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上巻の1912は厳しめのレビューになりましたが、今巻1917の方は、各登場人物も生き生きして、想いも伝わりやすく、作品として完成度が高く感じました。物語の構成上、上・下巻をまとめて読破した方がいいように思いました。
耽美的な文章なので、読んでいて心地良かったです。
今巻はロシア帝政の末期の激動の時代を舞台に、運命の双子の波乱に富んだ生き様が愛憎を絡めて描かれていました。ユーリとミハイルの双子の行く末に涙するシーンも多々ありました。斜陽がテーマであり、しかもロシアものですので、全体的に重苦しい雰囲気が漂っていました。その中で救いであるかのような双子のそれぞれの対照的な愛の描写がとても良かったです。ユーリのカップルもミハイルのカップルも両方萌えました。ドラマティックなストーリーに時代が時代だけに悲恋的なムードを漂わせたBLが自然に上手く絡まっていて、余計に盛り上がりを感じました。
それにしてもメインカップルのユーリとヴィクトールという名前には反応してしまいます(笑)ロシアでは、よくある名前なんでしょうねww
先行きに暗雲が込められていて、先に進むのが怖い気持ちになりつつも、最後まで目が離せませんでした。最後の一行をどうとっていいものか・・。何度も最後あたりを読み返しました。余韻を残す終わり方ですが、希望を持ちたく思いました。
作家さんの「筆がのる」事が実感できる巻でした。作家さんが描きたかったものがダイレクトに伝わってきました。一般小説も読みますが、作家さんの萌えも大きな原動力であるBL小説は、作家さんが夢中で描き切られた時に読者として突き動かされるものが大きくて、一般小説にない良さがあるなーと痛感します。
ひゃーな所で終わった「タナトスの双子1912」の続き。1912で書き損ねましたが、裏表紙と表表紙は1枚の絵になっていて、裏にはそれぞれの攻めがいる構図になっています。
1912では、1912年、1913年のエピソードが書かれ、当巻では1914~1917が という時系列になっているお話。後半になるにつれ甘くなるんじゃないの という予想を裏切り、最後の最後まで、どえりゃーシビアなお話で終わってしまい、普段でろ甘を好む私には、やっぱり冬に読むんじゃなかった という印象です。
1912の印象そのまま続き、双子の憎悪、愛情、お互いの攻めへの愛情、近すぎる故の憎しみ等入り乱れて、そうそう、人間ってこんなもんだよね、説明つかない感情なんていっぱいあるーとすごーく納得。当事者は渦の真っただ中にいるし自分の事だから割り切ってもらうとしても、傍から見ている第三者にとってみれば、おいもうちょっと何とかいい方向に転がるように、工夫せんかい(怒)という気持ちでいっぱい。せつない というより「空しい」です。
最後はいいんだか悪いんだか どちらにも取れる終わり方。小冊子があるそうですが、他の方のレビューによると「その後」のお話ではないとのこと。ああああ・・・なんかで救われたかった(泣)
ずんどこまで落ちてもいいや という気分の時に、お読みいただいた方がよいと思います。
耐性少ないので、申し訳ありません、中立で。
中表紙のミハイルは超々々美しく、うっとりするんで、それを見て自分の癒しにします。
いやあー。もう切なかった。久しぶりに読み終わりたくないと思った作品だった。
ビクトール!!私の想像をはるかに超えるいい仕事っぷりだった。下巻は、上巻をはるかにしのぐエロさ。それもこれも、ビクトールの鬼畜っぷりが発揮されたおかげ。 そのせいといっちゃあ、なんだけど、その餌食にされるユーリが気の毒といっちゃあ、気の毒だった。「いかせてください」「口でしてください」というところなんか、もう鼻血もの。
それにしても、上巻とは打って変わって、ミハイルとアンドレイがラブラブあまあまなのは面食らった。ミハイルよ、マクシムのこと、忘れるの早すぎよ!!ユーリとビクトールのセックスが痛いから、ミハイルとアンドレイのセックスが甘すぎて、‥(゜Д゜;≡;゜Д゜)てなった。
ユーリは、ビクトールと二人で逃げられたはずなのに、どうして最後の最後でミハイルを呼び出したんだろう?生きていてほしかった。ユーリもミハイルも。ビクトールが必死になってユーリを生かそうとしていたのに、その思いがユーリには届いていなかったのかな?
読んだ後はすごく哀しくて切なくなった。
美麗な表紙の本、前から気になってましたがやっと読むことができました。高階さんの絵が最高です。特に上巻の巻頭カラーのミハイルの表情が切なすぎる!でもストーリー的には好きなのにユーリの方が抱いてもらえなかったんだからユーリも切ない?私はあの可哀想な顔をしてる方がミハイルだと思い込んでしまいましたが。マックス、罪な男です。
その割に下巻では双子はお互い別の男といちゃいちゃしまくってましたが(笑)いいんですそれでこそBLです。運命に翻弄された双子ならではの愛憎うずまく感じがたまらない壮大なお話でしたが、なんといってもこの本は挿し絵が美しすぎます。高階佑さんはBL界の宝と言える人の一人だなとつくづく思いました。最近小説はイラスト買いより、作家買いの方が多いんですが、高階さんは自分の中では別格で持っている本の中でも一番多いイラストレーターさんです。(どの表紙も芸術的に美しすぎて手放せないのです)
タナトス1912の下巻に当たる今巻。
読んでからだいぶ経ちまして、再読しました。
重くずっしりとしたお話。冷たいロシアの風景を感じるのは前巻同様。
1912にて飛び交っていたそれぞれの愛の形が、終結しました。
レビュアーの皆さまがおっしゃるように、いろんな要素が散りばめられている読み応えたっぷりな一冊です。↓ネタバレレビュー。
一番印象的だったのは、やはりヴィクトールの愛し方でした。
歪んだ愛情表現としてしまえば、そうなのですが、愛するがゆえに自分は憎まれても、ユーリに生きる意味を与えるという無償の愛。
自分が愛されなくともいいから、ただ愛する人に生きていて欲しい。
そう語るシーンで、その純粋な想いに涙しました。
恋愛は相手に好かれたいと思うものという概念をふっ飛ばされました。
ガツンと頭をやられた感じです。
どうしたって、好きな人に好きになってもらいたい。そう思うものだと思っていたし、いろんな作品を読んでいてそこをほじくることはほぼなかった。
でもヴィクトールの愛はそれすら飛び越える次元を超えた想いのような気がして、、、共感はできないキャラなのに、報われようとは欠片も思っていない孤独かつ強い彼に胸を撃たれました。
んー。やられました。そうくるかと。
そして双子特有の愛憎ストーリーも読ませてくれました!!
ユーリとミハイルのそれぞれの個性を活かした展開の素晴らしさ。
二人が絡まった過去の因縁から解き放たれるための選択肢は、まさにクライマックスで、ゾクゾクしました。
いろいろ語りたいところが満載すぎて書ききれないというのが感想でもあります。。。
ロシア革命下に生きるキャラたちの生き様を見届けるという感じでした。
時代的には難しそうなイメージがありますが、とてもわかりやすく読みやすく書かれていると思います。
すごいのは……
【双子もので踏んで欲しいポイント】
双子が離れ離れになってしまう。
双子の一人が記憶喪失。
双子で同じ人を愛してしまう。相手を寝取ってしまう。
双子が敵対してしまう。
双子であるがゆえに、味方から敵勢力のスパイだと誤解をうける。
双子で殺し合わなければならない。
双子が和解。
というポイントを2冊ですべて含んでいるところです。
そこにさらに、調教エロ。敬語言葉攻め。下剋上。幼馴染。主従。メガネ。などが入ってくるという詰め込み具合w
よくぞ詰め込めたというくらいのネタ量。
ずっしりお腹いっぱいになります。
重めのお話を頂きたいときにぜひに2冊を♪
ラストシーンは評価分かれるかなーと思いますが。
余韻の残し方が私は好きでした(>_<)
愛すべき美しき双子たちが幸せでありますように。
下巻の表紙も扉絵も挿絵も素晴らしかった!!!!!!!(*^_^*)
高階先生の絵…秀麗すぎます(ToT)
何回も魅入ってしまいます!!!!!好き過ぎる。