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表題作OFF AIR 3 ~イエスかノーか半分か~

都築潮,28歳,ストップモーションアニメーター
国江田計,28歳,旭テレビアナウンサー

その他の収録作品

  • Cake on the peak
  • Ribbon
  • Flag
  • NEW SPRING
  • c/w
  • その他掌編
  • 星から降る金
  • 甘い果実
  • Never ending Journey(書き下ろし)

あらすじ

大人気小説「イエスかノーか半分か」の、同人誌、特典SS、ウェブ掲載SSなど、現在入手困難な短篇を集めた総集篇第3弾。計と潮のささやかで愛おしいエピソード満載。書き下ろしあり!

作品情報

作品名
OFF AIR 3 ~イエスかノーか半分か~
著者
一穂ミチ 
イラスト
竹美家らら 
媒体
小説
出版社
新書館
シリーズ
イエスかノーか半分か
発売日
電子発売日
ISBN
9784403221385
4.8

(115)

(106)

萌々

(6)

(2)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
17
得点
561
評価数
115
平均
4.8 / 5
神率
92.2%

レビュー投稿数17

読めば読むほど新たな魅力が増す二人

計と潮のいろいろな短編が読めて、もっと二人の日常や成長を見守っていたいと感じてしまいます!

どの短編も面白いですが、特に好きだったのが「Flag」「c/w」と書きおろし。

「Flag」では女優さんから意図せず想いを寄せられる国江田さんが新鮮で、それに対し今までは感じてこなかった新たな気持ちが芽生えてしまって戸惑う計がなんだか愛おしくて胸がぎゅーんとしました。

「c/w」は番外編の秘密と虹彩でのなっちゃんと竜起の冨久男のエピソードの計視点が描かれていて、個人的に大好きなお話を気になっていた計の視点で読めることに大興奮してしまいました。

ああ、こういう心境だったんだなと予想通りだったり、予想と違ってたりしてとても面白かったし、東京に帰ってきてからの計の行動がもう可愛すぎて…あれはもう萌えの暴力でした・・・!

描きおろしは、美作にスカウトされたり潮と少し口論になってしまってモヤモヤしながら大阪出張する計にハラハラしましたが、潮との電話でいつもより素直に言葉を交わし合い気持ちが整理されて、また二人の絆が深まったようで読みながら心が温かくなりました。

あと!潮の作る料理が美味しそうでちょくちょく飯テロを喰らうのでお腹が減ってきます(笑)
心が広くてなんでも受け止めてくれて料理も上手でって…完璧すぎるよ潮おおお!

個人的には潮×計と竜起×なっちゃんの4人の掛け合いが面白くて2組の夫婦漫才見てる気分になれて楽しいのでもっと見たいな~と思いました^^

笑えて萌えてちょっと考えさせられて、出てくるキャラクターもみんな魅力的なので、またみんなの続きが読めることを切に願います!

1

可愛い可愛い大好き

「イエスかノーか半分か」の番外編集、3冊目。
同人誌や特典リーフレット、特典SSカード、ペーパー等に掲載された番外編の数々を集めた本。2017年~2021年に書かれたものです。書き下ろしもありです。
2はなっちゃんがちらっと程度でしたが、3はもっと登場していて、なんなら相馬Pもコンテンツ事業部の子も登場してます。

「OFF AIR」1冊目から3冊目まで通しで読んで、ほんとにこの作品好きだーってなってます。
何を読んでも楽しい可愛い面白いありがたいと思ってましたが、特にこの3冊目は、私の中で神オブ神でした。
出会えて本当に良かった。発行してもらえて本当に良かったです。
これまでディアプラス文庫で7冊出ていて(うち番外編4冊)、「OFF AIR」はその更なる挿話(つなぎだったり小話だったり、裏打ちだったり過去エピソードだったり)の詰め合わせなのですが、こんなにたくさん読んでも全くくどくなく、それどころか作品世界がどんどん厚みを増し、計と潮、二人をとりまく人々、彼らの住む街すべてが愛おしくなるというものすごい相乗効果です。
それだけでなく、この本の巻末書き下ろし「Never Ending Journey」にも象徴されるように、彼らは少しずつ変化(成長ってより進化)していっていて、そのことが一抹淋しくもあり、嬉しくもあり、今後の展開にも期待してしまいます。(でももしかしたら、これで最後だったりしますか?)
過去エピソードが明かされたことにより、そもそも本編1作目に至るまでにも既に変容していたことが分かるのですが(計だけでなく潮も)、そうかこのままで居るわけじゃないんだな、と改めて思ったところです。こういう、どこかの街で生きているように思えることも魅力の一つです。
計と潮に限って言えば、お互いがお互いの存在を介してより強くなりました。でもそれだけじゃ、そのままじゃ終わらないんですね。

さて、たくさん収録されている中で私が特に好きなお話は、「Ribbon」と「NEW SPRING」です。
「Ribbon」は、計の両親のなれそめ話、潮の両親のなれそめ話、小さい計のエピソード、小さい潮のエピソード、二人が自活するようになって、その後二人が出会って、……と短いSSが時系列にぽつぽつ並んでいるのですが、どのSSにもリボンや「結ぶ」が登場します。
わーそうだったのかーという未知の設定やキャラ立ちの発見とともに、ここにもリボンが結び目が、と見つけては楽しくなるという仕掛けがとても気に入っています。
なお、この後の「Flag」には、計の両親の新婚時代の話、潮の両親の新婚時代の話が載っていてこれも気に入っています。どちらも「旗」が出てくるのも同じ。ちょっと切なくて可愛いです。

「NEW SPRING」は、「Flag」に登場した、ツリー前からの中継の時に失言しかかった女優さんを計がフォローしたエピソードの続きのお話となっています。
フォローしてもらったことと、自身のこれからの行く先に悩み始めた時期とが重なったこともあり、女優さんが計のことを好きになってしまうのですが、その後の、潮も絡めた3人が旭テレビのロビーで対峙する場面。もう何回も繰り返し読んでしまいました。これまでの計なら、告白されてもいい感じにうまく躱していたのに、恋をしってしまった今、それが出来なくて、国江田さんにしてはとても不器用にかつ冷たくはっきりぱっきり拒絶する。それが愛おしくて可愛くて。大好きなお話です。

2

ここまで読めて良かった

私は終わってからこのシリーズにハマってリアルタイムで新刊を追えてなかったので、こうやって掌編がまとめて読めるのはとても幸せだなと噛み締めながら読みました。

計と潮のそれぞれのご両親の馴れ初めが読めたのはとても興味深かったですし、幼少期から計は計で、潮は潮だったんだなーというのがしみじみと来ますね…。

潮の付き合いが減ってるのが自分のせいじゃないかと感じて自分を気にせず出かけろよと言う計と、それに対してアウトドアしようと自宅屋上でキャンプをする潮のやり取りなんて最高でした。付き合い始めてから2人の絆がより深まってるのもめちゃくちゃ伝わってきます!

好きなエピソードがありすぎて全部披露したいくらいですが、さすがに控えます。イエスかノーか半分かシリーズを完走出来た達成感と幸せと、ちょっとのロスで胸がいっぱいです。

2

イエスかノーはやっぱり最高!

イエスかノーか半分かの番外編集3冊目。
冒頭の会話からもう面白い!
「恋敵と虹彩」の富久男選びの話(秘密と虹彩)が大好きで、今回国江田さん視点で読めたのはとても嬉しかったです。
最近は非BLの執筆をされている一穂先生ですが、書き下ろしを読むとやっぱり一穂先生のBLが読みたいなと思ってしまいます。

2

可愛いを100回心の中で叫んだ

この本が刊行されたタイミングでシリーズを一から読んだんですが、正直毒親だと思ってた潮の両親のエピソードに心の中で土下座しました。
どんな環境で育ったかって大事だなと思った。
潮はきっと同じ状況に置かれた時、子供の心を一番に守るんじゃないかな。
でも、親に大事に育てられた潮のお父さんや、夫が大好きな潮のお母さんは、大事なものの優先順位が違って、大事なものを守るために必死で、今まで気にもしなかったものに焦点を当ててしまったから、今まで見ていたものから視界がズレて見えなくなっちゃったんですね。

そういうの知っておうちのありか読み返すと、もういろんな人の気持ち考えちゃって苦しくて仕方ない!

どのエピソードも大好きだけど、ジェラシックパークと引くほどおま言うだよってツッコミが大好き過ぎる!

5

しゃけかん

こんにちは。突然のコメント失礼します。
私もイエスノーシリーズを最近読み始めました。
offair3で、潮の両親のなれそめや、その後の悲劇が描かれることで、潮のお母さんが大好きな夫のために自分を変えていった経緯が良くわかりました。一方で、お父さんがなぜ政治家になったのか、うまく読解できませんでした。しかし、貴女のコメントを読んで、お父さんはお父さんで失った家族が大切にしてきたものを守りたかったのだとわかり、目から鱗が落ちました。
感想を書いてくださってありがとうございます。

やはり好き(*´ω`*)

同人誌はGETしてましたけど、普段しまいこんでるので、こうして一冊にまとまって読めるのは嬉しい"(ノ*>∀<)ノ
入手できなかった特典SSやウェブ小話等、初めて読んだお話もあるし、書き下ろしもあるし(>∀<)‼︎
購入してよかったです。


潮と計のご両親のお話。
こんなバックボーンがあって、今の2人になったのか、と感慨深いものがあります。
なにより、こんな所まできちんと考えて形作ってあるよかぁ、としみじみ。

計は計らしく、潮も潮であり、大好きな2人です。
軽妙な会話や、身も蓋もない本音に吹き出したり、竜起や深も加わった4人にもなると、わちゃわちゃでらしくて笑うしかない。

ビックリな事件が起こるわけじゃないけど、それでも一緒に過ごせば何かしらの波風は起こるわけで。
2人の気遣いとか優しさとか、相手への愛情や敬意とか。
自分でも、相手にこうありたいものだな、と思わせてもらいます。

2人が紡ぐ日々を読めるのが、とっても楽しいし幸せ( ^ω^)
番組改編もあるみたいだし、まだまだお話は続くと嬉しいなぁ(≧∇≦)

4

嬉しい2人の日常

同人誌も追っていたので、改めて読む楽しみ&書き下ろしもあるので、潮計が好きな人にはもちろん、同人誌既読の人にもオススメです。

内容は同人誌のお話、ネット掲載の小話や、書き下ろしのお話等、短編集です。
一巻の時系列でのお話や、皆川くんなっちゃんが出てきたり…既刊を読み返したくなってしまうので傍らにこれまでの既刊を置いておくことをぜひ!オススメしておきます!

本編とも変わらないテンポの良い会話、潮計の日常、彼らの両親のお話…読むとますます彼らが愛おしくなります!

6

流石でした

同人誌などを追わなくなっていたので、新鮮な気持ちで読むことが出来ました。

何作かは読んだ記憶にありましたが、個別ではなく全体の感想を書きたいと思います。

個人的には国江田さんの言動や思考パターンが大好きなので、今回も国江田さんはこうでなきゃと何度もクスッとさせて貰いました。

今回はそこに国江田さんの両親と潮の両親の出会いから、結婚に至って子どもの名前を付けるまでが対比されて書かれてて、それぞれのパートナーに対する愛情とかが読んでて興味深く感じました。

特に国江田父に感動して大好きになりました。こうやって国江田さんが出来上がったのだと思うと感無量でした。

そして、潮の両親が選択せざるを得なかった運命が切なくて悲しくて、彼らが幸せそうだった描写があっただけに胸が締め付けられる感じがしました。
あれが無ければ潮は苦しめられず、でも国江田さんと出会うことすら無かった訳で…流石としか言いようがないです。

個人的には国江田さんに思いを寄せる女の子の話と、竜起の「福男選び」の裏側のお話が大好きでした。

書き下ろしも良かったので、そろそろシリーズ新作が読みたいかな?

17

一穂ミチ先生!本当にありがとうございます!

「イエスかノーか半分か」シリーズは本編も凄く良いのですが、スピンオフや番外編が本当に面白いですね。
特典で配られた短いSSでも、面白い話しかなくて読むことができて本当に嬉しいです。
過去の特典や限定配布した作品、まとめて下さって感謝しかありません。
一穂ミチ先生のファンサービス素晴らしいです。

内容は潮と計の2人が中心なのですが、まさかの2人の父と母の馴れ初め話や、計と潮の名前の由来、子供の頃の話もありました。
両親の話はBLではないラブストーリーですがとても素敵なお話でした。

最後に「ザ・ニュース」のリニューアルと、美作くんから計に「GRAPE」へのヘッドハンティング打診があってモヤモヤ。
「え?どうなるの?」と気になる終わり方でした。
続きが気になります!

9

愛が詰まった短編集。これからもふたりを見守りたい!

待ちに待った最新刊!面白かったです!この充実感たるや。。イエスノーでしか摂取できないものがあります。
表紙もめちゃくちゃ可愛い!色合いも淡くて綺麗だし、計を優しく覗き込むように見つめる潮と、あっかんべーしながらも潮の手を握っている計がふたりらしくてきゅんきゅんします。
さて、各収録話の感想を書きたいと思います。

★Cake on the peak
母と皆川が「計は潮を家に囲って束縛している」と思っていると知り(半分冗談なのに本気に捉えるのが計)、ムキになって潮を家から出して息抜きさせようとする話。
本当はおうちでずっと一緒にいたい、でも潮の重荷にはなりたくない、だから潮を外へ送り出すけど帰りの時間と乗る電車まで知りたい、という計の複雑な恋心が可愛い。
潮は計といるのが一番楽しいから、計の心に寄り添いながらも柔軟に対応していて本当にいい彼氏です。潮が考えつく計との「あそび」はいつも素敵。
この2人、オフの時はちょっと共依存感が強いのが個人的に萌ポイント。オンの時は社会に適合してバリバリ働き、他者と円滑なコミュニケーションを取るのに、オフになった瞬間2人きりの世界に籠って、互いだけを感じて幸せそうにしてるのが堪らなくときめきます。

★Ribbon
潮と計の両親それぞれの出会い、結婚、潮と計がお腹の中にいた頃の話、ふたりが子供の頃の話、1巻の潮とオワリの話、付き合いだしたあとの話etc…あらゆる瞬間がリボンのように結ばれ、同棲する現在へと繋がっていく話。
構成もストーリーも素晴らしいです。両親の話があるからこそ、潮と計というキャラクターの解像度が上がるのでとても興味深く楽しい。
あと、潮の母・花さんの描写が凄いです。一穂先生の本領発揮といいますか。エキセントリックで夢見がちな少女のような女性が、愛する人のために自分を変えてしまう姿が痛々しく切ない。そりゃ潮の心に影を落とすわ、と思わせる人でした…。
潮は計に出会えて本当に良かったな。計と楽しく幸せそうにしているのを見ると、こちらも幸せな気持ちになれます。
あと潮が計に完全に落ちた瞬間の描写がとても好きでした。

★Frag
Ribbonの対になる話。両親の話から現在まで。
計はお腹の中にいた頃から計だったというのが面白すぎる。それにしても、計の母・正枝さんはさっぱりしていてユーモアがあって、凛とした素敵な人だなあ。計の父・融さんはお人好しで一見頼りなさげだけど、正枝さんを守り幸せにする姿がかっこいい。この2人だから、息子の生まれつき裏表が激しい性格もまるごと受け入れ、慈しんで育てられたのだと思いました。
潮の両親の話も良かったです。3巻のラスボス?でもあった潮の父・誉が、お腹の中の息子の名前を潮と決めた時の台詞がとても美しかったです。その後を知ってるからこそ、誉と花の幸せそうな姿に胸が痛みました。
そして潮…潮…!普段カラッと明るくおおらかだからこそ、ふとした時に儚く影のある姿を見ると切なく、惹かれます。もし下の子が無事に産まれていたら、きっと潮はとてもいいお兄ちゃんになったのだろうな…。消えない心の傷に寂しさや後悔が揺らぐ潮を、隣で支える計がかっこよかったてす。

★NEW SPRING
潮の年下の女の子への接し方がなんか好きです。ナチュラルにモテる側の男の人だなあと思います笑
新人女優に好意を寄せられきっぱり断った計と、そんな計を思うまま好きだと言って抱ける権利のある潮。当て馬が出てくる話だからこその良さってあります。ちなみに最後のラジオの声は国江田アナなのだろうな、出会う前から潮の心を癒していた計。

★c/w
「秘密と虹彩」の裏側、潮と計の話。皆川と計の関係に未だ若干思うところがある潮が見れます。
嫉妬とか無駄に引っ張らないタイプぽいのに、計のことだけは特別。“潮は軽く―見えるように―笑った。”という文にドキッとしました。
ラブシーンの緩急も最高すぎて、お預けが何回かあってからの、という構成も天才だし、もう本当とりあえずみんなネタバレなしで読んで!?となりました。幸福度もエロ度も満点。

★星から降る金
計と出会う前、亡き母と同じ生きづらさを感じる潮が、孤独や後悔に駆られながらも必死にもがいて生きる姿がなんと尊く美しいか。
10代の潮が初めて一人暮らしをするシーンを読むと、誉と花はこんなにいい息子をなんでちゃんと愛さなかったの!と思っちゃいます。。
本当の自分を殺して生きる母の姿を見てきた潮にとって、オンオフを使い分けてどっちも全力な計は、強烈に惹かれる星のような存在だったのだなあ。
潮視点で、1巻の計と恋に落ちていく過程が描かれているのも良いです。覆面も中身もどっちもずっと大好きだと思ってくれる恋人を持った計は幸せ者だな。
潮の魅力が詰まった短編でした。

★あまい果実
誉なりに潮を想ってはいるのだな…。誉と波と西條の過去話の続きを読みたくなりました。

★Never Ending Journey
書き下ろし。甘さは控えめ。でも計の葛藤には社会人として共感できるところがあり、仕事を頑張る姿は読み応えがありました。
時に柔らかく包み込み、時に張り合いながら、互いの帰る場所となる計と潮はベストカップルです。


OFF AIR3巻を読んで、より一層の計と潮への愛が増しました。
これからもあらゆる潮×計が読めたら心から嬉しいですし、続きを願うばかりです…!何卒…!

15

この世界がどんどん好きになる一冊

同人誌や特典SSを手にしてない人にとって有難い本。既読もありましたが、一冊にまとめられていると読むのにもアクセスがしやすくて嬉しいです。
当然シリーズを既読をしていないとわかりませんので、映画から入ってDVD付きをお買い求めされた方は文庫を制覇してから楽しんでいただきたいです。

二人のイチャコラも当然ながら好きなのですが、この本の中では特に、国江田さんと潮くんの両親の話が好きです。BLかと問われればそうじゃないんでしょうけど、この話があるなしじゃこの本の価値は全然違うように思うのです。
書き下ろしは、国江田さんっぷりが前面に出ていてニヤニヤしました。
あとやっぱり、文章が心地よいです。ゆるいようで一本ピシッと固いものが入っている一穂先生の文体に惚れ惚れします。

この世界、まだまだ終わってほしくないです。続きが出ますように!

13

初心者でも"イエス"な総集編

「イエスかノーか半分か」初心者です。

書店で素敵な表紙に目を奪われてしまい、興味を持ってその場で手に取りましたが…3巻…?しかも総集編…?
調べてみたら名作で人気作だと分かりました。試し読みでは意味がさっぱり分からなかったので(←当たり前ですが 苦笑)、とりあえず初めの1巻を読んでからすぐさまこの総集編(3)を読みました。

順を追ってないイレギュラーな読み方ですが、結構読めるものですね。登場人物は全員は把握できませんが、読むと何となく相関関係が分かってしまう不思議。読むにあたり苦痛になることは全くありませんし、ストレスなく楽しんで読むことができました(^-^)

なので…私のようにここからイエスがノーか半分かの世界に初めて飛び込む方、または飛び込みたい方は臆することなく、読んで欲しいと思います。1巻読了は必須です^ ^


初心者の私からしても、これは神評価!
既刊全部読んでなくても、ここまで読み手を惹きつける作品はなかなか無いんじゃないかな。

国江田と都築のラブラブターンは特に最高。
中でもセックスシーンが入った短編はどれもマジヤバでした。シチュエーションから神。こんな最高なシーンを読んでいる私の鼻の下は、だらしなく伸びていたことでしょう。
国江田のひとりエッチバレシーンなんか、思わず声出して笑ってしまいました。周りに誰もいなくて良かった(笑)


国江田と都築の、言いたいことを言い合える関係が本当に自然体。お互いに気を許し合っているのが分かる、家族のようなやりとりが良いなぁと思わずにいられません。そしてそれを巧みに表現する一穂先生の2人の描き方が素晴らしいです。

短編だからか、自由さというかのびのびした感じが作品からいっぱい伝わってきて、「イエスかノーか半分か」ワールドの裾野の広さをいっぱい感じました。あのシーンは本編にはなかったけど、こんな背景があったのね…とストーリーの補完的な役割も持ちつつ、深みも出しています。後から知っただけに感慨深く読んでしまいました。


たまに言ってる意味がよく理解出来なかったり、誰のセリフか分からなかったり…おや?と思うシーンもちょいちょいありました。何だか読み手を試しているような、そんな感じ。私はまだ読了1回目ですが、多分2回目、3回目…と回を重ねて読んでいくと、解釈が変わりそうな含みをいっぱい孕んだ作品だと思いました。もどかしいけど、また読みたくなるようなクセがあって、しばらくしたらまた手にとって読みたくなる…そんな不思議な魅力のある一冊です。

コミカライズ版も秋には出るとのこと。また違う形で国江田と都築の姿が見れると思うと、既に今から楽しみです。



追記(8/15)です。
3巻(おうちのありかまで)まで読みましたが、本当に最高でした。改めてOFF AIR(3)に戻ると、分からなかった情報の隙間が埋まっていき、パズルのピースがピタッとハマりました。

2014年に刊行されたイエスかノーか半分かシリーズ。1巻に関してはレビュー数が70を超えていて、今もレビューが付くモンスター作品。
笑ったり泣いたり、心が温かくなる素敵な作品だなと強く思いました。


12

彼らの一生をずっと読み続けたい!

めっちゃくちゃ楽しみにしてました!
相変わらず漫才のようなやりとり、楽しすぎる、大好きすぎる。
計のツンツンが、潮のありとあらゆる行動が、全部お互いへの愛情で、あまあま幸せな1冊でした。はぁー満たされた。。。

既刊(皆川君達、設楽さん達の巻、ファンブック?含め)であったの印象的な出来事の裏側とか、その前後の話が盛りだくさん。
計と潮の両親のなれそめや、計と潮の子供のころの話もあり、彼らが出会って惹かれていくルーツを知れた気がしました。
こういうエピソードは自分の中でより世界観、物語が補強されて厚みが出るのでいいですね~。

まぁとにかく、私の知らない二人の新しいあれこれがまた読めてマジで幸せだったという話!
ほんと一番好きなシリーズなんで、続編ぜひ出てほしい!
ふたりの一生分、ずーっと読んでいられたら超幸せだなぁーと思いつつ、とりあえずまた1から読み返すんだ

14

もっと続きを読みたい!

特典小冊子や同人誌などを集めた短編集第3弾。
だいたい読んだことがあったのですが、
一部手に入れられなかったものや、書下ろしもあって大満足でした。

二人の両親のことや、二人が出会う前~相馬さんが番組に加わって以降まで、
時系列が入り乱れてつながっているので、誰か年表作ってほしい~!
あの時、実はどう思ってたの?の別視点も出てくるので、
本編と読み比べると楽しい。
個人的には、なっちゃんの仕事ぶりを計がちゃんと認めてるのが嬉しかったです。

一穂さんの頭の中ってどうなってるのかな。
本編を書き上げてからもう何年も経ってるのに、
破綻なく「あの時の別視点」を生みだせるってすごくないですか?!

書下ろしでは、番組改編の兆しが出てくるところで終わってるけど、
計が夜ニュースを卒業して、”二番手“ではなく自分の番組を持てるように
なるのかな、なんて妄想してます。
でもそうすると竜なつや設楽相馬との絡みがなくなっちゃうから、ないか・・・。
まだまだ続きが読みたい。

一般誌での執筆が主になられるんだろうけど、
たまにはイエスノーも書いてもらえると嬉しいな。
首を長くして、いつまでも待ってます。

21

やっぱり大好き 最高

「イエスかノーか半分か」シリーズの同人誌やSSを集めた作品集第3弾です。

OFF AIR 1・2もそうなのですが、番外編集…というにはあまりにもったいない、重要なポイントとなるお話も。
オワリ/国江田さんの頃から最新のものまで時系列はいろいろ、本編の合間のエピソードや視点違い(福男選びの計視点は笑いが止まりません)、小ネタなど盛りだくさんで、シリーズを読まれて好きな方には必読の書となっています。
特典のSSまでは網羅しきれていないものもあるので、こうしてまとめていただけるのはほんとにありがたい。

潮×計、ふたりはもう絶対安定夫夫なので多少の波乱要素はあっても恋愛面では読者は安心して楽しめます。ふたりのコミカル軽妙な会話やツンデレあまあま、えちも健在だし、竜起 なっちゃん 設楽P 栄さん お馴染みの面々も登場してイエスノーの楽しさはよりパワーアップしています。

印象的だったのは、ふたりの両親の馴れ初めや子供のころが描かれていること。こうしてふたりがかたちづくられてきたのだ、ということが伝わります。
国江田夫妻の馴れ初めがすごく”らしく”て(国江田家箱推し)、楽しかったです。正枝最高。
潮はおおらかなスパダリに見えて、深く知るほどに複雑で難しいところがあり、過去を知るたび切なくなります。ほんとに計と出会えてよかったね…計と出会ってくれてありがとう。

ON(仕事面)とOFF(恋愛面)を絶妙な配合で描いているのがこのシリーズの魅力であり、お互いの成長が刺激になって悩みながらもまた成長していきます。
これから先も、人生のステージ、節目をどう過ごしていくのかずっと見守っていきたい気持ち。一生読み続けられる。

ラストの書き下ろしまで読んで、このふたりはこうしてずっと一緒にいるんだろうな、と確かに感じさせてくれる一方で、もしかしてふたりのお話は最後なのもかな…と予感させる気がして(気のせいであれ)、ちょっと寂しい気持ちになりました。
一穂先生、時々でいいので…これからも2人の生活のひとコマを覗かせてくれたら嬉しいです。

17

もっともっともっと読みたい!!!

待ちに待っていた番外編第3段!
発表済みの同人誌では、竜起と深、設楽と相馬メインの話もいくつかあったので、それらも入ってくるのかなあと思っていたのですが、本作はあくまで計と潮メインです。

相変わらずな彼らのくすっと笑っちゃうような小ネタや、カップルらしい姿もちゃんと描かれていたのですが、今回は潮と計が出会う前、親の話などもあり、弾むような楽しさだけではない、苦さやちくっと刺さった心の棘、シビアな現実…などシリアスな話も割と多かったように思います。

特に潮に関しては、今までは二重人格的な計を手のひらで遊ばせられる器のでかい男という側面が主に描かれてきたけれど、本編3巻を経て本巻では彼の過去を含めた複雑な人間性が明らかになってきたなと感じます。

一般的にはスピンオフって、本編終了後のおまけで終わっちゃうことが多くて、なんなら読まなくても全く問題がない作品も多いけれど、このOFF AIRにおいては、本編と同様に、ちゃんとキャラたちがそこで息して生活していて歩みを進めています。
特に今回は時間軸でいうと本編最新刊である「つないで」以降の話もあり、2人の今後のキャリアについてや番組改編についてもちらっと語られていたりしたので、読み終わったばかりなのに早くも本編の続きが読みたくなりました。

このシリーズ、無類に面白いラブストーリーというだけでなく、お仕事小説としても面白く、さらには巻を重ねるごとにキャラ一人一人の人生の話としての広がりも出てきていて、どんどん魅力を増していくところがすごい。

今回脇役に回った他のカップルたちも気になるところなので、本当に続きが待ち遠しいです。
読めば読むほど、もっと読みたくなる罪作りな巻でした。

24

やっぱり最高な番外編集

一穂作品の中でも人気の高い『イエスかノーか半分か』の、同人誌や特典小冊子、ペーパーなどの番外篇を集めた『OFF AIR』。今作品はその『OFF AIR』の3巻目。

本だけの通常版と同時に、2020年の12月に公開になった劇場アニメ「イエスかノーか半分か」のDVDがついた特装版も同日発売になりました。映画の方は見ていなかったので、当たり前のように特装版をお買い上げしました。

『イエスかノーか~』と同じく、潮と計の爆笑必至のコミカルなやり取りに始まり、竜起との掛け合い、かと思うと二人のエチエチな濡れ場、と、今巻もめちゃめちゃ楽しい番外編でした。今巻しみじみ思ったのは、計の母ちゃんて最高だな!ってこと。素敵な女性です。

というか、計と潮の両親の馴れ初めのエピソードが収録されていて、出会ったとき、恋に堕ちて付き合い始めたとき、結婚したとき、子が生まれたとき。そういう時系列が順に追って紡がれていて、そこから今の計と潮という人物が成り立ってきたんだなあ…、と思ったりしました。

番外編集、ということで、『イエスかノーか~』と物語がリンクしているのでそれも面白くってめちゃめちゃ萌えました。やっぱり最高な番外編集だな!と思う神作品でした。

19

この作品が収納されている本棚

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