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表題作二重螺旋外伝 灼視線

カリスマモデルの長男 篠宮雅紀
弟 篠宮尚人

その他の収録作品

  • 追憶
  • 邂逅
  • 視姦
  • 睦言
  • あとがき

あらすじ

祖父の葬儀で8年ぶりに再会した
従兄弟・零(れい)と瑛(あきら)。
彼らと過ごした幼い夏の日々、そして尚人(なおと)への
淡い独占欲が芽生えた瞬間が鮮やかに蘇る──「追憶」

高校受験を控えた尚人と、劣情を押し隠して
仕事に打ち込む雅紀(まさき)。
持て余す執着を抱え、雅紀は尚人の寝顔を
食い入るように見つめる──「視姦」

雅紀をモデルの道に誘った、加々美(かがみ)との
出会いを描く「邂逅」ほか、書き下ろし全4編を収録した、
待望のシリーズ初の外伝が登場!!

(出版社より)

作品情報

作品名
二重螺旋外伝 灼視線
著者
吉原理恵子 
イラスト
円陣闇丸 
媒体
小説
出版社
徳間書店
シリーズ
二重螺旋
発売日
ISBN
9784198634254
4.2

(29)

(14)

萌々

(8)

(6)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
5
得点
121
評価数
29
平均
4.2 / 5
神率
48.3%

レビュー投稿数5

兄の思い

シリーズ外伝、1冊まるまる篠宮雅紀。
4編入ってます。
友の勧めもあり先に本編を読破して良かった。
家族がひとつだった頃、夏休みの思い出、篠宮の実家の雰囲気、雅紀の頭ひとつ抜けた感じがよくわかる作りでした。
雅紀のターニングポイントになった加々美との出会い編。
加々美との出会いはもちろんでしたが雅紀の高校時代の友達、彼らの存在に救われます。
残りの2編は尚人への思いがぎっしり(笑)
この2編、時折入る尚人視点に気を削がれます。
真の雅紀が書かれた話だったので雅紀視点を貫いて欲しかった。
そこのところが残念です。

2

値段と内容がマッチしてません

全編雅紀視点で書かれてます。
大好きな二重螺旋シリーズの番外編という事で手に取りました。
正直この内容で1,470円は高いような気がしました。
雅紀の尚人に対する執着は本編からすでに伝わっていますし、あまり新しい事もなかった印象です。ただ『業火顕乱』で登場した従兄弟達の話が聞けた事はちょっと嬉しかったです。従兄弟も従兄弟同士仲が良いところがツボだし、尚人と仲良くなりたいと思った零や二人で出かけたことに嫉妬してしまった雅紀にも萌ツボを感じました。
あとは加賀美と雅紀の出会いの話も新しかったですね。ツボはあまり感じられませんんでしたがw

2

兄弟相姦×禁忌

本編を読まずしては開いてはいけない作品かも。
この作品だけで読めるのかと言われるとどうなんでしょうか・・・
私はこの作品を読みたいが為にシリーズ読破に走りました。
『二重螺旋』の長兄雅紀視点のお話が4編。
『追憶』---雅紀が尚人が生まれたときから実は溺愛していたお話とか篠宮家のお父さん、慶輔        がどのように子供達を見ていたのかというお話。小さいときから妹は可愛くなかった。
『邂逅』---モデルにスカウトしてくれた加賀美さんとの出会いのお話。高校生の雅紀が垣間見れ       るのと雅紀にも番犬‘Sがいたんだな~と、ほくそ笑んでしまっったお話。
『視姦』---尚人に対する欲情を自覚しながらも一線を越えてはいけないと頑張るまーちゃんのお         話。尚人に優しくしたいのにきつくなる自分に自己嫌悪したり。居直ってからの雅紀兄ちゃ        んからは考えられない程殊勝なお話です。
『睦言』---尚人と雅紀のイチャイチャのお話。
       全部丸ごとイチャイチャでもいいよ!と思いましたがいかに雅紀が小さい頃から尚人を特       別視していたかが読めて良かったです。
       結局無自覚に尚人をずっと愛していたと。
『二重螺旋』自体がテーマが重いので地雷だらけかと思いましたが
雅紀が尚人に気持ちを告げて心身共にラブラブになってからは雅紀もこれでもかって
くらい尚人一筋で、この2人の愛があるからとても愛おしい作品として読めるのだと
思います。
吉原先生の文章が苦手というかたもいらっしゃるみたいですが、個性があってとても面白い
文章を書く作家様だと思います。
最後に円陣先生のイラストが眼福です!!

2

まーちゃん視点です

まず最初に装丁の事。
chara15周年記念作品として「二重螺旋」が選ばれたのは、そしてその中でも詳しく描かれることのなかった長男の雅紀視点が描かれるのは嬉しいことでした。
お値段も一般書籍並の1470円ですから、過去書籍になった作品もそうであったように、シンプル装丁ではあるかとは思いましたが周年記念であるから、せめて、カラーイラスト集とか付けて欲しかったとか思うのは欲張りでしょうか。

内容は、現在進行している文庫の時間までの部分を
子供時代、モデルになった経緯、尚人への欲情、そして番外編的甘い生活(?)編の4部構成にしてあります。

どうして雅紀が父親に対してあんなにも冷たいのか、沙也加に冷たいのか、尚人を特別扱いするのか、子供時代の話はそれの基礎がわかる話として貴重だったと思います。
デキた子供として長男を愛すべき自分の息子というより、自分の子なのに怖いとか、嫌な子として感じてしまったから、そこから父親と長男の確執は始まったのだと。
性別の違いもあり、女の子女の子した自己主張をし、素晴らしい兄を皆の関心を自分に惹きたい、いわゆる子供らしい傲慢さが満ちた沙也加をうっとうしいと思うのも、
一番下ゆえに要領がよく、自分を可愛がってくれる人は誰なのか無意識に取り入るのがうまい裕太をかわいがらないのも。
その中にあって、一番存在感の薄いのが尚人だったのは、本編の中でも語られてきたことですが、それが尚人が誕生のときに始まりを見せていたということ。
この子供時代の各キャラクターの描写やエピソードは一番の
壊れた篠宮家のほつれはじめを見せる始まりの話として大変に興味深いものでした。
しかし、本編でも思ったものですが、母親の存在感があまりに薄い家庭というのが気になります。
いや、だからこそ崩壊していったのかもしれませんね。

モデルスカウト編は、雅紀が学校公認で夜のアルバイトをしており、その容姿から巷の噂になりアズラエルのマネージャーの、加賀美の目にとまり、口説き落とす話であったのですが、ここでは雅紀の変装ぶりのいらすとが眼福なのかもしれません。

そして、雅紀が尚人に欲情する話。
どうして欲情するようになったのか、本編の中でも触れられていましたが、その延長の話に見えます。
尚人を強姦する前の彼が中学生の頃の話です。

そして、エッチがなかったぶん、こちらで楽しんでいただきましょう的な「睦言」はいつもの、揉んで舐めて噛んで、なエッチで、ごちそうさまなのです♪
まーちゃんの夢を見て夢精しちゃった尚、ってかわいすぎるじゃないですかwww

はしばしに、本編にはない雅紀の気持ちなどもはいって確かに雅紀視点はほしかったものですが、それは本編の中でも容易に察することができる事のさらに上書きのような話であったので、ちょっと、満足かといわれると微妙なラインであります。
子供時代とスカウトの話だけは評価できるかも?
そして、この構成が、この書籍版・記念書籍にふさわしいかも考えてしまうと・・・
通常の文庫でもよくはなかったか?
少しかんがえてしまうところです。
それより、はやいところ、本編続きほしいのですがwwwww

3

執着の強さ

1年ぶりに新刊が出て嬉しいです!
今回は本編の続きではなかったですが、子供時代の回想ではあの父・慶輔が出てきたり、雅紀の尚人への執着もちゃんと描かれていてよかったです。

「追憶」
子供のころの篠宮家が描かれていました。
ほんと子供のころからみんな誰一人変わっていません。
沙也加は相変わらず雅紀一筋、裕太はやんちゃばかりで、尚人は優しくていい子で、雅紀は小6とは思えないほどしっかりしていて大人から頼りにされています。
そして雅紀は子供のころから尚人には執着していて、自分に黙って尚人と一緒に出かけた従兄弟の零くんに嫉妬しているほど。
ほんと誰一人今と変わっていませんでした。

唯一違うのは、父・慶輔の雰囲気というか性格。
父の視点もあったのですが、父は末っ子の裕太が一番可愛いと言っているし、現時点ではちゃんと子供を愛しているように思えました。
本人だってこの2年後に自分が不倫で出ていくとは予想だにしなかった感じです。
ただ父である自分よりも頼りにされているような優秀すぎる息子の雅紀と、古風で頭の固い父親に対してはやはり何か思うところがあるようには描かれていました。
ということは暴露本に書いたとおり、妻子を捨てる原因となったのは彼らにも関係しているのでしょうか。


「邂逅」
加々美さんと雅紀の出会いです。
でもそれよりも雅紀の学生時代に雅紀を本気で心配してくれる友人が結構たくさんいたことに驚きました(笑)
篠宮家でそういう友人付き合いができるのって尚人くらいだと思ってたので。


「視姦」
この話が一番好きです(笑)
まだ雅紀が尚人に手を出していない頃なので、雅紀の精神状態がぎりぎり。
尚人に冷たい雅紀が久しぶりで懐かしいです。
大事にしたいのに劣情が邪魔をして優しくできない、雅紀の葛藤が描かれていました。
食い入るように尚人を見つめる雅紀にニヤついてしまいます。


「睦言」
今までえっちなシーンがほぼなかったせいか今回はラブラブでした。
今はもう二人はラブラブすぎて、尚人があの約束を破ったとしても痛いお仕置きはしないんだろうなあ。
兄弟という背徳感や笑顔なのにホラーのように怖い雅紀とかが好きだったので、それが少しさみしく思います。




2

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