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表題作言ノ葉ノ花

長谷部修一/白物販売員/25歳
余村和明/パソコン販売員/29歳

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

三年前から突然人の心の声が聞こえ始め、以来人間不信気味の余村。ある日彼は、自分に好意を持っているらしい同僚の長谷部の心の声を聞いてしまう。罪悪感を覚えつつも、言葉で、“声”で、一途に注がれる愛情が心地よく、余村も長谷部を好ましく思うようになる。そしてついに長谷部の告白を受け入れるが、余村が心の声を聞けると知った長谷部の反応は意外なものだった……。切なさ200%!! 胸に迫るスイートラブ☆

作品情報

作品名
言ノ葉ノ花
著者
砂原糖子 
イラスト
三池ろむこ 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
シリーズ
言ノ葉ノ花
発売日
ISBN
9784403521690
4

(299)

(140)

萌々

(75)

(50)

中立

(16)

趣味じゃない

(18)

レビュー数
49
得点
1166
評価数
299
平均
4 / 5
神率
46.8%

レビュー投稿数49

No Title

先にドラマCDを聴いていたので内容はわかっていたはずなのに……
もどかしくて胸が引きちぎられる感じでした。
思わず先の、ハッピー部分まで読み飛ばしてしまうくらいに。
砂原先生のつむぐ言葉がとても心地よくて、”小説を読む”良さを改めて実感しました◎

0

記録用

記録用

0

心の声を拾ってるのは自身

心が読めるBLって漫画は多いけど小説でみた事ないなとこちらを読んでみました。他の作家さんでも読んでみたくなるテーマです。

心が読めるようになって人を信じられなくなり、そのあと心が読めなくなってからは能力に頼っていたことも知り、人を信じられないそのままで苦しむというのが面白かった。

ネガティヴな言葉の力は普段聞こえない分強力なものだと思いますが、人の心ってネガティヴだけじゃない。
後半で店長が「またやってしまった…」と一人自己嫌悪している場面がありましたが、やる気のないバイトも「めんどくさいけど明日は彼氏に会えるからがんばろー♪」と思ってるかもだし、電車の中のイライラ人口は凄まじいだろうが「クライアントに満足してもらえて良かったな」「今日のご飯なにかなー」とか色んなほのぼのや努力、楽しみが混ざっているはず。その全てが自分を卑屈にさせることもあると思いますが、余村はネガティヴなものを引き寄せ同調し、その世界を作っていたんじゃいかなとも思いました。

長谷部の真っ直ぐすぎる嘘のない感情に余村は癒されるが、もっと癒されてほしかった。もう一回くらい心が読める状態の濡れ場欲しかったな。

この作品の安心処・長谷部だけがリアリティに欠けていた。初恋の強さもあるだろうけど、勝手に離れる余村に一度愛想をつかしてもいいくらいちょっと不憫でした。
彼の様に心は真っ直ぐで綺麗でも、外側だけを見て無愛想で何考えてるか分かんない奴だと決めつけて接してしまっていることもあるんだろうなぁ。自分も相手も損してるな。

1

神様のイタズラに翻弄される

BL小説初心者としては有名作家さんの有名作は読んでおかねばなるまいと手に取った本作でした。

人間なんて、表の顔と裏の顔があって当然。
毒々しい事を考えている人だってたくさん居るでしょう。
そんな負の感情まで流れ込んでくる環境の中で、すっかり疲弊し諦観の域に達していた余村に流れ込んで来た温かい好意。
特殊な能力がなければ、生まれていなかった関係が始まるというストーリーでした。

再び普通の生活に戻れた余村が、なんやかんやで心の声を頼りにしていて、気持ちが読めない恋愛に苦悩するのがお話として面白かったです。
特殊な能力をあれほど疎ましく思っていたのに、いざ能力を失うとまた自信喪失でどん底へ…な余村が可哀想でもあり、人間って勝手な生き物だよなとも思えました。
非常に人間臭い部分が描かれていて、そこが良かったです。

余村が心を読めると知った時の長谷部の反応もリアルで良かったです。
余村さんが怖い…これが正しい反応だと思うので。

作者さんの作品は甘いイメージがあったのですが、案外人間の核心を突いてくる物語を書かれるなと思いました。

2

心の中まで

「人の気持ちが分かればいいのに」と考えたこともありましたが、余村が表情からは分からない、他人の本音を知って傷付く姿を見るたび、そんなにいいものではないのだなぁと感じました。
でも、その力のおかげで何を考えているのか特にわかりにくいタイプの長谷部の恋心を知り、結ばれるきっかけとなったのだから、結果的に良かったなぁと。
長谷部が余村の力を知り、心を読まれることに戸惑う場面は、読んでいてハラハラさせられましたが…。
BLで特殊能力を持つキャラが出る作品を初めて読みましたが、体だけでなく心のつながりも重きを置いた作品で、読んでいて面白かったです。

2

深く考えせられる名作

コミカライズを読んでから、こちらを拝読させて頂きました。
まず率直な感想……コミックス素晴らしい!
小説を過不足なく描いており、そちらの意味でも感動してしまいました。

肝心の小説ですが、こちらは受けの余村の心の揺れが切なくて、最後の最後ま気を抜くことが出来ませんでした。

ひとの心の『声』が聞こえるようになった余村。
人の悪意ある『声』を聞き、傷付き、「こんな力欲しくなかった」と苦悩する日々。
そんなとき出会ったバイト先の長谷部。
余村への好意がダダ漏れの長谷部に興味を抱いた余村は、長谷部との交流を深めていきーー…というお話。

心の『声』に翻弄される余村と、優しい『声』で安心を与える長谷部。
前半の少しずつ近付いていく関係から一転して、後半のすれ違いは胸が引き裂かれそうなほど苦しかった。
秘密を打ち明けた余村に対する長谷部の態度……ここに余村と一緒に傷付きました。辛かった。

同時収録の【言ノ葉ノ星】では、長谷部と結ばれたあと、『声』が聞こえなくなった余村の姿が描かれています。
あんなにいらないと思っていた力を、今度は取り戻したいとさえ願ってしまう。
矛盾したこの思いを勝手だとも思うけど、それだけではない心の葛藤が見どころだと思います。
余村の弱さが最大限に表現されていて、イラつきながらも考えさせられました。

初めから知らないのと、知ってから失うのでは意味合いが大きく違ってくる。
知らず知らず力に頼っていた余村を、決して責めることはできないと思う。
そして、ここでの長谷部の愛の力はとても大きかったと思います。

もう二度と揺らがないで欲しい。
今ある幸せを大切にして欲しい。
そんなふうに思いました。

それにしても、余村の友人・小寺には心底ムカついた!
こういう人間が一番怖いと思うけど、小寺も心のどこかでは余村を心配していた……そうであって欲しい。

1

犬の嗅覚

久々に砂原先生の本を読みました。他の先生の本を色々読んだ後だと、砂原先生の文体の個性が分かるようになった気がします。イラストが三池先生のせいでかなり可愛い印象を持ってましたが、もっと劇画チックな絵だったら荒んだ雰囲気が強まっていたかしら。それもそれで自分は好きそうだけど。「言ノ葉ノ星」の雰囲気は三池先生の絵があっていて良かったな。

◾︎長谷部×余村
上手く付き合えれば無双になれそうな能力です。余村も販売成績は上々だったようだし。ただ、"上手く付き合う"のはかなり難しい能力でもある。
割と平凡な導入から、好きの矢印が逆転するあたりでぐっと好きになりました。長谷部からの好意をはぐらかしていたはずの余村が、長谷部の思いがなくなってしまったことを不安に思う…とても好きな展開

電車のシーン、向かいのホームの距離では心は読めないけれど、表情は伝わるしメールもできるというのがいいですね〜

心が読める作品はBLか否かを問わずまぁまぁあるのかなと思いますが、能力がなくなった不安まで描かれているところも好きです。能力のせいなのか、余村はずいぶん内向きな性格だよな…「気持ちが分からないから好きって言って!」ってそのまま声に出す可愛さは、さすがに年齢的に厳しいか。

萌〜萌2
「言ノ葉ノ世界」とセットにするなら神なんですよね…世界も是非併せてどうぞ。

0

設定ならではの胸きゅんシーンに悶絶。

一度はすれ違ったふたりが結ばれるところとか、エッチの時とか、大事な場面では心の声が聞こえる設定がきちんと生かされており胸きゅんできます。
最中、心の中では名前で呼ぶ長谷部にはほんとにやられた。年下かわいい。

それから、個人的にはっとさせられたのが、増岡店長の思わぬ心の声にびっくりして余村が振り返るところ。
何気ないワンシーンなのですが考えさせられるものがあってお気に入りのシーンです。
恋愛要素とは別で、全体を通して心を通わせることについてじんわりと考えさせてくれる良作だと思いました。

ただ、余村が能力を失ってから卑屈になってしまうくだりが残念でした。

余村が何故そういう心境になっているのかしっかり描かれているので、展開自体は決して唐突感なく。
頭ではついていけるのです。

でも心がついていかなかった。
もし長谷部視点で進められていたら、もうちょっと余村を可愛く思えたんじゃないかなぁ。

1

心の声が聞こえたら

人の心がある日突然聞こえるようになってしまった話。

プロポーズした恋人の本音、友人だと思っていたはずの同僚の本音、いつだって人の本音と建て前は裏腹。その裏がある日突然見えてしまったら人間不信になるのは当然。恋人と別れ、仕事も辞め、引きこもって数年。生きていくにはお金がかかる。心の声が聞こえる事にも少し慣れ、派遣社員として社会復帰したが、接点のないはずの同性の同僚が自分の事を好きだと気付いてしまい……

心の声が聞こえてしまったら人間不振になるのもわかるなぁと思いますが、主人公はかなり卑屈。
聞かれるのが怖いって思うのも人の本音だとは思いますが、うーん。好きになったきっかけはわかるものの、こんな風にされてもずっと好きでいられるものなのかな?と感じてしまいました。
卑屈になるのは仕方ないけど人の気持ちを蔑ろにしすぎな印象が拭いきれませんでした。

最後まで声が聞こえるようになった理由や、また聞こえなくなった原因も特に追求はされません。

R18シーンは設定をいかしていてよかったです。

2

よかった(泣)

切なさ200%って…と思いながら読んで、読み終えた感想は
「うう…そりゃ泣くわ、こんなの」でした(笑)。ホントに泣いた。

二本のお話に分かれていますが、どちらもテーマは、人を信じることの困難さ。結局人って、言葉から相手の本心を推し量るしかないのだけど、余村はまさにその言葉を信じられないから、こんなに裏表のない長谷部にすらなかなか心を開けない。
能力を失った余村が、心が読めないせいで仕事も恋もうまくいかなくって、あんなに邪魔だった力をまた欲してしまうところなんて、もう胸が痛すぎた。
長谷部はよく辛抱したね。偉い。
長谷部から見た余村って、それこそ何を考えてるのかわからない、掴み所のない人だったと思う。
だけど、心が掴めなくても、「信じたい」というその気持ちだけで、人は繋がり合えるということを教えてあげた長谷部がもう、尊くて。なんて人なの。うう、いいお話だったよー(泣)

個人的には、力がなくなったまま終わってくれてホッとしたな。もし長谷部が自分といる時に、一瞬でも他の人のことを考えたら、今度こそ余村は立ち直れないと思うの。
幸せにしてやってくれー、と願わずにいられないキャラクターでした。続編も読みます。

0

なんとなくピンとこなかった……

今もなお新作がでる人気シリーズだし……コミカライズも始まったし……と積み本化していたこちらを読んでみましたが、なんとなく作品と自分との距離が縮まらないまま読みおわってしまいました……。

決して悪くないのだけど、「他人の心の声が聞こえる」という特殊能力がもたらす苦難を自分でも想像してみたんだけど、自分だったら生きていられないほどの苦しみだとは思うのだけど、結局は想像の範囲にすぎないというか、どこか他人事のままで終わってしまったというか……。

なので、感想がまとまらならないけど、思ったことをつらつら書きます。

「好き」「好き」「好き」という言葉のシャワーを浴び放題って確かに面映ゆいけど居心地良さそう。
心の声が聞こえなければ、攻めに興味を抱かなかったというところ、わかる。
初エッチの怒涛の言葉攻めの「一晩中言葉で抱かれていた」というこの表現がとても好き。

声が聞こえなくなってからの受けがものすごく面倒な男。
仕方ないとは思うのだけど、心の声が聞こえなくなったからといって攻めの気持ちが無くなるわけではないのに、言葉の裏を疑ったり、不安に陥ったりする受けの姿に、ああぁ早く目を覚まして!!と言いたくなるというか。
だけど、もし自分だったら取り乱しかたはこんなもんじゃない、もっと酷いかもしれない……とも思う気持ちもあって、受けを一方的に冷笑する気持ちにはなれないのだけど、でも読んでてイライラもする……
この作品がいまいちピンと来なかったのは、この受けに対して共感できる部分と共感できない部分が混在していて、そこが自分で処理しきれないのかもしれない。

そして「あなたがなくしたのは、たぶん力じゃない。人を信じる気持ちです。」と言う攻めが本当に辛抱強くて……。
受けのどこがいいんだろ?とチラリと思ったりして。

「声」に振り回されてきた受けが、人の気持ちはやはり判らないでいいのかもしれないね、という結論に至るのだけど「判らないからこそ、人に優しくなれる 人を恋しくも思える」というところがいいなと思いました。

それにしても一番驚いたのが、この作品のきっかけは「犬の嗅覚」だとか。
犬の嗅覚から「心の声が聞こえる能力持ち」に発展させられる作家さんの頭の中を覗ける能力が欲しいです。

5

うーーん

人の心の声なんて聞こえたら狂ってしまうよ。
人間不信になって3年引きこもっても社会復帰しようとした余村は強い。
そういう強さは本当に優しい人だからだと思う。
辛かっただろうな。
そんな時に自分への好意があふれた心を声を聞いたら、そりゃ意識するだろう。
ずっと聞こえていた心の声が聞こえなくなったらなったで不安しかなくなると思う。
それでも長谷部を信じる事ができたのは長谷部だったからだと思った。

二人ともすごく優しい人なので、この先悪い人に騙されない事を祈る。

0

心の声が聞こえる

人の心の声が聞こえる。
そんな力がある日突然使えるようになった余村。なんの不自由もなく生きてきた彼が、彼女にプロポーズした翌朝、彼女の心の声が聞こえてしまった。
衝撃です!この場面。そりゃ3年も引きこもるわ!
それまでの余村は、普通の会社員。男を好きになるなんて素振りは一切ないので、社会復帰した余村が長谷部と出会い、自分に好意を寄せる心の声を聞きながら、惹かれていく過程が良かったです。
ほだされてます!自分を否定する声しか聞こえていなかった余村にとって、好かれることが心地よかったのでしょうね。
心の声が聞こえなかったら、長谷部の事は好きにならなかったというような文章があるのですが、これが何だか運命と言う感じで好きです。
余村の性格は、この状況だからネガティブになるのはしょうがないのですが、途中嫌になりました(笑)でも、長谷部が男らしい!年下の良さもあり、包み込む男らしさもあり、本当いい男でした!

シリーズ物なんですね!早く次を読まねば!

2

やはり名作

ようやく読みました。
特殊な能力がキーポイントになり、恋愛が進んでいくお話です。

恋愛の流れが少し能力に頼り過ぎな部分はありましたが、面白く読めました。
特に大きなハプニングはなく、小さな日常が積み重なっていきます。
情緒のある感情が細かく描写されているので、恋愛中に起こる小さな痛みのようなものが切なく感じられました。

最後、能力がなくなってしまうのは残念でしたが、それがこのお話のいい所だと思います。
能力があるのもないのも、その幸せを決めるのは自分なのだと、そう思いました。

3

じわじわと優しさで心を満たされる

人の心の声が聞こえる青年と表裏のない実直な青年のお話。
評価が高かったので、感動できるお話を期待して読みました。思わず涙するような激しい感情の揺さぶりはありませんでしたが、じわじわと優しさで心を満たされるような、そんなお話でした。結果的に、読めてよかったと思います。
聞きたくもないのに心の声が聞こえてしまう罪悪感と、好きな相手に心の声を聞かれてしまう不安、どちらが辛いのだろうと考えさせられました。結果的に、余村は心の声が聞こえなくなり、逆に聞こえないことで不安に陥ることになりますが、もし、ずっと心の声が聞こえ続けていたら、彼らはどんな未来を選択したのだろうと思わずにいられません。どんなに親しい間柄でも、やっぱり本心を曝け出して生きるには、相当の覚悟と勇気が必要なんだろうと思います。

2

ココロの声聞いてみたい…かな?

人の心が読める…一度は願った事がありますよね?!私もあります。
だから、感情移入がしやすかったのかな?と思います。とても読みやすい本でした❢ 

後半(声が聴こえなくなったあと)は
解るような解かんないような…感じがするのですか…でも、そんな風になるのかもしれないですね。読み終わってなんだかホッとした1冊です。

2

ストーリーは萌えるというより、ときめきました

だがしかし、余村は萌えキャラ!
イラストではかわいいし、しゃべり方が結構特徴的だし、萌える(笑顔)
こんなやさしい静かそうな(心の声のせいでむしろうるさいんですが…適当な言葉が見つからない)世界観なのに、エロシーンはむしろエロい!
そこで、さらに余村に萌えるという…。

本当普通の生活が描かれてるのも、なぜか萌えます。
家電量販店に勤めてたり昼食にコンビニ弁当買いに行くとか実家に住んでたりとか…なんでこんなことに萌えるんだ…。
意外とBL作品で見かけない設定かな〜。

4

綺麗な景色が見えました

切ないBLが好きなので、この作品はぴったりでした。

あらすじを読んだときは「もっとSFっぽい話かな?」と思ったのですが、いい意味で裏切られました。
人の声が聞こえる、という余村さんも、エスパーではなく、勘が鋭い自分自身に困惑するごく普通の社会人。
それを支える長谷部さんも、真っ直ぐ純粋な年下攻めですが、強気すぎもヘタレすぎもせず、ごく普通の社会人。

でも何だろう、自然と会話を増やして嬉しくなったり、どぎまぎしながら飲みに誘ったり、そういう初々しい様子が凄い良かったです。ごく普通の社会人同士で、中学生の初恋みたいな雰囲気を描ける砂原先生は凄いです。

そして駅のホーム、食堂、互いの部屋。告白やベッドシーンの場面となる風景の描写も素敵でした。

物語はゆったりと進み、ふたりの会話も淡々としているので「暗い」と感じる読者さんも多いでしょうが。
自分は読み終わった後、好きなバラード音楽を聴きたくなり。そしてなんだか静かな海辺やプラネタリウムを観てきたような感覚に浸ることが出来ました。

これからも愛読書として大切にしたいです。

5

前半が良かった

突然、人の心の声が聞こえるようになってしまい、
生活も性格も変わってしまった余村。
確かに好意的に接している相手が、裏で酷い本音を言っている心の声が
聞こえてきたら人間不信にもなりますよね。

そんな余村が勤め先で知り合った同僚の長谷部の声を聞き彼に惹かれていきます。
でもそんな長谷部も余村の力を知った途端に態度が急変し・・・。
やっと心を開けた相手に避けられ苦しむ余村が切なかったです。

望んでいないのに心の声が聞こえてしまう辛さ。
好きな相手に心が読まれてしまう不安。
それぞれの思いが重なって泣けました。
苦難を乗り越えていい関係を築いた前半はすごく良かったです。

ただ後半の心の声が聞こえなくなったあとで、
今度は聞こえないことに追い込まれていく余村は
ネガティブすぎてあまり好きになれませんでした(苦笑)
面白いストーリーですが全体的に暗めかな。

2

神様は気まぐれすぎる

本作は、私がBLを読み始めたごく初期に読みまして、その時は「これがBLの切なさ!これがBLの萌え!」と感動してキュンキュンしたものでした。
今再読して感じるのは、余村さん卑屈過ぎ…という事。
確かに、自分の悪口的心の声を聞いたらショックを受ける、というのは当然です。でも、聞こえてくる声は楽しい事、笑える事、微笑ましい事、ブラックな事など様々だったはず。
あと、引っかかったのが「なぜ長谷部は余村に惹かれたのか」というところです。同人誌で、長谷部視点で余村が長谷部に頭痛薬を渡す馴れ初め時の話があるそうなのですが、そういう補完がないと長谷部が一途に余村を想う気持ちがやや唐突に感じられます。
ただ、そういう点を補って余りあるのがHシーンでございます。
攻めの心の中の色々、勿論言葉であり感情でありそして快楽そのものであり、それらが全て自分の頭の中身体の中に注ぎ込まれる……モエ。
余村さん、長谷部をちゃんと信じてあげて下さい。

7

物語に入りこめた

シリーズ3作品すべて読みましたが、このお話が一番好きでした。
長谷部(攻め)が余村(受け)をまっすぐに慕う気持ちが、余村の固く閉ざされた心を徐々に開いていくのですが、この長谷部の心の声を読んでる読者も相当癒されます(笑)
見た目は無表情で無口な長谷部の心の中はめちゃくちゃ熱いという、そのギャップもまたすごくいい。
人が人をまっすぐに思う気持ち、恋い焦がれる言葉の数々が胸を打ちます。
余村の元婚約者や元同僚や店長などの心ない言葉の数々、それはおそらく大人になると誰もが持ちうる打算なのだと思うのですが、人は打算だけではないんですよね。そういうところもさりげなく描かれているし、心の声が聞こえていた話と、心の声が聞こえなくなってしまった話の両方が収録されていて、気づくと余村の世界(言の葉の世界)にしっかり心が浸かっていました。
このような設定を過不足なく表現し、そして深く共感させる筆力はすごいと思います。

余談ですが、ナレーションが三人称なんですが、ときどき長谷部本人や長谷部の動きを「男は」とか「男の節ばった指が」とか、名前ではなく「男」と書かれているところに萌えました。
とくにRシーンで「男」と書かれると、色気が増すというか、すごくグッときました。
ほかの作品を読んだことがないのでわからないのですが、地の文に独特の色気を感じる書き方をされる作家さんだと思いました。
シリーズ以外のほかの作品も読んでみたいと思いました。

6

優しい話です。

全体が柔らかい雰囲気の小説でした。仕事や学校で疲れた日の夜に読むとほろほろと何かが零れ落ちるような感じになります。少し暗い話ですが、優しい文章や言葉に心が癒させます。主人公の余村さんの繊細なところも、切なく胸が締め付けられました。これはものすごく個人的な意見ですが、ハロ/ハワユ という曲(特に、鹿乃さんという歌い手さんが歌ってらっしゃるものが一番おすすめです)を聴きながら読むと話や余村さんの心情とリンクしてすごく切ない気持ちになりますよ!

3

もしも願いが叶うなら

心の声が聞けたら‥誰でも一度は願ったことがあるはず。
でも、もし、本当に叶ったら?

よっぽどの楽観主義者でない限り、その後の悲劇は想像できますよね。
余村(受様)はそれを彼女のプロポーズの翌日に体験してしまう。
しかも「もういいよっ!」って思っても悪夢は終わらない。
‥怖ろしい
もしも、本当に我が身におこったなら‥
絶望のあまり、自ら命を絶っているかもしれない。

でも、同僚が妬むくらいの大企業のエリートが
量販店の販売のアルバイトなんて
余村もただ息をしているだけの毎日だったのだろうと思う。
長谷部(攻様)に出会って、本当の意味で
また、「生きる」ことができてよかったねって思う。

そして、二人を引き合わせたのは、
まぎれもなく、疎ましく思ったその能力のお陰なんだから。

皆様のが高いのに恐縮ですが、私は萌えませんでした。
相手の気持ちがわかってしまう。
読者だけでなく主人公にも。
私には、主人公の行動がいろいろとあざとく思えてしまって。
これは意外にも萌えを阻害するんだなと思いました。

2

自分に置き換えつつ読んでみる…

まるごと一冊がひとつのストーリー。

突然人の声が聞こえるようになったら・・・
自分も確実に余村さんのように、ひきこもるでしょうねぇ。
「悪」な部分を持っていない「善」だけの人なんて、
そうそう居ないでしょうし。
そうなれば、道歩くだけでも毒されて気分悪くなりそう。
道歩くだけなら、知らない人だから・・・と我慢できたとしても
職場なんかもう絶対耐えられないだろうな~と思ってしまう。

苦しい日々を送った余村さんが、かわいいワンコに出会えて
良かったー!と、最後にはホッとしながら読み終える事ができました~。

2

言葉と行動がぴったり合っていて気持ちいい

 綺麗なタイトルだなあと思ったので読んでみました。ある日突然、人の心の声が聞こえるようになった男のお話し。思っていることと言っていることが違うというのは、ありがちなことなんだろうけれど、確かに実際にそれを目の当たりにするときついかも。

 しかし、心の声が聞こえることで、相手の本当の気持ちがわかる。人に好かれるとか、必要とされることって、嬉しいことだし、気持ちいいことだ。心の声で、「余村さん、好きだ。さわりたい。かわいい。好き」って、ずっと思われているとか、嬉しいことだよなあ。

 心の声が聞こえるということで、まあいろいろあったけれど、長谷部さんが余村さんのことを揺るぎなく好きで、言葉と行動がぴったり合っていてよかった。誠実とは、こういうことを言うのだなあと実感した。

4

人の気持ちなんてわからないものだけど

「言ノ葉ノ花」はCDを聴いて素敵な作品だと思っていたのですが、本はまだ読んでいませんでした。
シリーズの最新巻「言ノ葉ノ使い」を読んだのがきっかけで、ぜひ前作2巻とも読まねばと購入した次第です。

「言ノ葉ノ使い」のレビューでも書きましたが、このCPがシリーズの中で一番好きです。
「心の声が聴こえる」設定が秀逸なのとそれが存分に活かされている秀作です!

心の声が聴こえてしまう余村と、同じ電気販売店で働く物静かな長谷部の物語。
余村はクリスマスの夜に突然心の声が聴こえるようになってしまい恋人の本音を知り、それ以来人を避けるような生活を送っている。
電気販売店の同僚の長谷部とは売り場も違いほとんど接点がなかったが、ある日よろけそうになった余村を長谷部がささえるように助けたときに彼の「声」を聴く。
長谷部は自分のことが好きだとわかり、そこから少しずつ話すようになります。

他の人間とは違い長谷部はほとんど口で話すことと心の「声」が違わず、なおかつ余村への好意の気持ちがあふれている。
そんな長谷部に癒されていく余村。

傍にいたいと思うから「声」を聴いてはいけないと思ったり聴こえたことに対して応えたいと思ったり。
男性を好きになったことなどないのにしっかりと恋しちゃってます。

ただ「声」が聴こえることを長谷部に知られてから距離が出来てしまい臆病になり、上手くいかないならまた逃げるしかないと追い詰められます。
でも、もともと奥手で物静かな長谷部は実は余村が思っている以上に彼のことを想っていてくれているんですよね。
聴こえる気持ちがわからないだろうと言う余村に反対に長谷部は心を聴かれる気持ちはわからないだろうと。

心の「声」が聴かれることが怖いと思っても余村のことが好きだと告げられ、二人は結ばれます。
ここからの展開がいいんですよー。
なんと結ばれた後に「声」が聴こえなくなるんですが…

ところが今度は聴こえなくなったことで新たな不安が生まれます。
今まで疎ましかった能力なのにそれに頼っていた部分もあったことに気付き、仕事に対しても自信が持てなくなります。
長谷部の気持ちも疑ったりするようになり、ちょっと不穏な空気。
そんな余村に長谷部は諭すんですが、ここがけっこう男らしくてそれまで物静かで寡黙な長谷部が頑張ってくれているのが嬉しくなります。

ほんと、人の気持ちなんてわからないですよね。
余村が「声」が聴こえなくなってから聴こえていたときのその「声」自体が本当の気持ちだったのかと考える場面がありましたが、その迷う気持ちもよくわかります。
とにかく、「人の気持ち」を理解するにはやっぱりお互いにその気持ちを伝えあうことなんだと、分かり合うには話すことが一番なんだと。
その上で、話さなくても通じる部分が生まれるんだろうなと、いろいろ考えさせられました。
人との関係に疲れたときに読み返したくなる本です!

8

想像がつかない領域

人の心の声が聞こえてしまう男のラブストーリー。

ファンタジーというより軽くホラーだと思いました。
人の心の声が聞こえること自体ゾッとしますが、その能力を得ることの意味不明さもあります。
余村の葛藤や苦悩と一緒になって考えてしまう感じで、BLとして登場人物に萌えたりなどはあまりできませんでした。
タイトルや表紙のふんわりとした雰囲気から、こんな読後感を覚えるとは思いませんでした。

もし自分に人の心を聞く能力がついたら、どういう状態になるのか全く想像できません。
なので余村に共感したり納得することは難しかったです。
でも、彼の心の動きを丁寧に辿っている印象があったので説得力はありました。
誰にも理解されないという孤独もとても大きいと思います。
余村の後ろ向きな部分や弱い面も、長谷部の気持ちに乗ってしまうのも、そりゃしょうがないと同情する気持ちが多かったです。

攻めの長谷部はとても良い青年だけど、おいてけぼり感があった気がします。
彼も心を読まれる側なので、さすがに余村を支えたり救ったりまではキツイと思うし、そこにリアリティを感じました。
余村の能力を長谷部がどう受け止めるのかとてもドキドキしました。
元々裏表のない人物だけど、それでも余村への想いを貫けるのは凄いと思います。
私だったら、いくら好きな人でも無理かもしれない……分かりません。

いちいち自分だったらどうだろうと考えてしまうのですよね。
私のようにあーだこーだ考えることが嫌いじゃない人にとってはとても楽しめる話だと思います。

3

もしも心の声が聞こえたなら

もし、人の心の声が否応なしに聞こえてしまったら。
やっぱりどんな善人でも人間不信になるだろうな。
そしてそれが突然聞こえなくなったら、それはそれで腹の探り合いに嫌気がさす……実際人の心の声が聞こえたことなんてないのに、主人公の気持ちがじんじんと胸に伝わってきました。
それでもこのお話が照らし出すのは悲惨な運命を負った主人公ではない。
心の声が聞こえたことで攻めの恋心に気づくことができた、二人が結ばれるきっかけになった、そう肯定的に話が進むので救われます。
余村は誠実で一途な長谷部に出会えてよかったなぁ、一見堅物な長谷部の好き好き言ってる『声』がとても可愛かった。
あと三池ろむこさんの絵がとても話の雰囲気に合っていて癒されました。

3

切ないけど…

以前に読んで手放していたことを忘れ、二度買いしてしまいました…。

あらすじ通りの切ないお話だと思いますが、高評価に期待し過ぎたのか私の感受性が乏しいのか、200%の切なさより主人公の日常の閉塞感が重苦しく、仕事の場面に生活感があり過ぎて読むのに疲労してしまいました。
なので、長谷部はどこがそんなに良かったのかも、余村の後ろ向きな気持ちを浴び過ぎた私にはイマイチわからなかったです。

とは言え、心の声が聞こえてしまう設定はとても面白く、特に設定を活かしたラブシーンがなかなか色っぽく新鮮で、一読の価値有りだと思います(笑)

2

自分だったら・・・と考えてしまう

ある日突然人の心の声が聞こえてしまう、、その事に戸惑い傷つきながらも
なんとか折り合いをつけて生きてきた余村。力を疎ましく思っていながらも
状況が変わると、その力に依存していた自分を見てしまい、また葛藤する。
ファンタジックな設定でありながらも、心のうつろい、危うさ、
脆さを変に暗くなることなく
きちんと向き合って、丁寧に書かれているお話だと思いました。
求め合う二人はエロいというよりは、切なくて静かに情熱的な印象で素敵でした。

これは物語だから当然、結末がある訳で安心して読めますが、もし実際
自分の身に起こったとしたらと考えると、ちょっと哲学チックに浸りまして
考える葦と化しました(⌒▽⌒)ははは。

6

ファンタジックなお話‼ でも…リアルで泣けます!

初読み作家さんです。
ずっと気になっていた作家さんなのと、あらすじにひかれて購入です。
とても評価の高い作品なので気になっていました。
読んでみて、評判通り泣けるいい作品でした。

内容は、電気販売員•長谷部×電気販売員契約社員•余村の年下攻めのお話。

ある日突然、人の心の声が聞こえるようになってしまった余村。 それが原因で、恋人と別れ、前の会社を辞め、エリートコースからも外れ、電気販売員の契約社員として勤めながらひっそりと暮らします。

「心の声」が聞こえる事で、不安と恐怖に苛まれ、どんどん人間不信に陥っていく中で、同僚の長谷部の「声」を聞いてしまいます。

それは、余村に好意を持っているという心の声でした。

長谷部はいつも仏頂面で無口なので、怒っているように見られがち!
実際は、真面目で一途な年下のいい男でした。
心の声にも裏表がなくて、余村も一緒にいて心地がいいんです。
長谷部の一致一憂する様が可愛らしく見えてきて、どんどんひかれていく余村。

長谷部の気持ちを受け入れたのち、ある事がきっかけで、余村の秘密が発覚してしまいます。
長谷部は、好きな人の事だからと、向き合おうとするんですけど、心を全てみられていると思うと、最初は不安にもなり困惑してしまうんです。
避けられた方も辛いんですけど、避けてしまった方もまた辛いんです。
そんな2人の葛藤〜元通りの2人になるまでが、せつなくて泣けました。

「言ノ葉ノ星」では、突然心の声が聞こえなくなってしまう余村。
ずっと夢見るくらい望んでいた事だったので、最初は大喜びなんです。
でも、仕事で失敗したり、長谷部の声も聞こえなくなってしまったことで、どんどん不安になり、一人グルグル悩み始めます。
そんな苦しむ余村に長谷部が教えてくれるんです。
普通は心の声は聞こえないわけで、皆不安だということ。
だからこそ、その人の些細な表情や言葉から理解していこうとする努力が必要なこと。
余村は大切なことを忘れていたんですよね。

特殊能力で心の声が聞こえるだけで終わらないのが、この作品の凄くいい所‼
聞こえなくなるというストーリーを描くことで、人間関係の難しさを、現実味あふれるものとして表現した所が素晴らしいと思いました。

自分もそうですけど、人間誰しも裏と表はあるもの。
人によっても付き合い方は違うし、みせる姿も違うと思います。
自分の事を周りの人はどう思っているのか、嫌われていないか不安になるものです。
それでも、逃げたら駄目なんですよね…お互いに理解しあっていく為にも、必要な事は言葉で伝えないといけないし、その努力が必要なんです。
そして一番難しいと思う事が、人を信じる強さ!
そんな大切な事が伝わったくる作品でした。

萌もしっかりありました。
長谷部の心の声がいいんです。心の言葉攻めににやりとやられてしまいました(笑)

初読みだったにも関わらず、やられたなあと嬉しくなります。
繊細な心情描写とても上手で、キャラを大切に思う気持が伝わってくる作品でした。
重たいと感じる方もいるかもしれませんが、私は逆に心地いいお話だったと思います。泣かされましたが(笑)

胸にキュンとくる泣けるお話を…という方には、是非オススメしたいと思います。

9

たくさんの色をもつ花

人の心の声が聞こえる余村(受け)
寡黙で表情の変化が少なく他人から誤解されやすい長谷部(攻め)

--(以下ネタバレを含んだ感想になります)--
人の心が聞こえるってどんな感覚なのだろう?余村視点で語られるので、残酷な言葉の数々が辛かったです。
少しは慣れたと余村は思っているけれど、心に潜むナイフで刺されるのは、何度されても痛いものは痛いんじゃないかな・・・と思います。

それでも社会に出ようと電気屋で働いている余村は、すごいな と思いました。どうしても真実を伝えなくてはという気持ちで、長谷部に秘密を打ち明ける姿は、人の心の声に絶望しながらも、その人の為に何かをしたいと思える余村と、そう思わせてくれた長谷部に対して読んでいて泣きたくなりました。

他のレビューの方も仰られていましたが、いつも嫌味ばかりの心の声を浴びせる店長が、その考えを自分のいけない所だ・・・と反省するシーン。人の心はマイナスだけではないのだな。と思えて凄く好きでした。
ここ以外でも長谷部の優しい心だけでなく他のキャラクターでも、もう少し光がある言葉が聞けたら嬉しかったです。
そういう光は、沢山の吐き出された負の言葉にかき消されてしまってるのかもしれないですが。

後半、声が聞こえなくなってから、そのことに不安を感じる余村の気持ちも切なかったです。本当はこう思ってるんじゃないか?って疑い始めると辛いです。

本を読んで、昔に見た映画「サトラレ」を思い出しました。これは心の声が周囲の人に全部聞こえているというお話なのですが、まだ子どもだった(と思う:笑)当時の私は自分がサトラレだったらどうしようと恐くて、周囲の目を伺ったり、心の中まで綺麗にしなきゃ、外に出るのが恐いと怯えた気がします。

心の声が聞こえるのも苦しく辛いですが、聞かれる側も恐怖があります。

そして聞こえないことも不安になったり、それでも二人が手を取ったことが嬉しかったです。
最後にベットシーンについて。ものすごく萌えました(^////^)言葉が少ない長谷部が頭の中では触りたい触りたいと必死で。される行為+欲望そのままの声に、萌えてモダモダしました。ご馳走様でした!

4

たしかにせつないが・・・

ドラマCDをかなり以前に聴いていたので、はじめて読んだ~という感じがしませんでした(笑)
主人公の余村は急に人の「心の声」が聞こえるようになってしまって、そこから人間不信になり坂を転がり落ちるような転落人生。
対する長谷部なんですが、どうしてそこまで余村に惚れたのか・・・わかりづらい。
切なさ200%って・・・たしかに切ないです。
ファンタジーと割り切るにはリアル過ぎるし、余村の力って結局はなくなって普通の人に戻るし・・・とりあえず、同人誌へ→進む(笑)

1

きゅん死にするかとおもいました。。。。

最近、コミックばっかりでしたが、皆様のレビューに促進され、久しぶりに小説を読みました。
いやいや、久しぶりでこのキュンは体に悪い!!
マジで、心臓が痛くなったもん!死ぬかと思った!!!
やっぱり、良いですね、小説!また、小説にはまりそうですわ★
久々のヒットで神♪つけさせていただきます~~!

5

重いわー。この話重いわー

正直、なんか人気があったので、内容とかもロクに見ずに中古で購入しました。
が・・・話が重くて、読むのにエラい時間がかかってしまいました・・・。
寡黙な人・長谷部修一×人の心が読める・余村和明のリーマンもの年下攻め。
ぶっちゃけ、私も一時期、人の心が読めたらなぁと思っていた時期があったんですが、読めなくてよかったーと思いました。
そりゃ、人間不信にもなりますよね・・・いやマジで・・・人間って本当にないものねだりをする生き物だと痛感しました。人間ってロクな生き物じゃねぇなと思います。プロポーズした彼女が、喜んでると思ったら、心の中では、全然逆の事を考えていたなんてねぇ・・・
でも、BL的に考えたらですよ。BL的に考えたら、余村めんどくせーって思いました。そりゃ、いきなり人の心が読めて、ことを思っていた数年たったら突然聴こえなくなったら不安にもなるけど・・・なりますけどぉ~。もう少し余村が、前向きだったらよかったのに・・・と思いました。
萌えたんですけどね。この小説は「読もう!!」と思わないと読めない作品だと思います。

3

重い

とてもいい話だったけど、萌えはなかった。
重いし、暗い。
砂原さんは好きな作家さんだったけど、このへんから微妙になってきたような気がする。もうちょっと重すぎないあたりで堪えて欲しかった。

イラストも、びっくりするぐらいテキトーに描かれている部分があって、ちょっとびっくりした。よく見かけるマンガ家さんだけど、うまいというよりも、雰囲気がいい絵だったんですね。

3

う~ん...

みなさん神評価で、期待しまくって読み始めたのですが、
あまりにも余村が卑屈で、暗い考えばかりでしんどかったです。
長谷部のキャラが大好きなので、なんでそんなに余村がいいの!?って思っちゃいました。
長谷部君、いい男だったなぁ~
あんなに余村に冷たい態度取られても、八つ当たりされてもひるまない。
しかも、余村が初めて付き合った人で、初めての相手って言うんですから~!

心の「声」を聞きながらのエチシーンは萌えました~★
ピンク...って有り得ないでしょ!?って冷めたりもしましたが、
ストイックな長谷部君の意外な心の声には萌えてしまいました。

ただ、エチシーンのイラストの余村があまりにも子供っぽすぎて、
中学生ぐらいにしか見えなかったのが残念です。
せめて、表紙ぐらいのリーマンっぽさは残して欲しかったかなぁ~って
思ってしまいました。

5

人の『心』を描いた作品

あらすじに惹かれ読んだのですが始めのページからググッと引き込まれました
人の声が聞こえることで普段はみな本質の隠している部分の思ったままをストレートに知ってしまう
人間みな仲の良い人の前でもちょっと苛ついてしまう事だってあると思うし、綺麗な部分だけじゃない
心の声のせいで乱されて仕事まで辞めざるおえなかった余村の事を思うと胸が痛くてたまらなかったです
人間の闇を真っ直ぐに書いていてすごく共感したし、作者さんの見事な心理描写で感情移入しまくりでした
人の気持ちが分かりたい、と感じることはあってもそれが四六時中聞こえるなんて悪夢以外の何物でも無いですよね……
後半からはその心の声が聞こえなくなってからが描かれていてそれにもまた心を揺さぶられました
今まで人の心が分かりすぎる程に分かっていたからこその苦悩……声が聞こえなくなってめでたし、じゃなくそこからを書いているのがいいなぁと
そして、この作品それだけじゃなく恋愛面でも面白い!
長谷部の心の声に余村だけでなく私までドキドキしちゃったりして(笑)
いつもクールな人が心の中ではあんなに好き好き言ってるなんて考えただけでもドキドキしちゃいます(//▽//)
心の声での言葉攻めHはページをめくる手が震えるくらい萌えて萌えて……危うくバスを乗り過ごす位に夢中で読んでいましたw
設定が奇抜だとお話がネタに埋もれてしまう事もあるのと思うのですが、設定を最大限利用したすばらしいお話でした

5

号泣必須!

砂原糖子さんの作品で、初めて読んだのがこの作品で、心温まるストーリーかと思いきや、皆さんのレビューを読んでいると、号泣必須の文字が躍っているではありませんか!?
どんな作品か気になり、手に取ってみると……。
バカ!泣けるじゃないか!
そう、みなさんの言葉通りに泣ける!(まぁ読む前に、無料でドラマCDが聞けるサイトで泣いて、原作でも大泣きしたんだけどねww)

心の声が聞きたくなくても聞こえてしまうのがクリスマスの時で、しかも結婚間際だった女はただのカモにしてただけ……。

砂原さんの作品は、心に闇を抱えた青年を書くのが上手いですね!
改めて凄いと思います!
キュンキュンしてしまったのは、余村と長谷部の触りあいっこですね!
いい大人が凄く感じてしまっているのに大興奮ですよ!

イラストも素敵だし、初めての砂原さん作品がこの作品でよかったです!

2

人の心が読めないからこそ、それが思いやりになる

人の心が読めてしまう受の話。年下攻なんですが、そこに萌えるのでなくストーリーが素晴らしい。男女でもいける設定はBLで書く必要があるのか、でもこんなの(えっちシーン)新聞小説でやられたら売上伸びるぜ、ってな感じです。無意識の言葉責め。
実際に人の心が読めてしまったら、気が狂うと思う。人との接触を絶ち、部屋に引きこもって。お金がないと生きていけないなら、生きなくてもいいと、そうなってしまうだろう。でも接客業を選んだ主人公の芯は強い。いろんなことを諦めていても、逃げない。
攻がまたいい人なんだ。こんなに誠実で一途な男性が自分を好きになってくれたら、それだけで心が満たされる。その人に出会うために心の声が聞こえるようになったんじゃないか。簡単にはまとまらないのですが。
恋愛に限らず、人の心が読めないからこそ、推し量り、それが思いやりになる。いいものを読ませてもらいました。

5

余村かわいすぐるw

主人公は余村和明(よむら かずあき)、
一見平凡でごく普通の顔立ち、一般的には普通のサラリーマンにしか見えない。
しかし、彼はある一点にして他人にはなし得ない力を持っていた。その力とは、
人の『声』が聞こえることだった。
人の声とはすなわち心の声、人間が人の声を普通に聞いたりしているのと同じで
和明には意識していなくても当然のように人が心のなかで思っている『声』が聞こえてしまうのだった。

聞こえるようになったのは3年前の冬______
その当時付き合っていた女性に和明は、結婚指輪をプレゼントした。もちろんその女性は「表面上では」喜んで指輪を受け取った。
しかし翌日の朝。
早く目が覚めた和明がリビングに行くと、もう彼女はおきていて昨日和明から受け取った指輪を眺めていた

そのときいきなり和明の耳に彼女の『声』が聞こえた。
「(まぁ、こんなものよね)」
和明には一体何が起こったのか分からなかった。
「(やだやだ主婦なんて。死ぬほど退屈にきまってる。でもきっと働くより楽よね。)」
・・・そう、彼女は和明を本当に好きではなかったのだった。

そのことがきっかけになり和明は人間不信に陥って仕事を辞め、人を遠ざけ、部屋に引き篭もるようになった
そして3年後

和明はそんな自分に嫌気がさし、このままではいけないと
人のコミニュケーションが多い電気屋(販売)に社会復帰したのであった。

そしていつものように
外でチラシを配っているとボーっとしていたのが悪かったのか階段に躓いてしまった、
そんな和明をとっさに庇ってくれたのが
同じ電気屋勤務の長谷川修一(はせがわ しゅういち)だった。

だが偶然彼の『声』を聞いてしまい、
彼が自分に好意を抱いていることを知ってしまった_____

そんな彼に、「自分は人の『声』が聞こえる」と言った和明、
しかし修一は意外な反応をみせる・・・ 人の想いは伝わるのに自分の想いを伝えない和明。
自分の心の中で想っていることはたくさんあるのになかなか口に出して表現しない修一。
どうしても自分の「想い」を伝えられないすれ違ってばっかりの2人が繰り出す
切なさ200%のラブストーリー

ってなお話でした。最後の一文は本に書いてありました;すいません(汗
非常に読みにくいレビューです・・
感想的にはとても感動しました!!なんとゆうか人の気持ちは分かるのに何で
自分の気持ちを伝えないのっ?!余村さん!!とゆうもどかしい感覚になりましたw
なんとゆうか、単純にツンデレなんでしょうね(笑

4

ご、ごめんなさい…

あの…皆様が神評価(レビュー書こうと思ったら全員が神評価でびっくりした)なのに…
私だけ中立って…ホントすみません。。
でも私あんまり萌えなかったです。期待しすぎたのもあったかも。
砂原さんの代表作なんでかなり期待してたんですよ。
何がダメって、余村のうじうじキャラがだめというか…
他人の声が聞こえる苦しみとか、それがまた聞こえなくなってしまった苦しみとか、
そういうものは私にはもちろんわからないし、それに余村が苦悩しているのもわかるんですが、
それにしたってネガティブすぎるだろう。そして皮肉屋。
余村にイライラしすぎて途中で読むのやめようかと何度も思ってしまいました。
他人の罵詈雑言を何度も聞いてしまい、人間不信になったのも、そのせいで社会復帰できないのも、
わかるんだけど、それでも長谷部に対する態度が酷すぎやしませんか…?
多分私は長谷部はすごく好きなキャラなんです。
なんで彼に対しての態度があんまり…だったんで余村がダメなんじゃないかと。
まぁ長谷部も言葉が足りなさすぎますよね。心ではすんごいいやらしいことも考えてるくせに(笑)
それが後半の二人の心の溝の原因でもあるんですけど。
最終的にはうまく通じ合って良かったけど、なんだろう…読んでてすごく疲れた…。
ネガティブすぎるのって読んでる自分までジメジメしちゃうんですよね…。

Hは素晴らしかったですけど(笑)何たる羞恥プレイ!!
言葉攻めと見せかけて言葉ではないですからねーあれは言われほうはかなり興奮するでしょう(笑)

そして三池ろむこさんの挿絵もちょっと私的には合わなかった…かな。
余村、若すぎませんか?あれじゃぁ女子高生も「オッサン」とか言わなくない?
っていうのもあってちょっと萎えちゃいました。
絵だけ見てるとすごく素敵なのに。

6

ななちゃぷ

わかります、冒頭に余村は精神的に弱くはない。って書いてあったのに、うじうじ八つ当たりが目立って説得力なかったです。。

心の裏のそのまた裏は・・・

とっくにドラマCDを聴いていて、小説の方は積読だったのですがやっと読みました。やっぱりこっちも良かったです。
CD聴きながら泣いていた記憶があるのですが、今回はほとんどの展開を知っていたため、泣くまでには至りませんでした。
先にこっちを読んでいたら、きっと泣いていたと思います。ちょっともったいない気がしました。

ある日突然他人の心の声が聞こえるようになってしまった余村は、人間の裏面を知ることとなり、疑心暗鬼に陥ります。
それまでの生活を全て捨て、今では家電量販店の契約社員で働いている彼ですが、ちょっとした出来事で他の売り場の社員・長谷部が自分に好意を寄せていることを知ります。
仏頂面の長谷部の心の声は純粋で、余村にとって大変心地よいもので、いつしか余村も長谷部に好意を抱くようになるのですが・・・

聞きたくもない他人の気持ちを聞いてしまうという苦悩、悪意のない心の声を持っている人もいるんだという救い。
無防備な心をさらしてしまっているという不安、それでも好きな気持ちをどう始末つけるべきなのかという苦悩。
聞いてしまう人と、聞かれてしまう人の葛藤が苦しいほどに伝わってきます。
メールという通信手段も効果的に使われていて、余村だけでなく長谷部の戸惑いも十分伝わってくるのです。

やっと二人の気持ちの折り合いがついてめでたしめでたしだと思われたのですが、
元はひとつのお話だったという続編の「言の葉の星」では、声が聞こえなくなった余村の再びの苦悩が描かれます。
今までは、声を聞くことによっていつの間にか情報を得て、自分が傷つかないようにうまく立ち回っていた余村が、聞こえなくなったことにより今までとは逆の疑心暗鬼に陥るのです。
そこまで疑り深くなっちゃうのかというほどに。
小さな嫉妬と足りない言葉でどんどん溝は深まるばかり・・・

はっきり言って何も悪いことをしていない二人が、どうしてこんなに苦悩しなくてはならないんだろうかとかわいそうにもなりますが、
聞こえるときも聞こえなくなってからもお互いを必要とし、悩みながらも固く結ばれてくれた二人だからこそ、神様が出合うきっかけとして苦しい試練を与えてくれたんじゃないかと思いました。
真面目で純粋な長谷部くんの今までの頑張りに対する神様からのプレゼントが余村だったんじゃないですか?

ちなみに、店長さんが自己嫌悪に陥っているの心の声を聞くシーンがあるのですが、私としてはそこがとってもツボでした。
人間って、反省する生き物だからいいんです。

5

サエナビー

こんなに、的確に作品を表したレビューはないと思いました!
作品でも泣きましたが、このレビューを読んでまた泣いてしまいました。
賛否両論って言葉がありますけど、人の感じかたとはほんとに様々ですね。
自分と同じような意見だと「よいレビュー」で、自分とは相容れない評価が書かれてると「イマイチなレビュー」ってことになるのかもしれません。
だけど少なくともこのレビューは、私が漠然と感じた言葉にできない感情ををそのまま文章にしてくれたといっても過言ではない、自分にとっての「神レビュー」です。
ありがとうございました。
こんな何年も経ってからのコメント申し訳ありません。
でも、コメせずにはいられませんでした。

萌えだけでは、おさまりきれない。

ここのレビューがかなり高かったので気になって読んでみましたが、おもしろかったです!!

いままでBL作品を読んで、考えさせられることは多々ありましたが、
これは人間の「心」についてのストーリーで、こんなにも素晴らしいとは思いませんでしたあああ!!((嬉´∀`嬉))
かなり考えさせられちゃいましたよw


三年前のクリスマスから突然人の「心」の声が聞こえ、人間不信に落ちる 余村。
余村の同僚で年下、しかも「声」で一途に余村へ注ぐ愛情 長谷部。

Hシーンが非常に恥ずかしかったです。まあ、かなり萌えましたけどねw
だって長谷部の「心」の中で言っている内容がかなりヤバい!!あんなプレイをされたら誰もが恥ずかしがるに違いないw

それと余村の能力があるときと、なくなった時の内容が、
とても悲しくせつない気持ちになりましたね(つД`)
「声」を聞く能力を持った分だけ、それだけのリスクを負うのは辛いなーと思いました―…。

人間の心は非常に複雑で、口に出している声と、心の声はやはり違う時があり、口にした言葉だけが真実とは限らない…
ということはもともと頭の中ではわかってはいましたが、この作品を読んでからは当たり前すぎて忘れていたことを思い出されましたね。 はっ とさせられましたよw


この作品を読めて本当によかったです。人間の奥深いところまで書かれていて考えさせられると思います。
これは萌えだけではおさまりきれない!!神すぎる作品でしたw

6

ガラス細工

とっってもいいお話でした。
ある日周囲の人間の心が読めるようになった主人公の苦悩が、繊細なガラス細工のような文体で綴られてます。
そんななか、一途に自分を思ってくれる、心は真っ直ぐだけど見た目は無愛想な同僚に惹かれてゆく。
切なかったー。
人間の本音は醜いのに優しいのは何故だろう。砂原さんが上手いからでファイナルアンサー(古)。
あと、エッチが超能力言葉攻め羞恥プレイで、あまり言葉攻めには萌えない私も萌え萌えノックダウンでした。
絶え間ない「好き」
近寄れば「キスしたい、触りたい」
キスすれば「中に入りたい」
最中は「可愛い、ピンクだ、なんだかんだ」
ひいいい…。
私なら「んー面倒くせーな、早くイケ」とか思ってるからヤバイなとか思ってしまった。
後半、能力を失ってからの苦悩もいいです。

11

リアルな心理描写

順風満帆な人生を送っていた余村が、
ある日突然「人の心の声」が聞こえるようになってしまう。

いきなり備わった能力に驚き戸惑い、
人の本音と建前を目の当たりにし人間不信なった余村は、
努めて人との係わり合いを避け、
世捨て人のように暮らしていました。
そんな余村の耳に、温かく響いた長谷部の一途な言葉……

「心の声が聞こえる」というファンタジックな設定と、
砂原さんお得意のリアルな心理描写で、
ぐいぐいと物語に惹き込まれます。

心の声が聞こえれば悩み、聞こえなくても悩む。
心の声が伝えるのは真実か?
日々、揺れ動く、人の心が思うことは「ひとつ」なのか?
人の心というものは繊細で複雑なのだと、深く考えさせられた作品です。

ラブシーンは「心の声が聞こえる」という設定を最大限に活かした
色っぽい演出で、大満足でした。

10

ただのBLじゃない、ただのファンタジーじゃない、人間の「心」に迫る傑作。

元々イラストの三池ろむこさんが好きで手に取ったら、大当たりでした!
砂原さんの作品は、明るい作品と暗めの作品のほぼ2パターンに分けることができると思うのですが、こちらは後者。ずっと雪が降っているようなイメージでした。
とにかく切なかったです。一作目の後半から、ずっと泣き通しでした…。

主人公が「他人の心の『声』が聞こえる」という設定ですが、ファンタジーというジャンルに括るのか迷います。
まぁ、BLそのものがファンタジー、と言ってしまえばそれまでなんですが。
ベタな『ありえねぇよ!』なBLネタ(住み込みバイトとか義理の家族とか奴隷とか…)がわんさかする中で、『心の声が聞こえる』ネタはBLであんまり見かけないですよね。少なくとも私は見たことなかった。
すくなくもこのお話は「ファンタジー」で括れる話ではないと思いました。『声』が、『声』に葛藤する二人がとてもリアルなのです…。まじめに考えてみようとすれば、心理学的な面からも社会学的な面でもいろいろと考えることができます。
個人的にはもっとこういうジャンルがあってもいいと思います。

また、『声』が聞こえると言うことを有効活用したえろシーンがとてもいい!
朴訥としたキャラの意図しない言葉攻めがえろい!いやらしい…!!
大変悶えさせていただきました!(笑)
Dear+にもかかわらず濃いです。
でも最後、声なしの1回も、すごくよかったです。精一杯、何かを伝えようとしていたからかな。とにかく胸に響きました。

切なさ…というより、なんだかやるせなくなったりもしましたが。
でも萌えも豊富だし、とても心に残りました。三池さんのイラストもよく合っていて、大変心癒されます。

本当に好きで、心に残ったセリフが書ききれないほどたくさんあります。
今まで読んだ小説の中で一番好きです。
人間関係など嫌気が差したときに、是非とも!!いろんな方に読んで頂きたいです。

6

恋人の心を知りたい?

仕事も恋も順調な男・余村は突然人の声が聞こえるようになり、それまで築き上げた信頼も愛も全て失ってしまいます。でも働かないと食っていけないし、電気店で働く事に。
そこで出会った同僚の長谷部という無口な男の心の声を聞いてしまうのですが。
「離したくない」「好きな人の手だ」
長谷部が余村を好きになったのも、頭痛で苦しむ長谷部の心を読んだからという……関わらないようにしようと想うけれど、率直で純粋なまでに余村を求める長谷部に段々惹かれていくのは、とてつもなく分かります……!!!!だって今時そんなピュアボーイ居るかよ!ってぐらい素敵なんですー♪

普段そんなにHで萌えたり恥ずかしがったりしないんですが(え)
これは非常に恥ずかしかったーーーーーーー!!!!!!!!
だってだって色々言うんですもん!心の声で!!!!!!
余村には思いっ切り分かるのに!
長谷部サド疑惑が過ぎりましたよ。
でも、愛に溢れたラブシーンは最高でした。

ラストシーンは名場面・名台詞のオンパレードで途中涙が溢れて読めなかった……。
最近泣いてばかりな気がしますけど……年をとったせいなのか……←

愛する人の心って知りたいですか?知ったら相手の望みとか考えが解って嬉しいと思うけれど、逆に分からないから頑張れる、もっと大切に出来ると思うんですけどね。。。
色々深く愛について考えさせられる作品でした。

12

最後まではらはら・・

主人公は、3年前のある日突然、人の心の声が聞こえるようになります。
ねたみそねみが、あふれかえる混乱と、困惑のなか、人間不信になって外に出られなくなり、仕事も彼女も失くしてしまった余村。
それでも生きていかないといけいので、家電の販売店に勤めひっそりと仕事をします。誰とも接しないように、ひっそりと息を殺しながら、半ばあきらめて暮らしているとき・・
不器用で口べたな長谷部の余村を好きだという心の声を聞いてしまいます。
人の表と裏の汚さを味わいつくしていた余村にそれは新鮮な驚きで、裏表のない真っ直ぐな長谷部にだんだんひかれてしまいます。
でも相手はなかなか告白してくれないし・・
この辺とても面白いです。わかってるのに、応えるそぶりは自分から誘うようだし。
孤独をやっといやしてもらえるとわかったとき、縋っちゃいます。でもそれが恋かどうか余村は悩みます。
余村は、心の声が聞こえると、長谷部に告白しますよ。長谷部ならきっと自分をすべて許してくれると・・
長谷部は余村のすべてを受け止める決心ができません。彼の混乱に、余村も苦しくなります。
切ないです。余村の辛い気持ちが、ひしひし伝わって・・後半どんでん返しで、いよいよ長谷部との関係が危うくなります。
何もかも信じることができなくなり、死んでしまいたいとまで追いつめられる余村。
最後まではらはらさせられ、切ない作品です。

6

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