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体の弱い十和子という妹を持つ兄の良時。
妹の入院先で知り合った隣のベッドにいた密。
この兄弟の三角関係は、ひょっとすると十和子を主人公にして、十和子目線で良時と密を見た展開になったとしても、充分に読ませる話になったと思われるものでした。
決して十和子が自己犠牲の元、密と結婚したのではなく、自分の望みとして彼と結婚してる。
密は、叶わぬ想いを義理の兄弟となることで絆をつないでおこうと考えたのではないだろうか?
十和子は、それを知った上で密と一緒になっている。
だからこそ、良時が妻の不倫で離婚したのをきっかけに、もう密を良時に返してあげよう、
密を良時にあげようと、決意したのではないだろうか?
そんな、主人公達にそれぞれ妻(元妻)なる存在がある話しであるために、とても女性の存在が大きな重要性を占めている。
しかし、主人公達は43歳。
出会ったのは、小学校の時。
それだけの長い時間を使って相手を好きになり、そして叶わぬ想いを封じ込め、それは中年にさしかかっても継続していて、女性が彼等の気持ちに決着をつけさせるために引導を渡す。
何と、男というのは不器用で純情でかわいらしく憎たらしい生き物なのか。
そして、女性はどんなに強いんだろう。
そんな印象も受ける物語でした。
今回は登場人物が中年、そして女性の存在が大きく、独特な雰囲気があるのだが、
その根底は43年という中年であっても青臭く、恋というのはいくつになっても変わらないものだと、抱えるものが長すぎた為に余計に青く感じるのでありました。
自分的に、実はこの作品、作者さんの今までのなかで一番好きな作品であります。(本当は神をつけようかとおもったくらいに)
ちょっとひねくれてるかなwww
…の、つっこみから、入りました。
期待して待っていた分。っていうか、タイトルの感じで
is in youの関係?新聞記者、そうかーって思っていたから。気づくの遅かったんですけど。
まあ、なんていうか、救済措置というか、is in youも読み返したくなるような、そんな感じ
まったくもって一束や先輩の名前は出てこないのですが、ニュアンスでね。
まさかの左の人が右に!!!!!!!!っていう。でも、小学校5年の頃からアラフォーまでの
長くて山あり谷ありの人生もおもしろいな、と。最後は結局おっさんになってから
一生となりにいて歩くのかなぁ、とか。
密がこんな口悪いんだけど一途な人だったなんてなぁ、と。
アラフォがヒトリが食器洗って一人がアイロンかけるとこなんて、ほほえましいったら。
なんていうか、ミチさんって、大人の男かくの上手なんだよなぁって改めてしみじみ。
シュガーギルトがよみたくなったもの。
一生そばにいたい人に出会って、でもその人と一生一緒にいるためには
どうしたらいいか、そんなことを考えた結論決断は、ある意味清清しかった。
ソファのくだりは、だいすきで。二人が一緒にファーストクラスで旅行するとこが、みたい。
病弱な妹が取り持つ縁なんですよね、でも取り持つ予定が両親を安心させる為に
攻め様の妹は受け様との結婚を決めてしまう。
受け様と攻め様の妹は子供の時から病弱で一緒に入院生活を過ごしたまさに同士
病気の辛さや弱さ、意地っ張り具合も全て理解しあえるような仲なんです。
妹を中心に受け様と攻め様も仲良くなって、いつも3人でいるのが当たり前に
でも、受け様の心の中では叶わぬ思いの葛藤があったんですよね。
そしてそれを攻め様の妹は全て知っているのに、受け様の為にはダメだと
言わなければならないのに、病弱な自分に心を痛ませている母の喜ぶ顔を見た時に
受け様の覚悟を受け入れ、利用してしまう・・・
受け様は攻め様を好きなんですよね、でも無理だと知っているから、でも少しでも
いつでも傍にいれる事が許される場所を求めてしまった。
攻め様も、妹を愛してる受け様が好きで、受け様を愛してる妹が大切でいつまでも
子供の時と同じような関係を望みながらもままならない思いに、歪な関係を正すように
攻め様も結婚して、形だけは妹夫妻と、兄夫妻と言う形で過ごしてる。
でも、その均衡が崩れる、攻め様の離婚なんです。
そして妹も、両親が共に亡くなった事で、受け様を自分から解放してやろうと・・・
受け様も攻め様も既に40を過ぎてて、でも、受け様の執着にも似た思いは
今も変わらずに続いているんですよね。
妹も受け様も大事な攻め様は、二人の離婚話に困惑を隠せない。
結婚する時も、心の底から喜べなかった攻め様なんですが、思いを形にする事すら
考えていなかった攻め様。
今更の展開のような気もするんですが、本来のあるべき形だったんだろうと
最後は思える内容になっていたと思える作品でした。
でも、好き嫌いのでる作品だろうなぁ~とは思いますね。
全てが妹を中心に動いているストーリーで、比重が高すぎる感じがしました。
短編が4編収録されていて、二人の大人になってからの恋心みたいな雰囲気が
楽しめるお話もあります。
一穂ミチさんの小説は始めて読みました。
表紙の雰囲気に惹かれて購入してみましたが、中を読んで吃驚。
これまで私が読んでいたBL小説は受けを主軸(視点)に物語が展開しいくものばかりで、一変してこちらは攻めの良時を主軸に描かれていて、最初は入り込めなくて大分戸惑いました。
けれど作家さんの技量と、この物語は攻め視点でなければこれほどの苦さを味わうことが
出来ないお話だったので、中盤辺りからは慣れて読めるようになりました。
文体はさらさらとしていてとても美しい。
中身はさっぱりとした大人の、子供みたいな苦い恋愛。
非常によく合わさっていると思いますし、読みやすかったです。
ただ、時間軸がころころ変わる為、頭が時々ついていかなくなる時がありました。
章ごとに区切らず、一本丸ごとを描ききるのは凄いと思いますが、その分物語に入り込みにくかったです。
そして互いに何故好き合ったのかという描写も薄いので勿体ないなーと。
現代の商業誌で、こんなにもほろ苦くさっぱりとしたBLを読めるとは思ってなかったので、非常に嬉しく、楽しめました。
兄妹と密(幼馴染)の物語。
歳も歳だし性格もあるのでしょうから、こんな感じなのでしょうが
甘甘好きな私には個人的には物足りなかった。
それでも、お互いを想いあっているのは伝わってきました。
ソファの話はニヤニヤできて良かった。
妹、十和子の視点の短編があったら面白かったかも。
