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表題作聖域の限界

俺様なホストクラブオーナー 瀬尾竜哉
しがない女子高教師 西澤誠司

あらすじ

「淫乱な身体だな。それでも教師かよ」高校教師、西澤誠司は、ホストクラブに通っている女子生徒を補導するため歌舞伎町を訪れる。しかし、そのクラブのオーナーは、西澤の高校時代の同級生、瀬尾竜哉で、当時から瀬尾と不仲だった西澤は、瀬尾に学校の体裁を盾に取られ、無茶な身体の関係を強いられる。しがない教師の自分が、煌びやかで不自由のない人生を送っている瀬尾に、何故ここまで屈辱を味わわされなければならないのか…。憎みながらも身体中を支配され、瀬尾の抱える仄暗い闇に、心までも翻弄されてゆく西澤は…。
出版社より

作品情報

作品名
聖域の限界
著者
秀香穂里 
イラスト
國沢智 
媒体
小説
出版社
竹書房
レーベル
ラヴァーズ文庫
発売日
ISBN
9784812438886
2.9

(24)

(0)

萌々

(5)

(13)

中立

(5)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
10
得点
64
評価数
24
平均
2.9 / 5
神率
0%

レビュー投稿数10

委員長の意地っ張りさが良い

秀香穂里先生の作品は複数、拝読させて頂き、今作も作家買いさせて頂きました。

高校教師の西澤は、担当するクラスの女子生徒がホストクラブに通っていることを知り、補導する為に歌舞伎町を訪れる。そこでホストクラブのオーナーと出会うが、そのオーナーは高校時代の同級生の瀬尾だった。苦手意識を抱いていた瀬尾に、脅され無理矢理身体の関係を強いられてしまう。
個人的、各項目5段階で
エロ 4
意地っ張り 3
傲慢 3
特殊プレイ 2
な感じだと思います。

傲慢な俺様ホスト攻めと意地っ張り教師受けの特殊プレイが読める作品です。
教師受けと言う言葉だけでも美味しいですが、教師の西澤さんが勤務している女子校は、各界の令嬢が集まるお嬢様学校ということで、生徒もその親もなかなか我が強くて、個人的にはBL作品での女性キャラの介在があまり好きではないので、ちょっとイライラする場面がありました。あれでは西澤さんも気疲れや幻滅するのには頷けます。それでも教師らしい言動をする西澤さんが、瀬尾さんの手で乱される姿には萌えます。

ホストクラブのオーナーの瀬尾さんは、傲慢で俺様、西澤さんを脅したり強引に身体を繋げてくるので、西澤さんから苦手意識を抱かれているので、なかなか2人の甘い雰囲気は味わえないが、高校時代はクラスメイトから一目置かれていたが、家柄の関係で近寄り難さもあり、だからこその委員長だった西澤さんへの揶揄いが、今となっては西澤さんに対してだけは特別だったんだなと分かる言動をするのには萌えます。
特に、再会してからずっと傲慢な言動だった瀬尾さんが、高校時代にカンニングの濡れ衣を着させられそうになった時に、西澤さんが疑惑を晴らしてくれたことに「ありがとな、あのときは」と囁いた甘さにはギャップ萌えでキュンとしました。

だけどその高校時代の話を、混雑している電車内で囁いたのには萌えたが、その後で絡みのシーンになるとは思いませんでした。混雑している電車内というのは、痴漢プレイなど定番のネタではあると思うので、前を触られたり後ろを弄られたりするのは他作品でも読んだことはありますが、まさか挿入までしてしまうのには驚きました。流石に達するまではなかったですが、中途半端にされてもどかしさが残っている西澤さんの不憫さとエロさが堪らないです。でも電車内挿入は読んでいてちょっとハラハラしました。

他にも特殊プレイで言うと、青姦で駅弁プレイは他の作品でも見かけますが、風呂場で繋がったままの剃毛プレイは新鮮でした。暴れると危ないのと繋がったままの快感で締まったことが丸分かりになったり、剃られたことで、俺以外とできないなと瀬尾さんが西澤さんへの独占欲や執着を垣間見せたのにはドキドキしました。

煌びやかなホストクラブのオーナーだけでなく、家がヤクザなので闇の世界に身を投じそうになっているので、身の危険もあるからと西澤さんを遠ざけようとする瀬尾さんに対して、憎しみとは別の感情が芽生え始めてたり、結局瀬尾さんのマンションで瀬尾さんの帰りを待ってしまう西澤さんの意地っ張りさとツンデレ具合が可愛いです。
瀬尾さんも、しばらく来るなと言ったのに、西澤さんが部屋に居た時の嬉しさと優しさが微かに滲み出ていて、満更でもないんだなと分かるので凄くキュンとしました。

傲慢で無理矢理、執着と独占欲、ヤクザ要素もあり、それに屈しないように意地を張り、でもどこかで絆されちゃう、大人達の再会作品是非とも読んでほしいです。

0

傲慢ホストクラブオーナーと生真面目教師

秀香穂里先生の、キレキレ・ドロドロ・エロエロ系のダークBL系作品。

生真面目なお嬢様学校の高校教師・西澤は、素行の悪い生徒たちが歌舞伎町のホストクラブに出入りしていると聞き、店に出向く。
そこで顔を合わせたオーナーが、高校時代に苦手だった同級生で一匹狼の瀬尾だった!
バックに暴力団の存在をチラつかせながら、瀬尾は生徒たちの飲酒喫煙の画像をネタに西澤を犯す…
…と、西澤が究極の屈辱感と媚薬を使われて乱れすぎる自身に引き裂かれる冒頭から始まります。
そのあとも、西澤の生徒たちに対する守りたいという気持ち、同時に自分自身の保身の気持ちを酷い言葉と無理やりな愛撫で引裂きながら、瀬尾は西澤の躰を陵辱していく。
本作はそれほど長い話ではないけれど、エロシーンは多く激しいです。
催淫剤あり、初回からの中出しあり、ハメ撮り動画あり、満員電車内での痴漢プレイあり、公園内での青姦あり、駅弁スタイルあり、顔射あり。
…と、ここまでが西澤が瀬尾に抗って無理やりにされた行為の数々。
ここまでされて、西澤は瀬尾から目が離せない、惹かれていく気持ちを抱き始めるんですね…
瀬尾は暴力団の家に生まれ、今後継者争いの抗争に巻き込まれている。つまり命も狙われていて、西澤にもう家に来なくていいと言うのですが、西澤は自分の意思で瀬尾に寄り添う事を選びます。
まあこの辺はBLドリーム的な展開ではあるけれど、この辺りから俄然瀬尾の立場の緊迫感と、2人の行為に切迫感と甘さが増してきます。
一緒にお風呂に入り乳首責めからのアナル舐め、背面座位、剃毛。そしてここまでしてからの、まさかの瀬尾からの愛の告白…
しかし、西澤も負けていません。絶対にほだされず、俺は譲ってやってるだけだ、なんて。
最後の仕上げは、乳首クリップ、アナルビーズ挿入、69、瀬尾への顔射。
書き出すとエロプレイがなかなかすごいです。
しかしエロだけでなく、生きる世界も性格も全く違う瀬尾と西澤が結局は惹かれあって、という世界観も面白く読みました。
また、イラストの國沢智先生による瀬尾が超絶カッコよかったです。

3

王道あまあま

聖域から聖職者もの?と勘違いしましたが、ヤクザ×教師の両極端なカップルの、王道ラブでした。
受けの西澤は生徒の模範となるべき教師。その”お堅い”受けがメロメロにされてしまう、という意味のタイトルかと。

最初は冷たく陵辱する攻め、でも実は受けが好き。受けも体からほだされてやがて好きになる、というど真ん中王道展開。
秀さんなのでHは楽しめました。ぐだぐだになっちゃう受けの描写が巧くて、エロエロですが飽きさせません。

ふたりは高校の同級生なので、王道とみせて再会幼なじみものかも知れませんね。ストーリーのメインはそちらではないですが。

攻めとの出会いで、教職に限界を感じていた西澤が、再び仕事にも前向きに取り組むようになるあたり、良いストーリーでした。最後まで攻め様の囲いものにならず自分を貫くところもよい。
なかなか楽しめた一作でした。

0

両極端だと思うのです

秀先生のお話って、仕事描写が全力か、エロ描写が全力かで結構極端なイメージが。
いやでもエロが極端なのってこれだけかな……?
仕事が全力な物語でもエロはちゃんとエロいんですけどね。

このお話は、全力でエロ!!
ストーリーは有るようで無い(すみません)
シチュエーションに凝ったエロを書きたかったんだなぁと感じますw
ソファ・風呂場・電車・外…で最後にベッドか!ついでに道具まで!
画像や動画で脅されていたとはいえ、よく西澤は逃げなかったな……

まぁとにかくエロに飢えてる方にはオススメ出来ます。
頭からっぽにしてエロを楽しんでください。

2

「委員長」と、呼ぶんです。

瀬尾さんが…!

しかも、えち(言葉攻め?)の時ばかり…!

受け・西澤さんが高校時代、クラス委員長をしていたせいなんですけれども。
ともかく、それだけでもう、うへあってなってしまいます、ごちそうさまです。

うーん正直なところ、ストーリーへのツッコミどころや納得のいかない部分はけっこう多いかなあ、と思います。
まあでもBLなので、多少のトンデモや行きすぎも演出のうち、なによりも2人の恋が引き立つならば、というスタンスで読んではいるんですが、その2人の恋にしても、「高校時代のひそやかな恋が咲きかえす」ような物語、とは、ちょっと言えない感じ、です。
瀬尾さんの動機が隠されすぎているせいかなあ。
弱みを握って→自分に従わせて→テリトリーに引きこんだところで襲って→その証拠を残しておいて逃げられなくする、という典型パターンではあるんですが、そこにあんまり恋心を感じ取れない…。
受け本人が気づかなくとも、読み手が気づけてにやにやできれば、それだけで甘い話になるんですけどもー><。

個人的には、秀さんのえち描写が好きなので、それを楽しく読みました。
最萌えしたのは電車です。
詳しくは言えませんが、電車なんです…! (ジタバタバンバン

4

ちょっとしんどかったです。

 学生の時からまじめで優等生だった西澤誠司は、現在は名門女子高の教師として働いていた。ところが、西澤の勤める高校は、「名門」とは名ばかりであり、名前につられて入ってきた名家のお嬢様が多いものの、お金に飽かせて、ホストクラブに出入りをしたり、喫煙をしたり、内情は散々であった。
 ある日、西澤は同僚の教師からの密告を受けて、ホストクラブに出入りをしている生徒を捕まえに出向くが、そのホストクラブのオーナーは、西澤の高校時代の同級生・瀬尾竜哉であった。
 瀬尾は、当時から特別なオーラを放つ存在で、どこかテストでいい点数を取って、いい大学に入ることだけにやっきになっていた同級生とは、一線を画していた。
 誰もやりたくない「委員長」という役目を押し付けられていた西澤は、立場上、瀬尾に関わらないわけにもいかず、結局、瀬尾にからかわれ、いいようにおもちゃにされていた。
 そんな瀬尾だったが、西澤と再会した直後に、学校の体裁を理由に無茶な肉体関係を迫られてしまう。
 瀬尾が、どうして自分にそんなことを求めてくるのか理解できない西澤であったが、ついついそれに従ってしまう……。

 というあらすじです。
 西澤は、再会したところを無理やり襲われて、その後も肉体関係とお世話係を強要され続ける……という話でしたが、いろいろ無茶があるなー……と思うところもあったり、で少し興醒めしてしまいました。
 もちろん、いきなり襲った瀬尾は、案の定、西澤のことがずっと好きだったという定番の理由だったんですが。
「再会したら、どんな手段をとってでも襲おうと思っていた」って言っていて。
 なのに、再会したのが五年後で、五年も経っていたら、見た目とか中身とかかなり変わってる可能性もあるし。
 今回はたまたま、西澤が生徒を捕まえに来たから再会できてよかったものの、それがなければ、十年でも二十年でも待ち続けたんだろうか……?
 と「??」ってなりました。
 待てば待つほど、人の中身も見た目も変わっていくし、西澤だって結婚していたかもしれないのにな……と。
 もしかしたら「たまたま」じゃなくて、ずっと瀬尾は西澤の動向を追っていたのかもしれませんが、そういうネタばらしもないので、疑問だけが残ってしまいました。
 それともう一つ、想いが通じ合った最初のえっちで、おもちゃが出てくるのはどうなんだろう……と。
 通じない間に無理やりな形で、いろいろしているのだから、どうせだからその一回のうちに使ってくれたらよかったのに、そうなった直後の一回に使っちゃうから、「ええ!?」ってなってちょっと引いてしまったり……。
 基本的にそういうものが出てくるシチュエーションは嫌いじゃないんですが、やるタイミングを少し選んでほしかったです。

 そういうわけで、少し評価は低めです。
 話に入り込もうとすると、疑問点が湧き出てしまって、現実に引き戻されてという感じで、微妙な感じになってしまいました。

2

エロ特化本?

お嬢さま女子高校で、3年生を担任している西澤は、同僚から「担当クラスの生徒が歌舞伎町でホスト遊びをしている」と教えられ、慌ててホストクラブへ行くと、そこには会いたくない高校の同級生・瀬尾が、オーナー兼ホストとして西澤を迎えてくれました。卒業以来、7年ぶりの再会でした。
特進コースで3年間同じクラスで授業を受け、委員長をさせられていたお陰で、何かと瀬尾にちょっかいをかけられた西澤は、瀬尾には会いたくなかったというのが正直な気持ち。
しかも、担当生徒が遊んでいる様子を撮影した動画で脅され、カラダを始め、瀬尾の身の回りの世話まで引き受けることに。

まぁ、このあたりはBLの王道かな? と思いました。
ハウスキーパーとしてだけじゃなく、カラダまで好きにさせるって、なにか思うところがなければ出来ないこと。
それに、合鍵を渡して自分の部屋へ通わせたり、自分好みのカラダに作り替えようとしていることから、瀬尾からは西澤への独占欲や執着も感じられますし。

密かに気にしあっていた高校の同級生が、再会をきっかけに怒濤の寄り切り。
ヤクザやら麻薬やらも絡みながら、でも、そこまでシリアスな展開でもなく。そう、お決まりの拉致監禁がなかったんですもん。
エロが濃いかった分、お仕事ももう少し書かれていたらなぁ。エロと仕事のバランスがちょっと悪かったなぁ~という気がしましたが、このお話は、きっとエロが書きたかったんだと思うので、こんなもんかなぁ~という気もします。

2

続編があるかも…!?

あらすじを見て、
「凌辱、支配されてる内に淫乱になってちゃう系かなぁ」
と思っていたんですが、いい意味で予想とは違う受けのかわいい抵抗ぶりに萌えました。
受けに恥ずかしいことを言わせるような言葉責めはありませんでしたが、からかい口調の攻めはいい仕事してました。
後半では瀬尾の跡目争いが絡んできており、続編を匂わせるキャラの登場で今後の展開を妄想出来るため二度美味しい作品かな、と思います。
心理描写があまりなかったのはちょっと残念。
「まぁ好きなんだろうなぁ…」ぐらいの印象にとどまってしまいました。

1

萌える属性だらけ

ツンデレ教師・俺様ホスト(ヤクザ系)ってもう…
萌え以外生まれないですよね!!
内容はあとがき然りですがエロが濃厚ですねexclamation~2情熱的な感じで好きです。
ただちょっと、過去の話などその時のお互いの気持ち(感情)などしっかり描いて欲しいですね。読んでて好き合ってたんだろうな!とは感じられるのですが、敢えて文章に書いてもらえたらもっと気持ちが入りやすかったですね!
あとは、瀬尾(攻)が結局ちゃんと告白したのかな・・・?って感じでした。
良くも悪くもコヤツに「好き」と言わせたい!!と燃えました。
面白い作品なので皆様もぜひ☆

1

同い年の攻防戦、ですって

ホスト×高校教師。
担任している女生徒が出入りしているということで、高校教師・西澤が補導に向かった先のホストクラブは、高校時代の同級生・瀬尾が経営しているもので・・・

しがない25歳の高校教師が、どれくらい生徒の将来のために粉骨砕身する必要があるのかはわかりませんが、自分だってまだまだ先が長いのに、瀬尾に言われるがままになってしまうのは、やっぱり根底に何かしら惹かれるものがあったとしか説明がつかなよねぇと思いながら読み進めました。

下僕のように扱われ、電車の中では痴漢行為、ホストクラブの近くの公園では青姦と散々な目に会いながらも瀬尾から離れようとはしない西澤の心の中が中盤になってやっとはっきりわかってきます。
暴力団の跡目争いにも巻き込まれている瀬尾が、西澤を遠ざけるような言動を取り始めると、ささやかながら今度は西澤が動き出します。
連絡が取れない瀬尾をマンションで待っていた西澤ですが、そこへ帰ってきた瀬尾がどれだけ嬉しかったか。
なんだか、そのシーンがやけに私も嬉しかったし、そのあとのエッチシーンが一番良かったです。

その後、問題の生徒も落ち着き、跡目争いも一時休戦、西澤の迷いも吹っ切れる頃、瀬尾は高校生の頃から西澤に思いを寄せていたんだということが明かされます。ズルイ男だ。

教師という聖職者とホストや暴力団という正反対の境遇に置かれた二人をどう料理してくれるのかと思いながら読みました。
ほとんどは力のあるほうに振り回されている状態でしたが、ただ流されてしまったのではなく、自分のポリシーは貫いて今の存在があるという終わり方はそれなりに納得できました。
この先、どうバランスをとっていくのか心配なところではありますが・・・

それから、イラスト。瀬尾がチョーカッコイイ!
國沢さん、人物のバランスが良くなりましたね。カバーも口絵も綺麗です。

2

この作品が収納されている本棚

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