ボタンを押すと即立ち読みできます!
パン屋を軸に繰り広げられる3CPのお話。
DK×DK、リーマン×リーマン、パン屋×フリーター。
それぞれ可愛かった。
特に印象に残ったのは、『愛しのコッペパン』。
ラストにようやくパン屋が登場です!
このお話だけ少しシリアスなんですよね。
受けに逃げ癖があって、直ぐに逃げ出そうとするから拗れる。
ものすごく遠回りな恋だったと思います。
6人も登場しているのに、それぞれちゃんと描き分けされているのが凄いです。
可愛くてちょっと笑えて、さらっと読める楽しい一冊でした。
渡が営む街のパン屋さんを舞台にしたオムニバスものなんだけど、構成がいいと思う。
いきなりパン屋のオーナー・渡の話から始まるのではなく、彼は他カプのキューピット役みたいな形で登場して、少しずつ人となりを見せておいてから最後に渡のお話がくるので、この男前パン屋にはこんな事情があったのね…とより深い感動に繋がる仕掛けとなってます。
【第1話 君のためのオレンジデニッシュ】【第2話 君がメロンパン】
高校生同士。
ヒロの好きな人が自分だとは気づかない健人と、そんな健人の誕生日を祝いたくて渡のパン屋でバイトに励みながらこっそりと誕生日の準備するヒロという二人なんだけど、とにかく初々しくてめーっちゃくちゃかわいい二人なんです。
恋人同士になれてイチャイチャしたいけれど、どうやってきっかけを作ればいいのか?という初々しい悩みを抱える健人が、「ほしー分かじって」とメロンパンをくわえてヒロに差し出すというお話が【第2話 君がメロンパン】で描かれてます。
描き下ろしの【はじめて】はまさに初めて同士ということで、受けは苦しくて声も出なくなってしまうし、おまけに攻めは早漏。
なんだけど!でもあとから、「あの時、ほんと大変だったよなぁ」みたいな微笑ましい思い出になれること間違いなしといった初体験っぷりが本当にかわいい。
処女なのにやたらイきまくり……とかより、こういう「はじめて」描写のほうがリアルで好き。
【第3・4話 ピリ辛マスタードのサンド 】
リーマン同士
渡の同級生である花崎と、営業部の後輩・笹山。
花崎へ気持ちを見抜いた渡から「相談に乗ろうか?」と言われた笹山は、渡がゲイということもあって相談に乗ってもらうことにしたところ、その親密さを勘違いされてしまい……。
【第5・6・最終話 愛しのコッペパン】
ちょっ……渡がこんなに一途な男だったとは!
何度か町を離れては、フラフラと戻ってくる根無し草のような幼馴染の京悟をひたすら待ち続けて待ち続けて……。
包容力がありすぎぃぃぃ。
「手を離してもそばにいてくれるのか確かめたかった」
「ようやく お前を安心させられる男になったんだと思って……」と泣く渡。
ほんとに愛が深すぎるわ。
近刊のお花屋さんのお話(ちょっと待ってよ、花屋さん)で町屋はとこさんいいな!って思って既刊を買い集めた中で特にお気に入りの1冊。
町屋はとこさんの描く王道、好きです。
こちらの舞台はパン屋さん。
常連の高校生、常連のリーマン、そして店長自身のお話。3組のオムニバス。
色んなタイプのカップルを読めるうえに、最後のお話があることでオムニバスだけど1冊まるっと店長=主人公で読める構成にもなっているのが◎
店長の作る愛情のこもったパンがどれも美味しそうで、読み終わったあとパン屋さんに行きたくなります。
「君のためのオレンジデニッシュ」「君がメロンパン」「はじめて」
常連の高校生〔ケン〕とその親友〔ヒロ〕のお話。
初々しくって可愛い!
店長のパンが大好きなケン(受)が好きなヒロ(攻)。
店長がヒロの気持ちをサクッと見抜いてヒロに協力してあげるのがいい。
「ピリ辛マスタードのサンド」(全2話)「こいびと」
常連のリーマン〔花崎〕とその同僚〔笹山〕のお話。
花崎は店長の同級生。
こちらも笹山(受)の恋心を見抜いて店長がこっそり協力するんですが、先の高校生達への歩み寄り方と違って、あぁ店長もきっと苦しい恋をしてきてるんだなってのが垣間見れるのがいいです。
「愛しのコッペパン」(全3話)「ナツ」
店長〔渡〕とその幼馴染み〔京吾〕のお話。(カバーはこの2人です)
店長が主役のこのお話がやっぱり一番好きかな。
渡(攻)が男前でイイ男過ぎるので、京吾(受)のシャキッとしないダメンズっぷりにイライラさせられつつ、なんだかんだでこの京吾ってキャラの人間味に共感してしまうところが多いもんだから憎めないのですよ。
京吾こそ等身大なんです。渡は出来過ぎた人間過ぎる。
大人な男2人の2度目の思春期ラブストーリーって感じでしょうか。
ギュンときます( ´艸`)
お話はほっこりしつつ、エロはこってり。
恋があって愛があってエッチがあるんだよって描き方をしてくださるから王道モノもしっかり引き立つんだろうなって思います。
【電子】シーモア版:修正○、カバー下なし、裏表紙なし
優しさ漂うオトナな作風が素敵な町屋はとこ先生。絵も好みなんです。裸体も綺麗ですが、先生の描く目が特に好き。
渡(ワタリ)が営むパン屋さんを舞台に、三組のカップルが描かれるオムニバス。一組目は高校生。健人に片思いしている日朗(ヒロ)が、渡の計らいでバイトすることに。バイトのせいでヒロと一緒にいられる時間が減っちゃってイライラする健人。初々しくて可愛い二人です。
二組目は渡の同級生で常連さんである営業マンの花崎と彼に憧れる後輩、笹山のお話。笹山はゲイで、彼が花崎に好意を抱いていることを渡に見抜かれてしまいます。渡も同じゲイであることからの相談にのってあげていると…。花崎さんのニブさが愛おしい…。
ラストは渡自身のお話。これがとても切ないのです。かつての恋人京吾がフラリと地元に戻って来て、渡の家に同居させてもらうことに。やがて京吾はお店の手伝いを始めます。ヨリを戻したかのように思われた二人ですが、気持ちが噛み合わず、思いはすれ違うばかりで…。渡さんの包容力がハンパないです。イイ男だよなぁ。
渡の作るパンは、愛があるから美味しいんだ!と健人。花崎も美味いと言い、京吾は優しい味だと涙を流す。それは渡がずっと好きだった人に自分のことを認めてもらいたくて努力してきた賜物だったんだな〜って思うとジーンと来ます。パン種(愛)はねかせても、恋はねかせないでといったところでしょうか。男の人の可愛さ、愛おしさを堪能させてもらった一冊でした。
この作者様の初読みは、原作つきの作品だったのですが、オリジナルの方が断然好きだなぁと思います。
パン屋を舞台にした3カップルの話です。どれも受けからの目線で進んで行きます。描き下ろしのエッチ話はエロ可愛いですし、登場人物同士があだ名で呼び合うのも素敵でした。登場人物がよく泣くのですが、それもまた可愛らしかったです。
題名の「ねかせないで」はパンの発酵のことかと思ったのですが、合ってるのかな。作者様のあとがきでも特に触れられていなかったので、確信ありません。
3カップルとも、相手を大切に思うあまりや、自分に自信が持てないことから、思いをねかせてしまって…でも、相手にしたら、「ねかさずガツンと来て」という意味かなと。でも花崎×笹山は1年という時間があったからこそとも思うのですが。渡×京吾も、ねかせてねかせてねかせて…焼く前にダメにしてしまいそうになったとはいえ、その結果が思いを自覚してのラブラブになったので結果オーライだと考えてます。
一途で可愛らしく甘い話が読みたい方にお勧めです!