。傷付けられたプライドは多分計り知れない。
そういう意味でもすれ違う2人。そう言えば、予兆はあった。カルロは吉野を落とす、と決めてから、これまでの女達にする様に、薔薇を贈り、エスコートしたり、甘い言葉を囁いて来たのだから。自分が信頼を裏切る、なんて思い付かなかったのだろう。カルロにとって、吉野はまだ「女」としてしか見ていなかったということ。
吉野をその手から失くして、初めて。カルロは自分の愚かさに気付く。
そしてもちろん。吉野もカルロを忘れる事なんて出来ない自分に気付く。
…めでたし!
女しか抱いてこなかかったカルロが、男を抱く事に躊躇無いばかりか、その性技が巧みなことと、絶倫っぷりには驚かされます。一瞬ですが、事後、吉野が立てなくなるとこ、好きです。セーフセックスせずに、中出ししちゃってる⁉︎ 掻き出してあげる、と言いつつそのまま再開、というフルコースっぷりにも笑えます。

るり先生の闘病の為、途中休載があったので。8年という歳月を経て完結したとあって。
ラスト周辺には、カルロがサスティナブルについて語っていたり。とても現代っぽさも感じられました。期待していた美杉鞄の工房と、「オルシーニ」のコラボについては思いの外、軽くしか触れられておらず残念。でもカルロが吉野の大切にして来た工房を守っているのは確かなので、良かった、良かった。

修正はしてるのか、してるつもりなのか。ほぼ見えてます!エッチです。

0

唇はエゴイスティック下

上巻からそのまま読むと、ハーレクイン感増します

とにかく、ストーリーが大きくてザ・ラブストーリーという感じ

攻めが仕事一筋、受けも仕事が大切
そんな二人のズレが胸に刺さります
攻めの攻撃はイタリアンだから許されることかなあ

そういうところも含めてキャラクターの設定が良かったです
これから二人はイチャイチャし放題なんだろうと思うととにかく甘々、それが似合う二人でとても良かったです

JJも気になるキャラでした
彼のお話はそのうち読めたりするのかなぁ

10

めっちゃ切ない

カルロが吉野に夢中になって行くのに比例して、2人の仲は甘々でセックスシーンがとてもエッチです。修正甘くない?ってちょっと心配になりました。

下巻ではカルロの地位を脅かす最大の危機が迫るんですが、吉野は秘書として凄く頑張るんです。それは経営者としての情熱と考えを尊敬して、彼を愛しているから何とか力になりたいと思ってるからなんです。

そして何の成果もないままに取締役会を迎えるんです。心配する吉野でしたがカルロは秘密裏に切り札を用意していて、逆転劇で見事ピンチを切り抜けるんです。
でも何も知らされて無かった吉野は無力感を味わって傷付くんですよ。

そしてカルロはそれが理解出来てないんです。吉野は雇用契約を延長せずに帰国します。

帰国してからの仕事を頑張る吉野がめちゃくちゃ切ないです。それから吉野に去られたカルロもめっちゃ切なかったです。
吉野を秘書にした時は強引だったのに、再び失うのが怖いからゆっくりと距離を詰めて来て、吉野に愛を乞うんです。
あの強引な男が愛を乞いに日本にやって来るんですよ。

本気の恋を知らなかった2人がお互いを愛するようになって、ゆっくり変わって行く様子が上下巻を通してじっくり描かれていました。

下巻の3話辺りから絵が変化したように感じましたが、その辺りがあとがきで触れていた事情の期間だったのかなと想像しました。

元気になって素敵な作品を届けて下さりありがとうございました。泣

5

大人の男の不器用な恋です

イタリアを舞台にした、甘く切なくしっとり読ませる大人の男のラブストーリーです。
上下巻合わせての感想になります。

こちら、8年前に連載を開始されたそうですが、途中で作者さんの闘病、雑誌の休刊を経て、このほどようやく完結。
上下巻同時での発売に至ったそうです。

で、私は元々藤河先生の作品が大好きなんですけど、今回は特に良くて、ひたすら萌えちゃうしうっとりしちゃうしキュンキュンしちゃうしで、最高でした。
もう本当に良すぎる。
そして、イラストが美しすぎる。
ついでにエロも色っぽすぎるー!

初出が8年前って事で、イラスト・作風共に結構雰囲気が違うんですよ。
率直に言うと、その最初の方は若干萌え不足なんですよ。
サラッと読めちゃう感じで。
ただ、尻上がりにどんどん良くなって行きます。
後半では、萌えすぎてゴロゴロ転がっちゃうくらいです。
上巻で止めちゃわずに、絶対下巻まで読んだ方がいいと思う。

で、内容です。
老舗の工房・美杉カバンの優秀な営業である直純。
売れ行き低迷に悩む彼は、世界的ブランド・オルシーニとの提携を目指して企画を持ち込むんですね。
そんな直純の姿に目をつけたのが、オルシーニの若きCEOであるカルロ。
美杉カバンへの融資を条件に、直純を自身の専属秘書へと就任させますがー・・・と言うものです。

こちら、カルロが自信家で華やかなまさにイタリア男。
直純が、生真面目で不器用なメガネ美人でしょうか。

カルロですが、仕事を精力的にこなす傍ら、女性との奔放な付き合いって感じで、何だろう。
こう、人生を謳歌してる感じなんですよね。
更に、わりと傲慢な所もあって、欲しいものは手段を選ばず手に入れるみたいな。

で、そんなカルロとは正反対の直純。
真面目で情にあつくて、でもどこか無防備で純粋な所もあってと、こう、一生懸命な所が庇護欲を誘う。

基本的には、社長であるカルロと秘書の直純。
職場での仕事描写を通して、二人の距離が縮んで行く様が語られって感じなんですね。
藤河先生と言うと、豊かな表情でキャラの心情を表現するのがお上手なんですけど、今回も、互いに無いものに惹かれて合って行く二人の姿と言うのが、とても自然に描かれています。
何気ない日常の触れ合いで、相手を男として意識してしまうー。
そんな主人公の戸惑い、気持ちの揺れなんかがとても丁寧に綴られていて。
しつこいけど、ホント表情で語らせる~。
って感じで。

で、こちら、ハーレクインBLを目指されたそうで、カルロがCEOを追い落とされそうになったり、日本人である直純が侮蔑の目を向けられたりと、ドラマチックで波乱の出来事なんかが訪れます。
愛し合いながらもスレ違う二人と、切なくも萌えさせてくれるんですよね。

実は私が一番萌えた所ですが、カルロの心情の変化なんですよ。
繰り返しになりますが、カルロと言う男はわりと傲慢な部分があった。
直純に対しても、美しい彼に興味をそそられたから。
ただ単純に欲しいと思ったから、多少強引に手に入れた。
それが、彼と共に過ごして色々な表情を知るうちに、どんどん本気になってしまう。
そう、本当の愛を知らなかった男が、受けと出会って初めて「愛する」と言う感情を知る。
でも彼は、その傲慢さ故に直純を深く傷付ける行動をとってしまうんですよね。

何だろうな・・・。
自信満々で強気そのものだったカルロが、直純に去られた事で、見る影も無くうちひしがられる。
すごく情けなくて格好わるいんですけど、こう、必死に過ちを謝罪し、許しをこう姿に、ものすごく高揚しちゃうんですよね。
ちょい攻めザマァの気持ちが味わえて。
何でこう、完璧な男の情けない姿ってのは萌えるのかと。
受けだけが、ヤツをそんな風に出来るって事に興奮するんですかね?
いや、自分でも何故なのかよく分からんけど。
まぁとりあえず、切ないけどすごくドラマチックでうっとりしちゃうんですよ。

ちなみに、上巻はほぼエロ無し。
しかし下巻はひたすらエロエロ。
藤河先生のエロシーン、ものすごくエロいし色っぽいのに、下品にはならない所が好きなんですよ。
くっ、互いに溺れるように抱き合う二人の姿に、もうめちゃくちゃ萌えまくりだよ。
これは大人の男同士でしか、出せない色気ですよねぇ。

と、そんな感じで、甘くて切ない大人の男の恋。
めちゃくちゃ良かったですよー!

19

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