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表題作 ジェラールとジャック

ジェラール → 森川智之

ジャック → 遊佐浩二

アマルリック → 井上和彦

ジェラール → 森川智之

その他キャラ
ポール[檜山修之]/ ミッシェル[山口勝平 ]/ 館主[青山穣]/ ジュディット[高口幸子]/ ジャンヌ[高橋まゆこ]/ 男娼[河野裕]/ パスカル[杉野博臣]/ シャルロット[よのひかり]/ ピエール[竹田雅則]/ ロラン夫人[すずき紀子]

あらすじ

フランス革命前のパリ――。親の借金のかたに男娼専門の売春宿へと売られた、貴族の少年ジャック。彼はそこで「初めての客」として出会った、銀髪で顔半分に大きな傷を持つ男・ジェラールの屋敷で偶然に働くことに。
時が経つに連れ、次第に強く美しい青年へと成長していくジャック。そして彼を見守るジェラールの心の中には、閉ざされたある悲しい出来事があった…。
革命の嵐の中、歴史の波に翻弄される二人の運命は…!?

作品情報

作品名
ジェラールとジャック
著者
よしながふみ 
媒体
CD
作品演出・監督
阿部信行
音楽
宮澤謙
脚本
香村純子(本編)、桑田瑞紀(朗読)
原画・イラスト
よしながふみ
オリジナル媒体
コミック
メーカー
Bell season records
シリーズ
ジェラールとジャック
収録時間
193 分
枚数
3 枚
ふろく
なし
発売日
JANコード
4562216620015
4.6

(34)

(26)

萌々

(5)

(3)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
9
得点
159
評価数
34
平均
4.6 / 5
神率
76.5%

レビュー投稿数9

これをBLCDと言っていいのか…別格です

大先生の超名作を盤石の森川×遊佐で。

とはいえ遊佐さんが10代役…08年とはいえ…なんて杞憂でしたね。
なんと愛らしいこと!

16~25歳まで見事な演じ分け。
いきなり16→25歳ではないので。
その経過とジャックの成長を表現する見事さよ。
誇り高く勇ましく真っ直ぐなジャックが完璧だった!

遊佐さんが演じた役で、これが一番好きです。

声優さんはどの方もとてもよかった。

井上和彦さんの存在感たるや…。
ポールとシャルロットも。
あんな人なのに嫌悪感のないナタリーも。
キンキン声の女性声優がいなくてよかった。

映画のようだという感想を見ますが、もっと大河ドラマ的な内容、
個人的には舞台に近い感覚。

目の前の人生や演技にただただ圧倒された。

これをBLCDと言っていいのか…
それほど傑作。
別格。

2枚組+朗読1枚という珍しい構成。
森川さんの朗読の説得力に茫然とし、その後に続くBGMで余韻に浸れる。

5

革命!

単なる時代物ではなく面白さと美しさが両立している。
話がよく練られているし、話だけどもおもしろいのにキャストがぴったりすぎて聴くのが楽しすぎる。
帝王のジェラールは常に色気がある男前な声だし、下ネタを話すのもなんだか自然(笑)
そして大好きな遊佐さんはもう・・・何もいうことありません!
若くて可愛い声から青年期のさわやかで艶めかしい声、なんていうか全編通して誇りに満ちている声が貴族を感じさせるっていうか、やっぱり役やシチュエーション、年齢などいろいろな要素で演じ分けができる素晴らしい声優さんなんだと実感。

CD3枚組でお得感たっぷりだし遊佐さんが好きなら聴いてみて損はないです。

1

壮大な物語。

CDは3枚組で、Disc1、2がドラマで、Disc3が朗読とフリト。
まずはドラマCD。
貴族出身者と平民との恋。
フランス革命も絡んでくるので物語は壮大です。
ジェラールは平民でありながら、貴族のナタリーに恋をし、その身をナタリーに捧げる。
それは本当に捧げるといえるほどの献身さで、ナタリーと結婚してからもナタリーが奔放にいろんな男性と関わるのも厭わず、ナタリーが面白い遊びと称してラウルとの3Pを持ちかけたのにも応じる(この際、ラウル×ジェラールであるにも関わらず)
それだけに尽くして尽くして尽くして。
それもこれもナタリーを愛していればこそなんですが。
結局、ナタリーは自由な女であったがためにジェラールをただ幸福することはできず関係は破綻。
それがジェラールの顔の傷へと繋がっていく。
物語はそれから先に時を経て、ジェラールが娼館でジャックと出会うところから始まる。
ジャックは娼館に売られてきた元貴族で。
その初めての相手にジェラールはなったのだが、その後にはすぐに解放して。
ジャックは新しい人生を始めるチャンスを与えられる。
そこで、偶然にもジェラールの家の下男として働くことになる。
ジャックは元貴族でありながら、少年らしく素直で、一生懸命に仕事に励む好青年だった。
少しずついろんな仕事を覚え、ジェラールに与えられた本で知識も付け、ますます好青年になっていく。
そして、ジェラールと少年の情事を見てしまい、ジェラールのことを次第に意識するようになっていき。
芽生えていくジャックが非常にかわいいんですよね。
原作は読んでないんですが、ほかのよしながさんの作品は読んだことあるのでなんとなく作風というかこういう感じなんだなというのは想像できるのですが、爆発しちゃうところとか非常に好きです。
ほかのシーンではコミカルな感じの入れ方とか絶妙で。
わりと下品なことを平気で言うジャラールと高潔な貴族然としてそういう物言いを嫌ってる感のあるジャックの対比が面白い。
ゆっちー(遊佐さん)のジャックは少年からスタートですが、とにかくかわいいんですよね。
素直な良い子なのでそういう意味でもかわいいし、いろいろ覚えてからのこれは罪だと思いながらもどうしようもない感じで自分で慰めてるのとかも非常にかわいい。
その衝動をジェラールに「これは恋か?」と尋ねてしまうのも幼さゆえのかわいさのようにも見える。
段々と成長して青年になっていくけれど、ジェラールへの恋を自覚してからのジャックってやっぱり声とかがかわいい。
自覚前はもう少し堅めの青年だった気がするんだけども。
一方の森川さんのジェラールもナタリーに恋してた頃の青年期と今とではかなり雰囲気が違っていて。
恋に恋してたような若さから親父くさくなっていって。
ジャックを何度か連呼するように呼ぶ時の感じとか外国映画のようだなと思いました。
個人的に好きなシーンは口述筆記のシーン。
2人の演者さんの息がピッタリなんだなと思いました。
あとは別に兼ね役とかもいいんですけど…檜山さん、お屋敷に遊びに来てた巻き毛、一瞬ポールかと思いましたよ!(爆)
勝平さん(山口さん)の兼ね役もありましたが、和彦さんも兼ね役してましたよね?
和彦さん(井上さん)のラウルは悪い感じが非常にステキでした。
悲恋モノになるのかと思ったら悲恋にならなかったのになんか驚きました。

それから朗読CD。
本編の中からピックアップされた場面を朗読されるんですが。
本編だけでは語り切れなかった心情とかがわかってよかったです。

フリトは森川さん、ゆっちー、檜山さん、和彦さん、別会場で勝平さん。
和彦さんはお昼に食べたハンバーガーのせいで口が玉ねぎ臭くて大変だったらしい。
物語の中で20年年をとるので大変だったり。
檜山さんはお昼はそばだったらしい(笑)
個人的に2日間に渡る収録は初めて(もしかしたらあるかもしれないけど主観的に)だったので良い経験になったらしい。
兼ね役でいろんなとこに顔だしてたのも聞きどころ。
続いて、別会場の勝平さん。
どうも完全に別録りだったらしく、収録も1人で淋しかったとのこと(ということはミッシェルのシーンは別々に録ったのか)
ミッシェルはわりとやりやすかったけど、それ以外のところが大変だったとのこと。
それから、ゆっちー。
少年期から演じなくてはならず大変だったらしい。
後半年齢が上がって実年齢に近づいたものの、それでも結構離れてたり。
森川さんも20年に渡る物語ということで、そんなに人の声なんて変わりませんから!みたいなこと言ってたり。
和彦さん曰く20年くらい前の作品とかのなら同じような声出せるけど、27年だと無理(笑)

1

もう一つの「二都物語」

これは良作!
名作BLCDだと言われつつ、舞台がフランス革命後の恐怖政治時代ということで、長らく二の足を踏んでおりました。
その時代を舞台にした小説としては、ディケンズの「二都物語」がありますが、ラストがあまりに重くて辛い!J・ウィルビー主演で映画化されたモノなんか見ると、人の命の軽さにめまいがします。
これもそういう死にオチBLですか?

答え…違います。
父の借金のカタに男娼館に売り飛ばされた貴族・ジャックは、顔に傷のある男、ジェラールに初物買いされます。
このジェラール、貴族嫌いなオレ様野郎で、貴族気分の抜けないジャックに世の辛酸をなめさせてやろうとでも思ったらしく、金で水揚げさせてしまいます。
自由の身になったジャックは偶然、ジェラールの館で下男として働き始めるんですが、主人であるジェラールに傲慢なクチをききつつも必死に働き始め、それを見てジェラールも少しずつジャックに惹かれていく…という物語。

いつ言いがかりをつけられて処刑台に送られるかわからない、政情不安な時代をどこか冷めた目で見ているジェラールと、なにひとつ不自由しない貴族からエロ小説家の下男になりさがりながらも、決して卑屈にはならないジャックを通して「新しい時代」を語り、さまざまな愛のカタチを全て受け入れてしまうようなエンドに胸熱。
家族愛、男女の愛、倒錯愛いろいろ、それら全てが愛です。
さまざまな人物と、その生き生きとした描写はやはりディケンズくさいんですが、同じディケンズでも「デヴィッド・コパーフィールド」のほうに近いかな。そう、意外と文学的なドラマでした。
決して安易なハッピーエンドじゃありません。こういうハッピーエンドなら100回ぐらい許しますw

この作品のスバラシイところは、二人の人物がストーリーとともに少しずつ開示されていくところです。
冒頭と最後の印象が180度違います。
ところどころ、恐怖政治時代が一般市民視点で語られていたり、実もフタもない下品なボキャブラリーを連呼するジェラールと、それにいちいち反応して「爆発」するジャックのやりとりもコミカルで面白い。
重さと軽さの絶妙なバランスがこの上なくいい。湿っぽくない!

ジェラールを帝王・森川さん、ジャックを遊佐さんが好演してます。森川×遊佐コンビでは最強のドラマCDじゃないでしょうか。
難を言えば、ときどき、森川さん演じるジェラールが「銀髪の美男」っていうのを忘れてしまうんだよね…。皮肉屋のエロおやじっていうところはこれ以上ないハマりっぷりですが。
原作での人物設定が面白いので、子安さんと中村悠一さんだったら…とか、緑川光さんや宮田幸季さんだったら…と余計な妄想をしてしまったw
色々なヴァージョンで聞きたいかも。

6

BLフランス革命!

フランス革命がナンタラカンタラ~と、当時の歴史のアレやコレやが
出てきますが、難しいことは抜きで素直に感動できる物語でした。
もうね、ジェラール役の森川さんが素晴らしい!!!
やさぐれ平民のジェラール、言葉遣いは下品だけど
ジェラールそのものが下品ってワケじゃないし、
青春や感情を昔に置き忘れてきた40代のフランスのおっさん、
っていう難しそうな役だけど見事森川さんは演じきっておられましたよ!

ジャック役の遊佐氏、10代の少年(しかも男娼館に身売りされた役)から
その後精悍に成長した青年役まで演じるのは大変だったでしょうなぁ。
遊佐氏の貴重なブリ声がかわいいのなんの!
ジェラールへの恋心に目覚めかけ、さらに自慰行為を覚えたので
ジェラールをオカズに(笑)毎日ひとりでハァハァ三昧。
しかもそれが「お日様に顔向けできない・・・クスン」
っていういけない事をしていると己を責めるいじらしさ。
このシーンの遊佐氏は神がかっていましたよ!!!
「どうしよう!どうしよう!どうしよう!私は病気だ・・・!」っていうジャックの
いじらしいセリフが、もーーーーう、なんつーかキュンキュンしました。
あと、ジャックが馬を走らせるときに鞭打つ際に
「ハッ!」みたいな掛け声をかけるんだけどさ、その声がすっごーいイイ!

二人の宿屋での情事、これまたイイ!!!
下品な言葉を発しながらもジェラールは確実にジャックを愛しているし、
ジャックは恥ずかしがりながらもジェラールに心も身体もゆだねているし、
なんかよくあるストーリーどうでもいい、ヤレばいいんでしょ?
のBLとは全く違う!
もうね、森川氏と遊佐氏の二人のキス音が!!!
なんつーか、聴いていて赤面しましたよ。
私BLCD自体をあまり聴きなれていないので二人の息の合った音が
聴いていて恥ずかしかったです・・・

他にも井上和彦さんとか勝生真沙子さんのベテランさんが色々と
からんでくるのですが、これまたゆるぎない演技力とハマり具合で良かったッス!
井上さんってキス音がエロいな・・・ビビった・・・。


2

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