スマホでドラマCDが聴ける!独占配信作品や限定特典も多数♪
思い入れが発生しそうな魅力的な登場人物が命を失なったり、理不尽な理由で恋愛が成就しない話が苦手なので、大好きな山下誠一郎さんが出演されているにも関わらず視聴を避けてきた作品です。
山下誠一郎さん出演のBL作品もいよいよ聴き尽くしてきたため、お声に飢えて視聴しました。
ストーリーの大筋は、自分の意思ではどうにもならないイキガミとドナーという特性を持った存在を非人道的に利用する政府に翻弄される彼らの生きざまで、その特殊な関係性と苦悩が描かれています。
物理的な痛みのあるシーンや、残虐な描写はある程度は覚悟していたのですが、サブ役まで含めた声優さんたちの演技が匠すぎて迫りくるものがあり、とりわけ子供のイキガミとのシーンは色々と生々しすぎたので、子供が理不尽な目に遭う描写が苦手な方にはトラウマレベルかもしれません。
キャスト全員が演技派でお声が役に合っているので世界観に没入できるため、覚悟されて臨んだ方がよいリアリティがありました。
推し声優の声だけが目的だったり(わたくしだ)、軽い娯楽のつもりで視聴すると激重かもしれません。
ネガティブな印象ばかりを並べましたが、予めわかっていれば、愛、生きざまを深く考えさせられる良作品です。
前半までの展開だと、限りなくバッドエンドを想像させるのですが、ラストは(陳腐ではありましたが)切なさに胸が締めつけられて深く余韻が残るものでした。
絡みに関しては、いきなり喘ぎに突入するタイプの演出で短めでしたが、若さ弾ける年下攻めらしい制御のきかなさにリアリティがあって、どエロかったです。
河西健吾さん
他作品でのお声と演技があまり好きではなかったのですが、この作品に関しては声の抑揚、話し方、濡れ場の喘ぎまで役にぴったりだと感じられました。
とりわけ、苦しそうな喘ぎがお上手で真に迫るものがありました。
八代拓さん
八代拓さんは、キャスティングされていることをわかって視聴しないと、八代さんだと気づかない程に多様な声と演技パターンをお持ちですが、この作品では「可愛い少年声」で演じられていて、これがまた役柄にぴったりで感情移入してしまいます(涙)
山下誠一郎さん
山下誠一郎さんの声質にはモラトリアム期の青年にしかない儚い色気があると常々思っているのですが、これは持って生まれたものですし、そんな方がBL作品で演技をしてくださることには感謝しかありません。
役割の比率は「受け」が多いですが、個人的にはこの作品のような「攻め」!!
断然「攻め」がいい!と思っており、受けを気遣いながらも、結局は己の欲を満たすべく更なるスパートかけて息も絶え絶えに終了~!(若さ)、という演技が上手すぎて悶絶しました。
ドラマCDを聞いたら泣いてしまうとわかっていました…やっぱり泣いてしまった。春人のひたむきな愛情が声で伝わってくる。好きです、好きになってごめんなさい…柴田さんを想っている春人の気持ちが切なくて…2人の少しの幸せの時間、柴田さんの回想…
時は経ち、滝くんとの柴田さん…もう彼の気持ちは動かせないかなと思えるほど気力を感じられない柴田さん。滝くんの気持ちも切なかった。よく頑張ったよ滝くん!!まっすぐな彼の気持ちが感じられました。物語の後半緊迫した展開が続き、「イキガミ」の存在への軽視が引き起こした悲劇に内容は知っているのにハラハラしながら聞いてました。
「送り火」でまた泣いてしまった。コミックスからさらに詳細に描かれている部分もあって、滝くんの思いやり……泣かせるよ。春人の気持ちも。「言葉の地図」も「残り香」もとても良かった…。
声優さんの演技が素晴らしくて!前作もそうだったけど映画のようなんです。河西さんの演技から柴田さんの感情の揺れを感じるたびに何度も泣かされた。そして春人役の八代さん。キャストトークで話されている時は落ち着いた男性の雰囲気なのに、春人の若さ、可愛さ、優しさが耳から流れ込んできて…そしてあの展開で号泣。
そんな中で山下さんの滝くんが少しずつ光を感じさせてくれるんです。あの場面では特に…。そしてあの窓の外の滝くんの控えめな言葉にギュンときてしまいました…。
ぴったりすぎる、キャスティングがピッタリすぎる!原作に大泣きしていまだにひきづっている作品だけあって期待値爆上がりだったけど原作への理解が進んだ気がします。素晴らしかった。
河西さんすごい。ここまでモノローグが多いのに白けさせない、うまい!BLでの演技初めて聞いたけどしっくりくる、BLの前にちゃんとした物語だ、ってとこをこの人の演技で納得させてくれる。抑えの演技が自然で、濡場もうまい。やりすぎてないのが逆にエロすぎた。柴田さんだった。
八代さんにも泣かされる。若さと純真無垢さを嫌味なく演じられてて、優しい子だったんだよ、春人は!って改めて思った。で、滝くん!漫画では春人びいきで滝くんはいい子だけど、でも…お前じゃねえって思ってたけど音声で聞くと滝くんと柴田さんがくっつくのが自然に感じられました。山下さんの演技が自然で直向きで良かった。
脇役も豪華絢爛で聞かせてくれるし、ただ暗いだけのストーリーじゃなくてちゃんとしたドラマ!という感じでした。聞き応えあった。兎にも角にも、河西さんの柴田さんが素晴らしすぎました。
前作のスピンオフ作品で、柴田さんがメインとなるお話です。
柴田さんの過去とこれからがボリューム満点に描かれております。
過去編では柴田さんがドナーをしていたイキガミであり恋人の春人くんとのお話です。
はじめはドナーになってしまった事を煩わしく思っていた柴田が春人と出会い心に触れることで、恋に落ちていく、でも立場上柴田は思いを素直に言葉に出来ないなか突然の春人くんとの別れ…。
私は原作拝読済みだったのですが、春人くんが亡くなるシーンはかなりショックと衝撃が強かったのですが、ドラマCDで聴くと割と呆気なく死んじゃうんです。それがとても悲しくて、柴田さんはショックで言葉が上手く出なくて事実を受けときれずにいるのに、世間は美談にして勝手に時間を進めていってしまう感じが伝わりました。辛かった。
作中の台詞にもありましたが、柴田さんはあの10年前の日から時間が止まったままになっているのだなと実感しました。
現代編での柴田さんか殺される直前に滝くんのことを思い出し、自分の辛かった過去の出来事と同じ経験をさせてしまうのかと気づき生きることへ執着が出た瞬間が柴田さんの中の時計の針が進み出したとだと思います。
作中では寝言で春人の名前を言っていたのに、エピローグの『送り火』では滝くんの名前を言っているお話が追加されていたのがとても良かったです。それを聞いて春人くんも安心して天国へ帰れたのかなと泣いちゃました。
上手く文字で感想を書けないのですが、色んな人の色んな感情が交差する作品で、この作品を聴いて心が揺れない人はいないと思いました。
冒頭の主役お二人の台詞を聞いたとたんに涙があふれてしまいました。
愛した人を突然喪うこと、その胸を裂く悲しみと寂寥、自責、そして怒り。
そしてその負の感情を糧にしてでも、たとえ心のどこかが死んでいても、自分自身は生きていくしかないことも。
「私もあなたが好きですよ」と一度も言ってやれなかった後悔が、いつか哀惜と追憶に変わって、心から泣ける日がくるまで。
愛する人を喪って10年、新しい出会いがあり、試練のなかから再生と浄化がもたらされる。
そうしたものが冒頭のわずかなやりとりにこめられていました。
声優の河西さん、八代さん、そして共演の方々、ブラーヴォです。