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表題作天使のささやき

峯神瑛士,警視庁SP,あこがれの先輩,34歳
名田彰人(28),イケメン新米SP

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

警視庁機動警護担当で涼しげな顔立ちの名田は、長年憧れを抱いていた同じSPの峯神と一緒の寮に移ることになる。接する機会が増え、峯神からSPとしての的確なアドバイスを受けるうち、憧れから恋心に気持ちが変化していく。そんな中、ある国の危険人物を警護することになり、いい勉強になると意気込んでいた名田だったが、現実を目にし、峯神を失うかもしれないと恐怖を感じ始め…。

作品情報

作品名
天使のささやき
著者
かわい有美子 
イラスト
蓮川愛 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
シリーズ
天使のささやき
発売日
ISBN
9784344822153
4.1

(140)

(68)

萌々

(45)

(17)

中立

(5)

趣味じゃない

(5)

レビュー数
20
得点
576
評価数
140
平均
4.1 / 5
神率
48.6%

レビュー投稿数20

シリーズ一作目 こちらも面白かった!

警察の独身寮である平河寮シリーズ第一作。
同シリーズの「甘い水」「墨と雪」を先に読み、大変面白かったのでこちらも読みました。

本作はSPの二人が主人公。
名田(受)は職員採用パンフに載るほどの爽やかイケメン。先輩の峯神(攻)も、大柄で大人な男前で格好いいです。美男×美男はやっぱりいいですね♪
受け視点と攻め視点が交互に切り替わり、人物の気持ちがわかりやすいです。

シリーズ一作目ということで、平河寮の描写も多め。ざっくばらんな男たちの、ちょっと下世話で時にはコントのような会話が、とても楽しいです。先生の描く、警察組織の男前で飾らない男たちが大好きです♪

本作も他の作品と同じく、警察小説の側面と、BL小説としての側面、両方がバランス良く、とても楽しめる作品になっていると感じます。

峯神は飄々とした人物ですが、実は重い過去があります。普段の様子からは窺い知れないような、つらい過去が切ないです。兄との関係性がヘビーでした。

名田と峯神、それぞれが少しずつ相手に惹かれていき、だんだん距離が縮んでいく関係性に萌えます。峯神は途中、名田を遠ざけようとするのですが、その手法がちょっとオヤジくさいw

中盤から、SPの業務としてかなり重めの案件が発生。文章もかなり硬くて途中少し読むのが大変でした。でもそんな骨太な部分も本作の魅力です。
途中「甘い水」の遠藤登場。堂々とした発言がカッコいいです。

そして二人の初めての夜。
とても丁寧にページを割いて描かれます。ものすごく官能的な描写で、ゾクゾクしました。とてもエロチックで素敵です。
特に男は初めての名田が、慣れている峯神にトロトロにさせられて、とても可愛い反応をするのが堪らないです。また峯神も、名田の可愛い反応にのめり込んでいくのが大変良きです。小説の濡れ場で、ここまでドキドキすることはあまりないくらい良かったです♡

SPの仕事で、かなり際どい目にあった名田を峯神が遅くまで待ち、優しく抱擁するシーンにはキュンとしました。

また終盤、仕事中に峯神が負傷。名田に会いに来て軽口を言う峯神を、名田が叩くシーン。死んでもおかしくない任務につく峯神は、名田に会いたかったんだなと、ちょっと泣けました。

ラストでやっと心の通いあった二人。微笑ましくてほっこりしました。二人のその後もぜひ読みたいと思い、すぐに2巻も読んだので、そちらもレビューします。やっぱりこのシリーズは面白いです、大好きです♪

0

大人の恋愛

警察独身寮である、平河寮シリーズの1作目。

ノンケ同士のSPである、峯神と名田。SPとしてはまだ新人の名田が入寮したのはSPとして尊敬している峯神のいる平河寮だった。同じ寮になったことで交流を深めていく2人。

実は2人にはそれぞれに女性関係のトラブルを抱えた過去があったり、トラウマがあったり…。さらにSPという仕事柄、いつ自分の身に何があるか分からないという理由で大事な人を作らないようにしている峯神。そんな重責をすぐ近くで見ながら学んでいく名田。

ただ純粋な気持ちで敬愛の眼差しを向けてくれる名田を可愛く思う峯神。峯神としては冗談込だった夜のお誘い。女性との関係に消極的だった名田はその誘いに乗る。でも交際という形とは違っていて…。

大人になるってことは経験を積みながら傷付くことも経験していくっていうことで、その傷をこの2人は決して甘い雰囲気で舐め合う訳では無いっていうところが大人の恋愛だな~と思いました。なかなか甘い雰囲気にはならないし、でもそれがかえってリアルな大人の恋愛を表現しているというか。SPという命の危険と常に隣合ってる仕事だからこその関係が見れて、BL抜きにしてもとても面白いと思いました。

甘々な展開や雰囲気が好きな人には物足りないかもしれません。

0

ネトウヨデマと隠されたヘイト思想

BLの皮をかぶっていますが、中身は偏向した政治思想小説です。
ネトウヨデマが元ネタとして随所に散りばめられ、舞台はぶっ飛んだ「架空日本」。
ネトウヨデマサイトの中にしか存在しない、架空の「悪夢の民主党政権」です。
名指しこそありませんが明らかに旧民主党と思われる与党が、売国で外患誘致の凶悪政権として描かれています。

ストーリーは一言で言えば
「悪夢の民主党政権の売国政策の犠牲になりつつ奮闘してBL恋愛もするSPたちの話」です。

ネトウヨ脳垂れ流しの中身、たとえばこんな感じです↓

・現政権下では自衛隊の動員は絶対に不可、自衛隊が動こうとしても政府に阻止されるという記述
(現実では震災時に活躍していましたが?)

・本当に日本人かと尋ねたくなるような発言、行動の議員ばかりという記述
(具体的にどんな言動ですか?)

・テロ支援国家と仮想敵国T(中国)の会談を取り持つ、国体を壊そうとしているという記述
(『国体破壊』って。かつて言論弾圧に利用された単語を攻めに言わせちゃうんですか?ていうか中国って仮想敵国なんですか?日本は戦後、仮想敵国を想定したことありませんけど?)

・民主と思われる現与党の選挙カーが自民と思われる前与党の首相の命を狙って演説に突っ込む事故を起こした
(いやいやw)

・二巻:首相官邸に出入りするための官邸パスが身許の怪しげな連中に大量に連発されている
(いやいやw)

・二巻:従来の与党とは公序良俗の基準すら違うという記述
(えっ、自民党のほうが公序良俗を守ってる政党って意味ですか?えっ!?)

・公安の監視対象だった人間がいっぱい入閣と記述(ネトウヨデマ)

・岡崎トミ子国家公安委員長らしき人物を「元公安の監視対象だった」と記述(ネトウヨデマ)

・岡崎トミ子議員らしき人物に対して「押し入り強盗に対してお茶とケーキを出してもてなすくらいいかれた話」と記述

作者さんにここまでけなされる岡崎議員、どんな「悪い政治家」なのでしょう?
って思いますよね。
実は、「慰安婦問題に対し同情的な姿勢」というだけでかつてネトウヨに大いに叩かれた方です。

しかし日本の女性政治家として、韓国の慰安婦問題を反省的に対応することって悪いことなんですか?

その逆パターンとして、安倍さんら右派政治家による米国紙ワシントン・ポストへの意見広告「慰安婦はただの売春婦だ」主張を出したということがありました。
この意見広告は欧米からバッシングされ、日本の印象を悪化させ、慰安婦像が世界各地に建てられる契機となりました。
この右派による意見広告以前は、欧米世論に慰安婦問題はほとんど知られていませんでした。
右派による意見広告は、慰安婦問題を世界に知らしめ、同時に「悪の日本人像(過去の日本人のことじゃありません、このような広告を打った現代日本人のことです)」を大喧伝した、という最悪の結果をもたらしました。

現実では右派政治家のほうがよっぽど外患誘致(比喩的な意味で)しています。

左派政治家が慰安婦問題に同情姿勢を見せることで、世界から日本の印象はどうなると思います?
「良くなる」に決まってるじゃないですか。それって日本の国益じゃないですか。

慰安婦問題は70年代から日本で周知されるようになりましたが、日本の左傾化時代はまったく世界に知られず、慰安婦像が立てられることもありませんでした。
ところが右派が「慰安婦は売春婦ババア」と大騒ぎしたせいで、世界に知られバッシングされることになりました(日本への最悪な印象と共に!)

これこそが外患誘致であり、この慰安婦をめぐる右派の外患誘致活動の一角を占めるのが、「慰安婦に同情的な政治家を反日売国と言って叩く」行為です。
作者さん、あなたがこの小説でやってることですよ?

そもそも。
「慰安婦に同情的な女性政治家」を、「強盗」「いかれた話」と描写する作者さんは、慰安婦のことどう思ってるんです?
そこのところ、とても知りたいです。

小説には慰安婦という単語こそ出て来ませんが、読む人が読めば「慰安婦に同情的である」という理由だけでネトウヨに大いに叩かれた故・岡崎トミ子氏がモデルであることはすぐ分かる。

この小説にはいわば「こっそりと」ヘイト感情を忍ばせてあるわけです。
読んでいてぞっとしました。

BL小説のイケメンたちに、ヘイト思想まみれの言動をさせるのは、グロテスクがすぎますよ。

厳しいことを言わせていただきますが、プロの作家として、「政治描写の参考資料がネトウヨデマサイト」っていかがなものでしょう。
作者の中で思想を練ることもせず、むき出しのネトウヨ思想をそのまま小説にしただけ。
ネトウヨデマサイトを丸パクリしないと政治が書けないなら、政治ネタに手を出すべきではありません。

0

SPというお仕事

クールなスーツ最高!SPは、素敵な攻さま(SS)ポリスということでいいかもしれません。好きでした。
まず、攻の峯神というキャラクターが好みすぎました。ちょっとくたびれた感じも色気に変換、大人の男の風格漂いまくる攻。シリーズ(まだZweiは読んでないけど…)では、黒澤様の次に好きでした。

そんなカッコいい先輩に憧れすぎてて、ほとんど峯神のワンコ・後輩の受(名田)は、とにかく可愛いです。警●庁の採用パンフレットに掲載される爽やかイケメンという設定なのですが、もうどこを切り取ってもピュアッピュアでキラキラな印象で、活字なのに眩しかったですw。本来であれば、あんまり好きなタイプの受キャラではないのですが!なんと!スケベでのいやらしさが!普段からのギャップ萌えでした。天才肌の受です。この一途さ、可愛さ、誠実さは絆されるわ…人生ややお疲れモードの大人に希望の芽と活力を再生させるのにうってつけの存在だよな~と、とにかくキャラクター設定に説得力がありました。

お仕事の緊張感ある描写が多いのですが、初めての”せっ”へ至る過程が、体育会系っぽいノリだな!とやたら印象的でした。先輩から技術を教えてもらいます、みたいな流れでホテルへw、そして、技術の習得過程のエロさは、シリーズでも屈指ではないでしょうかw(でもまだ”甘い水2”と”Zwei”は読んでないんでアレですけど…)。百戦錬磨?な攻が、予想以上に感度がよくて(素直だから…)、エロ可愛い受にハマっちゃう瞬間の描写にコーフンしました。

まだお付き合いするというところまでには至らない二人なのですが、最後の屋上での告白は、峯神が名田を
”愛しくて愛しくて仕方ないんだよーーもーー!!”っていうムードが甘くて、ニヤケがとまりませんでした。
ごちそうさまです。

0

SPは対象者のために

SPに配属され、寮に入った「あなたじゃイケない」と元カノに言われた名田と、尊敬する峯神との話ですが、最初に峯神は「下半身超絶無節操男」と評されます。
なんて二人だ。。。

新米である名田に懐かれ、自分を良い奴だと思われないような口振りであしらおうとする峯神。もう必要以上に関わられないように脅しのつもり?でキスしたり…
でも結局名田の真剣な思いに応えるんです。
名田のいう「峯神さんが撃たれても、対象者を守ります」という言葉に真剣さを見出してついには応える。男前な二人に萌えました。
屋上で涙しちゃう名田とそれを肩に抱き寄せる峯神も素敵。
お互い、SPとしての職務があり、愛する人を守れないシチュエーションがあることも甘んじて受け入れる、それでも好きだという気持ち。。。

伏線があるので続編も楽しみです。
イラストもよき。

3

全力で慕われたらほだされちゃいますん

名田が可愛いです。
さらっと読んだ感じですがお仕事BLではないかな
でも設定とかしっかりしてるので読みやすかった

シリーズはいっぱい?あるようですがとりあえずこれだけで完了
せまい世界で登場人物全員BL系ぽくなるのはあんまり好きじゃないので

0

男前カップルだけど攻めが今のところちょっと

タイトルからして途中でこれは思い切り2巻に続くなと2巻も用意しておいて良かったです。

警察物ですね。寮が舞台です。ワイワイ楽しそうですね。

名田が憧れ慕う峯神は結婚しようとしてた女性と兄に引き裂かれ部署まで飛ばされ辛い過去があります。今の仕事SPをしてる限りは大切な人は作らない感じだったのですが。
今一峯神が名田を振り回してるように見えてしまって。いや、彼なりに名田を可愛く思い惹かれ心配してるのもわかるし、彼なりに自分の気持ちに戸惑いながらも大切にしてるのもわかるのですが。

エッチもえ?そんな感じにしちゃうの?しかも峯神慣れてるし、「お前可愛いな」とか言っちゃって。

名田は遊ばれたのかと思ってでも好きで苦しんでたのに、最後の最後に本気になっちゃうよとか。

2巻にはあまあまと載っていたので期待します。
そしてタイトルにもある麻薬天使のささやきが2巻では中心になるのかな。

警察で事件物なのでやっぱり恋愛面は少し物足りないです。

0

働く男の格好良さったら。

警察関連の物を読みたい…と、以前から気になっていた今作に手を出してみました。
警察といってもSPでしたが、こういうのを読みたかったんだよーと大当たりヽ(´▽`)/

CPも魅力的です。
ちょいオヤジ入った男前な峯神×峯神に憧れてる真面目な若い名田。
視点が交互に変わるため二人の気持ちとかが分かるんだけど、それが焦れったくもどかしくて。
最後の屋上で名田が想いをぶちまけ峯神が受け止めるシーンは、名田に感情移入して泣きそうになりました…。

そんな二人の様子は勿論なんだけど、仕事が絡んでくるのが良いです!
正直、仕事関連の箇所はしっかり読まないと頭に入らないところがありましたが、その分読み応えがありました。

想いは通じ合い、ひとまず大きな仕事を終えたところで今作は終わりですが、解決してない問題もあるという…。
早く2巻読まなくちゃ!シリーズ揃えなくちゃ!

2

the警察もの

甘い水や墨と雪などを読んで、なんだかハマってしまい、遡り手に取りました。
警視庁本庁警備部警護課(要はSP)と寮(平河寮 おんぼろ)が舞台となる警察もの。

「命かかってます」ぐらいな事件?イベント?が発生するので
途中ハラハラドキドキものですが、合間合間にじりじり恋愛模様。
蓮川先生の挿絵がまた美麗で、最後の一枚がとっても素敵でした。
これがかわい先生にとっては書籍で初めての警察もの とのこと、驚きです。
艶っぽいお話は少な目。登場人物多し。地雷はあんまり思いつきません。
(過去形で女子が一人出てきますが)

峯神:第一印象としてはすけこまし、人たらし、エロおやじ(笑)な優秀SP。
   読んでるうちに、まあ色々あったのね ということが分かってきます。
   平河寮在住。
名田:柴犬?お利口コリー?優等生なワンコ。憧れてます と
しっぽ振ってるうちに恋愛感情になってしまった、新人SP。
平河寮に引っ越し。
   警察官募集パンフに写真が載るほどの爽やかイケメン。
荒木:寮長。交通機動隊。お尻が見るに堪えないほど美しくないらしい。
宮津:刑事部捜査一課特殊班(SIT)。甘い水でもご活躍。
   ガタイがよく、チェシャ猫のように笑う。
遠藤:警備部対テロ用特殊急襲部隊(SAT)の指揮班所属。
   命はるイベント の時の応援部隊としてご登場。わずかなご登場ながら
   きゃんきゃん噛み付いてました。甘い水のメイン。
後、篠口(甘い水で当て馬、墨と雪でメインはった)もちょっとだけ登場。
色々出てきて、ああ、読んで良かったわ、関係性が整理できる~と一人満足。

あまふわなお話や、異世界にぶっとんじゃうようなお話が大好きですが
間にこういう人間界のリアルなものを挟むと、フレッシュでいいわーと
今回実感しました。
お菓子に例えると、あまいもの→からいもの をエンドレスに食べる
というところでしょうか。
さーあまさ増量だと聞く2巻よもう♡

2

危険と隣り合わせの恋

いわゆる「平河寮」シリーズの一作目。
平河寮というボロ独身寮に移ってきた、警視庁警備部警護課、つまりSPの名田彰人(なだあやと)。
冒頭は、この平河寮に住む愉快な仲間たち?的に、運動部的強引な強面先輩で寮長の荒木(白バイ警官)や、全く堅気に見えない宮津(特殊班SIT)などなどとのわいわいガヤガヤ。
そんな煩わしさ満載の平河寮で唯一嬉しいのが、先輩SPの峯神がいる、という事。
名田はノンケ設定ですが、この冒頭から峯神への憧れが何とも……お星様が飛んでるようで。
そんな物語の始まりですが、警察のエリート集団、その実態は要人の弾除け、捨て駒のSP。任務の過酷さと、SPたちの警護対象者や政府への批判や本音が炸裂する辛口な物語へと移行していく。
そんな中、テロ支援国家南米I国の大統領エキセバが来日することになり…
この辺から物語はかなりシリアス寄りです。
命を賭ける危険な任務と共に、名田は峯神が気になって、峯神も名田にセクハラまがいのちょっかいをかけ。

正直言いまして、峯神は男もイケると言われてはいたけどバイ描写などない訳で、いくら懐いてくる可愛い後輩とはいえ急にキスしたり、教えてやろうか、なんて誘うでしょうか…?
弾除けである事、かつての恋人♀との破局と兄との不和、そんなこんながどこか投げやりというかその場しのぎの関係に流れていくんでしょうか…?
まあ、そんな背景への違和感はどうあれ2人の初めてシーンは萌えます。間違いなし。
名田は可愛すぎる!
一度寝ても関係性に確信の持てない様子や、2人きりの屋上で涙しながら告白してしまう名田がイイ。
蓮川愛さんのイラストがかっこよすぎて悶絶モノです。

「2」に続きます。

2

やっぱり甘くない…けど

「甘い水」がきっかけで、平河寮シリーズのこちらも読みました。
これも「甘い水」同様甘くない展開が良いです~

警視庁SP所属の先輩後輩の二人。
後輩は先輩にとても憧れていてそこから徐々に始まるわけですが、先輩の峯神は危険な仕事のことや過去の恋の痛手もあって大切な人を作りたくないと思っています。
名田はそんな先輩に対して一生懸命でかわいらしい一面を見せ続けます。
峯神の名田へのちょっとからかうような軽い言葉遣いとか、本当は気持ちがあるのにはぐらかしちゃうとか、ちょいちょい先輩もかわいいです。
あることから関係を一度は持つことになるのですが、先輩は遊びの関係だと思っているからと後輩くんの気持ちはとても切ない。

そんな状況の中で、SPとしての任務は過酷です。その任務は来日する某国の要人警護なんですが、この辺の話がけっこう凄い。もうBL読んでいることを忘れちゃいます。
ディテールが凄いというか、架空の話なのに日本政府ってひどい!ってマジでむかむかしちゃいましたw
それで二人がどんな酷い目に合うのかとハラハラしましたが、そこは割とあっさり。でもそれはそれで良かったと思う。

あと、他の同僚たちがとても魅力的なんですよね。寮での生活風景が楽しそうで、食堂のシーンとか特に情景がぱっと浮かびます。
それぞれに物語があるよね。と、想像が広がるような面白さがありました。

BLとしてはもう少し甘めが好きだし、もう少し二人の絆の強いところが見えた方が好みなんですが、小説としての評価を乗っけて、初「神」をつけます!
ワタシ的神的作品は本当は他にもあるのですが、好きすぎてレビューが書けないので^^; この作品につけたいと思いました。

最期の最後の方までほぼ甘くないですが、ラストシーンは泣きました~
とにかく2を急いで読まなくちゃ!です(笑)

5

ふゆき

stella☆様
コメントありがとうございました!
(この写真はうちの子ではないのですが、同じくロシアン飼ってました。残念ながら2年前12才で他界しました(T_T))
2巻も読了致しました!甘さ増量で大満足です。
甘い水CPもかなり好きなのですが、物語としても天使の方が気に入りました。
BLに夢中になり過ぎてますがwこれからも良い作品をがしがし読みたいです♪

stella☆

こんにちは!(ネコちゃん可愛いですね!飼われてるのですか?そうなら、うらやましいです~)
『天使のささやき』は2巻目のほうが甘いですよ~。
そうそう、『甘い水』よりこちらの方が良かったのですね。
実は私も、両方好きだけど、こちらのほうが好きなんです(笑)
これからも素敵なBLにたくさん出会えますように!

シリーズ通して神作品

『平河寮シリーズ』の作品。
それぞれ別々のお話で三種類出版されているのですが、登場人物たちが住まうのが警察官舎『平河寮』ということで、そんな風にくくられています。
これは警視庁警備部警護課、いわゆるSPのお話で、かわいさんの作品では多い、受けと攻めの両方の視点が楽しめる仕様です。
そういえばレビュー書いてなかったなあと思い再読しましたが、何回読んでもこのシリーズは面白いです。(一番好きなのは『甘い水』の方ですけどね)


受けの名田は、28歳の新米SP。
職員採用パンフにも載った爽やか君で、真面目な天然さん。
真剣に、先輩である峯神を尊敬し憧れています。

攻めの峯神は、優秀なSPで34歳。
元公安で、今は要人の直接警護を任される出来る男。
男性的な色気があり、同期たちには『下半身超絶無節操男』と呼ばれている。


峯神と同じ平河寮へ転寮したことで、班が違う峯神と交流出来るようになり喜ぶ名田。
そんな名田を自分になついてくるワンコのように微笑ましく感じていた峯神でしたが、あまりにスルリと自分の内側へ侵入されとまどいます。
さらに過去の出来事から他人を一定以上近づけたくないために、峯神は自分から名田とは一旦距離をとることに。
そこへ、SPにとっては命の危険を伴う大物の来日が決まり、ふたりの関係に変化が起こり結局一線を越えてしまいます。
この関係が何なのか、ただの一回だけのものなのか苦悩する名田でしたが、彼にもトラブルが…という感じでお話は進みます。

この名田の件で、峯神が若干取り乱してしまうのが可愛い(苦笑
我慢してても、やっぱり気になって気になって仕方ないんですよね。
とにかく名田は、28歳とは思えない誠実でまっすぐな質なのです。
女性を挟んだ兄弟間の過去のいざこざですっかり背中に哀愁を乗せてしまっている峯神には、さぞや眩しかったことと思います。

オヤジが知らぬうちに若者にがんじがらめにされて骨抜きになっていたという、天然の勝利!となりますが、そこが軽くなく大きな事件も絡んで夢中に読めます。
個人的には、『甘い水』の遠藤(受)が出てきて警護について生意気言ったり、神宮寺(攻)がヘリからの直接降下したり(ここは触れるだけですが)とシリーズファンにはニヤリとさせられよけいこの作品好きなんです。
発行順は『甘い水』が後ですし時系列も後なのですが、『甘い水』を先に読んだり、またはその後こちらを読み返したりするとよけいにニヤニヤ出来ます。
一回目読んだだけでは『萌×2』かなと思っていたのですが、シリーズの他を読んで再び読み返すと面白さが増しました。

8

ここから始まっている

この警察関係のシリーズの原点の作品1作目、ここから更に名作が生まれる。
個人的にはこの1作目、左程惹かれる事は無かったのですが、後の関連作品を読んで
再び読み返してみると、本当に原点だったのだとあらためて感慨深く読み込める。

この作品はSPだけれど、スピンオフ系で、「甘い水」や「Zwei」などの作品が
どんどん出て来て、この関連シリーズにハマった私はかなり毎回楽しませてもらってる。
このシリーズの前は、素敵な作品を書く作家さんだとは思っていても、
良かったで終わっていたが、蓮川愛先生のイラストとガッチリマッチしている
この作品は改めて読み返すとホント素敵だと思える。

7

続きが読みたくなる!

年上ちょっとオヤジ攻め×真面目健気受け。私の大好物なカップルです!

憧れの先輩である峯神が居る平河寮に移ってきた名田。
しかし実際に身近に接してみると、
「クールで仕事が出来る」憧れだった峯神の、人間臭い部分が見え、
ますます名田は峯神に惹かれていきます。

一方、峯神も真直ぐに自分を慕ってくる名田を、可愛く思うようになります。
でも峯神には過去にトラウマがあって、近しい存在を作るつもりがなく、
セクハラオヤジの様な方法で、名田を遠ざけようとします(笑)
もちろん、根が善良な名田にそんな方法が通じるわけが無かったんですが・・・(笑)

とにかく、受けの名田がカワイイ!
善良で一生懸命でキラキラしてて。この手の真面目キャラ、私は大好きです。
そしてそのキラキラに徐々に絆されていく峯神も、
ちょっぴりオヤジが入ってて、それがまたステキ!
平河寮の宮津や荒木や他のメンバーも、良い味出してます。
名田をからかっている様子は、本当に良い先輩で微笑ましい。
ひたすら真面目な名田に、何度も笑いました(笑)

命の危険も伴う警護の前、なぜか寂しく見える峯神を慰めたくて、
名田は峯神の軽く浮ついた誘いにのって、抱かれます。
濡れ場はここ一か所だけですが、やさしいステキなエッチで、大満足!
名田は、峯神は遊びだったんだからと、抱かれた事を忘れようとします。
でも、実は峯神もしっかり名田にハマってて(笑)
最後はちゃんとお互いの気持を確かめ合います。
意地っ張りな名田がやっぱりカワイイ~!

それにしても、峯神のお兄さんは本当にムカつく。
これだけ良いとこ無しのキャラも少ないですよね(笑)
峯神とお兄さんの関係、流出や消去されたデータ等、未解決な内容も多く、
何より峯神と名田の関係もこれから!って所で終わってるので、
続きがぜひ読みたいです!!

5

始まってないし終わってない、続きプリーズ

いつの間にか平河寮シリーズになってました。
シリーズでは、甘い水を先に読んでます。

物語は、名田彰人が平河寮に引っ越してきたところから始まります。
年齢28歳、警視庁職員採用パンフレットに載るほどの爽やかな容貌の持ち主です(美人)
所属は警視庁警備部警護課、セキュリティポリス、SPです。
そして、平河寮には名田が憧れている先輩SP峯神瑛士がいました。
なんかもう、最初から名田は峯神に恋しちゃってます。わかりやすいです。
対する峯神ですが、作り込みが足りないというか、いまいちわかりづらい。
要人警護についていなければ、私生活は掃除が嫌いなただのやさぐれたおっさんです。
名田がキラキラしてまぶし過ぎる。

「天使のささやき」作中では麻薬の名前です。
でも、麻薬って基本、SP関係ないんです。

さらに峯神とその兄の確執もあり、こちらは根が深そうです。
事件は起こりましたが、話があちこち飛んで散漫な感じを受けました。

この「天使のささやき」続きがでるらしいです。
麻薬「天使のささやき」は峯神がSPになる前に追っていた事件に関わっているようです。
今、SPの峯神をどうやって麻薬につなげるのか、名田はどう絡むのか、謎ですが、始まっていない終わっていない部分を新刊でぜひ補填してください。
続きプリーズ (笑)

この1冊では何も始まっていない終わっていないとということで「中立」の評価とさせていただきます。

スペシャルゲスト(笑)
SAT時代の遠藤と神宮寺が出ています。
遠藤は会議中に爆弾落としています。とても遠藤らしい。
そして、神宮寺は名前だけ遠藤がちらっと会議で出しました。
事件の時には、華麗にヘリから降下して犯人とそれを取り押さえた峯神に機関銃を突きつけたようです。

3

When will I see you again, When will our hearts beat together. 

スピンオフの『甘い水』二冊+『Twei』も読んでから辿り着いた元祖平河寮もの。
平河寮というのは、さまざまな部署の警察官が暮らす警察の独身寮です。
かわい先生のこれらの本のおかげで、SAT、SIT、SPとかほほう~と詳しくなった気が…
ついでにこれには、公安や麻取も出てきますね。

この独身寮、大体20代を中心に上は30代半ばまでの男性ばっかりな訳で、
なんていうのか、全寮制男子校の大人版みたいな楽しさがありますよね?
しかも、身体能力の高い男性ばかりが集まっている訳で、主役級にいたってはその上イケメン。
寮内の日常のやり取りが、なかなか面白い読み物になっていると毎度思います。

この寮に移って来たSPに配属されたばかりの名田。
彼は先輩SPである峰神に憧れている…
しかし、峰神は寮内では「下半身超絶無節操男」と評され、どうも過去に傷もある様子。
仕事の上ではクールでカッコよく指導力もあるが、
一方で慕ってくる名田を遠ざけようとセクハラをしたり
しょうもないところのある(可愛いとも言える!!)奴です。

エロは、お互いの気持ちが通い合う前、「ご指導」ということでw、話の中程にあるのみ。
両想いになってからは、甘いシーンはなくサラリと話が終わっています。

  *これは読者からワンモアHという声があったそうで、
   同人誌『あ・ら・かると』に収録の『天使のためいき』で、
   その後の二人を読む事ができます。

                  : 

ちょっと気になったのは、はっきりは書いてはいませんが、
(2011年当時の)政権に対する批判が、かなり痛烈に繰り広げられていること。
BL本で政治的な主張をこうハッキリ打ち出すっていうのに、ちょっとビックリしたというか、
私は別に平気ですが、こういうのって抵抗のある人もいるのでは?

タイトルの『天使のささやき』というのは、
元公安だった峯神にとっては因縁のある違法ドラッグのこと。
峯神の過去に絡む公安の情報漏洩事件や、色々と回収されていない伏線もあり、
続編を期待したいところです。
この本にも登場していた遠藤(「甘い水」の受)があまりに美味しいキャラで、
そっちは続編も既刊。
やつに持って行かれてしまって、峯神さん後回しにされているのかな?(笑)


 *レビューのタイトルにつけた文は、70年代Three Degreesの大ヒット曲、
 「when will I see you again」邦題「天使のささやき」より。
  深い意味はない、単なる連想です。

5

続き希望

同じシリーズのはずなのに、なぜレーベルも絵師さんも違うのかなあ。
こちらはSPの二人。
穢れを知らないといった感じの名田は、長年永峯に憧れを抱いていてる。
そりゃ可愛いいよね、こんなキラキラしたコに慕われたら。
名田は名田で、勝手に永峯の偶像を築きあげていたわけだけど、実際に近づいてみると案外エロいこと大好きなオヤジだったり、過去に何かを抱えているようだったりということを段々を知っていくわけです。
この二人も良かったなあ。
でも、でもね!なんですかこの唐突な終わり方!落丁かと思ったよ!!
あまりにもあっけなさすぎて、仲直りエッチぐらいあってもいいんじゃないかいのう。
これもまた続編出るよってことでしょうか?

3

今回、脇役の遠藤推し

三度のメシと同じくらい『甘い水』のトンデモ物件こと遠藤啓一(29)が好きなので…

今回チラっと登場する遠藤に注目しました。



物語のいちばんの山場であるエキセバ大統領訪日。その警護計画会議。

お偉いさんが集まり重く張りつめた空気の大会議室


主人公でSP所属の名田の前に、SAT時代の遠藤が現れます


「名田よりもさらに若い24、5ぐらいの男もいる。細身な上に顔立ちなども線が細めでどちらかというと女顔の部類だが、目つきが非常に鋭い。雰囲気にも一切隙がない。集まった関係者の中でもかなり異色で目立つ」

この時(たぶん)27歳
細身の身体に怖いくらい似合う紺スーツを身に纏い、SAT指揮班代表として参加。

若輩のくせに怖いもの知らずかつ無遠慮な正論で上層部にもの申す遠藤。心臓に悪い!!かっこいい!!

それを見た名田はヒヤヒヤしながらも、そんな言動が許されるだけの実力があり、SPとSATから引き合いのあったという遠藤を純粋に羨ましいと感じるのです。

あと、この時ヘリでの上空警護に神宮寺の第一制圧班を推してるんですよね。嫌いなのに、きちんと能力は認めてるんですよね。



遠藤は『天使のささやき』から『甘い水』の間に名田のいる平河寮へ移動してくるのですが、その時の名田の反応を想像するとニヤニヤします(笑)



『天使のささやき』だけ読むと勝ち気で生意気で不遜なイメージの遠藤ですが、『甘い水』『甘い水2』を読むと印象がガラリと変わります。
愛しくてしょうがない(笑)

おすすめです。

3

これから楽しみです!

かわい先生の初の警察SPモノ!
密な考証にいつも感心させられるのですが、本作も例に漏れず、自分がまるでSPになったかの様にすっと入っていけました。

おんぼろ独身寮が残念な主人公「名田」の良しと思うところは、憧れのSP「峯神」が同寮になるということ。
自分の目標の峯神と親密になるにつれて、名田にとって峯神がそれ以上の存在になっていくというストーリーです。
かわい先生だけに、そこには恋愛の甘さよりも、危険な職業の中の登場人物達のしがらみや戸惑いが話の大半。
あんなに仕事が出来てカッコ良くての峯神の、SPとしての“諦め”込みの職業意識が名田や自分にも伝わってきて、スーパースターのおじさんがどんどん身近にもっと知りたくなってくるんですv

峯神にすれば、自分に一生懸命ついて来る正直で可愛い後輩で。
そんな名田だから弄りたくなって自分をぶつけたくなる、そうしたら自分から離れていくだろうか?
無意識に意識する峯神には、若い名田の若麦のような強さが希望になるんだろうなぁ。

ガテン系公務員・・・自分と公務の間にある理不尽や無体は、どう消化していくか誰しもが悩むところだろうね。
かわい先生って、こういう現実感があって動きのある作品が本当に上手いと思う!
若しかして?ご自分やご家族が警察官や自衛官とかのガテン系公務員だったり?
そう思える位、自分には身近で興味深い作品でした!

峯神の兄との確執やタイトルの【天使のささやき】他、謎はまだまだ奥まったままで伏線回収はこの巻だけでは成されていません。
だから続巻がすごく楽しみで絶対読みたいです!楽しみです♪

3

回収されない伏線は?

かわいさんにしては珍しい警察物。
と、思ったら、書籍では初警察物だそう(あとがきより)
警察といっても、主人公名田が配属になったのは、警視庁警備部警護課、通称SP.
最新の独身寮隼寮に入れると喜んだのも束の間、ほとんど取り壊し寸前のおんぼろ独身寮・平河寮に入ることになってしまい、その上、引っ越し早々に、昔なじみの先輩に寮の会計は押しつけられたり。
でも、その同じ寮には、職場の憧れの先輩・峰神もいて。
で、麻薬の元締めみたいな某国首脳が急遽来日することになって・・・

憧れは、もう、恋。

名田は真っ直ぐに憧れるキモチのまま、真っ直ぐに峰神の胸に飛び込んでしまう。
峰神は、あまりにも素直な名田に、最初は距離を保とうとするが、やはり惹かれる気持ちは止められない。

こんな感じで、恋愛面は順調に盛り上がってクライマックスで、これからも二人でやっていこうね、ラブ、ラブ。
って終わり方なんだけど、そもそも、キャリアで元は公安にいた峰神が、どうして警護課になんか配属に?
峰神が異動直前まで追っていた麻薬ルートは?
内部情報の流出は、いったい誰が、なんのために?
というような、名田と峰神、二人のラブに直接関係してない伏線は回収されないまま。
次回は、この本でもちょっと出てきた、SAT・遠藤編のようだけど、こういう伏線も、そのうち追々回収されていくのかな?

とりあえず、次回、超ツンデレっぽい遠藤の活躍を楽しみにしよう。

3

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