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表題作密室の密かな星

近道直純 隣に探偵事務所を開いた元同級生 25歳
鵜飼裕太 探偵 25歳

その他の収録作品

  • SIDE鵜飼
  • SIDE近道
  • あとがき

あらすじ

鵜飼(うかい)の探偵事務所のとなりに新たに探偵事務所が開業した。
相手は高校時代の同級生の近道、通称ちかみち。
近道は鵜飼の抗議を軽く受け流すと、なし崩しに依頼を手伝い、さりげなく居座り始める。
高校のころ、鵜飼はすこしだけ近道に距離を置かれていて、それがすこしだけショックだった。
そんな近道がふたたび鵜飼の前に姿を見せたわけは……?

(出版社より)

作品情報

作品名
密室の密かな星
著者
雨隠ギド 
媒体
漫画(コミック)
出版社
新書館
レーベル
Dear+コミックス
発売日
ISBN
9784403663635
3.8

(173)

(61)

萌々

(58)

(33)

中立

(9)

趣味じゃない

(12)

レビュー数
41
得点
645
評価数
173
平均
3.8 / 5
神率
35.3%

レビュー投稿数41

だんだん面白くなっていく

本棚の奥に眠っていたものを再読。

冒頭〜中盤にかけてはコミカルな探偵ものの要素が強いです。最初の方はちょっとアホの子が入ってる鵜飼がそれでも探偵を続けようとする流れにハマれなかったのですが、鵜飼の過去が明らかになってからはぐいぐいと話に惹き込まれる感覚がありました。

近道は作者の言葉を借りると「よゆうのあるいじわる攻」で、ストレートに感情が出やすい鵜飼よりいつも少し上手なのですが、謎が紐解かれていくにつれて鵜飼に対する並々ならぬ想いを抱いていることが徐々に分かってきます。

絵のタッチや基本的なトーンはほんわかしていて、そこにうまくシリアスな要素が混ざりつつも苦しすぎず、スッと胸に余韻を残していくような話でした。描き方次第ではもっと重苦しくなりそうなストーリーが穏やかに展開していくのが良かったです。

0

もっとヤンデレっぷりを見せつけてくれても良かったかも

 不思議な雰囲気の作品でした。根底に流れている過去からの経緯はかなりシリアスだけど、近道と鵜飼のやりとりは常に軽快で笑えるシーンも多く、温度差は激しめ。鵜飼の幼少期のトラウマは根深くて当然のもので、大人になっても彼がそれに囚われたままでいるのは本当に気の毒に感じました。

 近道もそれをきっかけに鵜飼を好きになったというのは最初、ちょっと強引かな?とも思いましたが、彼も幼かったですから、あの時の光景が目に焼き付いて離れない、自分が僅かにでも救った子のその後が気になって仕方ない、という強い気持ちが再会で膨れ上がった感じなのかな、と解釈しています。個人的に2人のキャラクターがそこまで魅力的に思えなかったため、この評価に留めましたが、話の展開は好きでした。

0

遠回りしたけれど

近道と迂回…もとい鵜飼のおはなし。
雨隠先生の真骨頂、謎解きを主軸にお話が進みます。
コメディとシリアスのバランスが、うまく漫画らしく混ざってていいんですよね。リアリティを追求せずあくまでもエンタメにしてる感じが。

それにしても純粋無垢で不慣れな受けってやっぱ可愛い。それを大事にしたいから突き放したり、でもしきれず構ったりする攻めっていう構図が大好きです。

近道の葛藤の理由がよく分からない。これで鵜飼が死んでたり、例えばその数日間で身体に欠損があったりすれば別ですが助かってるのに、子どもの不可抗力の行いをそんなに重荷に感じなくてもいいのに。数日遅れたとしても発見したのは事実だし。
後悔が執着になってしまって、思い込みも膨れ上がってしまったのかなぁ。二人で幸せに向かえるようになれてよかった。

0

忘れた頃にまた読みたい

雨隠ギド先生の作品は何冊も読んでいますが、
これが一番好きかもしれません。

一冊まるごと探偵・鵜飼と近道のお話です。
子どもの頃に誘拐された過去を持つ鵜飼は、
誘拐時に自分の足に虫刺され薬を塗ってくれた人を探すため、
大学卒業後からフリーターを経て探偵になりました。
ある日、事務所の隣に高校の同級生・近藤がやってきます。

誘拐のトラウマを抱えた鵜飼と、誘拐事件の真相を知る近藤…
好きだからこそ言えないことがある。
でも、どうしても会いたかった。

近藤の気持ちは、彼の難儀な性格によって複雑になっています。
それに比べて明るく優しく前向きな鵜飼。
近藤が鵜飼に惹かれるのわかります。
陰と陽のような2人です。

2人一緒にトラウマという名の小屋を出て歩き出す…
とても素敵なラストです。
密室の星は近藤であり、鵜飼でもあるのでしょう。

また、描き下ろしがとても良かったです。
side鵜飼・近藤、どちらもキュンとしました。
助手?の花籠もいいアクセントになっていました!

0

謎な男近道と可愛くてチョロい鵜飼

高校の同級生との再会物ですかね。

高校時代友達だった近道に距離を置かれていた鵜飼、実は傷ついてました。

再会したら近道が昔はすきだったけど今は好きじゃないって友情のキスを!

近道はただ鵜飼をまだ好きで隣に越してきて仕事を手伝ってた訳ではなかったんですね。

近道は子供の頃に誘拐された鵜飼に遭遇したのにすぐ助けられなかったことを深く後悔しずっと鵜飼がきがかりで高校で再会したら鵜飼が明るく育っててでもトラウマに苦しんでいてまだあの体験にとらわれている。好きで気になって仕方なかったんですね。
普通に高校卒業して音信不通だったのが25歳で行動を起こして隣に越してきます。鵜飼の呪縛を解きたくて。

謎解きのようであり、その間に依頼や二人の関係が深まったり、そしてあの事件の真相へ。

近道が素直に鵜飼に好きだと言わないでチョロいとか思って振り回すのがちょっと。

でも想いが通じた後のラブラブ振りは良かったです。
ライトなようで練ってあるお話ですね。

0

評価迷いましたが…

この作品を読む直前に『犬とつばめ』を読んでいたのですが、この2つの作品は共通点が多いなと感じました。
ただこの作品は『犬とつばめ』ほど重くはありません。
主人公2人がトラウマを持っている事、攻め様が受け様に対して「つけ込んでいる」と自分で感じている事、2人が何年も経ってから再会している事等がその共通です。
2人の心情の深い所を丁寧に描いている作品なのですが、恋愛モノとしての萌となると私には今一つ心に来るものがなくて、評価は中立か萌かで悩みました。
が、『犬とつばめ』でもそうしたのですが、お話はいいと思うので萌評価にしました。

個人的になぜ萌を感じないのかな~と考えてみたのですが、多分、この2作品の主人公達の感性とはベクトルが違うのかなと思います。
主人公達が「カッコイイ」と感じる事に私がそれ程カッコイイとは感じられなかった事、途中で主人公が取った行動の理由が今一つピンと来なかった事が萌を感じられなかった理由かなと思いました。
受け様が慣れていない恋愛に照れるのは可愛いです。普段結構ツンなので余計ですね。
甘々よりサバサバしているカップルがお好きな方向けかなと思います。

0

二人の秘密

雨隠ギドさんの作品は非BL作品も含めていくつか読んだもののハマれなかった経緯があったのであまり期待せずに読みましたが、この作品はとても面白かったです。一冊まるごと表題作で読み応えがあり、最後にちょっと甘めの後日談が掲載されていたのも良かった。

主人公は、幼少期に巻き込まれた誘拐事件を切欠に探偵になった青年・鵜飼。ある日、彼の探偵事務所の隣に開業した同業者は、高校時代の友人の一人・近道だった。日々の事件を解決しながら、鵜飼が暗闇を怖がる理由、近道の抱えた秘密、そして二人の過去が徐々に明かされていき――…というお話です。鵜飼のもとで押しかけ助手として働く有能な花籠くんもナイスキャラでした。

最後の最後、鵜飼が男前だったのが非常に良かったです。受で、可愛いけど、ちゃんとオトナで、男で、そういうの大事だなーと改めて思いました。

0

とても素敵なストーリー

すごくすごく良かった…!!
なんか絵も上手くなっているような。
鵜飼が可愛いしちょろいし、過去の誘拐からトラウマ抱えてるのも胸にくる!近道も過去の後悔から立ち直れてなくてそれでも鵜飼の事好きで側にいるのが素敵。
誘拐場所のプレハブで気持ちが通じ合ったラストも良かった。
しっかりストーリーが作られてて、キャラも個性的で愛らしい。
花籠くんいいわ~。笑
エチの時鵜飼が泣いちゃってるのが色っぽいのなんの!!
こっちも興奮するわ!!
描き下ろしが好き過ぎて何度も読み返しちゃう。

0

きみを照らす星になる

ギドさんの作品の中でも、とても好きな作品。
表紙のふたりの視線が絶妙です。
鵜飼は子どもみたいに無垢な目で近道を見ているのに
近道の暗い目線は下へと逸らされている...
物語のテーマが、巧く表紙にも描かれています。

高校の同級生で、同じグループでつるんでいた鵜飼と近道。
卒業後は音信不通で、今、鵜飼は探偵事務所を開業している。
ある時、鵜飼の事務所の隣で新たに探偵事務所を開いた男がいて
それがなんと近道だったー
ふたりの再会が意味するものとは...?

探偵ものなので、ミステリー仕立てなのですが、
鵜飼は探偵業に向いておらず(笑)、依頼のほとんどが
自然の成り行きで解決していくのが、コミカルで面白い。
近道や高校生の元依頼人花籠くんが加わって
わちゃわちゃと展開する物語の中、本筋として、
少しずつ織り込まれていく鵜飼の”過去”と、鵜飼と近道の関係性に、
読み手はどんどん惹きつけられていきます。

幼い頃、誘拐されたことがあること、暗闇が苦手なこと。
高校時代、近道と仲良くなりたかったのに
近道が鵜飼を絶妙に避けていたこと―

後半にかけて明かされていく鵜飼の過去の真相により、
トラウマは鵜飼にだけではなく
近道にも植えつけられていたことが分かります。
苦痛に顔を歪めながらも、なされる近道の告白、
それを涙ながら、ネクタイを噛みしめるように咥えて聞き入る鵜飼。
ふたりの因果な関係に、切ない気持ちになりました。

事件が解決されても、人生は続いていくことに気づいた鵜飼が
大胆な行動を取って、長い間自分自身と近道を苦しめ、
閉じ込めていた密室から解放するラストが、とても好きです。
特に、星ひとつをふたりで挿み合っているシーンは
ふたりにとって、お互いが星のような存在だということが
ぎゅっと詰め込まれているようで、すごくロマンティック☆
(少女漫画育ちのわたしには堪らない描写でした♡)

SIDE鵜飼のお話では、最後、涙を流す近道に見事持っていかれました。
ちょっと腹黒でヤンデレな近道だけど
いつも暗闇から鵜飼を救ってきた彼の一途さや後悔という名の闇を
今度は鵜飼が星みたいにきらきら照らして、
ふたり仲良く(喧嘩しながらも)生きていってほしいと
願わずにはいられません。

『密室の密やかな星』というタイトルも、とても秀逸。
表紙にしても物語にしても、
ギドさんのセンスが、本当に好きだなあと心から思える作品です。
評価は神寄りの萌×2とさせていただきます!

5

ドラマチック&サスペンス

ちかみちの、鵜飼への想いが痛々しい。好きで、でも自分のせいで鵜飼が苦しんでいるのが辛くて、バレて嫌われるのも怖くて、でも愛していて、感情がぐちゃぐちゃだから行動もめちゃくちゃ。

そんなちかみちに振り回される鵜飼は、探偵としてはへなちょこだけど、強い生き方しててかっこいい!あととても可愛い!自主的に行方不明になって小屋で見つけてもらうシーンは痺れた。ほんと、ハッピーエンドで安心した。

なんか、話が素敵すぎてその後のエロシーンが少し蛇足に思えてしまったな…いやエロも大事だけどね!書き下ろしの、鵜飼が寝てるちかみちに朝食の湯気をふーってやって、ちかみちが「好きだ」って泣くとこ好き。

そしてっ!花籠くん超いいキャラ!花籠くん当て馬になるには面白すぎる…彼主役で普通に推理モノ読みたい!カバー下笑った。

1

むずかしい

この本は、、、
何度読んでもレビューが書きづらいという、
もう、いっそ、
レビューが書きづらいんだって
その事だけ書き残しておくことにした。
全体としては、なんとなくいい雰囲気で終わるし、
絵もかわいげがあって、キライな所はないし、
雨隠さんはつい作家買いしちゃう位だから、けっこう好きなんだと思うし、
でも、
じゃあレビュー書こうとすると、
なんか、こう、キーになるフレーズが出てこない。
とりあえず、このつかみ所のないフワッとしたところが魅力って事で。

4

雀影

セルフつっこみ
で、結局のところ、
ドラマCDの方の感想で書いたように、コミックだと絵に目くらましされてなんとなく気付かずスルーしちゃうけど、意識の底では近道の狡さを許せないって感じているから、モヤモヤがずっとつきまとうのかな。

ただの探偵ものじゃない

この作品中々評価いいなー
読んでみようかなーと
そんな軽い気持ちで購入してみたこの作品。
(しかも中古で買いました)
ふたを開けてみたら、なんで今まで出会わなかったのかと
思うほどに、切なくて、でも幸せな気持ちにしてくれました。

同じ高校に通っていたふたり、
ある日横の部屋に攻めがひっこしてきて・・・。

受けの過去が大事なキーワードとなって進んでいく話です。
ちゃらんぽらんで自由人な受けが
まさかそんなトラウマを持っているとは思わなかったので
暗所恐怖症になった理由が衝撃的で仕方ありませんでした。
その恐怖症をしっていて受けの横で支えてあげる攻め。
一回目はふたりでとじこめられて、
二回目は受けひとりで。
二回目の時に、意識を失う直前に攻めに電話しようとするんです。
そして目が覚めたら、攻めが居て、いつもの部屋に戻っています。

攻めは受けの恐怖症のことをしっているからこそ
色々力になってあげたり、協力したりするのかと
思っていましたが、そんな話ではありませんでした。

ちょっと病んでいる攻めの心情がすごい苦しくて
しかし、すごく萌えさせてもらいました。
ちょっとおかしいくらいに、好き、この言葉で
ヤンデレが好きなわたしは震え上がりました。
いいぞ、もっとやれとw
攻めと受け、それぞれの短い話が最後にあったんですが
そのふたつの話も心をぎゅうって絞られるくらいに
切なくなるような描写で素晴らしかったです。

何回も読みたくなるくらいに好きです。
明るい話ではないので、気分が向上するわけではないけれど
こういう余韻の残る話は今後どうなるのかと
妄想を繰り広げるのが楽しいです。

カバー下も必見です。
活躍する話って、お前もホモになりたいのかと
全力で突っ込みましたw
いや、彼も良いキャラしてましたね、好きです。

1

惜しい。惜しい!!(泪)

ギドさんは「青年発火点」からなんですが、とてもよかったので別の著作も。

探偵大好きだし、キャラは三人ともいいし、話の筋も悪くない!
なのに、何故か入り込めませんでした。
何故だろう。とても好きなテイストの話なのに!
で、気付いてしまいました。
ちかみちくんが、リアルなんですよ。
トラウマを抱えていてもいい。それを隠して余裕ぶっていていい。堪え切れなくて、チュー位してもいい。
ただ、弱い面を最後まで見せないで欲しかった。
頼れるやつが最後の謎解きで崩れる方が良かったなあ。
過程で二人とも年相応というか、同レベルで不安定なんで読んでいてこっちも不安定になってくるのかもしれません。あれ?ちかみちくん年上?くらいの余裕があればなあ。いっそ、先輩設定でもよかったんじゃ?あ、でも意味合いが違ってしまいますね。
一番年下の花籠くんが一番しっかりしているという(笑)探偵事務所の頭脳的にも。

本当、とても好みなんですよ!
もう少し安心して読めたら、神評価でした。
惜しい。惜しい!!(泪)
でも、ギドさん好きです。

0

ギド先生にハマってしまった…

最近発売された青年発火点で初めて知ったギド先生。
ほかの作品も気になり手にとってみたのが、この作品の密室の密やかな星。
ギド先生の受けがほんと私のツボでヤバイヤバイ笑

探偵もののお話。とはいっても二人は高校の同級生。
受けの鵜飼は攻めの近道に高校の時に距離を置かれていた。それが鵜飼にとっては少しショックな思い出であった。
しかし再会して鵜飼は近道から高校のときに好きだったと言われる。

高校の時は交わることのなかった二人の恋は、月日が経って交わるのだろうか。
この続きはぜひ漫画を買って読んでみてください。

おすすめの作品の一つです♪

0

好みすぎる

タイトル買いでしたが、これはあたりでした
とにかく攻め受けが好みすぎます

1話~3話ぐらいまでは猫探したり浮気調査したり病院に潜入したりと比較的明るいです
2話にでてくる「女癖の悪い父の浮気調査」を依頼してくる花籠くんがメイン二人に負けないぐらい良いキャラです
しかも2話はほとんど花籠くんのおかげで解決しています(笑)

二人の過去の出会いは結構ヘビーでした
小学生の鵜飼(受)が誘拐されたとき、誰かが虫にさされ痒くなった鵜飼の足に虫刺されの薬を塗ってくれます。その人(鵜飼は女神と思ってる)を探すために探偵を始めた鵜飼。
実は虫刺されを塗ったのは家出してきた小学生近道(攻)だったんです
それから高校で出会う二人~

まさかの真実。って思いましたけど「やっぱりな・・・」と薄々感じていました
あと近道の「今はもう好きじゃない」っていうのは好きじゃなくて「愛してる」だったことになるほどと思いました
好きじゃないのにキスって・・・と若干引いていたので

個人的には面白かったです
あと花籠くんのスピンオフお願いします(笑)

2

次第に明かされる真実

に、胸が締め付けられていきました。

表紙の可愛らしくもどこかせつない雰囲気そのままの物語だったと思います。

苦しい要素がありつつも、全体の明るいテンポ
(というか、鵜飼のあっけらかんとした性格?)からか、
それをあまり感じさせずに、しかし秘められた真実
(近道のこころの奥)がとても切なく、胸がしめつけられる…そんな作品かなと。

他の方のレビューにもありましたが、
好きになる過程や動機が確かに曖昧なのかも…?
しかし個人的にはそれはあまり気にならず、
殆ど執着のような近道の気持ち、その独白やモノローグが独特で切なく、
本当になんともいえない気持ちに…。

物語が進むにつれて近道が何を考えていたのかが
じわじわと明かされていき、
最後一緒に”トラウマ”を出る時、
この二人はこれで本当に幸せになれるのか、
ようやくちかみちは自分をすこし許せるのかなと思うと、本当に涙が止まらず…。

絵柄は表紙そのまま、シンプル可愛いという感じです。
あとストーリー上、Hシーンはそこまで多くないのですが、
鵜飼がとろとろでうにゃうにゃしていてとても可愛いですたまらん…!

けろりとしているのに、実はどろどろとしたものを腹に抱えた近道と、
トラウマをかかえつつも愛らしくまっすぐななキャラクターの鵜飼と、
その二人の絶妙なバランスがたまらない。

あとこのギドさんの作品は言葉遊びが可愛いというか、
ちかみち(近道)と うかい(迂回)とか、
そういう名前遊びがかわいくてそこも好きです。

私の中で特別な作品です。
可愛いの、切ないのが好きな方には是非一度読んでみて欲しいです。

2

タイトルが読み終えたあとに心にしみる。

決して見やすいイラストではなく
読みやすい運び方じゃない気が勝手にしているのですが
それでも、つい読みたくなる作家さんの一人です。

猫の捜索もする町の探偵事務所。
格好は探偵風なのかマントみたいなのを着ている・・・・
迷子猫の捜索をしながら
事務所に戻ると事務所の横に新たに事務所の貼り紙を貼っている男性と遭遇する

同業で隣同士だなんて!
と息巻いて男性につめよった
その男性はなんと高校の同級生だった。

ギャーギャーわーわ~の展開かと思いきや
とっても切ない幼少期の思い出が底辺にあるお話でした。

探偵、星、同級生、これらを繋ぐものが読み進めるうちに
1つ1つわかってきます。

読みはじめとは全く違った
感情になりました。

見せ方がうまいなーー
だから読みたくなるのかなと
思いました。

3

ぐるぐるぐるぐるぐるこさみん…

このコミックの感想を一括りに私なりに表現すると、
ぐるぐるしてる。ものすっごいぐるぐるしてる。
『舞の海』とぐるこさみんのCMを踊れるくらいに。
※『舞の海』は元お相撲さんですよん。若い皆さんは知らないかも…
♪ぐるぐるぐるぐるぐるこさみん…(関節は大事にしましょう)
話が随分違うところへ逸れて行ってしまったが『舞の海』は何にも関係が無くてですね…

このコミックの主人公二人、とっても★とっても★とっても★とっても★
行動と気持ちがぐるぐるしていると声を大にして私は言いたかったので有ります!
どっちの男も強烈な出来事に出合ってしまった少年時代の過去にじくじくと囚われている強がりなさびしんぼうで有りました!

ぐるぐると自分の恋心に悩んでいる男達二人の姿をねっとりと愛でたい~そんなアナタにお薦めコミックです。

2

何故かわからないけど…上手く入り込めなかった一冊。

なんかなんでだか、
自分にとってはレビューが難しい作品でした。
なんだろう、嫌いなテイストではないのに
上手く入ってこない?というか…
どうレビュー書いていいかわからず、
日々繰り返し読んでしまっていました(笑)。


同じ出来事が別々の意味で
トラウマになっている鵜飼と近道。
二人が再会し、歪んだ近道の恋心を
鵜飼が受け止め、受け入れるまでのストーリー。

受・鵜飼はギドさんのファンタジック味が
つめこまれているように感じました。
探偵コスプレのような形から主義、
あまりにもなウブさやヌケてる性格。
そしてツンデレ照れ顔と萌え要素がたっぷり。
かわいい…んだけど多分、
私は、この萌え要素たっぷりな
キャラに少し引いちゃった部分がありました。
そして攻・近道は鵜飼よりもトラウマが深いのに
それを嘘で隠そうとしてる執着ゆえの腹黒キャラ。
で、読み終わって気付いた。
私ヤンデレも苦手なんだ…。

でも、現在、過去(高校時代)、過去(幼少期)を
うまくからませて展開するストーリーは
しっかりした骨があって読み応えはあります。
トラウマが執着になり恋になるのは
ちょっと強引な気もしましたが、
こういう心理ってあるんだろうなと思ってしまう。
そして、ストーリーの骨はシリアスなのに、
ちょいちょいそこにギャグ調や
かわいい系のデフォルメ絵が入るので
シリアスに堕ち過ぎないのも
読み易い要素のひとつなのだと思います。


私は自分でも理由が分からないほどに、
このお話を未だにうまく
自分の中に受け入れられていませんが、
かわいい絵+ストーリーのしっかりした話、
が好きな方にはヒットする要素が多いと思います。
シリアス要素が多い分、
BL独自のあまあまは最後のほうだけですが、
その分引きたってる気が。

そして、本編はそこまで響かなかったものの、
書き下ろしの「SIDE鵜飼」は
かなり破壊力がありました。
ヤンデレ好きじゃないけど、
これは近道がトラウマ抱えてた設定じゃなければ
こんなにも胸には来ないよなぁ~と納得。

そして、ギドさんの受けキャラの
H時のエロスは毎回本当に
けしからんくて良い。


ただやっぱり本作は、個人的に
読後感が不思議です。
また読み返すかもしれませんが
今はまだちょっと自分にはすんなり来ない。
なぜだ~~~

3

ふわふわとした作風、やわらかいタッチ

鵜飼の可愛らしい明るさとは対照的に、近藤の持つ少し歪んだ愛のかたち。それを押し付けてはいけないと嘘を塗りつけて本質を分からなくする。好きだから近づきたいのに、それは近すぎてもいけない。
近藤は、あのとき鵜飼を助けられずにそのうえトラウマまで植えつけてしまったことに責任を感じているんですね。自分のせいだと思って……仕方が無いことなのに。どうしたって、子供の頃のことですから、こわいと思っても仕方が無いのに。
鵜飼が追いかける幻想が自分のことだと分かったのは、興信所に勤めて鵜飼のことを探しあてたときくらいなのでしょうか。なら尚のこと、考えてしまいますね。
前半よりも後半が好きです。一緒にあの場所を出られたことで、鵜飼そして近藤の心も晴れたのかなぁ。
話数が進むごとにヤンデレ度も増していく近藤はすごく好みでした。

とてもきれいなイラストですし、線ひとつひとつも繊細でキャラクターの過去や設定など面白いと思いました。アルバイトの花籠くんもデキる子で、他にもこの作品を彩るものが作中にたくさんあります。
ベッドシーンでたくさん愛されてとろとろになる鵜飼もすごく可愛らしいです。近藤にめろめろなのがよく伝わってきます。ムッツリ三人衆!

どうしても個人的趣味と合致しなかったのでこの評価ですが、可愛い系が好きな方にはど真ん中ストライクなのでは? と思います。

1

読ませてくれます‼ BL+αの作品としてもオススメ

この作家さん、前作を読んで、絵柄も内容も苦手意識が付いていたので購入を迷ったんですけど、夏目イサク先生の交換ペーパーが読みたくて、結局買ってしまいました。でも、撤回です‼今回の作品で好きになりました。

キャラもストーリーも魅力的でした。特に、キャラの表情が心を捕えて離しません。ちょっとした表情描写で物語を語ってくれます。表情や空気感の表現が繊細なので、心にぐっと来るものを感じました。この作家さん表現力上手だなあと思いました。
暗い陰の過去があり、謎解きのようなストーリーになっているんですけど、こういった1人の人間が救われて成長するお話も好きな方なので、素直にいい作品に出会えて萌も感じました。ラストシーンもとても意味があるシーンになっていたので感動です。キスシーンも魅力的でいいですよ。
読後も、ほのぼのとした優しい気持ちの余韻に浸れます。オススメです。

3

二人の精神年齢

ストーリーと表紙の絵柄、それと評価の高さに釣られて購入しました。
絵柄はふわふわしていて可愛らしかった。
全体的なストーリーも嫌いではなかった。

ただ主人公二人に魅力を感じませんでした。
受けは可愛いし、自分なりにちゃんと考えて行動しているんだろうなと思うんですが、精神年齢低そうで馬鹿に見えました。
攻めも子どもっぽくてなんか好きになれなかった。

3

とりあえずお幸せに!!

夏目イサク先生が大好きで、ペーパー目的に買ったのですがもうどはまりしてしまいました。
絵もキャラクター自体も可愛くってほわあああああなんだこれきゃわわわ!!
とか思いつつ読んでいたら途中から泣いてしまいました・・・wow・・・
それもなんというか「つらい過去」とかに泣けるというわけではなく
なんというか・・・こう・・・・「愛」に泣く的な!?
近道の愛の深さにうおおお・・・
鵜飼のもどかしいような心情にうおおお・・・
極めつけはアフターストーリー!!
数ページだというのに号泣^q^

すごくよかった!!

3

帯のフレーズに・・

読後、表紙をぼんやりと眺めて余韻を味わうのが好きなのですが、作品名の意味がじんわりじんわりと伝わってきて、そして帯のタイトル「ありがとう、また会いにきてくれて」を見たら泣いてしまいました。
雨隠ギド先生の本は過去にも読んだことがあるのですが、読んでいる時以上に読み終わって、思い返す方がブワっと溢れるものがあります。名台詞というか、このシーンでこの言葉の使い方が凄く好きだなぁ~と思い出し、そしてそのシーンを改めて見たくて、またページをめくってしまいます。

スルメみたいに(良い意味です!)読めば読むほど味が出るというか、1度目では見えなかった色々な立場、視点、感情の発見があったりするので面白くもあり、切ないシーンは何倍も切ないです。近道のシーンは特に!
攻めの近道の気持ちは序盤から、鵜飼がすっごい好きっていうのが、ばりばり伝わってくるのですが、嘘を言ったり飄々としていて、掴みどころがないです。
一方、鵜飼は単純・お人好しで困ってる人の何でも屋・・ではなく、一応(失礼)探偵で、とても好感がもてる青年です。

---以下、妄想を含むネタバレと勝手な感想になります--
始めはチカミチ(攻め)の気持ちは分かるけど、行動が謎な部分も多く、鵜飼の気持ちに近かったのですが、全てが分かり近道が顔を歪め、泣きそうになりながら、告白するシーンは、読んでいる私も近道と同じ気持ちになってしまい、凄い顔になっていたと思います(笑)
とても切なくて、一旦、本を閉じて呼吸して、今見たシーンを反芻しながら、本を開き続きを読みました。

なんというか、チカミチは鵜飼を過去から解放してあげたいと思っていたと思うんですが(多分)
でも誰よりも過去に囚われていたように思え、二人が解放された瞬間、一番救われたのは彼だったのかなぁ・・と。鵜飼を守って支えているようで、鵜飼に支えられている感じがしました。
当初、鵜飼を振り回す態度に「こいつッ」と思っていたのですが、いつの間にか彼のことが一番好きになってました。嬉しい意味で予想外です(笑)

なのでSIDE 鵜飼のチカミチの姿を見たときは、ちょっと目頭が熱く・・涙が・・!良かったね!

重たい話になりそうな感じですが、名探偵になれそうなパン屋の花籠君(スピンオフ頑張れ!笑)ブタネコが可愛い~と癒され、彼らのあっけらかんと解決する事件(笑)だけど、事件を通して二人が近づいたり、離れたりして面白かったです。
最後に、彼らの名前がチカミチ=近道⇔迂回=ウカイ=鵜飼と正反対で可愛かったです。

4

強い人弱い人。

ギドさんの余裕あると見せかけて実はヤンデレってのが好き。
モテるのが実は暗かったり、チョロいと思ったら強かったり、人のかわいさがよく出てる。
トラウマがよく描かれるけど、それは大げさなことでもそうでないことでも、人が生きていくって、そういうことだよねって思う。
誰のせいでもない傷で、唯一の人が形成されたり。
あとはやっぱ、いい年した受けが童○って夢がありますよね。
攻めがみんな受けの服とかでスーハーしてそうですよね。
かわいい!!

2

星のモチーフとブタネコ

雨隠ギドさんの作品の中では、一番背景や雰囲気が好きな作品です。
というのも、自分の好きなものが描かれているからです。
一つは星のモチーフ。そしてブタネコ!!

☆柄が、中の表紙や背景や鵜飼の部屋の壁などに頻繁に出てきます。
あまりしつこくなく、さりげなく入っている感じが良かったです。
それと、タイトルと内容とその星モチーフとの一致も良いですね♪
どことなくファンタジックな雰囲気を醸し出していて、ますます私好みでした。

また、もう一つはブタネコ!
冒頭、鵜飼が2匹のブタネコを抱えて出てくる時点でテンションが上がりました(笑)
私は無類のブタネコ好きなのです~。動物はおデブちゃんが可愛いッ♪
しかも目つき悪いやつとか、ブサ可愛いのが愛しい。

内容は鵜飼(受け)と近藤(攻め)が探偵というお話ですが、
ぶっちゃけると探偵の仕事自体は全然どうでも良い感じの方向に書かれていました。
なぜ鵜飼が探偵という仕事をするに至ったか、その理由はきちんと描いてあるのですが、
彼の仕事ぶりについてはお粗末なもので、
作者さんは推理とか事件とかそういうものに重きは置いていないのだな、と思わされました。

それよりも、近藤の過去や二人の心的な描写に重きを置いていて、
二人の心が寄り添っていく過程が見れるところは良かったです。
Hの描写は少なめですが、最後にはおフロH。
ラブラブです♪

3

ひとつの星と君さえいれば

「胸の密室に閉じ込めたおまえを
吐き出すことは二度とないだろう」

この冒頭でもう鷲掴まれました。
何を考えてるんだかわからない男・近道(ちかみち)が
鵜飼の秘密の真相を知っていながら
言えずにいた想いも抱え、というのが
非常にずぎゅんときました!!!

ふざけたような真似をして鵜飼をからかったりするのに
本当はずっと好きだったなんて。
事件など何もなかったように明るく振る舞う鵜飼が愛しくて
暗闇の呪縛から解き放ってあげたくて
でも、一日でも早く助けられなかった罪悪感に囚われる…。
優しくしたいのに、めちゃくちゃにしたい。
楽しかったけど、ツラかった。
相反する感情に胸が締め付けられます。

鵜飼は単純でお人好しで、
本当に探偵には向いていないなぁw
高校時代仲良くなりたいと思っていたちかみちに距離をとられ
傷ついたのを思い出すのが切なかったです。
ちかみちの嘘の中のちょっとした本当を見抜き、
その表情をもっと見たいと思い始めるのは
もう恋をすっとばして愛のような…。

私は受けの処女性には拘らないのですが
この度は良かった…!!
しかもキスもしたことなかったなんて!!
そのちかみちの迫り方が
「今はもう好きじゃないからキスしていいか?」って
ひねくれてんなぁ!でもそれがいい!!

『SIDE鵜飼』、これもう溶けそう…。
ギドさんのモノローグって時々ドッカンとクる。
そしてノリノリな鵜飼のHシーン、キッチリ読みたい!!!
トーストの焼けた香りは幸せだけど、
更にそれを愛おしい長年好きだった相手が持ってるなんて、
寝ぼけているにしても
幸せで泣けてしまうちかみちが…っ!!!

『SIDE近道』もたまんない…。
Hでも少しいじわるなのネ♪
でも聞きたいよね、好きな人のおねだりw
幸せが逃げないように見張ってる、なんてなかなか詩人ですな。

カバー裏、スピンオフ希望の花籠くんですが、
やはりメインの続きが読みたいな…。
花籠くん、ごめんよ!
とっても君はいい味出していたんだけども。
私もパンは大好きだけども。
君がおっぱいにじゃなくて男子にときめくなら良いよ。


誘拐事件は駆け足気味かもしれないけれど、
それを差し引いても繰り返し読む度きゅうきゅうします!!
ものすごく表情豊かなのも魅力的だと思います♪

4

自制できなかったらどうしよう?

鵜飼くんを愛してやまない“ちかみち”×トラウマ持ちの一生懸命青年鵜飼くん

あ~もう可愛すぎる!
ちかみちが鵜飼君を好きすぎて萌える!!
ギド先生の描く人物は魅力的で考え方や発言が名言的です。
絵もストーリーも大大大好きで
シリアスとコメディがうまく織り込まれたこの作品は
文句なく神作品でした!

描き下ろしも2人の幸せな日常が読めてよかった!
読んでるこっちが切なくなるくらい
相手のことを想いあってる2人、
幸せを噛みしめてる2人の姿に…萌えること間違いなしです!

トラウマを克服できたのも近道君の愛のおかげさね(≧∪≦)

スピンオフで是非、花籠君の天才探偵ぶりとラブを見てみたいです☆

2

続編希望

またやっちゃった…。
レビューを見て評価の高さに期待して読んだら、肩透かしを食らうって何度も経験してるのに。
やっぱり前情報なしのフラットな状態で読んだ方がいいですね。皆さんもお気をつけて(笑)


とはいえ、面白かったですよ。主要キャラの鵜飼・近道・花籠の3人も良かったしストーリーも探偵という設定も良かった。
ただ、個人的な感想を言わせて頂くと、過去の誘拐事件やらお父さんが刑事でその事件を担当してたとか、この過去エピソードが余計だったかなぁと。
よくある警察ドラマの設定じゃん(笑)1冊完結のコミックスにいろいろ詰め込みすぎて中途半端な印象だったのが残念です。そんなん抜きで3人の日常とか人間模様とかを中心にしてたら、もっと高評価をつけたと思います。生意気ですみません!

まぁあくまで私個人の好みなので、これだけ神評価がついてるってことは面白いということなのでしょう。

5

ちょっと期待しすぎた

つまらなかったというわけではないのですが、
レビュー評価も結構高くて、期待していた作品でした。
ですが、これは好みが分かれるのではないかと思いました。

私自身、あからさまにゲイっぽい人が攻めの設定が好みではないので、
攻めのキャラに萌えられなかった感じです。

あとは、鵜飼が何故近道を好きになっていったのかがよくわからないです。

なんというか、攻めも受けも、キャラがあまり好きになれませんでした。
話の展開とかもちょっと惜しかったなーという感じです。

でも、萌えるところはしっかり萌させてもらって、
なんといえばいいのか難しいですが、評価しにくい作品です。

4

天井の星がステキです

子供の頃に誘拐された事があり、
それがトラウマとなって暗所恐怖症になった鵜飼。
その怖い経験の中で、唯一の光だった「女神の手」の謎を解くために、
鵜飼は探偵をしているのですが・・・
近道にもはっきり言われちゃてますが、鵜飼、全く探偵に向いてません(笑)
推理出来ないし、とくかくニブイです。近道に対しても。
でも、とにかく素直で一生懸命で放っておけないタイプ。
カワイイです!好きです、鵜飼!!

高校時代同級生だった近道と鵜飼。
どうやらこの時から近道は鵜飼の事が好きだったようですが、
鵜飼にとってトラウマとなっている誘拐事件が、
実は近道にとってもある意味のトラウマとなってしまっていて。
それが二人の関係をスムーズに進展させません。

全体の作品の流れやストーリーはすごく良かったです!
過去に囚われながらも、懸命に頑張ってる鵜飼を応援したくなりました。
そして近藤に再会し、揺れ動く鵜飼の気持も切なかった・・・
花籠くんも、いいですね!
彼を絡めて、三人で難事件を解決していく話も読んでみたいです(笑)

ただ、近藤が、どうしても好きになりきれないんです、嫌いではないんですが。
鵜飼に対してとっている行動が、どうも中途半端に思えて・・・
でもこれは私個人の攻め様に対する好みの問題なので、
作品の良し悪しには全く関係ありません(笑)
後半の、二人の気持が通じ合ってからのエッチはすごく良かったです♪
特に巻末の短編2編は「神」でもいいくらい!
すこくステキなお話でした。

2

なかなかかわいいv

楽しみにしていたギドさんの本。

探偵に向いてない探偵・鵜飼とそんな探偵のことを深く想ってるけどあることがひっかかっていてなかなか本気では言えない男・近道。
フツーの恋愛ものかと思いきや、過去の出来事がかなりキーポイントになってて。
鵜飼にとって、それはトラウマで。
暗所恐怖症みたいになってしまってる部分があって。
それとは別に近道との関係においてもちょっとしたトラウマというか傷ついた過去があって。
それなのに、近道が「好きだった」とか過去形で話すから混乱して。
近道に振り回されてドギマギしてるような鵜飼は可愛かったです。
一方の近道。
高校時代の想いもさることながら、それ以前のもっと奥底の秘密の出来事の方が印象的で。
こういうところに繋がってるのかーと。
きっと鵜飼の抱えていたものより、近道が抱えてきたものの方が大きくて。
その影響を近道が知ってからは更に大きくなって。
だから、素直な告白ができなくなってしまったんだろうな。
それでも、最後に残るのは相手への想いで。
2人でその闇から出てこれてよかったです。
グズグズにされてる鵜飼もいいですが、無意識に近道を幸せにしてる感じの鵜飼もいいなぁ。

3

言葉に出来ないほど良かった作品

 『ありがとう、また会いにきてくれて。』
 ”過去に縛られた””ふたり”の、極上の”再会”ロマンス。
この言葉に魅かれたのと、夏目イサクさんの交換ペーパーに入っていた試し読み?を読んだら気になって仕方なかったという理由で購入しました。

 鵜飼が喜怒哀楽はっきりしていて、読んでいて感情が伝わりやすかったです。
近藤も基本喜怒哀楽ははっきりしていませんが、表情や思考、発言に心がきゅっと、締め付けられるような気持ちになりました。(1度読んで内容を知っているので余計そうなるのかもしれません)

 鵜飼の明るく、少し子供っぽい性格のおかげか、内容があまり重く感じられなかったです。いや、内容は重いものなんですけど、重いまま自分の中に入ってこないんです。それが逆に自分にとっては良かったなと思います。あまり内容が”重いもの”としてこられると私は「うっ」っとなってしまうので…。本来の重みだけがあるような感じですかね。
それでも内容はしっかりとしていましたので、そこに凄いなあと思いました。

 
 この作品は2回通して読むといいんじゃないかな、と思います。内容が繋がると思うし、より深く自分の中に入ってきて、しっくりくるのではないかと…。
内容が繋がるというのは近藤の思考や行動、発言についてです。私は初めて読んだときしっくりこなかった部分があったので…。
途中らへんから繋がる部分、というか分かってくるとは思うんですが、改めて最初から読むと自分の中で内容が一つに繋がってまた面白かったり…。(分かりにくくてすいません…)

 最後にあるSIDE鵜飼とSIDE近道。どちらも素晴らしかったですが特にSIDE鵜飼にちょっと泣きそうになっちゃったり…。幸せなんだな、というのが凄い伝わってきました。

 私にとって、この作品はドストライクでした。ここまで何度も読もうと思ったり、頭から離れなかった作品はなかったです。
もっと詳しく、内容に触れていきたいのですが私は何度これを読んでも文字に、言葉にすることができませんでした。言葉に出来ないほど良かった作品だったのです。

5

なぜかストンとこない、不思議な本。

発売初日に買って、早めにレビューするぞ~~と意気込んで読んだのですが、
もう何回も読んでいるのですが、
正直、掴みきれていない感じがしてならないのです。
(なので、ちゃんとした内容を伝えるレビューは書けないです、ごめんなさい)

難しい内容の本とかでは決してないのですけれど、
この本の魅力を堪能できた!と自信を持って言えない……。
かといって、何言ってるのかよく分からないとか、好きじゃないとかでも決っしてない……。
なんだか、不思議な感覚に陥っております。

最初読んだ時は、
展開がどうも強引な気がするし、ギュッと詰め込みすぎでは?と思ったのです。
過去の話とか、ちょっとうまく出来すぎのような気さえしてました。
でも、
「あんまりよくない」とはどうしても思えず、もう一度読みたくなるのです。
自分が何かを見落としているとか、作者の意図に気づいてないとか、
きっとそういうことに違いない!と、なぜか思ってしまうのです。
だって、
メインのふたりはもちろん脇キャラまでもがとても魅力的で、それがバシバシ伝わってくるし、
ひとつひとつのシーンが(ああ、でも特に最後)、すっごく素敵なんですもの。
愛おしい、ってこういうことかぁ
なんだか、胸の奥の方がじんわりする
鵜飼と近道を見ていると、そんな気持ちになるのです。
そんなに心は動かされているのに、素直にすごくいいの♡と、なぜストンとこないのか……
自分でもすごくモヤモヤ~

でもしょうがないので、それでもいいのかも☆って思うことにします。
鵜飼と近道も、矛盾するような自分の気持ちで揺れていたし、
まだすべてを分かり合ってるわけじゃなかった。
でも、だからこそ、これからの2人の未来がキラキラしているような印象を受けました。
それが分かるように作者はワザと……かどうかは分かりませんが(多分違うでしょうね)、
モヤモヤの謎を解きたくて、
きっとわたしはこれからも、この本を時々開くことになるのだろうなと思います。
自分の読解力の無さがちょっと嫌になりますが、まぁいいや。
この本を読んで楽しむことには変わりないので♪

お恥かしいですが、こんな人もいたよ☆ということで、変なレビューを書いてみましたw

6

江名

茶鬼さん、コメントありがとうございます♪

茶鬼さんに、「何かわかるわかる!」と思ってもらえるなんて、すっごくビックリです☆
わたしが今よりもっとよく理解できずに悶々としている時に、
一番最初にレビューをあげてくださった茶鬼さんも、通った道だったとは……!!
いえ、ちゃんと消化してあのレビューを書かれた方と、
2週間ほど経ってもいまだ未消化なわたしが同じとは思ってませんが、でもほんと嬉しいです~
なんか希望が見えてきた気が♪
時間を置いてまた読むのが益々楽しみになりましたよ~
貴重なお話しが聞けてすごく得した気分です、レビューしてよかった!
ありがとうございました(^▽^*)

茶鬼

江名さんこんにちは

全く自分が思った過程を江名さんも通過されたんですね!とすごくその気持ちわかりました。
確かに1読みだけだけとふ~ん、、ってなって、でも何かひっかかる、で、二度三度と何かあるはずと読んでしまう。
きっと、時間を置いてある日また取り出したときにまた何かみえてくるかもしれませんね。
ああー。何かわかるわかる!って思わずコメントしてしまいました☆

詩的なタイトルの意味もまた素敵

個人経営の探偵をやっている鵜飼の事務所の隣室に、新たに近道探偵事務所が開業した。
相手は高校の元同級生で、当時鵜飼がつけたあだ名はちかみち。
偶然隣室に開業したように見せかけて、実際はわざわざ近づいてきたということが、あとになってわかってくるんですが、そのあたりで、もしかしてサスペンス?と、読む方も身構えてしまいます。
だってイントロ部分ではコメディ路線なんだもの。
ところがどうしてどうして、けっこうシリアスで重たいお話なのでした。
探偵事務所といっても、町の何でも屋さん的なことしかしてない鵜飼。
探偵にはまったく向いていない性格なのに、なぜ探偵をやっているのかという理由と、ちかみちが鵜飼に近づいてきた理由の、原因となる事件は同じもの。
暗闇を異常に怖がる鵜飼が抱えている恐怖と、ちかみちの抱えている罪悪感は、同じ場所で二人の心に深く刻まれた傷だったということが、徐々に明かされていくのです。

飄々として不遜で厚かましい態度かと思えば、まるで親鳥が雛を守るかのように、鵜飼を抱きしめて眠ったり、意地悪な態度をとったかと思えばキスしてきたりと、なんだか掴めない男だなぁちかみち。と思いながら読んでいましたが、すべての種明かしがわかったとき、ちかみちのことが泣きそうなぐらい好きになってしまいました。
明るくて正義感が強く優しいけども、危なかっしくて脆い面を晒している鵜飼は痛々しい可愛さがあるし、とにかくキャラが生きてます。
バランスよくまとまった一冊で、時間を忘れて一気読み。そして読み終えたときタイトルの意味がわかり、またそこでじんわりしてしまったのでした。

5

ふたりで・・・

最初の印象よりは重いテーマのお話しでした。

探偵の鵜飼の事務所の隣に同業者がオープン。
しかも学生時代に友達だと思っていたのに微妙に距離を置かれ、傷ついた過去がある相手・近藤だった。

軽口を叩きながらも鵜飼の事務所に入り浸る近藤。
ふたりで事件(というか雑用)を片付けているうちにだんだんとナゼ近藤が鵜飼の前に再び現れたかが明らかになってきます。

近藤が鵜飼に言う、「昔は好きだったけど、今はもう好きじゃない」

その言葉の裏に隠された本当の気持ち。でも決して言えないと自分を抑する過去のトラウマ。
そのトラウマが鵜飼の暗い過去にリンクしています。

全てを知ったとき、鵜飼が取った方法は。それを知った近藤の気持ちは。
ふたりで一緒でないと抜け出せなかった過去との決別。
抱き合ったふたりがどうなっちゃうかというと・・・。まぁそうなっちゃうんですが(笑)
はじめてHでちょっとてんぱる鵜飼がかわいかった。

根底にシリアスな事件がありながら、それでもさわやかさが失われなかったのは明るいまっすぐな鵜飼の性格と、第2話目の依頼者で、その後度々鵜飼の事務所に顔を出す花籠くん(高校生)のおかげかな。
実は鵜飼より優秀で(笑)子供の自分の話を真摯に聞いてくれた鵜飼が大好きな花籠くん。(ラブではないけど)なにげに鵜飼と近藤のキューピッド役になっちゃってました。
カバー下に自分のスピンオフを熱望する花籠くんが面白かった(笑)

2

密室の

探偵、事件、トラウマ。
なんだか重たい話になってきたぞ。。。な中盤。
過去の事件のトラウマを抱えている受。
その事件を実は知っていて、ずっと抱えてきた闇を知っていることが
こころの重りになっていた攻。
二人の再会から~のお話。
ドタバタの探偵から、過去の記憶もろもろ含め
なんだか重たいな~病んでるな~と思いながらの読み進めだったのですが
最後の最後、巻末の
お互いを想うのシーンに思わず涙が出てしまった。
相手が自分に向けてくれる気持ちが、好意が心地よくて
すごく自分が嬉しいこと。
だから、自分は相手に何をしてあげたい。

鵜飼視点
近藤視点

それぞれから見た、それぞれ
それがお互いに~な部分と、これまでの話と
何度見てもこの場面が好きです。
思ったより、、と思いながらの読み進め、最後にヤラレマシタ。・゚゚(ノД`)
可愛くてしょーがないっちゅーのよ

3

重い愛が好きな方へオススメ。

作者買いです!ギド先生の作品は萌え!という感じではなく、萌え……!!となるネットリ感がたまらないwww

探偵ものなんですが、受けの服装がザ★探偵っぽくそこが可愛いです。ツンデレ・泣き虫・トラウマとこちらの腐心をこれでもかという程刺激してきますw
対する攻め、素っ気ない感じですが読んでいくうちにヤンデレなんだか健気なんだかって複雑な感じなんですが、それもこれも全て受けへの愛ゆえになんですよねー。
依存カップルというかなんというか重い感じがとてもいいです。

エロシーンもガッツリというわけではないんですが、エロさが伝わってくるというか…これこれこうでこういうシーンだな!というこっちで思わず補完してしまう表現のうまさ!
1コマでも充分です!ありがとうございます!って言いたくなりますwww

何度も読み返したいBLです。

5

2人で過去を乗り越える

もはや町のなんでも屋さん状態な探偵の鵜飼の事務所の隣に新しく探偵事務所を開いたのは、高校時代の同級生の近道だった!

最初は依頼者として登場してそのままほぼ助手みたいな感じで居ついてしまった花籠くんをはじめ、周囲の登場人物も魅力的なある意味個性ある面々で、時にコミカルに話がすすむため、鵜飼は過去にあるトラウマを抱えているのですが、暗くて重くなりすぎず読み進められました。
謎だった部分(伏線)が読み進めるにつれて徐々に解き明かされていくので、最後までドキドキしながら読めました!
1度読み終わって、すぐ読み返して、さらにじんわりしました。
余韻の残る読後感。2人が幸せになってよかった!

明るく気丈にふるまう鵜飼のちょっと脆くなる瞬間がほんとぞくっとするほどにたまらない…これは近道がいじめたくなるのも納得w
そして泣き顔がエロすぎる…

そして、花籠くんのスピンオフ激しく希望w

2

暗いかと思いきや•••

あまり期待してなかったのですが泣いてしまいました(笑)


読み始めはポップというか、ドタバタ系な感じで明るいお話かと思ったら、読み進めて行くうちにトラウマだったりが出てきて、意外と暗いお話でした。

でも、鵜飼の明るさやノーテンキな所とかが話をトーンアップしていてあまり重くならず、でも話はしっかりみせる!って感じです。

私はなんと言っても近道!!
彼が切なすぎた~!!!

読み進めていくうちに近道の行動ひとつひとつが切なくて切なくて
2回目読むと2人の心情が分かってまた違った見方が出来ますので2回以上ぜひ読んで見てください(笑)


最後の書き下ろしも幸せいっぱいな感じでとってもよかったー!

5

イケズで天邪鬼には理由がある

ギド作品は、毎度毎度心を鷲掴みにします。
この作品も一度目より二度目、三度目と、読み返すほどに心に染みてくるんですね。
この物語の攻めのちかみちは、とってもイケズな男なんだけど
「その行動にはワケがある」のごとく、よほどの天然でない限り何か理由があるわけで、それにホロっとさせるものである。
主人公の鵜飼についても、明るく優しい性格だけどトラウマを抱え、でも、必死で一生懸命な姿が心を打つ。
主人公二人にとって、それぞれにトラウマだったり罪悪感だったりの、種類は違えど同じ心の傷になり、そしてまた熱い思いにもなっている。
まさかよもやの真実に!
その魅せ方が心憎いでないですか♪

探偵事務所を営んでいる鵜飼の隣の部屋に、高校時代の同級生・近道(通称ちかみち)が越してきて同じ探偵事務所を開く。
当時、同じグループにいたりしていたのに、修学旅行の夜先生に見つかるのを恐れて布団に隠れるように誘ったのに拒絶され、それが鵜飼には結構ショックだったりして、結局距離をおいたまま卒業とともに繋がりはなくなってしまった相手。
鵜飼の元に飛び込んできた依頼を通して一緒に働く中で、鵜飼の暗闇が苦手というトラウマや、その原因となった子供の頃の誘拐事件、そんなエピソードが明かされながら、鵜飼が探偵になった理由はその事件に関わることであり、それにはちかみちも絡んでいたことがわかる。
そして愛を告白して鵜飼の前から姿を消すちかみち。。。

すごくキャラが立っているのはちかみちです!
登場の最初から不遜で傲慢で、とっても嫌な奴って感じの態度を鵜飼にとるのですが、密室に閉じ込められ、暗闇恐怖症で怯える鵜飼に優しくする姿もみせてみたり。
でも、相変わらず鵜飼に意地悪言って、お前のことは好きじゃない、なんて言ってみたりしながらキスをするんです。
読んでいる読者まで、ちかみちの気持ちは一体?ってハラハラしてしまうのです。
しかし、彼もまた抱えているものが明らかにされたとき、キュゥゥゥンって胸が痛くなる!
そうだったのか!って、ちかみちの今までの意地悪が帳消しになるほどに彼の苦しさと愛の深さを感じてしまうんです。
この展開が見事だなって思えるのです。

鵜飼は、散々ちかみちに振り回されながらも見せる、彼のコロコロと変わる表情がとても魅力的で、彼の流す涙に思わず一緒になってウルっと!
精一杯突っ張って、本当は探偵に向いてないって自分でわかってるけど、それでも彼の一生懸命な姿と優しさがとてもいいのです。

そして、もう一人、ユニークな脇キャラを忘れちゃいけませんね♪
2話目で父親の浮気調査を依頼してきた学生の花籠くん!
彼は鵜飼のファンになるのですが、とっても優秀で(w)鵜飼たちがドタバタしている間に、自分で父親を調べてしまう(笑)
彼はいい探偵になるよ♪いっそ彼が起業して鵜飼がつかってもらったらいいとか(爆)
将来の探偵事務所が目に見えるようです♪

ひょうひょうとした人物にぴったりな、ひょうひょうとした絵なのに、エッチシーンの鵜飼の1カットが細マッチョで、おおー!ってなりましたw
何だろう?ギドさんって泣き顔が上手いな~というか、粘り気のある涙が特徴的よね♪
また、今回もいいお話でした。
まったく、、、はずしません!

4

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