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4本のお話。
表題作がいちばん長いです。3話分。
神童がゆえに周囲とのコミュニケーションがとれず妄想クセがついた教授の設定は好きです。
妄想が人の本質が見える特殊能力だったというのもおもしろい。
総一郎がキツネに見えたのは教授への本心を隠して友達に化けていたからというのも好きです。
が、教授がいくら天才で人付き合いできないからって幼なすぎだなぁと思ってしまって。
中身が子どものままだからおかしくはないんですよね。私の好みの問題です。
ストーミーマンディ
このお話がいちばん好きです。
くたびれた吉田が弁当屋さんに惹かれていくのがかわいい。
弁当屋さんが無骨っぽくて無愛想だったのに照れ屋なのも好み。
ハピエンもいい。
やっぱりベタなBLが好きですね。
それを真行寺先生のような画力もお話づくりもお上手な作家さんが描かれるとそりゃいいわと思いました。
あと2本はエロ話。
エロ夢か幻か…現実でした、ていうネタよく見かけますね。
振り返って読んでのレビューです。
短編集で、ちょっと読もうと出してくると結局最後まで読んでしまいます。
表題作は扉絵がどれもメルヘンチックでかわいいです。
このお話がとても好きです。
同時収録作はジャンルがバラバラな話が入っていますが、どれも味があって面白いと思います。
*エンドオブザワールド・いたいけ。・ソウル トゥ スクイーズ
教授にだけ見えている「自分で作った世界」が上手く表現されていると思います。
子供の頃からずっと退屈と孤独を紛らわせるために、自分一人の世界に生きている教授。
空想の世界に逃げているようで、人の本質はちゃんと表れて見えている。
そんな不思議な世界。
そこへ現れる姿の変わらない、ただ一人の学生の存在。
教授が戸惑って逃げてしまっても、彼だけが真っすぐに向けてくれる心。
やさしい彼がそっと触れてくる事で、世界が終わるのではなく変わっていく。
*ストーミーマンデー
宅配弁当屋の彼と吉田さんの、日常の出会いが心の中でどんどん大きくなってくる話。
不愛想な配達員とおいしい弁当のギャップに彼のことが気になってきて世間話がしたくなるけど…。
こんなふうに胃袋からつかまれるのは結構強力だと思います。
*ウィンクテ
未開の地で洞穴の探索をしていたはずが、気づいたら中尉と部下のソニーは別々の檻の中に。
別世界へ迷い込んだらしい二人が、中尉にだけ行われる奇妙な儀式に困惑する。
話の終わり方がなんとも言えず好きです。
*課外授業
将軍に性的な無理難題を突きつけるドSな皇子。
大人(将軍)がいじめっ子(皇子)にイジワルされても歯向かえず耐えてるのがツボ。
このあとが心配です。
一冊の中で前半はメルヘン&キス止まりのほのぼの作品、後半はエロ&監禁&鬼畜ショタ攻めと180度異なっていました。
断然好きなのは表題作シリーズです。後半の収録作【ウィンクテ】が「育成・調教」アンソロジーの収録作、そして最後の【課外授業】が「ドS攻め」のアンソロジー作品で鬼畜ショタ攻めでした。
初読み作家さんでどちらも描ける幅広い作風をお持ちなのは判ったのですが、前半のメルヘン世界はどこ行った?という読後感となってしまい少々、残念…。嫌いじゃないんです、エロ系も。ただショタが苦手なのに次に述べるような勘違いをしたまま読み進んでしまったのでトホホ。
表題作は天才大学教授と教え子というカプで大学が舞台だったので、【課外授業】は表題作の描きおろしなのかと思ってしまい読み進めてしまいました。
表題作の大学教授と【課外授業】の受けの風貌が、中年&ちょび髭&少々気弱な表情で何だか似ているし、攻めはどう見てもショタなんだけど、表題作の大学教授は、人を空想の世界の人物に仕立て上げる癖があるので、このショタももしかしたら教授の空想世界の教え子の仮の姿なのか?!とバカな勘違いをして読み進めたのですが、まったく関係のない作品でした…。勘違いにもほどがある!私のバカ!
表題作【エンドオブザワールド】【いたいけ】【ソウル トゥ スクイーズ】
天才数学者である教授と教え子のお話。教授はちょび髭で鼻水まで垂らすおじさんなんですが、許せるどころか可愛いと思えてしまう。突出した才能の持ち主で周囲の人々を仮想世界の登場人物に仕立てあげて退屈と孤独を紛らわしているコミュ障ぎみの人物の頭の中を垣間見させてもらうようなお話です。そこに教え子が近づいてきて…。彼の世界が壊れるシーンが漫画ならではというか、視覚的な表現を最大限生かした描き方でいいなぁ!と思いました。
関連作の中で【ソウル トゥ スクイーズ】が一番好きです。これは神です。
教授と12歳の時からの学友のお話。教授は学友がずっと頭に葉っぱを乗せたキツネのような姿に見えているのです。
何の秘密を抱えているのだろう。いつか本当に信頼してくれたら葉っぱを取って本当の姿を見せてくれるんだろうかと思い続けていた教授。彼の結婚の知らせを聞いた時はちょっと寂しかったけどようやく秘密を共有できる人が出来たんだと思っていたのに、久しぶりに再会したら相変わらずキツネの姿をしたままだった…。
コミュ障のような教授だけど、人の真実の姿を見る目がある。だけどその秘密の中身が何なのかまでは悟れない。「いつか自分にだけは本当の姿を見せてくれるんじゃないか」と思い続けてきた教授と、見せる事ができなかった学友。この関係性がとても切なかった。そして学友のはめる結婚指輪が棘のついた蔦になって彼の指を締め付ける…。彼は一生この思いを抱えていくのかなぁ。切ない。
その後のメガネエピソードがこれまた萌えました。鼻水だって許す!
ちるちるのランキング圏外だけど、心の琴線に触れた作品を教えてください」
http://www.chil-chil.net/answerList/question_id/4967/#IndexNews
で教えていただいたのが、こちらの作品です。
ちょび髭の中年はタイプではないはずなのに「いたいけ」な様子にやられました。【ソウル トゥ スクイーズ】良かったです。
教えてくださり本当にありがとうございました。
初めて読んだ時はエロさ重視の時期だったせいかあまりのメルヘンさに物足りなく感じていたのですが。
自分の世界に閉じこもったまま、たまに首だけ出してキョロキョロしていた姉川。
世界の広さと冒険に背を向けていたのに、友坂によって壁は壊され差し伸べられた手を掴んでからは新しい事にチャレンジ出来る勇気を持てるようになります。
急がずゆっくりと。
姉川のペースを見守る友坂の包容力。
でも年相応な経験不足な所も可愛らしくくすぐったくなる。
優しに満ちていて温かい気持ちになれます。
個人的にはやはり自分を誤魔化し続ける渡部の未練とそれに付き合う奥様の一触即発な愛あるぴりぴり感に触れてみたい。
他3作品収録。
ほのぼのと可愛らしくお互いに意識するまでを描かれた「ストーミー・マンディ」
「ウインクテ」「課外授業」ではちゃんとしたエロも描ける作家さんだと認識を改めました。
フラットな姿勢で読んでいればとても楽しめる作品ばかりでした。
ツミコさんの乙女おじがかわいい。
自分の創った世界だけで生きてきた姉川教授の前に
初めて 本人の姿のまま登場する、友坂があらわれる。
世界が恐れるのが怖い 姉川は、ともさかと距離を取ろうとするが
ともさかは近づいてくる 。
所々姉川教授 の世界観で描かれていて、
実に ファンタジーテイスト。
恋とは、他人とその人を区別するところからはじまる
と言うのを読んだことがありますが、
これもそういう感じかな と思います。
初キスのシーンなんて 大好きです!
この表現は素晴らしい!
フォーリンラブな感じがよくあらわれていて、
友坂くんがまた紳士で好感が持てます。
ソウルトゥスクイーズ
姉川の同窓生、総一郎のエピソード。
総一郎が友坂に言われて、その後どうしたの かが気になるんですが?
他短編ひとつ。