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表題作行き倒れの黒狼拾いました

クロ、オロス国からやってきた狼の獣人24
夢路、日本橋の大店「黒乃屋」店主の兄32

その他の収録作品

  • おおかみ国旅譚
  • あとがき

あらすじ

垢じみて小汚い狼の獣人が、食い逃げしようとしたらしい!? 退屈しのぎと好奇心で、助けてやった老舗大店の若旦那・夢路。天性の商才と勘を持つ夢路は、磨けば光る逸材のクロに一目惚れ。「行くところがないなら、私の下で働いてみないか?」夢路の美貌に見惚れ、一晩誘ったら夢中で貪るひたむきさと若さが、新鮮で心地よい。けれど、元は裕福な出自らしい男前は、夜中に時折魘されていて…!?

作品情報

作品名
行き倒れの黒狼拾いました
著者
小中大豆 
イラスト
麻々原絵里依 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784199010682
4.4

(71)

(38)

萌々

(28)

(4)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
12
得点
314
評価数
71
平均
4.4 / 5
神率
53.5%

レビュー投稿数12

年下ワンコが可愛い

とても良かった。
獣人がいる世界観のお江戸もの。商才があって美人な男色家の受けがボロボロの獣人を拾う話。

美味しいご飯を食べさせて貰ってポロポロと泣いちゃう攻めが可愛い。優しくしてくれる受けに「女神だ」と夢中になる年下ワンコ最高。受けのエッチすぎる褌姿に顔が真っ赤になって触る前にイッちゃう初心なところも可愛かった。初心な攻めをエッチな年上受けがよしよししながらリードしてくれるの萌える。

そんな可愛いワンコが次第に重い執着を見せてくるのも良かった。受けに浮気しないとか男を拾わないとか一筆書かせて約束するの重くて好き。

受けは商売に関しての勘は鋭いのに自分のことになると鈍いのも面白かった。過去の男達の複雑な気持ちを理解しつつも元彼達にガルガル威嚇してる攻めも良き。



3

序盤がクライマックス

 年下誘惑受けによる筆下ろし堪んないです。
 飯の美味さや過去の話にボロボロ涙こぼしたり、淫靡な手つきでそっと触るだけで顔真っ赤にするクロ(攻め)の初々しさに、きゅんきゅんときめきまくり、愛おしさを感じる夢路(受け)が最高。
 そして獣人の醍醐味である、耳と尻尾で感情丸わかりが可愛い。

 ただ中盤から後半の初めにかけて、帝国の皇帝にうちの店の商品を選んでもらおう! みたいな戦略話になってからは目が滑る。話が入ってこなかった。
 難しいとかではなく、単に自分が興味を持てなかっただけです。

 あと後半を読んで今までの流れが一気に変わった。
 男絡みの嫉妬(夢路の元彼たちに嫉妬するクロ等)はテンション上がるけど、女絡み(クロの幼馴染。しかもクロに好意)はモヤモヤと不安しかなく、気持ちよく読めなかった。
 クロが、幼馴染女の家族やらを気にかけすぎていてイライラが止まらない。幼馴染女の媚びを、ピシッと遮断したのはよかった。

 描き込みが少ないからか、絵が硬いのが気になる。柔らかさがないから違和感を覚えた。

1

歳下ワンコと歳上美人の時代物ファンタジー

着物や褌の登場する時代物で、狼獣人が登場しちゃうファンタジーです。でもしっちゃかめっちゃかにならない、明るく楽しいお話でした。

攻は異国から来た狼獣人。食い逃げとしてトラブルになっていたところを受の大店の長男に助けられ、衣食住を与えられて変わっていく…。

今で言う百貨店のような大店で働く2人の話はわくわくと楽しい!
恋愛面でも攻のクロを助けて沢山与えていく受の夢路が、どこか不安を抱えてて、互いに補い合うのも良かった。

0

ワンコ大好物人間なんで、大変楽しく読めました。

拾った当時のクロは色事に免疫がなくて、超ウブで、めちゃ可愛い。
口づけひとつで顔真っ赤になって、おまけに暴発しちゃうし、あわあわしてる姿がめちゃ可愛い。
クロは誇り高き狼系獣人のはずなんだけど、夢路の前では素直な大型ワンコでしかなくて、夢路の言葉一つで尻尾ぶんぶんさせたり、耳をペショ…とさせてしまうところがめちゃ可愛い。

ワンコ攻め好きのツボをこれでもか!!と押さえてくださっていて、超楽しめました。

途中までは、こりゃ神だなーって思ってたんだけど、最終的には萌萌評価に……
なぜかというと、夢路のウジウジ感がちょいメンドくさかったので……。

夢路は傾国レベルの美貌の持ち主で、数多くの浮名を流してきたけれどいつも相手からフラれるんですよね。
しかも手酷いフラれ方ばかり……。
だから、クロに本気になった夢路が、いつものパターンで相手からフラれてしまうのでは?とか、不安になるのはわかるんです。

でもさーこんなにクロが本気で一筋なのに、それを信じてもらえないクロが可哀想だなーって思ってしまって。

おまけに「おおかみ国旅譚」では、女とくっついたほうが幸せなのでは?とかこのまま狼獣人の国に残ったほうがクロにとっていいのでは?とか、更にあれこれ悩み始める。
まーたこいつは、余計なことを悩み始めて……!!としか思えませんでした。
クロのためを思っているようで、クロの気持ちはそっちのけで全然クロのためじゃないんですよね。

ただ、夢路のために言いますと、本来はウジウジした気性でもなく、ちゃきちゃきとしたきっぷのよい江戸っ子だし、商売に関する嗅覚は天才的なものを持ってるとても魅力的な人物なんです。
とっても魅力的なのよ!!

なんだけど、クロのことになるとやたら後ろ向きになってしまう。

年下ワンコに愛されている年上受けの「今は俺に夢中だけど、いつか夢から覚めたら、成長して広い世界を知ったら……俺を卒業してしまうんではないか」みたいな怯えも大好物なんですよ。
でも小説で延々それやられると辛いもんだなーと思ってしまいました。
同じ題材でも漫画ならいいんだけど、小説で丁寧に綴られるとまだそれやるの??みたいな……。

4

明るいお江戸もの

小中先生と麻々原先生だったので作家&絵師買いです。麻々原先生の和テイストって珍しい。和風なのにポップな色使いで素敵。表紙も巻頭カラーも中の挿絵の和服も洋服も服を着てないのも全部良いです。眼福。

ストーリーは美人で床上手で仕事ができてモテモテのスーパーゲイの夢さんが、三十路をすぎて最近若い男に振られがちな事を気にしている時にイケメンの黒ワンコ(獣人)を拾って帰る所から始まります。

なんちゃってお江戸ファンタジーですが幕末っぽい雰囲気で獣人は欧米人風の顔立ちです。夢路はファッションセンスが良くて商才のあるゲイで、お江戸のセレクトショップ?を次々成功させます。夢路を振った過去の男達は器が小さかったので、夢路が年増になったからという理由じゃなく、たおやかな見た目に似合わずバリバリ仕事ができる男である事に嫉妬して酷い別れ方をしてきたと思われます。

対して美しい獣人のクロは実は育ちが良く、相手の良さを認めながらお互いを高め合える、できる年下ワンコだったのでめでたしめでたし。ピュアなのに初夜の絶倫ぶりは笑えます。

ライトな読み心地の楽しいお話でした。小中さんはファンタジー無しの現代物でちょっとドロドロしているのもすごく面白いので久しぶりにそういうのも読みたいな、と思います。

5

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