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表題作禁断の罪の果実

アルフォンス/フランス貴族の伯爵/28才
高森真人/協力機構のボランティア教師/25才

その他の収録作品

  • 浜辺の歌
  • 陽だまりの果実
  • あとがき

あらすじ

地位や名誉など、すべてを持つが故に鬱屈していたアルフォンスは、フィジーで教師として働く高森真人と親しくなり、彼の屈託ない笑顔に恋心を抱くようになる。だが想いは受け入れられないまま、真人は事故で意識不明となってしまう。半年後、奇跡的に目を覚ました真人はすべての記憶を失っていた。アルフォンスは気持ちを抑えきれず罪深い嘘を彼に告げる。「君はわたしの恋人だ」と――。書き下ろしSSを同時収録。
(出版社より)

作品情報

作品名
禁断の罪の果実
著者
いとう由貴 
イラスト
みずかねりょう 
媒体
小説
出版社
心交社
レーベル
ショコラ文庫
発売日
ISBN
9784778112158
3.5

(22)

(4)

萌々

(8)

(7)

中立

(3)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
3
得点
76
評価数
22
平均
3.5 / 5
神率
18.2%

レビュー投稿数3

金髪美形伯爵×甘えん坊癒し系黒髪の記憶喪失もの

いとう先生を追っかけてた時に読んだ本。なんだか懐かしくなって再読。
なぜかわからないけど、すごく好きで 何回も読み返している作品の一つ。
電子本でgetしてしまってみずかね先生の挿絵がないため、
ちかぢか紙でgetしよう・・

フィジーとフランスが舞台。
登場人物は少な目。
アルフォンス:伯爵。フランス革命前からの伯爵家生まれ。お金ありすぎて
 人生うんざり状態でフィジーの別荘にとんずらしている時に受けさんに
 会う。金髪美形。
真人:日本で小学校教師やってたが学級崩壊で教師できなくなり、
 ボランティアでフィジーへ。明るく前向き。
真人の先輩:建築家。真人と交流があり、真人を心配している。
あと真人の父親(くず)がちっぴり出てくるぐらい。

人生うんざり状態だったアルフォンスが、フィジーで出会って
真人のポジティブなところの影響で、人生楽しめるようになっていく
過程が好き。
一旦真人からは断られちゃうけど、友人として関係を続けようと
できる大人なところも好き。
意識が戻ってから、ちょっと甘えん坊風になってる真人と
それを溺愛でろ甘しているアルフォンスも好き♡

半年も意識ないのに自宅で療養させんなよ とか
どこにいるのかわからんくせに家売ってまでフィジーにくるな とか
色々突っ込みどころはあれど、
はらはら きゅうきゅう切ないこの本がやっぱり好き~
と実感した再読でした。なんかツボ踏んでるんだろうなあ。

2

健気な伯爵がかわいい

記憶喪失モノというだけでも切ない予感はありました。やっぱり切なかった!
記憶を失う前に一度告白して攻め様は振られてしまうのです。でも、振られ方もすごく健気。友人としてなら、という受け様の言葉に友人でもいいから、と必死で我慢してよい友人であろうとする攻め様。最近読んだものに拉致凌辱当たり前の強引俺様攻めが続いていたので、心洗われるような健気さに思えました。
意識を失い寝たきりになった受け様をかいがいしく看病し、意識が戻った後も無理に迫ることはせず、ひたすら受け様が心を開いてくれるまで健気に尽くす攻め様。そんな大型ワンコのような伯爵様に萌えました。
対する受け様もすごくいい子です。もともと健気でいい子なんですが、記憶喪失後にやや幼くなって甘えたり拗ねたりするのがかわいらしい。
嘘が発覚する前の二人の蜜月が甘くていい感じでした。

そのあといろいろあって、本編終了後の「浜辺の歌」と「陽だまりの果実」もまたあま~い。どちらも優しい性格のカップルなので、甘い二人を読んで脂下がりました。
なかなか好きなお話。

0

愛するが故の悲しくて愚かな嘘

新装版での文庫再販書籍になります。
小さな島でボランティア教師をしている受け様と
全てに恵まれ過ぎて、全てに興味を無くしまるで
人生にリタイヤしてしまったかのような攻め様との
センチメンタルなラブストーリーです。

受け様は最初に攻め様に出会った時には
あまり係りたくないと思ったのに村人からの願いで
自分がお屋敷にご機嫌伺いに行くようになり、
次第に二人の間で友情が芽生えて行くようになりますが
それは受け様で、攻め様は受け様を欲しいと願うように
そして受け様に告白をしますが受け入れてはもらえない。
でも友人として付き合う事は許してもらえて・・・
そんな中で受け様が事故に遭い、瀕死の状態になる。
そして日本で不遇な扱いを家族に受けていたと知り
攻め様は自宅で受け様を献身的に看病することに。
そして奇跡的に数か月後に目を覚ました受け様は
記憶を失っていて、攻め様は罪と知りながら二人は
恋人同士だと告げてしまう。
でも、攻め様は受け様に無理強いすることも無く
受け様がもう1度好きになって恋してくれるまで待つと。
そんな攻め様の献身的な愛と優しさにいつしか受け様は
攻め様を愛するようになるのですが皮肉にも記憶が戻り
受け様は、動揺しすぎて攻め様を嘘つきと詰ってしまう。
そこから攻め様の盲目的な狂気に近い執着が始まる。
でも、受け様は籠に閉じ込められる鳥のような扱いをされても
攻め様を嫌う事なんか出来ない自分に気が付いて
でも一旦逃げようとした受け様の愛を攻め様は信じる事が
出来なくなっていて・・・愛しているけれど二人ともダメに
なってしまうと受け様は攻め様から離れる事に・・・
攻め様は失ってしまった最愛の人を思い、
でも今度こそ生きる気力を失ってしまう。
そして・・・受け様が攻め様の元に帰ってくる・・・
互いに消えないわだかまりを残しつつ、でも離れることなど
出来ないと・・・

かなり一途な攻め様なんですよねぇ~こんなに愛されているなら
嘘なんてつかれたっていいじゃないって思うくらい健気です。
攻め様が受け様が目を覚まさなかった数か月の間がとても
幸せだったと言うセリフはかなり染み入る言葉です。
攻め様の受け様に対する愛情が全て詰まっているようでした。

ショート2編は受け様が自らの意思で攻め様の籠の鳥に
なってもいいからという思いで帰って来てからの話と
受け様に逃げられた事で心に不安と傷を負った攻め様が
しだいに受け様の愛を信じられるようになっていくお話です。

4

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