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表題作OVER REACH・BOY (新装版)

北村臣,高校生と思いきやもっと下の中学生
光崎薫,フリーのイラストレーター

その他の収録作品

  • マイ・リトル・ダーリン
  • TRUE LOVER
  • スロウ・アンド・ファスト
  • 恋の理由
  • ほんとのFavorite 

あらすじ

仲間たちと催すグループイラスト展の案内状を配っていた光崎薫。そんな時、突然彼の前に現れた長身の好青年が、薫に交際を申し込んできて…!?
 しかも彼にはとんでもない秘密があり…!?
 著者初の傑作集、待望の新装版で登場!!
出版社より

作品情報

作品名
OVER REACH・BOY (新装版)
著者
蓮川愛 
媒体
漫画(コミック)
出版社
リブレ
レーベル
ビーボーイコミックス~BE×BOYCOMICS~
発売日
ISBN
9784862634085
3

(13)

(0)

萌々

(1)

(11)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
5
得点
38
評価数
13
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数5

表紙だけでも十分

2000年発売のコミックに、書き下ろし1ページを加えた新装版です。
表紙絵がなんとも色っぽいですし、書き下ろしの「表紙から5年後の二人」も格好良いので、作品の内容は同じでも新装版がお勧めです!(とはいえ、旧版って売っているものなの…?)ちなみに、旧版の表紙は、1ページ目にカラーで収録されています。

この作者様は、1枚イラストの迫力が凄いと思います。リンゴかりじならの流し目、ぐっと腰を引き寄せてオレのもんだという強い視線、つないだ手…表紙だけで満腹です!

内容は、関連のない5カップルの短編集です。
北村×光崎「OVER REACH・BOY」「マイ・リトル・ダーリン」年の差
立河×佐山「TRUE LOVER」大学生・高校生
沢渡×椎名「スロウ・アンド・ファスト」高校生同級生
高木×宮原「恋の理由」2歳差リーマン
北原×関本「ほんとのFavorite」年の差
なお、攻め受けが明記されていないものは、私の推測(好み)です。

「恋の理由」が一目惚れリーマンだったので、運命の相手を探す「TRUE LOVER」話の二人が出会ったら面白いだろうな、と思ったものです。

一番すきなのは表題作の二人、唯一納得できなかったのは「TRUE LOVER」の佐山でした。自らも知らず傷ついているのを立河が癒してあげて欲しいです。

2

これで中学生?! 表紙絵の色気に脱帽

この表紙絵、凄くセクシーだと思いません?!
でも学ラン姿ですよ、中学生ですよっっ。
中学生男子にして、この色気☆
こんなの見せられたら、普通のリーマン男子はどうすりゃ良いの…
…って感じに脱帽です。
さすがと言いますか、蓮川絵のクオリティ。
ところが中身は、う~ん…ずいぶんレトロなのよね。
はっきり言って古すぎる。
そりゃそうだ、雑誌初出時は…確か1998年。
いわゆるBLバブル期の作品でしたっけ…。
(↑ちなみに…BLバブルは2003年頃に崩壊したらしい。
  …と、まことしやかに語られている。真偽のほどは謎だけど。)
このお話も、当時のBLの作品らしく、ふわっとユルめで、
ありていに言えばH度が低かった。だってキス止まりだもん。
(↑ちなみに当時のBLは「とことんエロ耽美なJUNE系」か、
  「とことんライトなH薄めなドラマ系」が多かったと思う。)
イマドキのBLに慣れた腐った眼で読めば、正直もの足りない。
主役達の色恋はともかく、脇役&背景の女性キャラを見て、
「そりゃないだろう」なレトロ感は、なんとも言いようが無い。
それでも表紙の書き下ろし絵と見比べる度に、
「蓮川絵は良い方向に進化したなぁ」と思う。
BLバブル期に、ベンチャー企業のごとく大量デビューした作家さんの中、
生き残る人はどこか違うと思った。正直な感想です。

2

ピュア&じれったい純愛物語に癒されました。

旧版で読んではいたんですけど、手放してしまっていたので、この度新装版にて再読させて頂きました。
新装版に当たって、表紙絵とあとがきイラストが書き下ろされていました。
昔から綺麗な絵柄に惚れ込んで大好きな作家さんですけど、こうして昔と比べると進化されているな〜と、
本当に美しい色気を感じさせる絵柄に、改めて惚れ惚れです♡
表紙の、ドキッするような鋭い目力の色気ある学ラン男子なんて、実は中学生ですからね(笑)
年齢設定が低すぎるのでは…と思ったんですが、この頑張る男前な、将来有望株の年下攻くんには、ニヤニヤさせて頂きました♡

96〜98年に雑誌で連載された短編集なので、内容も絵柄も現在とはだいぶ変わっているので、古さを感じるかもしれません。
内容についても、ここから始まるのに!…もう少し先を読みたい!と思わされるいい所でどのお話も終わっています。
しかもあってもキスどまりという純情っぷり(笑)
物足らないんじゃと思われるかもしれないんですが、
そこはさすが蓮川先生でした。
どのお話も、恋が始まるまでの心情の揺れが丁寧に描かれていたので、短いながらも読み応えは感じました。
じれじれな純愛っぷりに癒され読後も心地よい気持ちになりました。

5作品のお話が収録。

「OVER REACH・BOY」&「マイ、リトル、ダーリン」
表題作、中学3年生×社会人の年の差10歳&再会ラブもの。

「TRUR LOVER」
遊び人そうで意外と真面目な大学生×自分にとっての1番の人を見つけ出すために遊び歩く高校生。

「スロウ、アンド、ファスト」
きっちり世話焼き高校生×ぼんやり高校生の同級生ラブ。

「恋の理由」
コピー機メンテ会社リーマン×攻様の顧客会社リーマンの大人の一目惚れラブ。

「ホントのFavorite」
制服フェチ&保健医&従兄弟×高校生の年の差ラブ。

学生からリーマンもの、年の差から年下攻と内容も豊かなので楽しめるかと思います。

表題作もお気に入りですが、
「恋の理由」のリーマンものも私的にはかなりツボでした。
攻視点で、思わず一目惚れしてしまった初々しい恋心が展開されていく所が新鮮で、キュンものでした♡
しかも、実はお互いに会った瞬間に一目惚れ展開だったところに、1番の萌でした♡

一つ贅沢言わせて頂くと、あとがきに表題作2人の5年後イラがあるのですが、出来ればストーリーとしてちょこっとでもお目見えしていたら良かったのにな〜と…。
そこどけは心残りに感じてしまい残念でした。

癒されたい時や、初心者さんにはオススメかな〜と思います。

0

たまには こういうのもいい♪

■Over reach boy (臣14歳 * 薫24歳)
突然薫の前に現れ交際を申し込み ギャラリーに日参する少年 臣
年下は 友人でも恋人でも嫌という薫
臣は4年前1度会っただけの薫の笑顔に助けられ恋をしてしまった

■マイ・リトル・ダーリン (臣 高校生 * 薫25歳?)
コドモ扱いされたくないがために自分のことを話さない臣
必死で大人ぶる臣くんがかわいいです

■TRUE LOVER (哲哉 遊んでるけどマジメな大学生 * 怜二 美人で遊び人の高校生)
自分にとって一番の人を捜すため 片っ端から女をナンパしまくる怜二と それをたしなめる哲哉

■スロウ・アンド・ファスト (沢渡 テキパキ高校生 * 椎名 ぼんやり高校生)
オカンのように椎名の世話を焼く沢渡 中学で世話を焼いてくれた友人を「興味がない」という椎名の言葉に 自分も同じ立場かとショックを受ける
つか 椎名ダメすぎ

■恋の理由 (高木 コピー機のメンテ屋さん * 宮原 高木の顧客)
宮原に一目ぼれした高木はわざと宮原と話せる時間をねらってメンテに行く
ビデオの配線すらできない宮原は メカに強い高木に尊敬のマナザシ
担当区域が変わるのを機にあきらめようとする高木
実はお互い一目ぼれ同士だったというカップル

■ほんとのFavorite (恭 制服フェチの保健医 * 泉 高校生)
キャビンアテンダントとの見合い話が来る恭
卒業して制服を着なくなったらもう見向きもされないのだろうかと思い悩む泉

どのストーリーも 相手の一言に一喜一憂して 初々しいというか もどかしいというか
「そうそう恋のはじまりって こんな感じよねぇ」と思わせてくれる作品集です
ピッチ(PHS)とかビデオとか今となっては微妙に懐かしいアイテムが出てきたり

新装版にはカット2点(テツヤ,臣と薫)とあとがきが追加されたようです

0

丁寧に描かれたストーリー

ビーボーイコミックスより、蓮川愛さんの「OVER REACH BOY」です。

蓮川さん初期のころの作品集です。カバーイラストと、あとがきに使用しているイラストは現在の物のようですが、中身の絵は手を加えていないみたいなので絵柄が当時を忍ばせます。

このコミックスには、表題作の「OVER REACH BOY」を含む6編が収録されています。

「OVER REACH BOY」と「マイ・リトル・ダーリン」 は同じカップリングの話、年下攻めの再会ものとでも言いましょうか?

フリーイラストレーターの光崎 薫(こうさき かおる)は北村 臣(きたむら じん)と名乗る少年に初対面でいきなり「付き合ってください」と告白されるのですが、今まで同性との恋愛など経験したことの無い薫にとって男でしかも年下の臣は恋愛相手としては対象外。

仲間同士で開催しているグループ展に毎日顔を見せる臣の存在を最初は迷惑がっていた薫ですが、顔を合わせる回数が増えれば増えるだけ臣の存在が自分の中で大きくなっていくのを自覚していくのですね

蓮川さんの描かれる話はかわいいんです、初期のころの絵はどちらかと言うと地味めだからか、ストーリーにもエロっぽさは露ほども感じさせないようなほのぼの路線の話が多い。

若いから即物的に身体からの関係になる…というストーリーの多いBLものの中にあって、まず気持ちありきで段階を追って進んでいくこの手の話はすごく貴重ですよね。

この話の中に出てくる臣もそれは例外ではなく、好きな相手から子どもっぽく見られないようにとめいっぱい背伸びをして、年上の薫につりあう人間になろうと身体を作ってみたり、薫のほんの些細な一言で落ち込んでみたりする様がなんともいじらしく、そしてまた、ほほえましく感じてしまう。

些細なすれ違いを乗り越えてお互いを分かり合っていく薫と臣、これからもこの二人は少しずつお互いのことを理解しあいながら、歳の差という壁を乗り越え、数々の困難を乗り越えて行くに違い無いでしょうね。

同時収録の他4編もみな、恋愛関係になったと言うよりはまだまだこれからの発展途上の関係で終わっている物ばかりなのに、何故かあまり物足りなさを感じないのは、きっとどのカップルの話も彼らのこの先が暗雲立ち込めるような暗いものではなく、どんな困難も乗り越えていけるような明るさが感じられるラストばかりだからと言ったらちょっと褒めすぎでしょうか?

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