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表題作屍と花嫁

ジン,大きな屋敷の新しい当主
雹華(黄 麗),ジンの新妻

その他の収録作品

  • 蓮の花が咲く頃
  • あとがき

あらすじ

この広い屋敷の中で――たった二人の兄弟だった。

凄惨な後継争いの末、当主となった弟の婚礼がおごそかに執り行われた。
花嫁の顔は厚いベールで誰からも隠され、「顔のない奥様」と噂されている。
初夜に愛しあう花嫁の顔は、死んだはずの異母兄の顔をしていた。

作品情報

作品名
屍と花嫁
著者
赤河左岸 
媒体
漫画(コミック)
出版社
リブレ
レーベル
秒で分かるBL
発売日
電子発売日
ISBN
9784799754047
4.3

(191)

(112)

萌々

(52)

(17)

中立

(3)

趣味じゃない

(7)

レビュー数
30
得点
822
評価数
191
平均
4.3 / 5
神率
58.6%

レビュー投稿数30

タイトルと世界観が秀逸

先生の背景の絵が特に好きです。
コントラスト、デザイン、文様がすばらしい。

ストーリーは、え?どういうこと?な展開が続き、徐々に明らかになっていく手腕がお見事です。おもしろい。
だんだんタイトルの意味がわかる仕組みがたまりません。

BLとしては、半分血がつながっていないとは言え血縁モノが苦手でして。
でもこの兄弟は幼い頃、お互いかけがえのない存在だったことは共感できました。
執着するのもわかります。

終わり方も、人外によくあるどちらかが人間ではありえない長寿でいずれ生き別れてしまう…というものでないのがよかったです。
弟の血が兄の心臓。物心ともに一心同体であると。
一連托生。赤い泥(弟の血)から咲く蓮の花のような2人。
同じ時間を生きられる。
それがあの微笑みなんですね。

1

願いは一つだけ

事前情報無しのまっさらで読み始め…
途中までストーリーがよくわからないな?……と思いながら読んでいて。

えっ

…とわかった時の驚き。
全て読み終わった後、この作品が「孤独なモンスター」というお題の元での作品だったことを知る。
なるほど〜。

中華な舞台。
異母兄弟の跡目争い。
巻き込まれながらも当の兄弟の間には確かで豊かな兄弟愛。
何度も殺されかける愛人の子である幼い弟を慈しむ自分もまだ幼い兄と、そんな兄を慕う弟の健気な年月は、ついに弟の婚礼の日に決定的に壊れる。
そこからの奇妙な筋立ては、正にタイトル通りの「屍と花嫁」。

毒と死と血と殺意に満ちていながら、幼い時から続く暖かくて優しい愛情の方が印象に残り、このエンディングが正に永遠の愛に包まれた幸せであることにほっとする。

1

どんな手を使ってでも

表紙買いです。圧巻でした。特に後半は泣く暇も無いほどの急展開で、息を呑んで読んでいました。リィ様が事実を知るまで演じていたヒョウカは本人とは全く似つかず、欲張りな雹華と欲を抑えているリィ様の対比が切なかったです。2人が同じものを望んでいたからこそ、こうなったのか...。雹華は苦手でしたが、この人がいないとこの作品は成り立たないし最後はスッキリする結末で読んで良かったです。残酷な兄弟愛ありがとうございました。

1

期待しすぎたかな

評価の高さと表紙の美しさ、タイトルの不穏さに引かれて購入。
執着愛?純愛?なのかな。
ふんふんとそれなりに楽しく読みましたが萌えまくるまではいかず。
良く考えたら私が人ならざるもの系の話があまり得意でないからでした。
それでも2人の命の設定や2人の選んだ生き方にはじーんとしました。

0

愛よりもっと美しい

不穏で恐ろしげな雰囲気の読み始めから美しい愛を感じられるその終わりまで。印象がガラリと変わっていく様子がとても味わい深く、独特な世界観に強く引き込まれた作品でした。

ベールに顔を隠した花嫁の正体は実の兄。
でもそこにある事情は単なる成りすましや入れ代わりなどではないので、序盤で明かされるその事実をある意味覆していくような展開に唸らされました。
そして静かに進んでいくお話の中にもハッとするようなエピソードが落とし込まれてあり、読み手の心を掴むのが上手いなぁとしみじみ思いました。

命が終わるまで心身を捧げ合うふたりの間にあるものを「愛」という言葉でひと括りには出来ず、そういう部分に赤河先生らしさを感じました。

本当に素晴らしい作品でした。読んでよかったです。

1

Spoilers** Beautiful cover & Story!

First! The cover is beautifully drawn and so amazing. I was really attracted to 赤河左岸先生 work. The first book I read was 果ての荒野でバカンスを and I totally was immersed into the story. I decided to try and read 屍と花嫁 and I have no regrets. I cried to the beautiful storyline and plot twist.

The story goes between two half brothers Jin (Younger brother ) and Li ( Older brother ) that lived in the same household but had different treatments. Jin was then set to get married in an arranged marriage which both brothers accepted quietly even with feelings they have for one another which they thought was (Forbidden). They never stood the chance to confess their feelings for one another either.

Li then overheard of someone plotting against the fiancee of Jin that decided to take matters into hands to keep the "happiness" for his younger brother. Took the blunt of the after effects of it.

The story then evolved to what happened to the aftermath and repercussion of each and everyone's action, that's when the plot twist comes. It was a solid storyline and suffice to show how both brothers overcome their emotions and family relationship.

It has a little supernatural into the story if you like it, the ending was written beautifully and with a happy note. Thank you sensei!

2

ギザ歯!

やはり、とても良い!好き!
ギザ歯!と思ったけど、そうよね・・・だからよね。
ヒンヤリ淡々と切なくて、なのに熱い感情。

0

死なせない!

評価の高さと表紙につられて読みました。

不思議な結婚式から始まり…。花嫁は男?

だんだん謎が明かされると、なるほど。そういう仕組みだったのかと。

兄を生かすために頑張ったね、弟。

恐ろしい婚約者。弟の本心を見抜いていて、兄の善良さを利用して。

どうしてもそばにいて欲しい。小さなころからたった一人のかけがえのない人な兄。
兄もまた弟を…。

恐ろしい婚約者がまたしても兄を。怖いですね。

最後はやっと二人で屋敷を離れ、ずっと弟が死ぬまで一緒ですね。

弟の執着もなかなかです。
ただ、あんまり引っかかるところもなく、スラスラ〜と読み終わってしまいました。

0

2人の純愛が素晴らしい

表紙の朱色がすごく美しくて素敵です!中華風BLってあまり読んだことなくてでもすごく良かった
次期当主をめぐっての異母兄弟のお話で、最初??って位伏線が張られてて、中盤くらいで回収されていきます
兄弟ものは大好物で、ジンがりぃを愛するあまり多大な対価を払ってキョンシーにしちゃったところなんて壮絶です。最高に萌えるのです
1度死んだ人を諦められないほどの執着!こんなBL待ってましたって感じでした
そして愛し合う2人が尊いジンやりぃの両親や婚約者やら側近やら汚い連中が出てくるのですが、それさえも2人の深い愛情の引き立て役にすぎず
母親が違っても兄弟同士でジンの血とりぃの心臓血管センターが繋がっている!一生2人は共に生きていくのですね。
まさに愛情だけで繋がっている二人にせつなくなるしそして満たされます
今回は私好みのお話で買って良かったです

0

弟の行動力に拍手

 互いへの想いを拗らせた兄弟は大好物なので、掴みはばっちりな作品でした。赤河先生のストーリー構成力の高さが光っていましたね。洋風な世界観の方が得意なのかなと思っていましたが、中華風なタッチも素敵でした。兄への想いを遂げるため、強引にでも事を進めようと行動し続けた弟。弟への想いから自分は身を引こうと決意し消えようとしたものの、気付いたら弟の手中にいた兄。そこにファンタジー要素があるとは予想していなかったので少し驚きましたが、お互いを真っ直ぐに想い続けた兄弟の生き方、それぞれの選択は十分に共感できるものでした。

1

ぐはぁ…っ(好き

執着。このレベルの執着を待っていたんです!!
しかもただの執着じゃないんですよね
レベルの違う、ガチの執着。もう病気!
いままでの狂った執着とは違う狂いかたです
でもそれくらい愛の重い作品が読みたかったんです!
そして、なんといっても兄弟設定。やばすぎ
マジものの兄弟じゃないところがより2人の愛を深めてた
さらに、世界観好きすぎた…
なんじゃこりゃ、読んでたらえ?え!?えぇ!?!?最高!ってな感じで忙しい
続きが早く知りたすぎてでも終わってほしくなくてハラハラドキドキしながら読むことができました

語彙力皆無ですが、久しぶりに大好きな作品に出会えました
とにかく現実味のない話ですが、世界観設定がしっかりあるので全く問題なし。
その世界観の中での執着なので全く不自然さなし。攻めも受けもあまり顔に出さないし本当に2人しか知らないし2人だけ。秘密の愛を覗き見てるかんじになって萌えた。

他のレビューにありますが、

仲良くしましょうか

がパワーワードすぎてご馳走さまでした

7

世界観に酔いしれる

ネタバレ無しでお読み頂きたい作品です。

会話や描写に違和感という伏線がチラホラ見えてくる。
終盤、謎が解き明かされた時、作品によっては
「なるほどなー。ふーん。」で終わることも。
しかし、この作品は
「あーー。そうかぁーー。なるほどなー。」
と、しばらくこの世界観に浸っていました。


激しいエロはありませんがストーリー重視派にはたまらない1冊ではないでしょうか?
花窓や衣装など画面の隅々まで丁寧に作られた結果、表紙も含めて素晴らしい世界観ができたように思います。
今後、こういう作品がもっと増えれば良いな。

※個人的に気になったのは
「仲良くしましょうか」ってセリフ
本来イチャコラするための言葉ではないのに
あんな風に言われると逆にエロく感じてしまう…不思議。

9

最高......

赤河左岸先生の物語が大好きなので、ひいき目が入っているとは思いますが、今作も最高でした...

物語の素晴らしさはもちろんなんですが、個人的に一番興奮したのは、裏表紙のジンとリィの肌影の色。
生きているジンの肌はオレンジがかり、リィの肌は灰色で血の気がない。
物語を最後まで読み、興奮状態のまま裏表紙を見たときの感動といったら!

異母兄弟の背徳感があるお話ではあるのですが、2人がお互いに思う気持ちはピュア。
こういうお話だと、どこか罪悪感を感じてしまうことがあるのですが、そういう気持ちになることはありませんでした。

弟が兄を生かしていて、死ぬときは一緒。
2人にとっての最高のハッピーエンドをぜひ見届けてください。

7

表紙の紅が意味するものは

まずこの表紙、美しすぎて溜息ものです。赤河先生の過去作、「荒野の果てでバカンスを」の際も表紙に一目惚れしたのですが私の好みと性癖にずどーーん!!と先生の作品は刺さります。そしてストーリー展開もなぜなぜなぜ?!と追いたくなるので毎回結末には驚かされます。読み終わって「屍と花嫁」この題名がすべてだなぁと感嘆してしまいました。

一つだけ寂しいのが赤河先生、Twitterなどやられてないので新作のお知らせなどアンテナを張り巡らせないと中々キャッチできないんですよね。絶対に取りこぼしたくないので必死です。

9

共に生きていくという事

美麗な絵で綴られた中華ファンタジーです。

跡目を争う、腹違いの兄弟二人。
弟の結婚式の日に起こった毒殺事件の1年後、生き残ったが顔を失った花嫁との結婚式が改めて行われた。


ネタバレしたくないから、何もかけないけど、時間を超えて共に生きるお話にはすごく弱いの。
赤河先生の前のコミックスに入っていた「果ての荒野でバカンスを」では越えられなかった時間に泣かされちゃったけど、この作品は大丈夫。
完全無欠で無敵のハッピーエンドです。

13

私にとっては完全無欠のハッピーエンド

こんな雰囲気を耽美、というのでしょうか。
ともかく美しさが際立つファンタジーでした。

物語の舞台は中華世界。
とある大きな屋敷で当主の座を巡る兄弟の後継争いの末に
命を奪われた兄と、毒を盛られて倒れた弟の花嫁。
事件から一年後、回復するも毒のせいで顔が爛れ、
人前ではベールで顔を隠しているという花嫁。
けれど、そのベールの下の花嫁の顔は
当主・ジンの死んだ兄・リィのもので…。

兄と同じ顔をした花嫁。
花嫁を「愛している」と言う癖にその名前すら曖昧なジン。
花嫁の胸に残る大きな傷痕とその正体。
弟と兄の関係はー。

散りばめられる幾つもの謎の答えを知りたくて
無心にページをめくりました。
仄暗さと幻想が入り混じったまるで映画のような
ストーリーにどんどん引き込まれていきました。

誰からも愛されなかった自分を愛してくれた
ただ一人の兄に対するジンの暗い情念が怖いのと同時に、
どんな形であっても兄を傍に置いておきたかったという
まるで子供のような無垢で残酷な執念を思うと
胸が締め付けられるようでした。

不思議と兄弟同士という禁忌を犯した彼らへの嫌悪感はありません。
この二人の前では情欲すらも美化されてしまうのか。
あるいは彼らの周囲の者たちが抱く汚い思惑に比べれば、
兄弟たちの純粋な愛の方が遥かに美しく映るからなのかもしれません。

最初は婚姻を受け容れたジンへの疑問があったものの、
そこには理由があり、この兄弟は最初から最後まで一貫して
互いのことしか見えていなかったんだなぁと
その愛の深さを思い知りました。

ラストのリィの道士への
「殭屍はどうやったら死ねるのか」という
問いの答えに涙腺が緩んでしまいました。
一度はジンを置いていってしまったリィでしたが、
今度こそ、最期の瞬間まで共にいられるんだ、と。

愛する者の命を弄り、化物として生まれ変わらせ、
兄弟で愛し合い、家を捨てる。
人によってはそんな結末をハッピーエンドとは
言わないのかもしれません。
だけど、個人的には故郷を失おうと、人でなくなろうと、
愛する二人が共に生き、共に死ねるなら、
これ以上のハッピーエンドはないと思っています。

だから、二人の行き着いた結末は私にとっては
完全無欠のハッピーエンドなのです。

本編後に後日談を描いた描き下ろしが収録されていますが、
全てを失ったにもかかわらず、幸せそうに微笑みあう二人に
この描き下ろしで本当に物語は完結するのだと思いました。

10

おそろしいけど美しい

読み終わって電子なのでスマホを置いて天井を仰いで思わず「すごいなあ」と呟きました。
その後もいい意味でのぞわついた感覚が抜けなくて「すごい」としか言えない。
語彙力失うくらいの良質な作品に出会えて良かったなあ、と思います。

家柄問題で確執のあったとされるリィとジンの兄弟関係。
一年前の婚礼時の事件。
顔の爛れた花嫁。
不穏要素が折り重なる仄暗い雰囲気の中、与えられる情報から登場人物の関係を読み解こうと思っても序盤は分からないことだらけで煙に巻かれているような不思議な感覚。

そして、少しずつ見えてくる真相。
わたしの身体変ですかと花嫁が口にした言葉やジンが口でした時に読み手として感じた違和感その他諸々とが全て繋がる事実には歪だけど揺らぐことのないジンとリィのお互いへの深い愛情を感じさせられます。
『屍と花嫁』というタイトルが見事に作品の冠と礎となっていて素晴らしかった。

リィの心臓となったジン。
ひとつとなったふたりは今度こそ最後の最期まで共に過ごしていける。
おそろしいけど美しい愛の物語。
本編ラストのジンとリィの穏やかな表情が印象的で、描き下ろしでのふたりのやりとりにじーんと胸が熱くなりました。

8

孤独なジンが欲しかったもの 補記あり

裕福な家、多分中国あたりのどこか。
正妻母子と当主の愛人の子供が同居する大きな邸宅
父親が目をかけるのは、弟のジン、ジンの母は、父が本当に愛した人、
ジン母子は、何度も正妻に毒殺を仕掛けられ、ジンの母は死亡。
毒を盛られたジンを、正妻の子・リィが見舞う。
・・二人の交流は、周囲が許さない。
壁越しに会話をする兄弟。ジンは、兄の優しさだけを頼りに生きている。

弟のジンの婚約式で、ジンの婚約者と、義兄・リィが毒酒を飲み、兄は死亡。
その後、ジンは婚礼を挙げ、歯が尖ったジンの嫁が、記憶を取り戻して訪れる悲劇。

アンソロジーのテーマは「孤独なモンスタ―」
思い出したのは、テンテンちゃん。 殭屍(キョンシー)って、額に護符を貼ってるもんだと思ってた。

「果ての荒野でバカンスを」では、恋人の情報を搭載したAIが生前の恋人の代わり。
この作品は、キョンシー(肉人形)で恋しい人の復元を謀っている。
愛の執念を形にすると、こんな風なのかも。
読後の余韻が深いです。

---補記
▶著者サイト:修正中のようだけど、メモ。
tw @akagawa_sagan  ← 試験用に2021/9月から公開。
https://www.pixiv.net/users/36995200
akagawasagan.tumblr.com ← 告知用はTumblr 

▶表紙に添えられた詩に意味がある。https://bit.ly/2We7p5V 
「衣带渐宽终不悔,为伊消得人憔悴」 出典:柳永「蝶戀花」 
  要約、この身が滅びようとも、この恋に悔いは無い。 
「在天願作比翼鳥,在地願爲連理枝」 出典:白居易「長恨歌」
  要約、私とあなたは共に生きる二つで一つ。
 
感想:教養深い作品だった。

7

凄く好きな作品だけども

神評価しかないレビューの中で萌2を付けてレビューするのにとても緊張しています。

赤河左岸先生の作品を読むのは「羽化」に次いで二作目になります。といってもまだ三冊しか出てないんですよね。「羽化」は個人的に絵が不安定なのと、設定に引っかかる事があってそれ程萌えられなかったんです。
なのでそちらに比べると設定も面白かったし、良く練られたストーリーだと思いました。

終盤まで誰が一番の悪人かが分からなかったのも見事だったし、リィの記憶が混濁した理由もとても切なくて、家に縛られた兄と弟の愛が哀しくてとても美しいとさえ思いました。
なので特にラストの二人の選択も凄く良かったです。
エロが少なく読ませてくれるBLが大好きな私には、カバー表紙の美しさとともにとても好みな作品でした。

でも神にするほど萌えられたかというと違うんです。読んでて何処かで冷静な自分が居るので、これはもう好みの問題なんだと思いました。

5

すっごいきれいな話だった

腹違いの兄弟で弟(ジン)×兄(リィ)です。

世界観は中国っぽい感じ。

話の構成が綿密かつきれいでちゃんとあらすじ書こうとおもったら1000字になったのでとにかくめちゃくちゃよかったと語彙を全削ぎしていうしかなくなってしまった。
日本の話よりもちょっと風変わりな世界設定のほうがどちらかというと好きなので表紙からうわーーーーめっちゃいい!で表紙買いでした。
兄弟間の近親相姦に嫌悪感を抱く方もいるとは思いますがお互いきれいな恋心です。家族愛も十分におおきいです。

中華ファンタジーな感じが好きだったらおもしろいかとおもいます。
エロいところは物語重視と、設定的にもちょっと少なめですが、話がとてもきれいだったのでエロが控えめでも満足感あります。
表紙めっちゃ好きだけど兄弟かぁ・・・と若干手が止まりましたが、買ってよかったです!!

4

よかった……

赤河先生の前作の評判は聞いていてずっと気になってはいたんですが、まだ手に取ったことがなく、今回表紙のインパクトと屍というワードに心を惹かれて手に取ってみることに。

結果として、とっても大好きな作品になりました。
以下ネタバレなしの詳しい感想です。

かなり謎が多く、簡単には答えを教えてくれないので、混乱しながら読み進めていきました。
終盤に近づくにつれて、一枚一枚丁寧にヴェールが剥がされていくような感覚がとても面白かったです。

ぜひネタバレは一切無しで読んでいただきたい。
真相が地雷だという人もいるかもしれませんが……。

エロはほぼなしで、しかも唯一のエロシーンもかなり切ないものだったので、完全にストーリー重視派の方向けですね。
ストーリー重視派の方もかなり満足する内容なのではないでしょうか?

闇寄りの嗜好を持っているので、バッドエンドも見てみたいな……というワガママもありますが、とっても素敵な書き下ろしに胸がきゅんっと締め付けられたので、今作はこの終わり方で良かったと思います。

何周も読みたくなる魅力があって大満足でした!
先生の他の作品も手に取ってみます。

7

屍と花嫁について

大好きな先生の新刊なので、めちゃくちゃ期待しました、自分が思ってるよりの期待を超えてくれた作品です。エロは少なめというかほとんど無いに等しいですが、描写もない?けど、ドキドキするんです。さすが赤河左岸先生と思います。

弟と兄の関係、婚約者女性も出てきます(この方の嫉妬?等がないとさらなる深みが出ない重要人物)、さらにタイトル通りの屍の意味、とても引き込まれる作品です。赤河先生の絵も素敵なので、表情1つ1つが魅力的で美しい本であります。
また伏線の回収が、なるほど!っとなるような物語なので、物語重視派には嬉しい作品でした。兄の性格と弟の性格、執着する関係はとても好きです。大切な本がまた増えました。この2人の行く末がいつまでも幸せでありますように。道士のキャラも好きだなって思いました。道士がなぜ、包帯顔面になったのか?続きか番外編で知りたいなぁと思いました。

5

屍と花嫁の意味

評判が良さそうなので買ってみました。

ストーリーがとてもミステリアスで、話が二転三転して読む手が止まらなかったです。

兄弟の愛から飛び越えて深い愛になった2人。不穏な空気が後半になるにつれて漂ってきて、ハラハラしました。

毒殺事件の真相が分かって、屍の意味も分かり、これはバッドエンドなのかと心配しましたが、うまいところに落ち着いて安心しました。

あの「果ての荒野でバカンスを」を描いた赤河左岸先生なので、バッドエンドだったとしても面白かったでしょうが、やっぱりハッピーエンドの方が好きです。

正直普通のBLと雰囲気が違いますが、ストーリーが惹きつけられてのめり込めます。
長編を読むのは初めてだったんですが、長い分ストーリーが更に深くて面白かったです。

ストーリー重視の方にお薦めです。

6

滴る紅の。血潮にも似て。

まず。鮮やかな赤の、表紙に目が釘付けになる。それは鮮烈で。
読み進める内に。私達は、この赤色の意味を知る。

序盤の婚礼のシーンで、私達の目を眩ませるものは、この偽りの花嫁だ。BLの世界において。ワケありの花嫁、というのは大抵男だ。腹違いといっても、父が同じであるガチ兄弟で結婚しようというのだから只事では無い。顔に醜い痕がある、というので顔を隠してはいるけれども、真実が明らかになるのは時間の問題だろう、とハラハラさせる。
ところが、この2人には、兄弟という以上の秘密があった。
そうだった、これは「秒で分かるBL」に編纂された物語。人を愛したモンスターがテーマなのだ。それでは、一体誰がモンスターなのか。
それこそネタバレは 秒で明かされる。
人外、獣、妖怪やヴァンパイア。様々な者が描かれるBL界で。殭屍(キョンシー)。
中華版ゾンビと言われるこの殭屍に焦点を当てたという作者の視点と、屍になってなお、愛さずにいられなかったという愛情の深さに息を飲む。
かつて、殭屍をこんなにも妖艶に、愛らしく描かれたことがあっただろうか。
兄・リィを想う弟・ジン。幼さの残る面影は、まるで。リィの方が弟の様なのだ。ジンの執拗なまでの愛執に、殭屍として生かされるしか無かったのかと思いきや。リィもまた、他家の娘と結婚するジンを切なく想っていて。蘇って記憶の混濁している頃は、自分をその許嫁の娘なのだと思い込んでいた。それは。なりたかったであろう自分。想う度合いの激しさは、どちらも等しく。狂っているのだ。泥の上に浮かぶ、蓮の花弁が、一枚、一枚と開いて行く様に。真実が明らかになってから。また最初から読み返してみると、背中がゾワゾワとする。甘いと言って口に含んだワインは、ジンの血潮なのだ。この気持ちは、恐ろしさか。切なさか。
殭屍であるリィの命は、永遠では無くて。ジンの血を受けられる事が無くなった時に終わる。命が共に尽きるまで。静かに人知れず。愛と生きるのだ。
切なくて。綺麗で。哀しい、物語。

リィを殭屍として生きながらえさせた、道士がミイラ男の様だが、微笑ましくもあって。
息の詰まるこの物語の中で唯一温かい。

0

蓮の花の下育まれた愛

作家買いの赤川先生の新刊
見開きで読むのがふさわしい先生だと思いますが
今作も見開き2ページを使った構成や独特のコマ使いが見受けられて
1pぶち抜きのシーンは絵画の様に美しいです
読み応えだけでなく見ごたえもたっぷりの作品でした
裕福な家庭であるにもかかわらず孤独な異母兄弟が蓮の花の欄間が描かれた丸窓の下や丸窓越しで寄り添い育っていく経過といい
散りばめられた蓮といい
2人の一蓮托生への願いのモチーフの様で美しいです
ネタバレなしで読んで欲しいので内容には触れませんが
絶対にお互いを手に入れられなかった立場の2人が
相手を手に入れて
究極な形で共に生きていくことができたのは良かったなと思ってしまいます
赤河先生でしか書けない空気感だなぁと思います

11

ノスタルジーな気分に

世代が世代なら
このテーマがまさかBLの設定でホラーではなく読めるときがくるとは、
と感じる方もいるかと思います。

決して狂人やグロテスクなものでなく、美しい純愛として描かれています。

買ってよかった…
実はケモのやつがあわなくて躊躇していましたが、買って後悔ありません!

9

2人きり 一連托生の

久々の赤河左岸先生の作品でした。
表紙+作者買いですね。
中華風のインパクトある表紙から、どんなお話が始まるのかワクワクが止まりませんでした。

ストーリーは中華ファンタジーで少しホラー要素のある義兄弟ものでした。
始まりから不穏でミステリアスで、どういうこと⁉︎な部分が長く続くのでページを捲る手が止まらない感じです。

弟の幸せのために毒を飲んだ兄、生まれて初めての願いが兄を側に置くこと…そんな2人のお互いを想う気持ちが健気で切ない。
広い屋敷の中で心通わせてきたたった2人の兄弟の幼き姿が浮かぶと胸がキュっとなります。

後半の展開も驚きがあり、バドエンも有り得るなとハラハラしましたが、何とかハッピーエンドに収まり安心しました。
1人が遺され孤独に…となる最期もなさそうで良かったです。

12

一蓮托生のふたり

作家買いです。
真っ赤なカバーに黄色い帯
タイトルも「屍と花嫁」とすごいインパクトありな字で書かれててはちゃめちゃ美しい本です。
「果ての荒野でバカンスを」で
心を撃ち抜かれた赤河左岸先生の待望の新刊。
今回は腹違いの兄弟のまさに究極の愛のお話でした。
やはり赤河先生の描くお話は独特の世界で
映画的というかストーリーが当たり前なんだけど
ちゃんと面白い?
他にない感じの作風なのでこのよくわからない
テーマだなと思っていた秒で分かるBLシリーズの
孤独なモンスター?によくあってるなと納得脱帽の
オカルト?ファンタジーでした。
ネタバレですが
弟は兄が死んでも諦めなかったし
兄は蘇ったけど弟が死んだら死ぬんです。
弟の血が心臓って
兄はそれをそれはうれしそうに、、
一蓮托生の物語。わあああ
BL的なとってつけたエロとかはないし
やはり好みは分かれるかと思いますが
読みはじめはミステリアスで引き込まれ
書き下ろしラストの蓮子のシーンではさすがだなと思いました。
赤河先生の作品が短編でも長編でも
もっと読みたい!!
道士さまがコミカルなのがなんかよかったです。
ささやかな息抜きでした。

9

素晴らしき一蓮托生!

腹違いの兄弟のお話。一話だけだとまだ何も分からなくて、徐々に謎が解けては新たな謎を見せられる形で進んでいきます。前情報ナシで読むのがオススメ。
最初は全体像が掴み辛くても、世界観がドロっとしつつ綺麗で独特で、引き込まれていきます。とにかく結末が素晴らしく、なるほど~と唸るというか、一つの理想を見た気がしました。
弟ジンの婚約者に憧れる兄のリィは、とある事件以降、自分を弟の婚約者だと思い込んで過ごしています。その背景は後々明かされていきますが、弟の方も切なげな表情をチラチラ見せてきて、なかなか闇が深そうです。
そして見えてくる過去と戻る兄としての記憶。あっさりというか思ったより早かったな?と思っていたら、さらにその先がすごかったんです!展開が衝撃的なのはもちろん、なによりジンの執念が…!
最初からずっと気になっていた薬の正体も分かってスッキリ。私はここが一番心に刺さりました!人でない者になってしまったリィは、文字通りジンと一蓮托生の仲になったのです。ジンがいなければ生きていけない体なので、たとえ年老いることはなくなっても、死ぬときは一緒なのでしょう。これは泣ける…。
苦手な人もいるかな?という描写が含まれるので、万人受けは難しいかもしれませんが、個人的には素晴らしい~!!!好き!と叫びたい作品です。

13

もしかしたら好みが分かれる作品かもしれませんが

赤河さんてちょっと独特な世界観のお話を描かれる作家さま、のイメージが個人的に強いのですが、今作品もファンタジー、と言うと語弊があるかな?オカルトな、そんな感じのお話。

電子で序盤を立ち読みしたら、もうそのまま引き込まれ速攻でお買い上げ。え、え、どうなるの?からの、相手を想う深い愛情にぐっと萌えを掴まれてしまいました。

ネタバレ含んでいます。ご注意ください。





とある大きなお屋敷で結婚式が行われた。
前当主である父親が急逝、喪に服すべきであるが、次期当主となる次男が結婚式を挙げたのだった。

だが実は次男の結婚には大きな事件が絡んでいた。
長男であるリィ、そして次男のジンの間に後継者争いが勃発しており、次男の婚約者を毒殺しようとした長男が次男に返り討ちに遭い亡くなってしまう。けれど、その毒物を飲んでしまったジンの婚約者もまた、重傷を負い顔に大きな怪我を負ってしまったのだった。

次男・ジンと、怪我のために顔を他人に見せることのない次男の花嫁、との結婚式が行われたが、その花嫁の顔は、亡き長男・リィに瓜二つで―。

読み始めたとき、全くストーリーが理解できずにですね。
ん?どういう展開?
と思ってしまったことは否めない。

が。
そこから紡がれていくストーリー展開が素晴らしいのです。
ちょっとしたしぐさ、表情、ジンと花嫁のやり取り。
それらが、後半に行くにしたがって少しずつ繋がっていく。さながら点が線になる感じ。

子どもの時から大人たちの薄汚い計算に翻弄され続けてきた二人にとって、お互いが唯一無二の存在だった。ひっそりと弟を想う兄と、激しい執着心を抱く弟の、秘めた想い。そしてそこに、お互いが抱く葛藤と、周囲の人たちの欲望に巻き込まれ、事態は思わぬ方向に進んでいく。

リィ、というかジンの花嫁さん。
彼の正体がファンタジー、あるいはオカルト風味を加える存在になっていますが、それでいてなお、という展開にもう一気に引き込まれてしまいました。

流血とか、人を傷つける、あるいは殺める、といった描写がそれなりにある作品なので、苦手な方は注意が必要かもです。

が、それらを遥かに上回るストーリーの面白さと萌えが、今作品には詰まっています。

個人的にお気に入りのキャラが、二人を陰から支えるとある人物。
彼のお顔を見てみたかったですね。単なる良い人、ではないのですが、そんなところも味がある。

非常に独特で味わい深い1冊でした。
好みが分かれそうな作品ではあるのですが、個人的にはドツボに突き刺さる、文句なしの神作品でした。

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