検事の千条と捜査一課の刑事・加倉井。仕事では宿敵のふたりもプライベートでは恋人同士。温泉を訪れたところ事件に…!?

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表題作傷つかないからキスをして

加倉井清和/捜査一課の刑事
千条秋保/検察庁検事

その他の収録作品

  • 信じてないからキスをして~違う横顔~
  • 信じてないからキスをして~違う横顔~千条編
  • ニアミス

あらすじ

刑事と検事。プライベートでは絶対、親密になってはいけない関係。―――捜査一課の刑事・加倉井と新人検事・千条は、ひとめを忍ぶ恋人同士。生真面目な千条にとって、加倉井はいい加減な刑事だった。しかし、ある捜査をきっかけに、加倉井の真摯さと純真さを知る。それを愛おしいと思ったとき、千条は生まれて初めて恋に堕ちていた。仕事中の怪我で休暇をとった加倉井に付き合い、寂れた温泉地を訪れた千条。世間の目を気にせず、ふたりだけの時間を楽しめると思った矢先、事件は起きた―――。
(出版社より)

作品情報

作品名
傷つかないからキスをして
著者
火崎勇 
イラスト
梨とりこ 
媒体
小説
出版社
海王社
レーベル
ガッシュ文庫
シリーズ
信じてないからキスをして
発売日
ISBN
9784796402408
4

(20)

(8)

萌々

(5)

(7)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
3
得点
81
評価数
20
平均
4 / 5
神率
40%

レビュー投稿数3

湯けむり温泉殺人事件

信じてないからキスをして、の続編。
こちらは恋人になってから、なので、できれば前作を読んでからの方が楽しめると思います。

加倉井が腕をけがし、療養することになったため、千条を誘って温泉街へ。二人でしっぽり、のはずが、なんと殺人現場の第一発見者となってしまう。
「縄張りを荒らすわけにはいかない」と、刑事であることを隠して捜査には協力しようとしない加倉井。一方、正義の人千条は、捜査に関わって犯人を突き止めるべきだとケンカになってしまう。
実際のところは、きっと地元警察に任せるんだよなあとは思うんですが、それだと話が進まないので、加倉井を宿に残して千条は地元警察と一緒に捜査に乗り出します。

殺されたのは寒村の医師。山奥の土産物屋を営む美人妻のところへ行った帰りらしい。誰が犯人なのか。。

サスペンスの方は、最初からうすうす犯人の見当がついてしまうのですが、千条を思いやって捜査に加わろうとしなかった加倉井。それを後で知って、説教する千条。あなたの仕事を邪魔する存在にはなりたくない、と。
この潔い感じがすかっとしますね。

そして自分でシーツを買いにって床を整えるあたり、千条のかわいらしさ爆発という感じです。

割とあっさり読めてしまった感じですが、こちらも誤字脱字が目につくのがやや残念なところ。

0

旅先での殺人事件

今回は口が悪く不真面目な態度の捜査一課の刑事と
美人なのに堅物と言われる検察庁の検事のお話です。

休暇先の温泉街で遭遇した殺人事件の真相解決と
二人の日常を綴った番外編3本収録しています。

事件を捜査し、犯人を逮捕するのは警察でも
その犯人を裁判にかけるかを決めるのは検察。

なので、
警察と検察に属する人間が親しくなることは
良い事では無いのですが

ある事件をきっかけに
検察庁の堅持を務める受様は
警視庁捜査一課の刑事である攻様と
恋人同士となります。

攻様は
無作法でデリカシーがなく無精で
強引で横柄な男ですが

正義を望む心は強く
実際は繊細で傷つきやすい事を
知った受様は

何でも1人で背負おうとする攻様を
支えて寄り添う存在になりたいと思って
恋人になりますが

その強引さに
一抹の後悔を覚える事もしばし…

今回、旅先で
事件に遭遇するきっかけとなったのも
攻様の突然のお誘いが始まりだったのです。

犯人の追跡中に怪我をした攻様は
上司に休暇を言い渡されたそうで
どうせならと一緒に温泉旅行をしようと
持ちかけてきたのです。

攻様が予約した宿は
見渡しても観光客などいない山奥の
古い大きな三階建ての旅館でした。

しかし着いた翌日、
散歩に出た宿近くの観光スポットの滝壷で
男性の遺体を発見してしまうのです!!

非番とはいえ、警察と検察。

受様は攻様が協力するモノと思いますが
警察は縄張り意識の強いからと
関わり合いになる事を良しとしません。

しかし、受様には攻様が
事件を気にかけているようにしか見えません。

そこで受様が捜査に協力する事にしますが
それさえも攻様には気に入らないようで
2人は仲たがいしてしまいます(苦笑)

地元刑事とともに事件を追う受様ですが
真相に辿りつけるのでしょうか?!

前作『信じてないからキスをして』の続編。
恋人になった二人が旅行先で遭遇した
殺人事件を解決するお話になります。

仕事を離れて訪れたさびれた温泉地で
遭遇した遺体はどう見ても他殺体、

地元刑事とともに解決を目指す受様ですが
本職の攻様が乗り出すと
案外簡単に事件は解決するのですよ(笑)

手抜きっぽく
絶対攻様じゃないと見つけられないネタが
ポロっポロって出てくる訳じゃないのですが
火曜サスペンス劇場を彷彿とさせました♪

でもこのお話で肝心なのは
それぞれが正義に対する真摯さを持ちながら
お互いの想いを大切にしたいと思って
行動しているってところですね。

無頼な攻様の中にある繊細で優しい弱さと
几帳面な受様の中にある豪胆な強さの
二面性が効いていてとっても良かったです。

今回は3本の番外編が収録されています。

【信じてないからキスをして~違う横顔~】と
【ニアミス】は雑誌掲載作ですが、
【じてないからキスをして~違う横顔~千条編】は
初出で【違う横顔】の逆バージョンです。

【違う横顔】は対になってるとこが楽しいですし
【ニアミス】は既刊『甘えてください』との
コラボ作になります。

偶然×偶然=コラボ♪なら
他のキャラにもウロウロして欲しいです。

今回は本作の番外編を楽しむため
コラボ作の二人のお話『甘えてください』を
おススメさせて頂きますね。

3

ヘタレ刑事にツンデレ検事の続編

信じてないからキスをしての続編が登場です。
捜査中に怪我をした加倉井に怪我の療養と言われ
誘われて二人で旅行に行き、そこで殺人事件に遭遇。
第一発見者として捜査協力をするかと思っていた
加倉井が、関係ないとそ知らぬふりを・・・
いつもなら真っ先に事件を捜査する加倉井なのに
遺体を見た後は何故か頑なまでに係ることをさけ、
千条にも旅行だから係るなと、らしからぬ発言を。

相変わらずのツンデレ受け様ぶりに萌えますねぇ~
それに、今回はまるで恐妻家のヘタレ旦那のようで
微笑ましい様子もあったりして楽しめますし
攻め様の相手の心を守ってやりたいって言う思いや
受け様も同様の思いを強く持っていて二人の同性故の
愛情の示し方がすごく伝わる展開でした。

旅先での事件は昨今の世の中でも痛ましい部類の事件で
心を締め付けられる感じがしましたが受け様と攻め様の
心の強さと正義、そして優しさを感じる事の出来る
ストーリー展開でした。

後半のショートストーリーは同じ展開の
攻め様視点と受け様視点の「信じてないからキスをして」の
短編二編ですがこれは・・・もう甘いですねぇ~
普段のクールでツンデレの受け様の可愛らしい様子。
そんな受け様が見られてご機嫌な攻め様です。

ラストの短編「ニアミス」は
著者の既刊「甘えてください」の琴川と鳥海が
脇役として出てきます。琴川の変わらない不運に
思わず涙が!(笑)
そして加倉井のなんとも言えないお粗末さと
何処にいてもどんな時でもさすが千条さんと
思えるストーリーです。
個人的にとても好きな作品です。

5

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