お前が今、誰のものでも必ずまた俺のものにする──

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表題作もう一度キスから

峰岸,独力でブライダルプランニング会社を起す社長
大杉幸成,学生時代の恋人

あらすじ

束縛されるのが嫌いな峰岸は、恋人の大杉をひどい仕打ちで散々傷つけた。やがて大杉は峰岸の前から黙って姿を消してしまう。五年後、偶然大杉に再会した峰岸はやり直したいと願うが、彼には既に新しい恋人がいて──!?

(出版社より)

作品情報

作品名
もう一度キスから
著者
火崎勇 
イラスト
北沢きょう 
媒体
小説
出版社
ムービック
レーベル
LUNA NOVELS
発売日
ISBN
9784896018073
3.8

(58)

(14)

萌々

(25)

(17)

中立

(0)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
16
得点
221
評価数
58
平均
3.8 / 5
神率
24.1%

レビュー投稿数16

流されない芯の強い受けとの攻防戦が神

 クズな攻めが受けを可愛いが故に虐めて反応を楽しんで、受けが傷付くというシチュエーションが大好きなので堪りませんでした。
 堪忍袋の緒が切れた受けが、忽然と姿を消して攻めを焦らせる。自分に好意を抱いている受けが可愛い――はずが自分のほうがベタ惚れで執着していた。
 数年ぶりに再会できたと思ったら、受けには恋人が。受けは攻めの誘いに乗りセフレになる。そして自分がした仕打ちと同じ事をされる。
 その関係を築いて日が経ったある日、実は受けの恋人が恋人ではない事を知る。その後の流れが最高。
 攻めが本気で口説くが、受けは流されない絆されない。
 強気でも意地っ張りでもない、純粋に芯の強い受け。
 個人的にドンピシャなタイプの受けだが、なかなか見られないタイプなので最高でした。
 攻めザマァではないと思う。
 完全同居したらのちのち尻に敷かれそう。あとがきに書いていたエピソードが読みたすぎて仕方ない。
 電子で購入したが挿絵がなかったのが残念。

2

見事なほどの攻めザマァ作品ですが、号泣しました。

浮気性のサイテー男×健気美人。

攻め視点の攻めザマァBLは、意外と珍しいですが凄くおもしろかったです。
健気で自分に素直な受けを振り回すだけ振り回して、ある日突然受けがいなくなった後、後悔しまくる様子が爽快でした。

5年後再開して、すぐに体の関係は持っても、なかなか心を開いてくれずにヤキモキ。読んでる途中に「もしかしてこれバドエンかな?」と思って心配になってきましたが、攻めが心を入れ替えてきっちりハピエンでした。

火崎先生の文章力が光った作品。神作だと思います。

1

攻め様視点の攻めザマァ( ☆∀☆)

タイトル通り、攻め様視点ですすむお話で、これぞ攻めザマァな展開に萌えました(≧▽≦)
素晴らしいザマァ具合に、にやにやしつつ、今度こそ大事にしてやれよ、と思ってます。
まぁ、言われるまでもない様子ですけどね(*´∀`)

受け様の大杉と攻め様の峰岸は大学で知り合ったゼミ仲間。
大人しくいつも慎ましく笑っている大杉が気になり、また大杉も自分のことを好きでいると気付き、大杉から愛を告げさせ恋人となった。

大杉からの愛情と信頼を疑う事なく、それにあぐらをかいていた峰岸。
つまみ食いをしたり、わざわざ傷つけるような言動をして反応を窺ったりと、こんちくしょうな攻め様の峰岸。
私が大杉の友達だったら、あんな男やめなって止めてるから!

ウェディングプランナーでの起業へ向けて峰岸が奔走していた時、珍しく大杉から電話が。
大杉なら後でも大丈夫、と後回しにした結果、気付いた時には大杉は姿を消してしまったいた。

以来、大杉からの連絡を待ち続け、電話が鳴ればいつでも即出て、マンションには大杉の部屋が準備してある。
と、なかなかいじらしい峰岸。

過去の自分が大杉を傷付けて愛想をつかされた、とは思ってなくて、自分に遠慮してるんだ、との思考回路に腹が立つやらせせらわらってやるやら。

大杉を待ち続けて5年。
偶然再会した大杉の隣には知らない男がいて、今の恋人のおかけで幸せだと笑う。
自分が既に過去の存在になっていることにショックを受ける峰岸ににまにまです。
結局、今も素直に自分の気持ちを告げられず、セフレとしての関係を持ちかける。


スレ違う2人。
過去の自分をやっと後悔反省し、見事な攻めザマァをさらしてくれる峰岸ですよ( ☆∀☆)

必死になって謝罪し、愛を乞う姿に萌えマックス(≧▽≦)
これよこれ!
こんなのが読みたかったのσ(≧ω≦*)

定期的に読み返すお気に入りの一冊です(*^^*)


2

これは良い攻めザマァ!

こちらの作品は、
「自分がしでかしてきた事がブーメランのように返ってきて、己の酷さを改めて思い知って愕然とする。」
というところが、きっちり描かれている良い攻めザマァでした。

ちなみに攻めの峰岸は、最初から大杉(受け)にゾッコンで惚れまくりなんですね。

なのに、ちょいちょい女と浮気する。
約束を頻繁に反故にする。
といった不誠実の塊みたいな態度をとり続けるんです。

それは何故か。

自分の言動で一喜一憂する大杉を見て、愛情を確認したい。
四六時中、大杉の頭を自分のことでいっぱいにさせたい。
……という幼稚な俺様流・愛情の駆け引きのつもりなんです。

されてる側からすると、たまったもんじゃねーわ!!なんだけど。

で、ついにたまりかねた大杉が逃げて音信不通になってしまうんです。
後悔の日々を送る峰岸。
五年後、偶然再会するも、優しそうな恋人が彼の傍に……

終始攻め視点です。
だから意地悪しつつもベタ惚れなのが丸わかりなので、峰岸許すまじ!!みたいな怒りは覚えなかったです。
おまけに、いつ大杉が戻ってきてもいいようにマンションの一室を常に用意してたり、援助できるようにお金を工面して待っていたりという一途さがあるので何か憎めないんですね。

再会後、即エッチに持ち込めるので、あらあら……大杉は早々にほだされちゃうのかしら?と思ったんだけど、さらにガツン展開があってそこも凄く良かった。

今後の二人の妄想炸裂なあとがきがこれまた面白かった。
峰岸が振り回されて頭があがらないお話、もっと読みたいな。

4

幼稚な俺様攻めにほだされる一途な受け

身勝手な男が振られて初めて大切な者を失ったことに気がついた。
後悔しても無くしたものは戻らないと自覚したところから5年、無くした者を取り戻そうと躍起になるお話。

攻めの峰岸が傲慢で人の感情を弄ぶような性格悪いところがいやらしく読み始めてすぐ痛い目にあってボロボロになってしまえと思ってしまいました。
それに対して受けの大杉は優しくて思いやりのあるいい子、なんでこんな性格悪い奴に惚れるかなー。

峰岸にとって初めて恋い焦がれ尽くしてくれる相手に巡り合って舞い上がったんだと思います。それも無自覚だけど、峰岸のほうも誰よりも気になる相手で、もしこれが女子だったら普通に告白して付き合うという手順で結婚に至ったかもしれませんが、ゲイでもないのにそれはないって思っちゃったところが間違いの始まりだったんじゃないのかと思います。

惚れた方が負けって信じて自分が優位に立ち振り回しておけば気を引けると思い込んむおバカさんでした。
子供です小学生の好きな子いじめをその年でしちゃうんですから。

再会して、同棲中のパートナーもいて幸せだと言う大杉にセフレにならないかと持ちかけられたとき、大杉の方もいつまでも都合のいい相手にはならないと条件をつけたのには拍手を送りたかった。今度は峰岸が待つ番だ、連絡のない夜切ない思いで待つがいいと。

そして、終盤で峰岸からまた昔のように付き合ってほしいと告白された大杉が、また同じことをそれを繰り返す気にはなれないときっぱり言い切った場面にはすっきりした。

峰岸はほんとやなやつですが、大沢のために貯金したり引っ越すたびに大杉の部屋を用意しておくという一途なところは不覚にもかわいいと思ってしまいました。
身勝手な浮気癖さえなければもっと早くいいパートナーと幸せな家庭が築けたのにね。
まあ遠回りしてもたどり着けてよかった、のかな…?

大杉が5年間も一人でいたのは気持ちが残っていたからというのもあるでしょうが、あまりに酷いことされたから怖くて恋愛が出来なかったらしい。やっぱり酷い男だ。

いつも通り、後書きでの妄想話が楽しかった。
時間かけて同居にはこぎつけても転職まではしてもらえない。やがて、大杉狙いの男が現れ…なんてことを想像すると面白かったです。

北沢さんの挿絵も よかったです。特に素敵だったのが、最後の告白に訪れた峰岸が跪いて大沢のつま先に口付けしてるところ。萌えました。

4

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