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表題作未完成

瀬名櫂人,家庭環境が複雑な高校生17
阿南珪,瀬名の通う高校の英語教師27

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

高校生の瀬名は、クラブで教師の阿南が男とキスしたのを目撃する。面白半分に脅したものの、大人の余裕であっさりとかわされる。そんな阿南が気になった瀬名は、彼のセフレになることに…。 2009年4月刊。
出版社より

作品情報

作品名
未完成
著者
凪良ゆう 
イラスト
楠本弘樹 
媒体
小説
出版社
白泉社
レーベル
花丸文庫black
発売日
ISBN
9784592850472
4

(35)

(18)

萌々

(4)

(10)

中立

(1)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
12
得点
137
評価数
35
平均
4 / 5
神率
51.4%

レビュー投稿数12

続編希望!

凪良さんらしいキューンとくる話でした。

凪良さんの本はほとんど全部読んでいますが、その中でも1.2を争うくらい好きです。

高校生X教師の話ですが、切なくて涙が出ました。

瀬名は結構自分勝手ヤツで家庭環境が良くないせいか、人を傷つけても正当化しているようなそんなヤツで、精神的に子供。
阿南(教師)のプライベートを知った時から興味をひかれるようになり、ちょっとずつ大人になっていきます。

親の離婚騒動で傷ついてもそれを友達に言うことも出来ず、どこにも逃げ場がない時に
何をする訳でもないけど瀬名の避難場所になってくれた阿南。
瀬名がどんな暴言を吐いても結局は許してくれて甘えさせてくれる阿南。
瀬名が惹かれてしまうのも無理はありません。

そして瀬名は若いから感情が暴走してしまう。
阿南が好きで好きで感情を止められず愚かな行動をとったり
対等に見られたいが為にインテリを気取ってみたり。

物語は全編瀬名視点で描かれていますが、
瀬名が愚行をおかしても阿南が瀬名を可愛いなと想う気持ち。
瀬名の事が好きだから瀬名のメンツを潰したくない気持ち。瀬名の将来を想う気持ち。
教師として瀬名を見守ってあげたい気持ち。
そんな気持ちが阿南の行動から伺えます。(言葉では言わないところもニクイ演出です)
部屋は人の心の鏡とよく言いますが、阿南にも当てはまっていて
瀬名が部屋を何日も訪れなかったり心がすれ違っている時は阿南の部屋が荒れます(笑)

結局親の離婚から離れ離れになってしまった二人が数年後に再会しますが、
そこら辺からはもう涙が止まりませんでした。切なすぎ。

この物語でもう一つ良かった点は 教師X生徒 の話でありがちな
学校や親に関係がばれてどうこうなるという事がなかった事です。
瀬名がセフレの女子をひどく扱ったり、学校で無茶をしたり、毎日阿南の部屋に通ったりするのでバレそうで冷や冷やしましたが、他からの圧力でなく二人の心と心で物語が進んだのが良かったです。いい意味で裏切られました。

もっと二人の話が読みたい。続編出してくれたら嬉しいです!

5

年下攻めが好き

自分は年下攻めの作品が抵抗しにくい
しかもワンコ攻めなら落ちる。

今回はまさかのワンコのような年下攻めだ
攻め様は最初受け様に対して感情は好きていうか面白いだろう。
バーで見た男同士とキスするの先生。
だからめずらしくてなんか面白そうと意地悪したい気持ちが浮かれた
けど本気で言うとあの時もしかしてもう好きになちゃったかも。

攻め様の 家庭関係が非常に悪い
お父さん浮気しかも相手は子供出来ちゃった
毎日毎日ケンカのは平常
たまに殴られるのも平常
心実は寂しいだろう

受け様は年上でしかも教師で生徒との恋は元々禁止だから
いつも余裕なふりをして淡々で攻め様を断った。
可愛い攻め様の攻勢がやっぱり強すぎる
結局やっちゃったわ
無邪気な顔で何回好きに言ってこれ抵抗することができるか。

二人は身体関係があるけど
日々を経ってこんな関係持ってどんどん不安になってきた
攻め様の家庭関係悪化の程度がもっと悪くなった
最後お母さんの原因で地元離れるしかないんだ
けどこの時の二人は確かに両思いと思う
離れて五年ぶりの再会
お互いに愛したんだ
やっと受け様は好きと言ったわ
ヅンヅンにしてもやっぱり可愛いワンコが好きになったよね。

切ない部分があんまり多くないけど
内容は素敵と思います。

3

グサリッときた乞う心

泣く事がない自分に「ここで泣ける?泣けちゃう?」とビビったこと数度。
BL小説を手にしてまだ間も無い頃に読んでから、ずっと心に残っています。
だから自分のスタンダードは「未完成」になっているかも知れません。
“神”が多いのですね~!はい、頷けます!

他人を欲する想いって、自分本位でありながらもコントロールできないですよ。
普通では外聞悪い行為だって思わず出来てしまったりする。
「スゴイな」その熱い想いに憧れさえ抱きました。
傲慢なオレ様な瀬名の成長と、想いながらも大人として教師として律する先生(多少の揺れは仕方なしです)、その間の葛藤に胸が詰まります。
そしてラスト、より良い関係に変えて行った2人に胸を撫で下ろし一息吐き、これからの関係を願うのです。
読後は、長い事余韻に浸りました。

同作者著【恋愛犯】とともに、
「執着」を肯定し(重いのは恥ずかしいと思っていたから)、「欲しい!」を知りたいと思った作品でした。

凪良先生は、シリアスもコミカルもどっちもお勧めです。

2

す ご い !

なかなかいい話でした。自分の中での「BLらしい」の基準に当たるようなそんな感じでした。
話的にはシリアスで暗いんだろうけど、それと同じくらい瀬名が明るくて無邪気で先生に一途で・・・
確かに女の子の扱いが酷くて純粋な可愛らしいワンコとは言えませんが、
軽く付き合っている女の子がいることによって、先生が好きなんだという本当の気持ちがわかったのかなと思います。

それにしても先生の美人でクールさにはやられました(´∀`)
やっぱり先生なんだな~と真面目な姿とか格好イイいいい!!
でもベッドの中では乱れるんですねと。可愛い・・・!
受けがツボすぎてあああああ(意味不)
先生の部屋の中の描写が素晴らしいです!
水の中にいるような爽やかな空間を想像することが出来ます。
先生には水色が似合う。

~ここからは妄想~
ちょっとこれは心配したことなんですが(特に深い意味はありませんが)もし二人が同棲したらどうなるのだろうかと思いました。
まさか朝昼晩コンビニ弁当ですますのか!?と。
ぜひ先生が瀬名に作ってほしいな~と思いました。
単純に先生にエプロンを着てほしいだけなんですが。
って妄想になってすみません(汗)

2

泣いた…文句のつけどころがない作品でした

うあー、泣いた泣いた。
めっちゃオススメです。
最高でした。

生徒と先生、チョイ悪ワンコ(笑)な年下攻めと美人受け。
キャラ造形が秀逸でした。
どっちも大好きで、可愛くて、どうしようかと思いました。

いろいろとリアルなんですよ。
とくに先生の側の気持ちが途中からヒシヒシと伝わってきて、理解できて、胸が痛くて仕方なかったです。
最初寝たときは、本当に軽い気持ちだったんだと思う。
なりふり構わない年下の男をあやすような気分もあっただろうし、セックスそのものを楽しみたい気分もあったろうし。
でも途中から本気になってしまった。
そりゃあ本気になるよ。
瀬名くん可愛いもん。瀬名くんの可愛さは分かりやすいキュートさではないんだけど…「ウザイ」と紙一重の可愛さなんだけどw
とくに初デートのときの可愛さはツボにきました。

で、先生は本気になって怖くなった。
先生は攻めくんの愛を疑ってたわけじゃないんだよね。
今現在、攻めが自分に死ぬほど本気で惚れてることは、十分以上に分かっている。
ただ先生は10年ぶん大人だから、10代のときの恋心には大抵持久力がないことを知っているのだ。
今はいい。でも瀬名くんの未来に責任など持てない。当然だ。
自分のため、そしてそれ以上に相手のために身を引かざるをえないときがある。偽善者にならなきゃいけない瞬間が大人にはある。まだ10代の彼が失うものの大きさを考えると、とうてい踏み込むことなどできなかったのだ。
この気持ち、すごく分かる。

再会した二人は、ちょっと年の差が縮まってました。
この先もっともっと縮んでいくんだろうな。

5

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