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けっこう昔の作品ですね。
表題の奥津城村が2作、ポリス×狐が2作、水神の子孫DK同級生が1作、拗らせ幼馴染が1作。
巨チンも美チンも出てこない。
セックス描写があっさりかわいい。
高校生cp(さすがに中学生じゃないと思う)に至っては、でこチュウしかしてない。
ただ、設定がそれぞれ独特で。先生の作品はどれも独特だけれども。
で、面白い。面白かった。エロくないけどね!
全作品、面白かった。
私は拗らせ幼馴染が好き。ヘタレ攻めなんだけど、ヘタレっぷりが独特!そんなアプローチの仕方ある?アプローチですらないのか!?
こんな愛らしいヘタレ攻め、なかなかお目にかかれない。
短話だからあっさりしてるけれど、それが逆に良かった。連載でこのアプローチを見せ続けられたらイラつくかなぁ。
愛らしく感じるちょうど良さ。
こういう一冊があると隙間時間にちょこっと読めるから、良い出会いでした。
池玲文先生は本当に振り幅広いというか…なんともフリーダムですよね!
本作は、全体的に「可愛らしさ」が溢れている作品が詰まった短編集です。
「奥津城村の愉快葬」
田舎の風習である「生前葬」に絡めた幼馴染でいとこへの恋心。
はじめはちょっと興味が暴走しただけ?という誤解があって、受けが傷ついてる。
だけど実際は両想いで、行き違いや誤解が甘い恋愛のスパイスになっているような物語。とにかく受けの圭司の健気さがいい。
「お巡りさんと狐」
可愛らしいファンタジー。
田舎の駐在さんと、キツネの男の子。
キツネの子・キョウくんはお巡りさんの長岡さんが大好き。ふわふわのしっぽに長岡もほだされます。
「雨のトリセツ」
言い伝え絡みの超常現象。
雨をもたらす水神の末裔の罔象(みずは)。だけど罔象はいじめられっ子。
罔象がいじめられていることに我慢できない結(ゆい)。
まだ恋にもならないかすかな独占欲の話なのかな?
「月に一度のお召し上がり」
好きを好きと言えず、ただ月に一度食事を共にする。あゝまどろっこしい。
長い片想いのお話。
「奥津城村の不愉快な想い出」
昔白兄ちゃんが女の子と付き合ってたのが辛かった…
一方、当時白雅は中学生の圭司に手を出すわけにもいかず。
…というすれ違いをベッドで愚痴る2人。あまあまでこんな痴話喧嘩ならいいんじゃない?
「狐さんのお巡りさん」
狐のキョウくんは超積極的。だって母さまがキセイジジツ作りなさいって言うんだもの。
こんなキョウくんにお巡りさんも落ちちゃってますよ。とにかくキョウくんが可愛い。
池玲文先生のどエロもヤクザも素晴らしいけど、こんな可愛い萌えもいいものです。
どの話も短い中の完成度が高くて素晴らしいです。
私の中で池さんはエロい作家さん認定されているんですが、
この作品集はそれを覆す可愛さでありましたv
全体的にファンタジー色の強い作品が多く、
更にそれに可愛さがプラスされているので、
読後感はほっこりでありますv
正直表題作よりも、
後半のファンタジー、二作品の方が印象が強いです。
ケモミミとふさふさ尻尾強し!v
「雨のトリセツ」も、
ファンタジーと恋愛が上手く絡まってバランスがいいv
こういう優しいお話、好きですv
ファンタジーではない現代ものも、
なんか攻めの杉本さんが可愛いv
最近ではハードボイルドなお話が多いですが、
過去の作品にはファンタジーであったり
可愛いかったりする作品が多いので、
ちょっと認識を改めなくてはと思いました!
(でも思えば媚シリーズの韮沢も本編外れると急に可愛くなるv)
池さんの魅力再発見で、評価は「萌×2」!
全部で4つの作品が収録されており、そのうちの3つは土着の風習やファンタジーが現実世界とうまく共存したような独特の世界が描かれています。エロ低め、もしくはエロなしのホノボノした話が多めです。
【奥津城村の愉快葬】
従兄弟同士。33歳になると生死関係なく一区切りとして生前葬が執り行われる村の風習のために郷里に戻った圭司。そこで再会したのは兄弟同然に育ってきた従兄弟の白雅で。今回の生前葬の主役。
ずっと白雅のことが好きで一線を超えそうになった事もあった二人だけど、白雅の気持ちが判らなくて郷里を去って以来、5年ぶりの再会…。
生前葬という面白い風習を取り入れているので、互いの思いを語り合う重要なシーンなのに、片方が頭に三角頭巾なんかしちゃってるもんだから、どこか微妙にしまらなくてそこが何ともいい味わいになってます。
思いが通じあったあとも今までの距離感と恋人の距離感の違いにドキドキしたり戸惑う圭司が可愛い。そして何より西日本?九州地方なのかな?方言で話す二人が可愛い。
【お巡りさんと狐】
人間と狐のハーフに好かれてしまった田舎のおまわりさんの話。田舎のおまわりさん=純朴系ではなく、オシャレ・ファッション・ブランド大好きなおまわりさんで都会から田舎へ飛ばされちゃってという設定が面白かったな。
エロなしほのぼの系で書き下ろしが面白かった。
あれこれ身体を張っておまわりさんを落とそうとしてるんだけど、実はそれは母である女狐の教えだったという…さすが女狐!
【雨のトリセツ】
毎年夏になると雨乞いの祭りが行われる村が舞台です。
水神の子孫である雨降罔象は一見普通の高校生でありながら、水を操る力を持っているのだけど、昔と違って神様だからといって大切に扱われる訳ではなく、不気味に思うあまり同級生から邪険にされる事もある。
そんな罔象を見守る同級生の存在もいいし、罔象の父親も素敵。普通の人が良かった…と呟く罔象に対してお父さんが諭すんだけど、それが何とも肩の力が抜けた回答で奥さんを大事にしているんだなぁ…って事が伝わってきて素敵でした。
罔象が神様として立派に舞う姿は彼が一皮剝けたものを印象づけるものであったし、それを同級生が見守るラストも良かった。
【月に一度のお召し上がり】
小学校からの付き合いで一ヶ月に一回食事をしている二人のお話。ドヘタレ攻めです。
エロはほぼなしでどれもほのぼのした雰囲気のお話。あらすじは他の方が詳しく書いて下さってるので、感想のみ。
私は表現作が一番好きです。このお話はとにかく年の離れた従弟の受けちゃんが可愛い!ずっと好きだった従兄と思いが通じ合い、初めてのお泊まりの夜。何もされなくて「白兄ちゃんのアホォ」と泣く受けをもっと泣かせたい願望が…ww。ここまできて未だ野暮天な攻めは、最後に予想外の反撃に合い、ちょっと溜飲の下がる思いでした。
二作目の田舎の駐在さん×化けキツネの子も攻めも受けも可愛いくて好きでした。
三作目、四作目はこれといった萌えポイントが見つからず流し読み。