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アルとネーリ、そして、イタリアの恋多き人々。
「クマとインテリ」でアルとネーリ好きだったので続きが読めてうれしいです。
全編通してしっかりBLしているし、前3作に比べるとわかりやすかったです。
ま、2人のキャラがわかりやすいですしね。
アルもネーリもよかったですが、カッラーロの秘書が好き。
以前からいい味出していましたが、フィーチャーされていましたね。
秘書は態度には出さないものの、カッラーロのことをとても思っている。
あの結婚指輪はカモフラージュなんじゃないかと思うほど。無償の愛ですよね。
ネーリの交換条件を受けようとした後、泣いちゃうのかわいかった。
ほんと「なんでここまで」ですよね。
でも、カッラーロには秘密にするという。
ブルーノが髭をそった時の、秘書のリアクションも笑いましたw ナイス!
他にも、いろんなタイプのイタリア男、関係性が見られておもしろかったです。
物語のオチが前作の「アマート・アマーロ」 の中の短編「ディファレンツァ」になんか似てますね。
「ディファレンツァ」は年上の恋人の方が尻軽という印象だったのに実はそうでもなかったっていうのが最後の方になってわかるっていう。「アルとネーリとその周辺」の場合は年上、年下が逆になってるパターン(年下のネーリの方が尻軽と思われていていたのに実はネーリの方がアルに一途だったっていう...)。
どちらの話も好きです。
話の終わり方もあっさりしていて好みです。
「クマとインテリ」「amato amaro」に続いてのこちら。
徐々に恋というより人間愛が強まってきてる気がします。ベタベタした関係ではないし、互いに必要以上に束縛をするわけではなく、ただそこには愛がある。そんなお話がいくつも描かれています。
短編のオムニバスで3冊出ているからこそ収録できるような、期間があいて関係性が変わっていく様が読めるのも嬉しい。
basso先生のライフワーク的に続いたら嬉しいんですけど、かなり期間が空いたので無理かなぁ。
まぁなにはともあれ第一秘書がキュートです。
アルとネーリよりも、読後はカッラーロが中心になっていたような印象を持ちました。弟と秘書に守られながら、カメラマンの恋人と自由に恋愛する彼。もちろん弟のメディア王・ジーノの力も大きいでしょうけれど、もっと根本的にカッラーロをスキャンダルから守るという意味では、秘書の暗躍が一番重要になっている。小言はうるさいけれど、カッラーロから自由を奪ったりはせずに、奔走する草臥れた秘書の心中が気になりました。カッラーロに恋愛的な意味で惹かれているのかは微妙な線でしたが、この秘書目線で彼自身の過去や日常を長編で読んでみたいなぁと思いました。
そして、アルとネーリの奔放なのか一途なのかよく分からない日々は健在しているようです。一見ネーリの方が自分の性癖もオープンにしていて遊んでそうに思えるけれど、案外彼の心根はアルに対して真っ直ぐ向かっているのかもしれませんね。そんなネーリの一途さを信頼していないアルの方が、周囲に流されやすいように感じました。この2人の関係性もなかなか興味深かったです。またbasso先生の気が向いた時に、このインテリ男達の日常を描いて欲しいですね。
「クマとインテリ」「amato amaro」に続く、イタリア政治家BL第3弾。
…はいいんだけど、なんか下世話になった!
みんな、簡単にアフェアしてるし。
何よりアルが!党の新人の熊っ子男子に抵抗もせずにヤられ。
ヤった熊っ子はアルとは別の党支部長にしゃあしゃあと恋をし。かと思うとまた別の議員に目移りし。
ネーリはネーリで、アルの前でファウストの秘書にコナかけて。
最終話では、アルが初恋の教授とナニヤラ。
あーもう!
救いは、ジェラテリーアのマルチェッロの息子だわ。
まだ少年でキスもまだだけどゲイの自覚があって、恋を全うする覚悟もあって。そして出会うはメガネ男子。(この人、のちの結婚相手?違うような同じような…)
あまり真剣ではない恋愛遊戯が散りばめられてる印象だけど、すごくスタイリッシュな空気は伝わる。
オープンリレーションシップを緩やかに続けながら、ついにはアルとネーリがかけがえのない2人になっていけばいいのに、なってほしいな、って思ってる。期せずして私の中の一夫一婦制というかカップル至上志向に気付かされた。