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それなりに真剣なんです。 下

sorenair ni shinken nandesu

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表題作それなりに真剣なんです。 下

小料理屋「今井」の常連・吉岡誠一
「今井」の料理人・大沢直樹、シングルファーザー

その他の収録作品

  • 番外編
  • やっぱり真剣なんです。
  • それなりにアシなんです。
  • あとがき

あらすじ

人に頼ることを知らなかった大沢は、思わぬ同居により苦手だったはずの吉岡と過ごす時間が心地よくなっていた。
このままずっと吉岡と千都の3人で暮らしていたい・・・そう思い始めた大沢だったが、このささやかな願いが壊れる日は近づいてきて・・・・
「幸せ」までの道のりを描いた大人気作完結編!
大人たちの甘い新婚生活の大幅描き下ろしつき。

作品情報

作品名
それなりに真剣なんです。 下
著者
麻生海 
媒体
漫画(コミック)
出版社
芳文社
レーベル
花音コミックス Cita Citaシリーズ
シリーズ
それなりに真剣なんです。
発売日
ISBN
9784832286856
4.3

(68)

(37)

萌々

(18)

(13)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
14
得点
296
評価数
68
平均
4.3 / 5
神率
54.4%

レビュー投稿数14

いろんな「情」にあふれる素敵なお話

たくさん作品が出ているのに未読の作家さんでしたが、非BLの「の、ような」を読み、作中に出てくる2人のお話ということで購入しました。
いろんな「情」にあふれる素敵なお話でした。

10年以上前のお話なのでひとり親、保育園、性と恋愛など少し時代を感じさせるのもまたいいところでした。今より大変なことが多かったなかでの恋愛成就、至るまでの迷いや悩み、すごく丁寧に素敵に描かれていて、とてもよかったです。

上巻では描かれていなかった攻めの背景、性格が徐々に解き明かされていくところもよかったです。
なにより素敵だったのは、嫌な人が出てこない!少々のトラブルはありますが、みんなそれぞれ思いがあってのこと、読んでいて胸が熱くなりました。

ノンケがゲイに口説かれて落ちるお話、というジャンルの中でもダントツに人情味の深いお話だと思いました。

0

その後

感想や内容は、みなさんが書かれている通りで、とっても面白いです。

その後の3人+店長が出てくる漫画があります。
「の、ような」というタイトルで、3巻まで発売されてて、その3巻には『それなりにお店やってます』という番外編が掲載されてます。

中学生になった千都が今井で手伝いをしているんですが、特殊な家庭環境に周りからの雑音も多くなります。店長視点だけど、もちろんヨッシーと直樹も登場します。

本編にもたまーに少しだけ登場します。
主人公の彼氏の弟が、今井の店長。
主人公が預かっている兄弟の兄の方と、千都が同じ学校で、ヨッシーも主人公とは昔からの知り合いで、弟くんへ千都ちゃんのお下がりを渡したり。
みんなで今井へ食べにきたり。

ヨッシーは直樹とずっと一緒にいるつもりだと、のろけたり(笑)

内容はBLではないけど、とっても面白いので、おすすめです。




0

あとがきのキャラ設定解説に納得

上巻のレビューで大沢について書きましたが、吉岡(攻め)も相当しっかり作られたキャラです。主要な登場人物から、"それぞれ違う考え方を持った人間"を感じるところが素晴らしい。
初エッチまで持ってく展開はちょっと急な気もしましたが、雑誌掲載時の盛り上がり的にこの辺で入れとかないといけないのかなーとか現実的な事を考えてしまう。

千都ちゃん(大沢の娘)に父母のどちらも選ばせなかったことで、本心がどうか別にして、この作品をより一層好きになった。
続編がもっと読みたいですが、流石に9年も前の作品(驚き…全然古くなってません)ですから叶いませんね。

1

「それなり」から少しずつ変わっていくんだろうなぁ

子供置いて家を出た元妻が、再婚したから引き取りたいと自分勝手な要望を突きつけてきたのが一巻の最後。
吉岡にそのことを話さなくては…と思いつつも、話してどうする…吉岡に何を望んでいる?と自分でも良くわからなくなってしまった直樹は結局誰にも打ち明けずに元妻へ手渡すことを決めてしまうんです。

元妻の再婚相手が自分よりもしっかりして、千都にとってはその方がより良い生活が望めると思ったゆえの決断でしたが、千都本人にすら伝えていなかったことを「自分はいらないんだと思ったかもしれない」と直樹に諭す吉岡の言葉は、吉岡が親に育児放棄されて施設で育った人だからこその説得力がありました。


いや〜それにしても元妻は腹ただしいな。
上巻も、どのツラ下げて今更……と思ったけど、下巻はほんとうにムカつきました。

作家さんは「悪い人ではないけど、頭に棚が一つしかないタイプで一つのことで手一杯で容量がない・母親になるのに時間がかかるマイペースな人・子供を手放した事は後悔しても目の前の生活で手一杯でどんどん時間が過ぎてしまう。」とあったけど、自分が悪いという自覚をしていないからしおらしさがゼロでタチ悪いです。
この元妻は結局自分がかわいいんだと思うし、どうしようもないトリ頭なんですね。

遊園地の手繋ぎシーンもそうだし、再婚家庭を抜け出した千都が保護されても、見つかった時点で駆けつけないとかありえない!がいっぱい。
その事を吉岡に指摘されても、警察の方とか色々あって…と言い訳するし。
全く反省と悪気がないところがイライラする。

私がいいなぁと思ったのは、吉岡と一緒にいるとどこか安心できて、一方的に助けられているとばかり思っていたのは直樹だけではなく、吉岡自身もそうだったというところが良かったです。

次から次へと男が変わる母親を見て育ったせいで、愛に固執せずそれなりな付き合いしかしてこなかった彼が、直樹と千都と一緒にいることによって、誕生日を祝う意味を知ったり…と彼自身の足りなかったピースが少しずつ埋まっていく。
「それなり」から少しずつ変わっていくんだろうなぁ…という吉岡の姿がいいです。

アシスタントさんによる「それなりにアシなんです。」
髪の毛のトーン処理に苦労させられたアシさんならではで、ヨッシー、ハゲろ!には笑いました。



2

「いい家族」になっていく吉岡と大沢と千都ちゃんの姿にほっこり

「パートナー」とは「家族」とは、をじっくり描いているお話です。

さて下巻。
上巻の終盤から引き続き大沢の前妻〔佳奈〕の身勝手さにはとにかくイライラさせられましたが、作品としては迷いなく神評価を付けたいです。
外から見たら普通ではない家族の形かもしれないけれど、内から見たらまごうことなき「いい家族」になっていく吉岡と大沢と千都ちゃんの姿にほっこりしました。

上巻のレビューに「8年前の発売当初より今の方が断然うけそう」と書いたのには単に家族BLが昨今の流行りだからという以外にももう一つ理由があって、この作品で描かれる家族像とかパートナー像って、すごくフラットでだいぶん最近寄りなんです。
たとえば、千都ちゃんも熱を出すし、大沢も熱を出すし、吉岡も熱を出すんです。
何が言いたいかというと、2010年頃って攻めはまだ【攻め様】な感じが王道の時代だったと思うんですよね。
攻めは熱なんか出さない、みたいな。
そういう感じがスタンダードだった時代の作品“っぽくない”2人のフラットさが、逆に今読むのにちょうどいい。

そんなわけで、私的高評価のポイントはずばり「2人の対等な感じ」でしょうか。
助け合って、補い合っている2人がいい。
1人で頑張ろうとする大沢を吉岡が自分に頼らせようと粘る一方で、吉岡はこの手のタイプに多い、いざ自分が困った時に上手く人に頼れない人。
それを今度は大沢が自分に頼ってもらうために粘る。
そんな感じで距離を近づけていくのがすごーくいい!
ドキドキとはまた違う良さで、羨ましいような大人のラブストーリーが読めました。

おすすめです!

【電子】レンタ版:修正○、カバー下なし、裏表紙なし

3

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