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表題作の「ひんやり廊下、万華鏡」が大好きです。本当に短くて残念に思います。放課後の西館の廊下にはあまり人が来ないのかもしれませんが、永井先生はなぜか、準備室では無く、この廊下で生徒を抱く…というところから物語は始まります。準備室にはストーブがあるけれど、廊下は冷え切っていたことでしょう。その冷たさ。窓の外は冬の透明な空気。クラクラする頭をもたげて見えた空。稿左くんにはそれが万華鏡の様に見えたという…。稿左くんが感じた冷たい空気、ひんやりした廊下の匂い、放課後、遠くで下校して行くさざめきまで聞こえてきそうです。
次の週、永井先生の手伝いに行くと、素っ気ない態度。意識して身を硬くしていると、「君が期待してるなら 仕方ないですね。」と言って右脚をベルトで固定し、エネマグラを挿入する‼︎ 稿左くんは怖がりながらも達してしまい…、泣きながら先生にキスをせがむ。驚いた(⁈)先生は、キスをして そしてまた抱いてしまうのだ。
生徒の身体をいいように弄んでいるようでいて、先生はその実、彼に夢中なのです。
この短くてエロい物語の後にさらに短い描き下ろしが付いていて。先生が萌死にしています。
あぁ、続きが見たい!すごくみたい!
次の「惑乱宇宙デート」の冒頭に「デート部」にデートプランを依頼しに来る稿左くんがチラっと登場します。依頼は「学校の奴らに会わないような、こっそりデート希望」との事でしたので、きっと先生とこっそりデートとかしてるんだと思います。「デート部」のおススメはプラネタリウムだったので、万華鏡→プラネタリウムと来たら、きっとその次には二人で本物の星空を見に行く気もします。そして星空の下、青姦…。失礼、妄想です。あぁ、見たい!
同時収録はこの「デート部」の部活動きっかけで嫉妬を初めて知る学生同士の恋。
と、ガチ兄弟の恋。
やっぱり表題作が一番好き。ため息ものです。
基本、高校教師が生徒と関係しちゃうのは好まないんです。
だから先生が生徒を襲ってレイプするなんてもってのほか。
ガチ兄弟ものもかなり好まない。読めるようになったけど苦手の部類で好んで読まない。
この本は3カプ登場するんだけど表題作は先生が生徒をいいようにしちゃう話だし、同時収録にはガチ兄弟ものもガッツリある。
なのに…なのに…読めてしまうんです。それどころかこのガチ兄弟もの、かなり好きなんです。エロもしっかりあるのに。
池玲文さんが好きだから…絵が綺麗だから…そしてエロだけに終わらないセリフ回しなどが好きだからとしか言いようがありません。
【ひんやり廊下、万華鏡】【廊下の先、二人きり】
先生×生徒もの。
先生が生徒をレイプという私にとってはほぼ地雷ネタなのにスルーできるのは、「この廊下で先生に犯されたからだ」という一文でさらりと済ませているのと、泣きながらの陵辱シーンなどの描写がないので大丈夫なんだと思います。
そして結局、先生が先に手を出しちゃったけど、受けの生徒もそうされるのを多分に期待してたというのが判るからかな。
大きなうるうるお目々&ぷるぷる震える子鹿のような様子が先生のSっ気をうまーい具合に刺激しちゃって、あぁそりゃ逆効果だわ…みたいな。そして「先生になら 何されてもいいです…」ときた日には…!あかん。
エロもエロエロです。80%エロ・15%受けのぷるぷる&無自覚誘い具合・5%敬語責めの先生といった感じ。
【惑乱宇宙デート】【真っ逆さま】
学校一タラシの強気でイケメンな後輩×王子のような風貌だけどちょい抜けててヘタレな先輩
依頼人からの理想のデートをプランニングするためのデート部というのを創設した先輩。自分だけではデート向きか判らないからと、学校で一番モテる後輩を部員にスカウトして…。
擬似デートで出かけたプラネタリウム(ちなみに依頼人は、ひんやり廊下、万華鏡の受け君。)で、こんな事をしてても他にバレないかも調べないとと攻めに言われてフェラだのしちゃって以来、学校でもなし崩し的に関係しちゃってる二人。
受けは自分の気持ちを隠して、攻めは自分の気づかずにそんな事をしているのだけど、お互いがようやく素直になれて気持ちが通じ合った時の攻めといったら…。キスすら出来ないどヘタレに様変わりしちゃってて…あの手慣れた様子はどこへ?
もっとどヘタレぶりを堪能したくなりました。
【アタシじゃダメかしら】
ガチ兄弟もの。女と別れて実家に戻って来た兄とそれをじっと待っていた弟。「絶対に俺の言うこと聞くなよ…聞いたら殺す…」と言いながらのお兄ちゃんのお願いとか、セリフ回しに破壊力がある作品。
もうこれは「殺されたって愛してさしあげてよ。」という弟の言葉と、それを反芻してタオルに顔を埋めるお兄ちゃんに一本取られました。
このタイトル。数あるBLコミック・小説の中でも、一二を争う素敵タイトルだと思います!
「ひんやり廊下、万華鏡」「廊下の先、二人きり」
だがしかし、裏表紙の粗筋にて高校生が教師に犯される、と知り躊躇。苦手設定だなぁ…と半ば仕方なく読み始める。が!いやいやどうして。
この生まれたての子鹿のような稿左くん。キミの恥ずかしいあんな所こんな所、みんな見ちゃってごめんね。そんな気持ちになっちゃいました!(永井の鼻血、わかる〜)
「惑乱宇宙デート」「真っ逆さま」
強引モテ男系後輩x美人天然系先輩。
恋愛強者隼成くんは大人しい円童をセクハラ的にからかって。
ある日、二人の「デート部」に『…円童先輩とデートしたいんです』という女子の依頼があって、モテ男隼成は初めて焦りや嫉妬を感じる。
円童に告白して付き合って下さいと懇願する時の隼成は、ひざまずいてまるでプロポーズみたい。なかなかにロマンチックです。
「アタシじゃダメかしら」「喰って泣いて笑って眠る」
ガチ兄弟。弟x兄です。
私はガチ近親がとても苦手設定なのですが、池先生の作品だと読めますね〜。兄弟が似てなくて生々しさが薄れるからかなあ。
この話では、弟が腹を括ってます。弟の『アタシじゃダメかしら』には感服!この一言で兄の不安や罪悪感や諸々、すべて包んであげたよね。
この二人には未来の暗い予感は感じません。やっぱり弟の度量?
3組の恋物語の詰め合わせ、共通点は「不器用で健気な受け」かなあと思いました。
絵柄も素晴らしく美しくて、神寄りの萌x2です。
池玲文さんの描かれるキャラとカップリングが高確率で自分の萌えツボのド真ん中にハマるもんで、どの作品も心の中で「やばい萌え死ぬ!!!」ってぎゃあぎゃあ叫びながら読んでるんですが、このコミックは表題作の2人に特にガッツリとやられました。
2人ともなんて可愛いの!
1カップルにつき2編ずつ、計3カップルのお話が入っています。
『ひんやり廊下、万華鏡』『廊下の先、二人きり』
教師×生徒
受けの稿左くんがとにかく可愛いんです!
S側の嗜虐心をこれでもかとくすぐってくる稿左くんの可愛い表情や言動に永井先生じゃなくとも心乱されます。
永井先生が教師の立場をかなぐり捨てて、高校生に向かって「クビになろうが君を傷つけようが構わないくらい君にのぼせている」なんて熱く告白しちゃうのも、相手がこの可愛い稿左くんなら仕方ない。
「先生になら何されてもいい」とか何なのこの子、天使か!
余裕を保ちたいだろうに保てないでいる先生の姿もまた堪らなく可愛いです。
タイトルの「万華鏡」は、先生にめいっぱい愛されてる最中の稿左くんの心が見せる情景を表現したもの。
池玲文さんのこういう言語感覚、グッときます。
『惑乱宇宙デート』『真っ逆さま』
後輩×先輩
これもタイトルは恋している2人の心情を感覚的に表現したもの。
惑乱宇宙が先輩で、真っ逆さまが後輩君です。
実際に読んで「なるほどそういうことねー!」となってくださいませ( ´艸`)
冷静になって読むと攻めの後輩君、これただのエロいおっさんじゃね?って思わなくもないんだけど、私の萌えのメーターは池作品では振り切れ過ぎて正常に作動しなくなっているので大丈夫(笑)
表題作の稿左くんには負けるものの、こちらの先輩もとても可愛いです。
遊び慣れてるはずの後輩君が先輩の可愛さにやられていっぱいいっぱいになってるのも可愛いです。
設定的にはBLファンタジー感満載の作品です。
『アタシじゃダメかしら』『喰って泣いて笑って眠る』
弟×兄
兄弟モノは弟攻めに限る。でもって弟はお兄ちゃんのこと好きになりすぎてちょっとおかしくなってるくらいがちょうどいい。っていう私の兄弟モノに対する腐った要望がしっかりと詰まっていたので大いに萌えました。
しかもこのお兄ちゃん何なの、悪魔か!小悪魔か!
こんなこと言われて理性の吹っ飛ばない弟がいたら弟じゃないから!(※偏った意見です)
と思いながらページをめくったら…
「殺されたって愛して差し上げてよ?」
弟の返しが期待以上のパーフェクトさで悶え死にかけました。
池作品を全部読み終わる頃には、私、池作品のキャラ達のセリフに萌え殺されてそうです(笑)
『ひんやり廊下、万華鏡』、なんて詩的なタイトルだろうと心惹かれて購入。読んでみたら学校を舞台にした、いやらしくて可愛い作品でした!!!
・『ひんやり廊下、万華鏡』『廊下の先、二人きり』
黒髪の永井先生がやばいです!黒髪とか細い切れ長の目とか眼鏡とか、そしてクールな表情のままエネマグラを出して、丁寧語でグイグイ攻めます 。どうしよう~!私、大好きなんです、丁寧な話し方のキャラ。
散々「ですます調」で攻めていたのに、キスをせがまれて「勘違いさせないでくれ」と急に余裕をなくす先生もとてもいい!お相手の稿左君も可愛いし、最初から先生のことが大好きだし、レイプのシーンは描かれていないので、甘~い作品になっています。
ところで、玩具とか道具を使うプレイにエロを感じないほうなのですが、池先生の描くお道具はすごかった(//∇//) めっちゃいやらしいです!
・『惑乱宇宙デート』『真っ逆さま』
見かけは『王子』と呼ばれる先輩と、経験豊富な後輩。プランニングの為の下見デートで先輩の可愛さに欲情した後輩はキスをして・・・。後輩が余裕を持ってリードする形で曖昧な関係は続いているのですが、先輩を振り回しているようでいて、実は後輩の方が振り回されている感じが楽しいです。先輩が女子にデートを申し込まれたことで、猛烈に嫉妬したり、デート部をやめると言ったり、我慢できずに抱いてしまったり、駆け引きなんてなく、気持ちのままに突っ走る。青春っていいなーって思っちゃう。気持ちが通じて二人で帰る公園で「これはデートだ」と真っ赤になる後輩。男らしい見た目で経験豊富なはずの後輩が初々しくてすごく可愛いのです!
・『アタシじゃダメかしら』『喰って泣いて笑って眠る』
女と別れて実家に帰ってきた兄と、高校生の弟。兄の帰宅を寝た振りして待つ弟と、寝た振りしているのを知っている兄。お互いの気持ちはとっくに知っている兄弟です。あとがきで「タイトルに対するイメージが変わってくれたら成功」と池先生が書かれているのですが、はい、変わりました!成功です!みなさんはいかがでしたでしょうか?
どのカップルも相思相愛の甘い甘い短編集です!表題作以外はエロは控え目ですが、池先生の描くHシーンは短くてもやたらと「いやらしい」ですね。好きだーーーー(笑)