ボタンを押すと即立ち読みできます!
何コレ、めちゃくちゃ拗れて、物凄くすれ違っている……!
溺愛は行きすぎると、執着愛になるんだなぁ……
お互いにめちゃくちゃ執着してるし、両片想いで拗らせまくってるお話なんですが、不思議とドロドロした陰鬱な雰囲気は無く、最後はカラッと明るい印象。
共依存でありつつ、前向きに変化していく2人の世界が切なくもコミカルに描かれていて、クスッとしながら楽しめました。
それにしても、今回の受け様も癖が強い!!!!
今作の受け様・ミツは「自分と敬史郎だけが居れば、それで満足!」な、他者を一切受け入れないタイプの、ぶっちゃけ〝面倒臭いメンヘラ君〟です。
正直、苦手なタイプでしたが、一途で健気で、不器用ながらも一生懸命生きてる姿が不思議と可愛く感じてしまい…気づけば、斜め上な不思議ちゃんっぷりの虜に。
生きづらいミツ、可愛いよぉ……
敬史郎の事が大好きで、キスしたりハグしたり猛アピールしてるのに、いつまで経っても気持ちが伝わらず「はいはい」と受け流されてしまい、全く〝兄から先に進めない〟
でも、後半での敬史郎視点で、その理由が明らかに。
もう、タイトルの『兄から先に進めない』のは一体どっちだよ…!と、見事なタイトル回収に思わず鳥肌が立ちました
凄い…このタイトル、本当に秀逸。
確かに、両親や周囲の大人から〝難しい子〟〝普通じゃない子〟のレッテルを貼られて、自分を理解して貰えない中、唯一理解して受け入れてくれる人間が現れたら、依存してしまうよね……
と言う感じで、敬史郎が大好きだけど、その気持ちは〝保護者〟としてなのか、〝恋愛〟としてなのか…無自覚に曖昧なミツのせいで、攻め様はめちゃくちゃ葛藤しています
で、こちらの攻め様も、一見まともそうに見えて癖が強い!
2人の共通の友人・井上の言葉を借りれば、正に【人権重視の監禁犯】で周到に外堀を埋めていく様子に思わず拍手!
見事なすれ違い両片思いBLで、両視点で語られる焦ったい恋模様にキュンとなる一冊でした♡
〝拗らせ両片思いBL〟がお好きな方に、是非!
電子書籍化待ってました〜!
表紙が可愛くって早く読みたかった作品です。
初めて読む作家さんだったけど、文章が上手でわかりやすくてキャラの心情だったりがすんなり入ってきました。他の作品も読んでみようかな。
受けのキャラ強いな〜と思ってたけど、読み進めていくうちに可愛く思えてきました笑。表紙だけ見て、てっきりほんわり健気な感じかな?って勝手に思ってたら、コミュ章なお兄ちゃん大好き青年で、攻めのお兄ちゃんの方も執着心バリバリで良かったです。
エッチシーンの受けが特に可愛い!
あと、友人の井上くんがいい。井上くんのセリフがいちいちツボでした。
挿絵も全部可愛かったのですが、特に『二人の世界の向こう側』の章ページのメイン2人のミニキャラのイラストがお気に入りです。
エロス度★★★★
敬史郎と充哉が紡ぐ恋物語♡
義兄弟同士の他者が入れない2人だけの特別感に悶えまくりで、最初は充哉からの一方通行な片想いかと思いましたが、敬史郎視点で明らかになる充哉以上の義兄からの重たい愛と執着が素晴らしくて悶えちゃいました⁽⁽ଘ( ˊᵕˋ )ଓ⁾⁾
カワイチハル先生のイラストが美麗で眼福だったり、長い両片想いを続けてきた2人の愛の軌跡、さらに敬史郎以外どうでもよかった充哉の成長がたまらなく、2人の恋愛事情を聞かされてしまう井上のポジションもツボでした(n´ω`n)
今回は大企業の広報部勤務の会社員と
フリーランスのシナリオライターのお話です。
攻様と受様の拗れた関係に決着がつくまでと
恋人として同居を始める続編を収録。
受様が小4の時、
両親は親友夫妻の遺児の里子として引取ります。
彼が今回の攻様です♪
一人息子の受様は両親にとっても難しい子で
受様のためにもと攻様が引き取られたのですが
受様は両親の願い以上に攻様に懐きます。
攻様と出会うまで受様の世界は本やゲームだけで
両親の言葉も近所の子や同級生の話も外の世界でしたが
攻様の存在で外の世界と繋がる術を身に着け
受様の独占欲はさらに高まります。
ところが受様が高2の夏休み、
受様に対して何かと嫌味な同級生に絡まれた結果
受様を庇って攻様が大怪我を負う事件が起こります。
攻様の手術は成功したものの左目の視力をほぼ失い
攻様は私大法学部進学して有名企業の広報部に就職すると
家を出ていってしまうのです。
受様は大学を出てコアなゲーム会社に就職
シナリオライターとなりますが会社が倒産、
コネで得たソーシャルゲームの仕事を続けてきますが
無茶な納期でのやっつけ仕事ができず
干される事となるのです。
部屋に引篭もる受様を心配した母親によって
攻様が呼び寄せられる事となりますが
攻様にとっての受様は弟の域を超える事がなく
攻様との会話に受様は悶々とするばかり。
果たして受様の想いが受け入れられる未来は来るのか!?
雑誌掲載されたタイトル作に
本編後の続編を書き下ろしての文庫化で
自分の世界を変えた攻様に執着する受様の
ラブコメディになります♪
最初は受様の拗らせ度のすごさに
かなり引き気味でけっこう辛いかなぁと思いましたが
読み進めていくと実は攻様もかなりな曲者である事が判明、
攻様にぐるぐるさせられると思っていたら
実は攻様も受様にぐるぐるさせられてるのが
実に渡海先生らしくてとっても面白かったです。
こういう拗らせ系キャラの恋物語って
周りから見た本人の印象と本人の認識が正反対なので
それがどうやって認識され、修正されるのかも
楽しみどころですよね。
本作は受視点なので受様が捩れた理由は
生来のものとされてそれを最初に理解した攻様に
受様が執着するという理由付けは無理がなく
攻様もそんな受様を理解した事で
受様に執着される事で居場所を得たところもあり
結果的にどっちもどっちな感じが
MYツボを刺激するんカプで良かったです。
いわゆる「面倒くさい」タイプの人間が登場する作品が好きです。
いやあー!おもしろかった!すらすらと読めてしまった。
物語の前半と後半でガラッと印象が変わるのが気持ちよくて謎の爽快感がありました。
義兄弟である敬史郎に異様なまでに執着し、他のものはいらないと2人だけの世界を欲してやまない受け・充哉が本当に面倒くさくて、こじらせ方も考え方もまあ厄介なもの。
世の中に多くいるタイプではなく、人間1年目なのか?というくらい良くも悪くもかなりクセが強い人なので好き嫌いは分かれそうな受けです。
でもそういうところがなんだか妙に人間くさくて、生きづらいだろうにブレないのがおもしろいやつだなと思いながら楽しく読めちゃいました。
充哉から敬史郎への義兄弟を超えたような重たい感情と執着がどうなっていくのかが読みどころなのかな?これはどう転んでいくのかなあなんて考えながら読み進めてみると…
前半の充哉のままならなさも十分に楽しめてはいたのですけれど、後半の視点の切り替えが見事で!気持ちいい…!
あちこちで微かに漂ってきていた香りから、きっとこうなるんだろうなと予想していたものを超えてくるおもしろさが待っていました。
私はお義兄ちゃんの方が好きでしたね。
2人の恋愛面の萌え度的には萌寄りなのですが、話が面白かったのとキャラクターが良かったのでこちらの評価に。
先述の通り、好き嫌いは分かれそうだと思います。
スタンダードな恋愛のお話ではないですし、キャラクター像が良い意味で一般的ではないので。
でも、きっと合う人にはすごく合うと思う。
人間1年目・2人だけの世界あたりのワードにピンときた方はこの気持ちよさをぜひ体感してほしい。
そんな1冊でした。