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この年になって兄弟なんて、ぜったい無理!
電子書籍版を購入。
表題作と、『あなたは僕のマスコット』のCPであるミカと二階堂が登場するSS「お兄ちゃんに萌えないで!」、電子限定SS「桜色ヘブン」の3つの話が収録されています。
あとがきなし、挿し絵なし。
表紙の絵に惹かれて購入。
そこには、兄弟上等の文字のペアルック。
ドーベルマン姿の攻め。
パジャマを二人でわけあって着用する姿。
これは、糖度高めなワンコ攻め?
久しぶりにいちゃこらカップルの話もいいんじゃない?
思いっきり糖分補給♪
とワクワクしながら読み進めたのですが。。。
なんか、違う。
素直で愛らしいキャラのはずの受けは、キャンキャンうるさい。
攻めもドーベルマンでもないし、ワンコでもないし。
お仕事BLとしても、期待はずれ。
お仕事BLは、仕事にも恋愛にも一生懸命に頑張る主人公の姿を愛でるのが醍醐味だと思うのですよね。
それなのに、
私情(しかも明確な意図がないあやふやなモヤモヤ)を仕事に持ち込んで、それを優先させちゃう責任感ゼロの受け(もっと真剣に仕事に向き合え~怒)。
仕事に対する情熱、愛情ゼロのできる人設定の攻め。
なんだか、思っていた話と全く違いました。
設定と実際の行動に解離?があり、違和感が気になって、楽しめませんでした。
表紙のイラストのシーンも全く出てこず、表紙詐欺?と不安になったころ、最後の数ページで一気に出てきました。
でもね、違う~!
そんな、やっつけでまとめて出されるのなんて求めてないから!
それに、違和感しかないから。
という訳で、しゅみじゃない評価。
私の求めている話と違っていました。
勝手に勘違いして評価を下げちゃって申し訳ないです。
いくら親同士が再婚したからって義理の兄弟同士がいきなり二人きりで同居はねーだろ、とか
元々自分の家でもないのにいきなり他人を家に泊めることを決めた受けねーなとか、
受けギャアギャアうるせー!とか色々突っ込みたいところがありました
しかし受けですが…段々躾のなってない小型犬みたいに見えてきて愛着湧いてきましたw
攻めを嫌っていたくせにアッサリ食い物につられるわ、駄目と言われたのに盗み食いはするわ、
自分で見ると言い出したくせに怖い映画でビビって攻めに纏わりつくわ…w
しかも攻めに『惚れてる』と言われて感激するんですよ!!
き…君それで感激するんだ…とこっちまで感激しました
クールで仕事が出来てイケメンで努力家でちょっと意地悪でドーベルマンっぽい攻めと
このちょっと躾がなってないけど愛嬌のある小型犬受けは相性すごく良さそうです
表紙の二人もかわいいな~とまじまじ眺めてしまいました
なんだかんだ長続きしそうなカップルですね
個人的に受けはもっと素直そうな子が好みなので萌評価ですが
前述の『惚れてる』で感激する受けのくだりは心に深く残りました
先に関連作の「あなたは僕のマスコット」を読みました。舞台は同じく常盤出版の文芸一部。
主人公は、大衆小説誌「小説マリウス」の編集部に所属の鍛治舎一(かじしゃ はじめ)。
幼い頃に父親を亡くし母ひとり子一人で生活してきたが、この度母親が再婚することに。
相手男性と彼の息子、つまりは義理の弟となる人と初めて4人で食事会をするのだが、その義弟となる男が実は……!という展開。
…それは青天の霹靂。同期入社の出世頭、同じく文芸一部の純文学誌「小説蒼茫」編集部の田中瑳苗だった!
瑳苗は容姿も態度も実績もズバ抜けた男。でも何かというと毒のある物言い、不遜な態度で、一は煙たくて距離を置いていた。
そんな2人が両親の結婚によって兄弟として同居することになって、最後は恋人になるわけですが、まあ確かに外側だけ見て「気が合わない」と思った人物が、一緒に住んでみれば知らなかった一面、良い面を持っている事を知り、思い込みを変化させていく点は、納得の流れ。
しかしながら、恋人にまで、というのは鳩村衣杏先生の筆力をもってしても些か強引だったかも。
瑳苗の方が一をずっと好きで、義兄弟になるしかない、と自分の父親と一の母親のキューピッドになったという展開は、ちょっぴりハテナ、というよりある意味怖い…
ただ、「お仕事BL」の側面はいつもながら面白いし、上手いし、読み応えも充分です。
一がある作家の担当を外れ、家の屋上で瑳苗と2人、星空の下で話し合うシーンなどジーンとしてしまいました。
兄弟もの好きとしては、題名からなんだか美味しそうな予感がします。そして、読み終わって表紙を見ると、イラストの一つ一つの意味が分かって、面白いな~と思います。
28歳の一は、父親が早くに亡くなったこともあって、ちょっとファザコン気味です。
そんな一に、母親の再婚によってできた父親と弟に喜んだのも束の間、弟になったのは同僚の瑳苗で。瑳苗は一にとって、憧れから喧嘩ばかりする相手に変わった同僚だったのです。
だけど、母親たちの希望で同居することになった二人。嫌々ながら一緒に過ごす内に、本当の瑳苗を知って見直す一。
その気持ちがだんだん愛情に変わっていきます。
二人で過ごす小さなエピソードが可愛くてホッコリします。
クールに見えて策士で、一に執着してる瑳苗が好きです。
ゆっくりじっくりと愛情が深まっていくのもイイし。
実はベタベタするのが好きだった瑳苗に、両親にばれるのも時間の問題ではないかとニヤニヤしてしまいます。
お仕事面でも恋愛面でもしっかり書かれていて、どちらも楽しめてお気に入りの1冊です。
28歳で親の再婚により、義理の弟が出来るらしい。叶わない夢だと思っていたけど、昔から弟という存在に憧れていた。。。しかしその義理の弟は同期の苦手なあいつで!?というお話でした。
同じ出版社に勤める同期(とそのお父さん)が突然家族になります・・・と顔合わせの時に初めて相手の顔を知った、受けの鍛冶舎 一(かじしゃ はじめ)。「なんじゃそりゃー!」状態です(笑)
なんせ愛くるしい表紙とは裏腹に攻めの田中瑳苗は愛想がないです(笑)クールとも言いますが、受けは入社面接で攻めに一目惚れの勢いで憧れがあったものの、発言は正論だけど厳しい言い方で、特に自分に対してはキツイ・・・嫌われている!と苦手意識があって。。。
攻めは受けといるのが居心地が良いから何でもポンポン言ってしまうそうですが、すこし不器用なので伝わってません(笑)
面白かったのが「同期なんだから弟じゃない!」という怒りに対し、瑳苗(攻め)いわく誕生日が受けの方が早いので「義兄さんだろ」と言い争う姿が微笑ましかったです。
そんな喧嘩ばかりの2人が一緒に生活をする中で、攻めの料理の上手さに感動したり。受けが強がっているけど寂しがり屋だったりと、新たに相手について知り距離が縮まっていく流れがリズムよく読みやすかったです。
周囲からも文句なしのイケメン!と言われる攻めにも辛い過去があります。「努力」は「力」という漢字が2つも入ってる、それでは力が入り過ぎて疲れて辛くなってしまう。丁寧の方が良い。と攻めのいう台詞には唸らせられました。
考えたこともなかったで、とても記憶に残りました。攻めがそう考えるようになった理由は悲しかったですが、受けがそれに真正面からそれに立ち向かう姿は男前で格好良かったです。
挿絵は陸裕千景子先生。先生の描かれるお料理は毎回「食べて見たい~美味しそう!」と思わせ、攻めのイメージ映像のドーベルマンは可愛かったです。そしてカラー口絵は絵柄が優しいイメージがあるぶん余計にエロチックな雰囲気で美味しく頂けました。
最後に攻めの長い計画を知った時には驚いたのと、これぞ執着攻めだわ!と感動しました。