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小説

攻めも受けも成長がすごい!
お仕事面もしっかり描かれていて面白さがあるし、二人の人間的な成長が著しくて…最後はブラボー!と拍手を送りたい。
特に主人公の受け。
正直最初あまり受けのこと好きになれなかったです。人のこと考えすぎて気遣いすぎてるし、自分のことは下げまくる。ちょっとイライラしました。
タイトルから、癖ありは攻めの理系男子だと思ったのです。確かにコミュ障で周りとうまくやれない面が最初にあって…でも、受けに懐き出してから(これは受けの長所がうまく活きてた)、攻めは割合素直なんです。言葉も行動も基本ストレートだから、変に邪推しなくてよい。誤魔化しが利かないし分かりにくいけど、受けには分かる微細な表情&感情変化。
でも本当に厄介なのは、尖った個性がなくて平凡、自分なんて…と思い込んでる受け自身の自己評価。平穏にやりたいという気持ちが強いし、周りが見えてるからこそ、人の長所を見つけて調整したり場の空気感を整えることができてるのに!
悪い方に転換することもある。
例えば…
天候不良で帰れなくなり攻めが家に誘ってくれる。
→受け:申し訳なさすぎ。できる限り攻めのプライバシーを侵さないように視界は狭く家の中は見ないようにする。そして疲れる。(ん?)
職場で自分の趣味について話した(雑談)
→受け:職場なのに。つい気が緩んで感覚的な話をしちゃった。ほんと自分てだめ。(え、それダメなの?)
私には、「そこそんな気の遣い方必要?」と思えちゃうことが重なって、やり過ぎてむしろ嫌…に感じて。リアルなキャラクターと言えばそうなんだけど、ちょっと友達にはなれないかも(笑)
でも、後半の書下ろし部分でしっかり受けが成長を見せてくれました!研修を通して、人間関係で更に揉まれて、攻めに支えられたりグラグラ揺れたり…。何となくやってはいるけど自信がなくて仕事もパッとしなくて…という受けが、自分の持ち味はこれだと実感を持って見つけられた喜び。しっかり描いてくれてました。
攻めとの恋人関係もすれ違いを繰り返して、素直なコミュニケーションを重ねて、きちんと対話できる関係になって感無量。「嬉しい」とか「好き」をナチュラルに言い合える人たちなんですよ。素敵。
そんなわけで色々と読み応えありました。
個人的にCP萌えはないけど、お仕事BLとして1冊の密度がしっかりしてたという印象です。
野宮まち先生、雑誌掲載されていたホテルのお仕事BLも良かったですし、はやく発売されるといいな。
今後も期待したい作家さんです。
この完成度で初書籍とは…?と、ちょっとびっくりしてしまうくらいおもしろかったです。
あの、なんだかもうすごかったんですよ。
ドカっと大きななにかが起こるような派手なお話ではないのだけれど、読み始めると妙に心地が良くて惹かれてしまい、気が付けば一気読みでした。
読み応えがあるお仕事ものが読みたい方にぜひ手に取って読んでほしい1冊です。
次の作品を追いかけたくなる新人作家さんに出会えてとてもうれしい。
お仕事ものってバランスが難しいなと思うのです。
仕事をしすぎていても、はたまた恋愛に寄りすぎていても読んでいてしっくりこないというか。
そんな中、こちらの作品は非常にバランスが良かった。
日常の中に当たり前にある仕事を交えながら、人が人を好きになる気持ちや、人としての成長が巧みな文章で丁寧に描かれていて好印象しかありません。
良い意味で、普通の日常を描くのが上手い作家さんだなと思います。
主人公である竹永の視点で進むこともあり、どこか自信がなく低空飛行気味だった彼の内面がどんどん変化していく様が自然に読み取れてすごく気持ちが良かったのです。
突然仕事上のパートナーとなった、一癖ある桐生に当初は戸惑いますが…
ある転換期から彼との仕事が楽しくなり、仕事への向き合い方も変わり、次第にやりがいを感じて気持ちが上向いていく。
一方の桐生も万人受けする性格ではなく、とても器用に生きているとはいえない人で、彼もまた竹永に影響を受けて変化していきます。
きっと、今まではなかなか竹永ほど腰を据えて向き合ってくれる人はいなかったのではないかな。
あまり人に懐かない犬がペタッと懐いたようでかわいらしかったですね。
人間1年目みたいな攻めで、そこもまた良かったです。
人の悪い面ばかりを見ず、良いところは良いときちんと認めて口に出せる竹永の人柄も、不器用だけれど嘘がない桐生の素直な人柄も素敵でした。
目の前の相手を理解し合おうとする姿勢には好感が持てましたし、2人ともがお互いの気持ちを大切にする誠実な人だったことも本作が魅力的な作品になっているポイントのひとつでしょう。
そんな2人が影響されあって惹かれあっていくことは、ごく自然なことだったように感じます。
仕事も恋愛も、一歩ずつ。
人にも自分にも丁寧に向き合いながら距離を縮め、少しずつ社会人としても、恋人としても前向きに成長していく姿が印象的な作品でした。
仕事関係の人々も良い味を出していて、2人だけの世界では終わっていないところもお仕事ものらしいとても良い味付けになっています。
仕事の描写に説得力があったからか、馴染みのない業種でも最後までおもしろく読めましたよ。
読み心地の良い作品をお求めの方はぜひ。
タイトルはもう少し違うものの方が作品の雰囲気に合っていたかなあ。
タイトルどおりの内容だとおもいます。
26歳で、システム開発部所属の天才SEの桐生孝哉と、営業部から、システム開発部へ異動になったIT企業リーマンの竹永律とのお話です。
中途入社2年目にして、営業部からシステム開発部へ異動になった竹永がチームを組むことになったのは、2歳年下の天才SE・桐生孝哉だったというところから、ストーリーがはじまります。
職場の人間関係や、ふたりが、じっくりと愛情を育んでいく様子が丁寧に描かれていて、たのしくよめました。
お仕事を題材にしている作品が好きなこともあり、夢中になれました。
うーん……すごい。
お仕事BLとしての見せ場がえげつない。
作者さんにとって初めての書籍とのコメントにただただ驚いています。
着眼点の鋭さや細やかなアプローチには玄人感しかないのですが、本当に初めての作品なのでしょうか。
なんならまだ疑ってますし(笑)、成熟された文章には粗も隙がまるでない。作者さんの社会経験値の高さを物語るような会社員たちの人間ドラマに最後まで引き込まれっぱなしでした。
イチ会社のイチ部署の中で繰り広げられるストーリーは、とても狭いコミュニティが舞台ですが、キャラクターたちの仕事に対する姿勢や恋愛感情に対する向き合い方はその限りではありません。扱いが難しい理系同僚との距離感の悩みから、いつしか特別な感情を向けるようになっていく心情変化は広がりが深くて読み応えたっぷり。人としての成長然り、仕事人としての成長然り、恋人としての成長然り……キャラクターたちの自分描写も素晴らしいものがありました。
BL作品に収めておくのが非常にもったいないですね。リーマンBLだけど、リーマンBL作品の可能性を超えたシロモノです。
そんじょそこらのビジネス書を読むよりこの一冊を。と勧めたい逸品で、職場における対人スキルや人間関係の構築に始まり、また会社にとっての自身の存在価値を客観的に振り返っていく発見と成長の物語が激アツでした!
派手な展開もなく、また特別な設定もないので、現代日常ものの作品の中でもおそらく地味系の方に入るかと思われますが、会社員にとってよくある日常にBLの彩りを加えた話の展開の仕方は全然地味じゃありません。仕事を通してお互いの才能やスキル、人柄に触れて好きになっていくからこそ、好きの感情に強い説得力が生まれるんですよね。
2人の仕事現場がリアルに感じられるような職場環境の演出が上手く、恋愛に発展していくストーリーの導きがナチュラルなのも魅力的でした^ ^
仕事も恋愛もメインディッシュ。設定ではなく、素材勝負の傑作です。
有能なコミュ障エンジニアの理系男子と自己肯定感低めの営業マンが織りなす不器用な恋愛の化学反応を最後まで見届けてくださいね♪
人間関係構築を諦めている天才SE×自己評価の極端に低い、中途入社2年目社員。
二人の恋模様と、本格お仕事描写に胸熱くなるお話でした。
とても好き…!表紙でそっと絡み合う、二人の指にドキドキです//
雑誌で読んで、単行本化を楽しみに待っていた、こちらの御本。
第二回キャラ文庫小説大賞で、佳作を受賞された作品です。
書籍発売おめでとうございます☺︎✨
雑誌掲載分+書き下ろしで全347ページ。
自分の会社員時代を思い出しながら、うるっときたり(ちょっと泣いた)「頑張れ!」と拳を握ったり、書き下ろしの”意識高い系”後輩に腹を立てたり(でも憎めないいいヤツでした〜(o´罒`o))。
感情揺り動かされる、お仕事ストーリーだったなあ。
複数の会社を渡り歩いてきた、現在の会社では2年目の主人公・竹永 律(受)。
上へ行きたい!という強い思いもなく、自己評価も低い彼が突然営業部からシステム開発部への異動を命じられる場面から、物語が始まります。
新たな部署でチームを組むことになったのは、2歳年下(26歳)で天才SE・桐生 孝哉(きりゅう たかや)。
超優秀ながら挨拶も返事もしない極度のコミュ障である彼と、果たしてチームとして成果を上げることができるのかー!?
というのが、恋愛面と共に大きな見どころとなっているお話です。
まず、ズドン!と心に刺さったのが、
”孤高の天才”桐生の見せる可愛らしさ。
読めば読むほど愛おしさが増し、応援したくなる…!
お仕事では開発者として申し分ない実力を持っているのに、恋愛面では不器用に手探りで頑張る姿に心奪われました。
人と交わること、理解されることを諦め、話もできないような攻め。
この桐生という攻めが、一度心を開くと律にだけは懐く様子がもう、たまらなく可愛くて!///
桐生が心を閉ざしたり、開いたりする様子が作中で「セイウチ」に喩えられているのですが、もう読みながら”ぶくぶくぶく…”と深海に沈んでいったりまた浮き上がったりする様子が頭から離れず、困りました笑
セイウチのぬいぐるみを自分が買って帰るから、また次遊びに来て下さいー
デート中の桐生のそんな一言に、萌え転がっちゃいましたよー…(๑˃̵ᴗ˂̵)
(このセイウチぬいぐるみくん、ちょこちょこ出てきて律に抱きしめられてたりするのもまた”萌え”でした)
一方の受け・律。
成り上がり精神のなさはちょっと気概に欠け、頼りない感じかなあ…なんて当初思っていたのですが;
(実際そんなところもあって、でもそんな欠点も彼のリアルな人間味を感じさせてくれ、愛おしさを感じたりする)
手をこまねいてただオロオロするわけではなく、”動ける人物”であることが好感度大・大・大だった!
自ら飲みに誘って”理解しよう”と歩み寄る姿勢、決して苛立ったりせず相手の話を聞き、言葉を促し、同じゴール共有のために導いていけるところ。
まさに、後半の書き下ろしの中で出てくる”◯◯◯型”のリーダーそのものです。
これって、なかなか出来ることじゃないよね…と、じんとした部分でした。
プロジェクトメンバーで先輩の遠峰から「猛獣使い」なんて呼ばれるのも分かるw
お互い、”互いにない部分”を面白い、いいな、素敵だな、と思い、この人と一緒にいると楽しいな…と気持ちが高揚していく様が鮮やかに描き出されていて、なんというかこう、学園アオハルものを読んでいるような爽やかな初々しさ、ときめきを感じます✧*。
桐生が自宅で手作り絶品ラーメンを振舞ってくれたり、温泉に出かけて思いがけず筋肉質な桐生の体を目の当たりにし、ドキドキしたり。
律の桐生への気持ちが「(野生動物が懐いてくれた様で)なんだか可愛いな」から恋へと変わっていく様を追体験し、一緒にドキドキ、ときめいていました//
途中、「お試し(検証)お付き合い」の意味の取り違えからくる誤解やすれ違いがありつつも。
「竹永さんには誤解されたくないです。聞いてください」と追い縋り、必死に気持ちを伝えようとする桐生にもう、グッときちゃいました。
律と出会うまで、桐生が何より避けてきたことが「他者との対話」で「理解されようと努力すること」だったはず。
そんな彼が、不器用ながら自分の言葉でとつとつと、思いを伝えようとしてくれている。
他でもない自分のためだけに、「好きだ」と伝えようとしてくれているー
”好き”というストレートな言葉ではない伝え方と、その後律が見せられた”マインドマップ”には思わずふふっと笑ってしまったけれど(*´艸`)
(桐生が懸命に探して書き出した、”律の好きではないところ4件”が気になるw)
違った方向に臆病な二人が、互いに心をさらけ出し合って掴んだ恋。
その幸せな着地にじんわり心温まります。
書き下ろしは、幹部候補生育成のための社内研修に、律が参加”させられる”お話。
律の受身な姿勢と、自惚れの強い野心家・猛田の登場にどうなることかと思いましたが…
自己肯定感が低く、自身の強みを客観視できていなかった律の成長・開眼を、じっくりと感じることができるお話でした。
律のゆっくりとした成長を見守り支える部の面々…上司や桐生、仲間達もまた最高!
こうやって影響を与え、与えられて人って変わっていくんだよね、、と、当たり前のことを深く再認識したと言いますか。
それにしても、猛田にキレ散らかさない律が大人だーー…!
「もう無理。シメそう。シメていいかな。シメないとやばい」と見事な”物騒三段活用”で気持ちを代弁してくれた女性メンバー・如月に共感しかなかった!w
自分を信じることは難しくても、自分を信じてくれる人を信じたいー
そんな言葉で語られる律の思いが胸に響く、熱い書き下ろし、物語でした。
終盤、もだもだ恋をする二人がついに結ばれる場面も初々しくて、可愛くて。
律と抱き合うため、部屋のあれこれを変えた桐生の健気ないじらしさにキュンキュンです。この可愛らしさもお見逃しなく!☺︎
