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大学生の夏市は、365日24時間人肌に触れていたい病におかされていた。弟が三つ子で、幼い頃から三人の子供の世話をしていたことが原因で、弟たちが成長し手が掛からなくなった辺りから発病。
父親に買ってもらった等身大のクマのぬいぐるみを代用してなんとかごまかしていた。
そんな夏市の隣に大学の先輩である椎名が引っ越してくる。王子様然とした椎名は、実は片付けるという行為が病的に苦手で、隣室が恐ろしい汚部屋だとわかった夏市は椎名の部屋の掃除から椎名の生活の面倒を見るようになる。というお話。
あとがきに「疲れた腐女子の脳みそをもみほぐすマッサージBLのつもりで書いた」とあるように、肩の力を抜いて気楽に楽しめるコメディです。
ちょっと可愛くて、それなりにエッチで、割れ鍋に綴じ蓋感のある仲良しカップル。
作者の狙い通り、まんまと疲れた心が癒やされました。
序盤に出てくる椎名の汚部屋がすごすぎて、想像して気持ち悪くなってしまいましたが、マイナス要素はそのくらいかも。あ、当て馬ちゃんが可哀相でした。
おもてではクールビューティの椎名が、家では三角ずわりでクマの形のアイスを食べ、自堕落に暮らすギャップ。ここを可愛いと思えるかどうかも、境目かも知れないです。
でもあまり深く考えすぎずにどんどんページをめくれます。
もう10年以上前のお話なんですね。
月日がたつのは早いなぁ。
自分の欲求に正直な攻め様の変態ぶりに大笑いさせてもらいました。
受け様は、自称『片付けられない症候群』を患う大学生椎名。
女王様のようなクールビューティーかと思いきや、素直でおバカなかわいい一面も。
攻め様は、椎名の後輩であり、自称『24時間365日人肌に触りたい病』を患う夏市。
お兄ちゃん体質で、恋人には構い倒したいちょっとウザいともいえるタイプ。
片付けられない椎名と始終誰かをもふもふしていたい夏市は、お互いの病気を知り、その上で助け合うことに。
つまり、椎名の部屋の掃除を夏市がする代わりに、夏市は好きなだけ椎名をもふもふしてもいい。
恋愛感情抜きで、もふもふするだけの契約するの2人。
攻め様である夏市視点で進むお話。
初めこそ、小動物系のかわいい男が好みで、女王様然とした椎名はタイプではない、と思っていた夏市だけど。
椎名のかわいい一面を発見しては、胸を撃ち抜かれていく。
荒野のマンガンみたいな銃声が轟く夏市の胸中。
ここは胸キュンな場面なのか!?
笑いがもれるんですけど〜(^〇^)
トロトロにしちゃった椎名を前に心の中で言い争うのは、天使と悪魔ではなく、豚と狼かよ(^_^;)
しかーし、椎名とえっちをしたくせに、その翌日には後輩の男とキスとか恋人になるとか、夏市キサマァァッ。
気持ちは噛み合ってないのに、素晴らしく噛み合ってしまった会話の流れでの誤解だとわかっていても、受け様大事の私からしたら、グーパンものですよ(*`Д´)ノ!!!
椎名をもふもふできなくて、アメーバ化する夏市をせせらわらってやりましたv( ̄Д ̄)v
イラストは車折まゆ先生。
表紙で椎名が舐めてるエイタのアイスがかわいくて私も食べてみたくなりました。
難しいこと考えず、笑って素直に楽しめる一冊です(⌒‐⌒)
凪良先生の本はいくつか読んでいるのですが、ダメダメだったりちょっと性格や性癖に難のあるキャラクターが好きなのかなという印象を持っています。こちらの作品も攻め・受け共にどこか残念系のキャラクターなのが可愛らしくて、「愛すべき馬鹿」ってこんな感じなのかもと思いながら楽しく読めました。
文体がとてもコミカルで現実に存在する映画のタイトルもたくさん出てくるので、小説の中ではかなりとっつきやすい方ではないでしょうか。例えるなら漫画のプロットがそのまま読みやすい文章になったような感じで、何が起こっているのかが分かりやすく、イメージ映像を想像しやすかったです。
受けのチョロさ、流されやすさはちょっとだけ心配になりましたが、ツッコみたいポイントで攻めのモノローグがツッコみを入れてくれるので、面白おかしくて何度も声を出して笑っちゃいました。禁断症状が出るレベルで愛したがりの攻めが、態度を極める受けの世話を嬉しそうに焼くのが可愛かったです。
痛い作品を続けて読んだ後に楽しくて可愛い話が読みたい!と思い読了しました。
凪良先生もちょっと切ないお話を書きますが、この作品は完全ラブコメ!
人肌が大好きな24時間イチャイチャしたい病の攻め×掃除恐怖症の汚部屋の住人(見た目は王子様)の受け
ゲイ×ノンケでもあります。受けはノンケというか人間と付き合った事が無いしすきになった事もないと思うので初恋。ロマンがあります。
鼻血を出したり、お互いダメなところがあったり、隣人として接する内に本性を知り、互いの病的に変な部分を受け入れあい、絶対に好きにならないと思っていたのに徐々に惹かれていく。王道ストーリー。
付き合う前にえっちしてしまったり、その後もすれ違ったりもしますが、終始楽しく読めました!
テンポがよくあっという間に読めてしまいます。
処女厨なので何も知らない受けである椎名が可愛くてたまりませんでした。健気受けではなく、美人女王様受けって感じなのもたまりません!
三つ子の弟達を面倒見まくる内に培われたお兄ちゃん気質の夏市が、先輩椎名のあまりの私生活の無能っぷりに放っておけず、ついつい汚部屋掃除をする事に…
「いつでもモフモフさせてくれる男が欲しい」と願う24時間365日人肌(男限定)に触れていたい病の夏市(攻め)
「タダで掃除してくれるお手伝いさんが欲しい」と願うゴミ屋敷王子様・椎名(受け)
というお互いの素がバレて、欲望と願望がうまいこと一致してwin-winの関係になる二人。
椎名の部屋を掃除する代わりにモフモフできる権利を得た夏市が、別に好きでもタイプでもない椎名を膝抱っこ&ア〜ンして至福を感じてる様子がいかにも重症。
そしてツンな外面王子がまさか未経験で、おまけに超敏感体質で、性事情に疎すぎるが故にアホの子と紙一重っぷりがこれまたエロかわいい。
ポンコツ同士というか、ナチュラルニコイチの二人はこのように出会い、すったもんだの末、ここにめでたく最強の破れ鍋に綴じ蓋カプとして完成したのであった(完)というのを存分に楽しませてもらいました。
家族にカミングアウトするシーンで声をあげて笑ったのは初めてかもしれない。