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3軒隣の幼なじみの初恋の人が、10年後の引越先でも3軒隣に住んでいた、てのは出来過ぎ〜と思っちゃうんですけど、タイトルにもなっているし、運命の人ってことですね。
光也がクールで無愛想なりにリアクションがおもしろくていい。
「男に フラれて 礼を言い」
と一句読むところもツボw
光也の職場の先輩も味があるいいキャラだった。
あとがきでその先輩のおもしろい設定を書かれていたので、先生のお気に入りなのかな。
「この先輩がクマみたいな乙女系男子とオフ会で知り合うんです」
と担当さんに提案して見事にスルーされていたけどw
そのお話ちょっと見てみたいw
前作もそうだったけど、あとがきの先生の自画像がとてもかわいらしい。
何だかとっても不思議な読後感なのだ。
岸本は、兄の同級生の昇くんに自分でも気付かないうちに初恋を感じていて。
その恋は実らぬままに、彼の恋愛に影を落とす。
黒髪で、真ん中分けの髪型の美人。
そして、二人は知らずに10年の時を経て、再会を果たす。
押し寄せてくるわけのわからない感情。
クールで冷めた目をしていた筈の岸本の、多分2度目の初恋。
不思議だったんです。彼の前に現れた、別の部署の地味だけど黒髪で真ん中分けの柳瀬をお持ち帰りしてみたところで、すんでのところで踏み止まる岸本。
読み手側としては、岸本がこれまで歴代の彼女たちに投影して来た様に、昇くんの代替えとして、柳瀬を愛したり、抱いたりするんだろうな、という予想をはるかに超えて。
10年経って、少し趣の変わった、大胆にもなった、昇くんを抱くことになるのだ。
そして何となく出て来た様に思える柳瀬は、岸本の兄と知り合っていた。
岸本の兄は優等生で、弟思いのブラコンだが。10年前の昇くんの気持ちにも、弟の気持ちにもおそらく気付いてはいない。このイケメンの兄の恋の行方があるのなら、私はそれがとても気になる。
昇くんの兄への切ない想いとは、いかほどのものだったのか。
兄はそこまで、単純に鈍い男だったのか。
そして建築の仕事を通して知り合った、何処と無く昇くんに似ている柳瀬をどう思っているのか。
色々な登場人物の、そこにある筈の想いが何だかふわついていて。
不思議な浮遊感を残す読後感。
岸本の先輩の塩さんが出ていて。彼はこの時まだ恋をしていないので、フツーに岸本の恋に興味を持っているのが面白い。そしてやっぱりカッコいい。
同時収録は、怪我をして寝たきりの兄が幽体離脱的な感じで、健康な弟の体に入る。
少し幽霊ものの様な、ファンタジー。
こちらも独特の浮遊感で、不思議な読後感を残す。
この兄は、弟に自分の様な性癖(ゲイであること)を理解して貰いたかっただけなのか。
事故の頃、兄に恋人はいたんだろうか。居たとしたら、その彼に会いに行きたかっただろうに。
と、これまた別のことを考えてしまうのだ。
兄が目覚めることがあったなら。どういう風に兄弟は話すのか。
どちらも兄弟繋がりの様な、そうではない様な。
不思議なテーマ性のあるストーリーでした。
◆3軒隣の遠い人(表題作)
鈴木先生の作品って、告白する時や付き合おうって言う時の流れが、すごく素敵だなぁと思います。変にドラマチックじゃないというか。もちろんロマンのある劇的なシーンが読みたい気分の時もあるんだけれど、相手に断られた時の予防線も張りながら、ちょっと照れ臭そうにぽつりと零すように言うのって結構リアルなんじゃないかなぁと思うんです。この表題作では特にそう感じました。そこから体の関係に持っていく流れも、男としての欲求や好奇心に素直なところが前面に出ていて、すごく自然でした。攻めの光也が昔の未熟だった自分を認めて決別し、受けの昇ももう時効だというように、過去に起きたことを重たく引きずり続けないところが良かったです。光也が一時的に惹かれた柳瀬も、素敵な人に出会えるといいな。
◆海の上で見る夢
短いですが、とても素敵でした。作家で旅先で宿泊中の主人公・南雲が、旅館で出会った兄弟とそれぞれ仲を深めていきます。兄の方は実は交通事故以来意識が戻っておらず、時々意識だけ抜け出して弟の体を借りて歩き回って楽しんでいるという面白い設定です。なので、南雲は弟自身と、兄の人格の入った弟と接することになります。2人と会話しながら、兄弟間の確執を溶かしていく南雲がさすが大人でしたね。そして、南雲自身も新たに恋をしたようなので、是非この出会いを大切にして欲しいと思いました。
相変わらずシチュエーションの上手い作家さんですが、
今回も王道からちょっと外れたカップリングで、
私的に思い通りにいかない展開に振り回されました!
初恋は上手くいかず、
大人になって似た人に出会って上手くいくのかと思ったら、
再び初恋の人登場!
ダメ元で告白したら、今度はぐいぐいとそのまま重なっちゃって、
ここがデキちゃうのか⁈と。
まぁタイトルを考えると、そうならないとウソなんですけれどね!
危うく苦情係くんが弄ばれそうになって、
その辺がちょっともやっと。
もう少し長い連載なら、このもやっと感を払拭してくれそうな
岸本兄と苦情係くんの詳しいところも書き込めたのかなと。
そして、先の方も書かれていらっしゃいますが、
同時収録の短編が良い。
このお話がとても印象に残って、ぴりっと来た!
評価としては、この短編を含めた上での「萌×2」!
う~ん、なんか私にとっては微妙な感じでしたね~。(表題作)
あらすじが好みで、この漫画を読んだのですが、読み進んでいく中で、そんなに萌ませんでした。
設定は面白かったです。3歳年上の受け、しかも三軒隣の昇くんを好きになる攻めの光也ですが、ある日、昇くんにひどいことをしてします。それ以後10年間会っていません。しかし、10年後でアパートでも3軒隣になる二人。運命ですね~。
そのあと、二人は色々あって、ハッピーエンドになります。
読む人によっては、すごく萌えると感じるかもしれませんが、私は中立です。すみません・・・