• 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作ここにある、君のおと

旅館の客の脚本家 茜屋
盲目のマッサージ師 竹久祐二

同時収録作品青春かくも青く

赤石 了 大学生
硯 亜雄 高校生

その他の収録作品

  • 描き下ろし
  • あとがき

あらすじ

脚本家の茜屋は悩んでいた。
恋愛ドラマのいい展開が思い浮かばない……どうしたもんか、とカンヅメにやってきた温泉宿で、目の見えないマッサージ師・竹久と出会う。
不自由でも、明るく笑顔が可愛い竹久。捨て犬・ユーゾーも加わり、ラブ急展開…!?
「目には見えない大事な感情」を勇気を出して声にして伝えたい…ぬくぬくBL?

(出版社より)

作品情報

作品名
ここにある、君のおと
著者
元ハルヒラ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
リブレ
レーベル
ビーボーイコミックス~BE×BOYCOMICS~
発売日
ISBN
9784799711866
3.8

(73)

(21)

萌々

(28)

(18)

中立

(3)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
13
得点
274
評価数
73
平均
3.8 / 5
神率
28.8%

レビュー投稿数13

(わたしは)泣けます

電子書籍を利用することが多い私は、評価が高いことは知っていても、試し読みだけではまどろっこしいだけのこの作者さんの作品を買おうという気になるにはかなりの時間がかかりました。
あまりに暇を持て余した週末に「マウリと竜」を読みその雰囲気に圧倒されて次にこの作品を購入しました。(この時点で作者にハマっております)
一読目はサラサラと読み終え、何か気になるためその後も数度は読み返しましたが、毎回に泣いてしまいました。じんわり、しっとり、ゆっくりと優しさと健気さがジンジン染みわたります。
私にとっての読んでいて毎回に涙してしまうBLコミックは雲田はるこの「野ばら」です。そのお話は同性愛の困難へのためらいが涙させましたが、この作品はその点については言及していませんが、それと同様に毎回に泣いてしまいます。恥ずかしいので家族がいる時は読めません。
カップルの一人である視覚障害の人物が強く健気に描かれています。彼をとりまく温泉旅館や温泉町の人々が皆やさしくて、とてもよい読後感を残してくれます。
人それぞれに好みはあるでしょうけれど、ぜひ一度読んでいただきたいと思います。
ただ、エロを求める方には面白くないかもしれません。本編はキスどまりです。収録作品もそんなにエロが描かれることはありません。この、もう一編のお話も秀作です。可愛らしい後輩クンにフフッと感情移入してしまいます。

3

ああ、癒されました。

元ハルヒラさんは、絵も話も可愛くて、絶対に読後感が悪い事はない!と安心して読める作家さんです。
どの漫画も可愛くていいのですが、時々「あれ?これBLじゃなくてもいいかも」と思ってしまうのも正直なところ。

この漫画は、男の人でも特に違和感(?)なく読めました。
盲目の受けが皆に大切にされて、それでも甘えずに精一杯頑張ってる姿が好きです。
特にラストのおじいちゃん、おばあちゃんにモテモテなところがたまらない!

あと、読んだ著作には必ず動物が出ているのですが、今回も小さなわんこが出てきます。
これがまた可愛らしい。
絶対上手くいくと思って読んでるので、はらはらもせずほんわか読み終えられました。
ああ、癒された。


でも、これも女子でも話はそう変わらないかも?(禁句です)
ゲイだからっていう葛藤が一切ないからですかねえ。
露骨なエロもないし。
別口でそういうエロを描かれいているのも読んでおりますが、正直エロのない方が好みです。
まあ、BLはファンタジーだから、そういうのがないのもたまにはいいやという感じで!

1

癒し満載の元ハルワールド

執筆のため温泉旅館に逗留する脚本家・茜屋と、マッサージ師・竹久のふんわりラブストーリー。温泉・マッサージ・わんこと、癒しアイテム満載の作品です。
ひとときの癒しを求めて読み始めたら…
やばい。これは号泣モンでした。
何度読み返しても泣ける。カワイイ。めちゃ癒される。萌える。(←これ大事)
どうしよう、もうこれは「神」にするしかないかも。

目の見えない竹久は、人を癒す達人。
マッサージ師という職業もそうなのですが、いつも笑顔で前向きで、彼のそばにいるだけで、周りの人間は(そして犬までも)心が癒されていきます。
一方の茜屋は、職業柄常に締め切りに追い立てられていて、癒されることを求めている男。
ごくごく自然に、茜屋は竹久に惹かれていき…
気が付いたら茜屋は竹久を好きになっているんですが、この流れに全く違和感を感じないのは、「癒す人」と「癒されたい人」という二人のポジションが、分かりやすく描かれてるからかもしれません。

最初は茜屋の一方的な「好き」だけで、答えを求めない愛情。
竹久にとって、人の好意にこたえるのは簡単なことじゃない。
「ぼくにとって「好き」って言葉は 浮かれたあとにすごく不安になるんだ」
という竹久のモノローグは、元ハルさんの作品としては珍しく、一歩奥へ踏み込んだ重たさがあって、胸に刺さりました。

でも、基本はいつもの癒されストーリー。
作品全体に癒しを振りまいてくれるのが、パピヨン犬のユーゾーです。
ユーゾーは二人が拾った捨て犬ですが、こいつがいつも二人の横にいて、耳をすましてたり、二人を見上げてたり、寝そべってたり。そんなコマがたくさん挿入されています。
わんこが一匹加わるだけで、恋しか見えてない二人の世界が、ふわっとやわらぐ。
二人が少しシリアスになりかけると、ユーゾーが横であくびしてるコマが入ったりして、できるだけ角を取ってまぁ~るく、敢えて感度を落して描こうとしている感じです。
ここは好みが分かれるところだと思いますが、そういうふんわりやさしくつきつめない元ハルワールドの空気感を、ユーゾーの存在が絶妙に演出している気がします。

最初は茜屋の「好き」を受け止めるだけで、答えを返せなかった竹久が、自分の気持ちを言えるようになるまでの過程も、とても自然。結ばれるしかないようなお似合いの二人。障害も、この二人なら乗り越えられる、そう思えました。

中身はめっちゃイイのに、表紙が少し地味? 「マウリと竜」が好きな人は絶対好きな気がします。

同時収録の「青春かくも青く」
受けのアオ君がすっごいセクシー!で萌えました。鎖骨までもがイイ…
顔の造作は「ここにある~」の茜屋とあまり変わらないのに断然セクシーに見えるのは、彼の目線の先にあるのが、男っぽいステキな(しかもHな)「先輩」だからですかね(笑)

7

竹久さん、私の肩も揉んでくれませんか

都会の喧騒を離れ、鄙びた温泉街の旅館に泊まり、部屋にマッサージ師の竹久さんが来てくれて癒してくれる(妄想)
茜屋さんがうらやましいです。脚本を書いて、疲れたら体を揉んでもらう。そんな一日。

こちらの作品は竹久さんが盲目のマッサージ師ということで、茜屋さんからの告白になかなかはっきりと答えようとせず、じれったい好きの人にはたまらない内容だったと思います。

目が見える人にはなんでもないことかもしれませんが、目が見えない人にとっては人付き合いも生きていくことにも、きっと様々な不安があると思います。
作品の中での二人のすれ違いはじれったいのですが、表情が見えない相手の胸に飛び込む勇気は相当なものだと思うのです。そしていくら好きになった相手とは言え、自分の知らない土地に行って一緒に暮らすなんて、それだけでもすごいことのように思えます。

また、こちらの作品はとにかく竹久さんが可愛い!!
あの照れて頬を染めている表情に萌え萌えいたします♪竹久さん、私を萌え殺そうとしている…!ぐはっ…(鼻血)受けさんにきゅんきゅんしたのは久しぶりかもしれません。

攻めさんも相手を無理やりどうにかしようとするタイプではなく、
受けさんの気持ちを大切にすることが出来る人だったので、良いキャラクターだと思いました。

そして忘れてはならないユーゾー(わんこ)の存在。二人の応援なんかしちゃって、可愛いな!

7

犬好きじゃないのですが、犬も切ない

犬が苦手なので、表紙を見て購入をかなり躊躇。
でも。ハルヒラさんの作品は読みたいので
かなり遅れて購入しました

脚本家の仕事をしている茜屋は、カンヅメのため
温泉宿を訪れ、盲目のマッサージ師と出会い
好きになる話しです

犬がキーとなっているのですが
別れた彼女が飼っていた犬を
置いていってしまい、彼氏はその犬を
捨ててしまう
その犬をマッサージ師が保護する。

マッサージ師はその捨てられた理由は知らないのですが
犬かわいそうでした

人との繋がりに左右される命

宿なのに勝手に動物泊めて良いのかなど
設定が気になる点があったものの

今回の話はこの犬がいたことにより
人との関わりながら生きること
を見せてくれたきがします

目が見えないことの辛さの部分は
本当に想像がつかないので
辛さを軽くうけとめちゃいけないし
わかったような気持ちでよめないなと
思う部分もあり、この作品を語ることは
とても難しいです

それでも、良い作品でした
目が見えていても見えないこともあるし
目が見えなくても見えることもあるだろうし

色々考えて切なくなってしまいましたが
優しい気持ちになれる作品でもあります

茜屋もっと強くなって、竹久をうんと
幸せにしてあげてほしい

なので是非続編を希望します


短編の青春かくも青く
大好きでした。

短いのに短さを感じさせない時間軸
ハルヒラさんさすがです

靴を投げるのはいけないですけどね
長編で読み直したい作品でした

5

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(コミック)一覧を見る>>

PAGE TOP