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表題作忘れられない唇

元恋人 曽根宣雄・32歳
商社社員 小椋一寿(リバ) /小椋の恋人 山科滋

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

忘れたいのに忘れられない、俺の人生を変えてしまった男──。大学時代、短くも燃え尽くした恋の記憶を忘れられずにいた商社マンの小椋(おぐら)。けれどある日、新事業の顔合わせで、その恋の相手・曽根(そね)と再会!! 十年前、突然姿を消したのに、なぜ俺の前に現れたのか? 真意が見えないまま、再び曽根の昏い情事に絡めとられ…!? 断ち切れなかった十年越しの執着に、捕まったら次は逃げられない──。
(出版社より)

作品情報

作品名
忘れられない唇
著者
ふゆの仁子 
イラスト
新藤まゆり 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
ISBN
9784199005854
2.3

(6)

(0)

萌々

(0)

(2)

中立

(4)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
4
得点
10
評価数
6
平均
2.3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数4

山科の10年を返してあげて

途中まで結構面白く読んでいたのに、終盤の展開にがっかりしました。そんなカンジを2で割って、★3です。

主人公の小椋は、10年前に肉体関係を持ちゲイを自覚する切欠となった相手・曽根に対しては受、10年間ゆっくりと穏やかな関係を続けている恋人・山科に対しては攻という設定。男性同士だとそういうこともあるかなーと、この描写は興味深かったです。

小椋の感情を顧みずひたすら激情をぶつけてくる曽根に振り回され、肉欲に溺れつつ自己嫌悪に苛まれる小椋。やがて山科の真っ直ぐな愛情に癒やされ、曽根との別れを決意する――と思ったのに、結局…。はぁ…。

それでいいのか、小椋。曽根の最後の独白はなんか良いこと言ってる風だけど、そんなことなら10年前に言っとけって内容だし、当時1mmも察していなかったとすれば小椋は鈍すぎるし(それはそれで曽根が気の毒だ)、10年間も一途だった山科に対してあんまりだ…。

小椋と曽根はきっとお似合いなんですね。山科に新たな、素晴らしい人との出会いがありますようにと強く思いました。

1

当て馬が気の毒すぎました…

新藤まゆりさんのイラストの、
シャープな印象だけどがっしりとした体つき、
色気が漏れてる漏れてるしまっといて!っていうww

大学時代に気が合う相手として先輩に引きあわされた曽根と小椋。
小椋はノンケだったはずなのに曽根に抱かれて
自分の性嗜好に揺らぎを覚え怖くなります。
もう会わない事にあっさり了承した曽根は
夏休み明け大学へ姿を現さなくなりましたが
その後アメリカ留学したと先輩から聞き…。

序盤は焼けぼっくいに火がついて
体で感じる熱とか伝わって来そうで
10年前の恋をやり直すのは少しも遅くないし
好きな人と抱き合える幸せが一番だなーと
ニヤニヤしながら読み進めていたんですが。

今カレの滋がいいヤツすぎて
ちょっと、小椋ぁあああ!!と問い詰めたくなりました。
…いや、当の小椋もずいぶん揺れていました。
でも曽根に「お前を選べない」と告げ、
滋を選んだはずなのにやっぱり曽根を…だなんて
あんまりだ………!!
一番に想ってくれなくても側にいたいとまで言ってくれたのに…。
過去の良くない曽根の噂が事実だとしても
自分を誰より好きでいてくれた事に心を動かされたのは
惚れた弱みというか、どうしようもないのかもしれませんが
やっぱり滋が気の毒で
10年越しの成就おめでとう!と思えませんでした。
だって自分も小椋を抱きたいと思っていたけど
遠慮してずっと抱かれてたなんて
そこは話し合っても良かったのかもしれないけど
好きだから抱き合えるだけでいいって健気じゃないですか。

三角関係は好きですが納得出来なくて残念でした。
リバってあとがきに書いていらっしゃいましたが
同カプでの事かと思っていたのにそうではなかったので
中立とさせていただきます…すみません…。

4

10年後の再選択のお話でした

大学時代、恋人と自覚もないままに付き合った彼と突然別れることになり、10年後、仕事のサポートとして再会して、また当時と同じようなシチュエーションが訪れた時、彼等は一体どういう選択をするのか?
また過去と同じ過ちを繰り返すのか?果たして・・・
三角関係と、臭いリバ(?)を取り入れた作品です。
彼等が決断を下すまでの期間は数カ月と大変短いですが、間に入る彼等の過去の話が1/3以上を占める話で、説得力はあります。

一言でいって、勘違いです!
そして何より、小椋の優柔不断さが、彼に好意を抱く人達をかわいそうな目にあわせていたのですね。
もう~まったく、こんな煮え切らない男どこがいいんだよ!プンプン、、
最初だって、曽根との関係に疑問を抱き「会わない」って言った為に、曽根は振られたと勘違いして、それで突然留学してしまったくらいですから、それを、小椋は自分が捨てられたと思い込んでいたんですから、小椋・・・バカか!?
そして過去の男・曽根と別れてから、ずっと居心地のよい存在であり続け、愛してあげたいと小椋に尽くした滋の十年を返してあげて!!と思っちゃいましたww
ま、何度も別れ話を切り出しても絶対に別れず、身体の関係が薄くても側にいたいと望む滋自身も、ある意味ちょっと怖い存在ではあるのですが、結構ラストはあっさり?

三角関係は、小椋が優柔不断な為まるっこい三角関係な感じ(滋にしてみれば寝取られ!)
リバも、小椋は曽根に抱かれる方でしたが、滋は抱いていたと言う文章のみで行為の表現はなかったので、ソフトな感じ。
せっかく、三角関係&リバに挑戦といってらっしゃるくらいなんで、そんな表現、もしくは怒り狂った滋が小椋を犯っちゃうくらいのことしてもよかったと思うんですが・・・滋!イイ人すぎるよ。。。トホホ。。。
あ!ひょっとして、ここでかわいそうな立場になった滋編を考えているんじゃないか!?

そうして、再び別れが訪れた時、小椋と曽根は決断をするわけです(バレバレ?)
もう自分の気持ちにウソはつかない。
じわじわっと大人のお話でした。

1

リバ設定もったいない…

元カレに対しては受け、今カレに対しては攻め…という主人公の設定があまり生かされてない気が?
元カレには優しく抱かれ、今カレには優しく乗っかられ…と、どっちも受け身で
似たような行為描写で、リバ設定の美味しさがいまいち(´・ω・)
「三角関係」と「リバ」がテーマだったそうですが、どっちもアッサリしてたなという印象です。

商社勤務の小椋(おぐら)は、大学時代の恋人・曽根と10年振りに再会。
曽根は海外在住で、日本には期間限定の滞在。
恋人がいる小椋だが、曽根の魅力に抗えず、迫られるまま関係をもってしまい…という話。

気持ちは曽根の方にあるが、健気で優しい年下の恋人・山科を切ることもできない小椋。この煮え切らなさにはイライラしますww
(曽根と山科も、こんな小椋になぜそこまで執着??って感じで、その頑なさが怖いんですが。)

そもそも学生時代に小椋と曽根が別れたのも互いの言葉の足りなさが原因で
自己完結する前に話し合えよと言いたくなりますw

最後は誤解が解けてふたたび恋人になり、山科は大人しく身を引く(マジ不憫)。
一時帰国する曽根と見送る小椋の、俺たちの関係はここからだ…!な爽やかラスト。
ドロドロ感の少ない三角関係が、大人なようでもあり、ヌルくも思えるお話でした。
(個人的には、小椋は二人にもっと責められてもよかった)

1

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