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表題作荊の鎖

毛利薫,大手ホテル御曹司でフロアマネージャー補佐
峯青磁,攻様のホテルで結婚式を予定している元恋人

あらすじ

俺を置いておまえが幸福になるのは許さない――大手ホテル勤務の永井(ながい)は、結婚式の予約に訪れた元恋人・峯(みね)と再会する。学生時代、抱き心地が良くて気に入っていた峯を一方的に捨てたのは永井だった。そのくせ峯を忘れられず、独占欲と嫉妬に駆られ、ホテルの一室に監禁してしまう! 赦しを請えず、峯の身体をただ貪り続ける日々…。けれど峯はなぜか逃げる素振りを見せなくて!? 
出版社より

作品情報

作品名
荊の鎖
著者
火崎勇 
イラスト
麻生海 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
ISBN
9784199005060
2.6

(25)

(1)

萌々

(3)

(11)

中立

(5)

趣味じゃない

(5)

レビュー数
8
得点
55
評価数
25
平均
2.6 / 5
神率
4%

レビュー投稿数8

主人公が好きになれない

途中(それも序盤)で主人公(攻)を「なんだかトンチンカンな人だなぁ」と思ったが最後、その言動すべてが勘違い男のイタいものに思えてしまい、振り回される受がただただ気の毒でした。

火崎勇作品は主人公のモノローグで進むので仕方ないのでしょうが、冒頭から攻の自画自賛の嵐でひいてしまい、最後まで好きになれないキャラクターでした。愛情ゆえに冷静さを欠いて間違った方法に暴走しちゃう攻というのは一つのテンプレだと思いますが(嫌いではない)、仕事もできて顔もいい…俺って完璧!と思っている大人の男性がこれをやっちゃうと、萌える前に心配になります。

0

擦れ違いの監禁もの

丸ごと1冊、表題作です。永井の目線で進んでいきます。

再会した現在に、二人が付き合っていた大学時代の場面が織り込まれて、展開していきます。

永井(攻め)と峯(受け)は大学時代付き合っていたけれど、永井の身勝手な浮気ぶりを諌めた峯に「出て行け」と言ってしまい別れます。それから五年、永井の勤めるホテルに、峯は結婚式の相談に女性と訪れ、カッとなった永井は、峯を監禁して…。

永井は峯に対して傍若無人で身勝手な男ですが、峯には甘えていると考えれば、可愛らしくも思えます。峯が大人で、自分は臆病になった、と永井が分析しているのが面白かったですし。

それにしても、峯は本当に偶然で永井のホテルに行ったのかな…。そこの辺がもうひとひねり欲しかったです。

それと、二人の恋愛には関係ない話ですが。
序盤の峯とアヤの会話ですが、二人が恋人同士じゃないのなら、人前で「胸のないのが可愛い」って将来の義弟かつ会社の同僚から言われるのって、女性としてはちょっとあんまりだと思うのですが…。
あと、義兄のイラスト欲しかったです!ラフで良かったから!

傲慢だけど後悔もする攻め、監禁され強姦される受け、ホテルが舞台の話がお好きな方にお勧めです。

3

マオカラーって何色だ!?

傍若無人な攻め視点。
いやもう一体どこにトキメキ発動したんだろう。
SSとかで受け視点があれば少しはその辺のこと分かったんだろうけども…。
もう少し痛い目にあえば良いんだよと思う反面、全文攻め視点のため過去の反省や後悔が伝わってくるので仕方ないな~…と溜息混じりに感じたり(´・ω・`)
監禁解放後のこっそり職場訪問は軽くストーカー入っている気が…w
とりあえず傲慢な攻めがグルグル思い悩む話でした。

個人的には峯の兄夫婦が非常に気になりました。
出会い~結婚に至るまでを詳しく読みたいのだけど…この2人をメインに据えるとBLじゃなくなる…BLという枠を飛び越えて少女小説でスピンオフとかどうだろう?←

峯の兄…サングラス+マオカラーのスーツで香港マフィアに例えられていたけど、マオカラーってどんな色合いなんだろ?って読み終わってから調べたら…そもそも「色」じゃなかったΣ(/∀`*)

0

攻め視点一人称なのがポイント!

本当に最悪なくらい、自分勝手なろくでなし攻様なので!
読む人の解釈の仕方や、好みで評価は真っ二つに割れそうなお話でした。
でも、珍しいであろう攻め視点の一人称で展開していったことが、私的には面白く読めた作品です。
どこまでも、傲慢俺様タイプの攻様で、やり方は最悪なくらい!
一種の犯罪と思うくらい、「なんて酷すぎる奴なんだ」と何回も心で叫びながらも、一冊まるまるが、攻様のラブレターなんだなあと思ったら、なんとなく可哀想でもあり、可愛くもあり、ほだされてしまったんですよね…私は(笑)

大手ホテル勤務&跡取りの永井は、結婚式の予約に訪れた元恋人の峰と再会。

大学時代、同棲して付き合っていた2人。
一方的に捨てたのは永井だったのに、峰への自分の愛情に気がついた時にはもう遅く、峰は海外へ行ってしまい連絡の手段を絶たれ離れ離れに…。
別れてからも峰を忘れることができずにいた永井の目の前に、突如幸せそうな峰が現れ、嫉妬にかられホテルに監禁して繋いで…。
愛情か? ただの執着か? 2人のすれ違った恋の結末は⁉︎

一緒にいる事にも、愛されていることにも馴れてしまった事が、大学時代は若さゆえ重たく感じてしまい、決裂してしまった2人。
始まりも、終わりも自分勝手に決めた永井の傲慢なやり方や物言いは、はっきり言って人間として引きます!最悪です。

でも、別れて初めて分かるんです。
峰に愛されていた事、永井自身、峰を必要としていたことに…。
受の視点で書かれてしまうと、ただの嫌がらせか、復讐のようにしか見えてこないと思うんですけど、攻視点から読めることが、後悔、焦り、愛情など、攻様の気持ちが伝わってくるので、後半に進むに連れて、この気持ちの盛り上がりがどういった結末を迎えるのか、楽しみながら読めたのが良かったんです。

完璧な俺様攻が、口では変わらず傲慢な事を言っていても、心の中では、繋ぎとめるために策を労したり、逢いたいと堪らなくなって見に行ったりするんです。
最後は、峰の幸福を祈った行動に出るわけなんですけど…
ここまで傲慢な攻様だったんだから、最後まで貫き通して欲しかったという気持ちもあったんですけど、火崎先生の作品なので最悪な結果にはなりません。
永井の峰を思う懸命さが、最後の告白につまっていたから、思わずホロリとほだされました(笑)

『お前の幸福なんか祈らない。俺の隣でお前が自分で幸福になる努力をしろ。』って傲慢な事を言った後に、すぐ思いたって、
『今度こそ、俺に峯を幸福にさせてくれ。』て伝える永井!
最低最悪な奴なのに、内面のヘタレた可愛い部分に、キュンとしてしまうシーンでした♡

普段は絶対口にも態度にも出さないタイプの攻様達の、可愛い部分を代表して物語ってくれた攻めキャラだったのでは⁉︎…と思います♡

攻様のことばかり書きましたけど、受の峰の健気っぷりも相当なものです(笑)
この人じゃないと永井の相手は無理だろうな〜と心底思ってしまうキャラでした。
独占されることが嬉しいタイプという、マゾが入っている人なので(笑)
この先も想像してしまうのは、傍若無人ぶりを発揮していくであろう永井に、結局は言う通りにしていく峰!
まさに割れ鍋に綴じ蓋カプ間違いなしですね!
跡取り問題とか…まだまだ試練が待ち受けていそうな2人でした!
ほだされたものの、永井のような人間は隣にはいて欲しくないタイプです(笑)

Hシーンはお話の展開的に濃そうなイメージですけど、意外とあっさり目です。
麻生先生のイラストも雰囲気が出ていて良かったんです!

攻め視点のお話が読みたい方にはオススメします。

1

ツッコミどころ満載

えっと、くずっ…いや、攻めがさんざん浮気して受けと別れ、再会の時、受けは自分のホテルで結婚式を予定していることを知って、そして監禁コースへという話ですが……もう攻め本当ツッコミどころが多すぎて切なさは行方不明です。

「どうして出て行った?!暫く離れるだけじゃないか?!」と怒り出す ⇒ 散々浮気した挙句別れるって言い出したのはあんだだろう?!あんたが出ていけって言っただろう?!

「お前が居なきゃ俺は死ぬ、生きていられないんだ」 ⇒ 受けは5年もあんたの傍にいないけど、どうしてあんだ未だ生きているの?受けが大事、受けを愛してると思いながら、遊びもするし、仕事もちょんとします。必死で受けを見つけ出す行動もあ~りません。

「俺は青かった。ガキだった」 ⇒ 受けを監禁レープって、5年立っても成長してないですね。

「不幸になればいい、幸福でいて欲しい」 ⇒ って、どっち?

えっと、もうツッコミきれないです。(苦笑)
受けもすごいです。攻めの隠すつまりがない浮気行為を2年近く我慢したからね。あんなのでいいですか?
それでも「萌え」にしたのは麻生海さんのイラストが綺麗ですから。
でもバカ攻めを罵りたい!という方はどうぞ、手に取って読んでみてください。

3

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