いつかやさしく抱かれる日がくるのだろうか――

コミック

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キミの傍でやみくもな夢を見る

kimi no soba de yamikumona yume wo miru

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表題作キミの傍でやみくもな夢を見る

矢ヶ崎隆二,腐れ縁幼馴染で営業 / 行きずりの男
藤田しのぶ,乙女な夢をみる会社のデザイナー 

同時収録作品セトのお店のお客様。

同時収録作品さみしさスパイス

同時収録作品僕と猫と悪魔と日常

同時収録作品空のサウダーデ

同時収録作品4/365の恋人

大和
ひかり

その他の収録作品

  • 僕のこと好きなくせに
  • あとがき

あらすじ

少女マンガのような恋をしたいと願う、乙女思考のデザイナー・藤田しのぶがひっかかる男は、いつもちょっと変わった性癖の持ち主ばかり。
今度こそは!と、夜の街を訪れるしのぶだったが、やはりサイテーな男とカンケイをもち、ケガをしてしまう。そんなしのぶの面倒を見てくれたのは、口うるさく仕事に厳しいため苦手に思っていた、同じ会社で働く幼なじみ・矢ヶ崎隆二で――!?

著者:見多ほむろ

(出版社より)

作品情報

作品名
キミの傍でやみくもな夢を見る
著者
見多ほむろ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
エンターブレイン
レーベル
B's‐LOVEY COMICS
発売日
ISBN
9784047283923
3

(47)

(3)

萌々

(9)

(24)

中立

(8)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
19
得点
131
評価数
47
平均
3 / 5
神率
6.4%

レビュー投稿数19

短編集

短編集と知らずに作者&表紙買いしました。
表題作とあと1つ以外はファンタジーものでした。
クスッと笑えたり少し切なくなったりしながら、どのお話もふんわり余韻の残る読後感で良かったです。

0

不思議なお話ありの短編集

先生の初単行本なのでしょうか。

短編6本。
妖精や悪魔が登場したり、1年のうち4日間だけウミウシが人間に化けて恋人に会う…など不思議なお話がありましたが自然に読めました。

表題作のラスト、とその続編「俺のこと好きなくせに」のいきなり同棲するつながりがよくわからず唐突な感じがしましたが、伏線はあったし、行間で読ませるてことかなと解釈いたしました。

甘さと切なさの中に、ほんのり苦さもあるバラエティに富んだ1冊だった。
透明感のある絵がきれいですね。

0

想いが形になるというテーマの作品集

妖精がテーマの小作品集
夢が有って、可愛らしいお話ばかりでした。
この作品は、どれも可愛らしい心の触れ合い、すれ違いを描写する内容で、BL要素の毒が薄い。恋愛シーンはほぼ無いです。
パンチが弱いと言うのかもしれませんが、ホメオパシーだと、毒は弱いほど効きます。
同様に、この作品の余韻は長く効果が続いて、日常のふとした時に思いだしてしまいます。良い大人の童話でした。幸福感が薄いと感じる寂しい時に読むといいかもしれません。
神評価。
自分の為の読後メモ。

①「キミの傍でやみくもな夢を見る」
②「俺のこと好きなくせに」

藤田しのぶは、ふつうの恋がしたい
でも選ぶ相手、声がかかる相手は危ない変わり者ばかりで、怪我が絶えない

二歳上の矢け崎君は、藤田の幼馴染。いつも藤田君を心配していた。
「球がないところでswingしている」


③「セトのお店のお客様」
妖精が住む町。
セトの夢は、妖精が住む町で店を持つ事だった。

セトの幼馴染、ホテルの責任者が、セトをスカウトに訪れる。
セトには、特別なお客様=妖精が居る。・・多分妖精の恋人。

ここで一番偉い人にしてあげる しあわせにしてあげる
おまえに幸せになってほしくて・・・でもそれは 俺がつくるんじゃないんだな ここにあるんだな
・・と気づいてスカウトを諦める。

④「さみしさスパイス」
お弁当はカレー。
好きな子が傍に居て そのこに好きな飯つくってんだ、こんな幸せなことはないよ。
--あなたが帰ってくるまで、もつ?ていうか、帰って来る?

入院する間のお弁当を待つ人の為に作る話。

⑤僕と猫と悪魔と日常
良い種を持つ人、大蔵陸の話。悪魔は臭いで分かる。
24才の誕生日以降から悪魔が求婚に出現する。
ゲイであることを隠して、お見合い。
悪魔がいうフリを装う事に違和感を感じる大蔵。

⑥「空のサウダーデ」
七色に光る雲の話。
街はずれに住むおしゃべりなオジサンは、もうひとりの料理上手なおじさんと一緒に住んで居る。
オジサンたちは、恋人同士だった。
ルカの失恋。
此の世で一番たいせつなものを探したい
と、出て行ったルカ。

⓻ 4/365 恋人
一年で四日だけ、人の形を得て合いに来る恋人、ひかりを待つ人、大和の話。
ひかりは島に住む人。
ヤマトは旅に来てひかりと出会った。

ヤマトは、・・記憶を失って、人から淡水魚に戻れない
・・ひかりはウミウシの精。
淡水魚と海の生き物は共存できない、そのために人に化けて逢瀬していた。


0

ファンタジー多しな一冊

短編集なのですが、
ファンタジー色強めの一冊のなっております。
表題作は現実的なお話です。
私はこれが一番気に入りました。


男運が悪い藤田はいつも悪い男に引っかかり怪我をしている。
そんな藤田の面倒を見ているのが幼馴染の矢ヶ崎です。

いつも冷たい態度の矢ヶ崎が本当は藤田をとても心配しており、
少しの変化にも気付くくらいよく見ているのです。
本当は少女漫画のような恋がしたいと思っている藤田ですが、
なんど失敗しても凝りません…

キスマークを付けて欲しいと思っていたり、
かなり乙女思考な藤田が憎めなくて可愛いかったです。
矢ヶ崎はツンデレという感じで、
いざという時は恥ずかしげもなくハッキリ伝えてくれる。

とても短いけど可愛いお話で、
もっと続きが読みたいと思いました。

他の短編はファンタジー作品が多く、
好き嫌いが分かれそうですが私は面白いと思いました。

0

こういうファンタジーも描かれているのかぁ

全部で6組のカップルのお話が収録されています。
そのうち3つはファンタジーの要素が含まれるちょっと不思議なお話でした。
この作家さんの作品は今まで単行本を2冊読んだことがあるのですが、ファンタジーのお話は読んだことがなかったので興味深かったです。

表題作よりも同時収録作品の方が好みでした。
ただ、少ないページ数で仕方がないとは思うのですが、どの作品も結構薄味で物足りない感じがしました。
ファンタジー系のお話に関しては、この位の浅さの方がミステリアスな感じがするのかもしれませんが…。

表題作はリーマンのお話なのですが、少女漫画のような恋に夢見ているしのぶの行動が夢見ていることと全くちぐはぐな感じがして、序盤からしのぶに感情移入出来ませんでした。
同じ失敗を何度も繰り返して職場の人達にも心配をかけて社会人としてもダメな彼なのですが、幼馴染の隆二もこんなしのぶのどこがいいのかよく分からない作品でした。
もう少し2人のキャラの魅力が感じられたら良かったかなと思います。

0

何かが始まる手前

「恋咲くポタジェ」を読んで過去の作品も購入。
この作品を選んだのは表紙でアイスクリームを食べていたからです。

何かが始まりそうで始まらないようで実は?という状態が続く話や、告げる前に終わった切ない恋の話、日常のひとコマなどを描いた6つの短編が収録されていました。
ファンタジー的な要素のあるものが多かったです。

「下手な鉄砲数打っても当たらないなら灯台下暗し」という感じの表題作は、わたしにはちょっと微妙でした。「空のサウダーデ」は最後は笑えたけど、途中の曖昧な部分がどうしても気持ち悪い想像しかできなくて…。悪魔の話は悪魔の態度が微妙で伝わって来ず…。
おすすめは「セトのお店のお客様」と「4/365の恋人」です。ぜひとまでは言いませんが、機会があったら読んでみてください。

1

パンチは薄いけど、不思議と魅力的な作家さん。

私はこの本が見多さんの初読み作品なのですが、
なんだか今までにない不思議な魅力を持った作家さんだなと。
これが初コミックスだったようで、
確かに先の方がかかれていたように、
発展途上な雰囲気。
短編集で、色々なテイストのお話がつまっているのですが、
どれもファンタジーの香りがします。

確かに物語的には中途半端で、これで終わり?と、
物足りなさを感じるのですが、
そこさえも味になってるという……

不思議と魅力的で、他の本も読んで見たくなりました。
どんな風になっていくのかなと。

萌というところではほんわかすぎて、今回は「萌×1」
でも他の本にも期待v

2

色々なお話が載っています

「たかが復縁」を読み、作者様の他の作品も読んでみたくなり、今読み始めています。
このコミックスは短編集となっていて、表題作の他にも色々なお話が載っていました。

表題作は、本当の恋、おとぎ話のような恋を追い求めているのに、いつも凄く変な性癖を持った男性とばかり出会うことになってしまい受け様が、とても身近に王子様が居たことに気が付くお話です。
身持ちの緩い受け様は苦手なものの、この受け様は健気で、応援したくなります。
「いつかこんなところじゃなくて白い綺麗なベッドの上とかで やさしく抱かれる日がくるのだろうか・・・」という受け様の心の声、凄く切なくて印象的でした。

表題作と、「空のサウダーテ」以外は、ファンタジックな世界観のお話になっています。
中には切ないお話もあったり・・・でも、短編な分、物語に余韻を感じられ、色々妄想したり想像したり・・・という楽しみもありました。

4

もう少し読みたい

恋咲くポタシェがかなりよかったので、見多先生の他の作品も読みたくなりこちらを購入。
現代ものは表題作だけで、あとはファンタジーチックな作品が多かったかな、という印象でした。
短編集なのでしょうがないのですが、どの作品ももう少し読みたかったなー。

特に表題作は2人が両思いになったところが少し唐突な感じがしていつの間にやら同棲開始していたり、その間の話も読みたいのになーと思ってしまいました。

悲恋ものも1つ入ってはいるのですが、本一冊全体ほっこりする雰囲気に包まれているのは恋咲くポタシェ同様感じました。

2

夢を見る前に

全体的に薄味な印象。
一番おいしいところがスッとぼされている感じ。
故に、ちょっともったいないかなと思う部分多々(´・ω・`)

お話はといいますと、
出会いだ!気合いだ!出会いだ!
運命の相手を見つけるためにはまず行動!
即物的行動が目立つ受。頑張って運命の相手を探すわけですが
引っかかるのは一癖付託せ当たりまえ。
しまいには毎度顔に傷を刻まれ戻ってくる。

もとちゃんと現実見ろよ。
もっとちゃんと近くを見ろよ。

ってなお話でしたね。
最終的にはちゃんとカップリングされて終了なのですが
冒頭に記した通り、肝心の部分が飛ばされてる気がしてならない。
くっつくとこと、最初の合体が一番好きなのに・・(泣

とはいえ、全体的に読後は悪くない印象。
もう少し味が増すとおいしい作品かなと思いました。

4

発展途上

見多ほむろさん既刊の未読ラスト1冊です。
これがいちばん前の単行本らしく、絵も話も今より古いなーという印象でした。

内容は、一言で言えば発展途上、というかんじです。中短編集なのですが、どの話もちょっとずつ物足りない部分があり、でもどの話にも光るものがありました。
表題作は現代物のリーマンカプでしたが、他はすべて外国ものorファンタジー。現代日本が舞台なら舞台設定がおざなりでいいけど、外国ものだったりファンタジーだったりするので余計に説明が足りない部分が目立ってたのかもしれません。雰囲気だけで押し通そうとしたけどちょっと無理があった、的な。
最近の見多さんの著作は舞台がほぼ現代日本で、説明が足りていないところもほぼないので、いい方向に特化されたのだなぁと思います。

表題作のみレビュー。
ダメな男にばかり引っかかるゲイの受け。幼なじみでもある2歳上の会社の同僚(攻め)は、いつもそんな受けを心配し、怒ってくる。あるとき例によって変な男に引っかかり、逃げていた受けは攻めに保護されて…という話。

攻めが受けのことを好きだったんなら、なんでもっと早く告白するなり行動に移していなかったのかと思いました。受けが変な男に引っかかっては暴力をふるわれている、と知っていたのに。身の危険のある受けを放置してまで告白しなかった理由が何なのか書いてくれないと…。

2

淡くてふんわり

表題作品はサラリーマンものですが、それ以外はふんわりしたファンタジーが多い短編集でした。
どれもあまりがつがつしたお話でなく、淡い恋心というものが多くて、ガッツリ恋愛が読みたい時には少々物足りないかと思います。

表題作は恋愛で失敗ばかりの主人公だけど、ほんとに好きでいてくれる人はすぐ側にいるという、スタンダードだけど素敵な雰囲気の作品でした。
ただ、最後がはっきり「好き」と言葉をかわしたわけでなくやんわりと終わってしまったので、これで好きということなの?付き合うことになったの?という疑問は残りました。
その後のおまけでは一足飛びで同居してるのですが、もう少し描かれなかったところの補足をしてくれていたら良かったと思います。
カップリングが好みだったので、フィーリング系ではっきりしたくっつくシーンが見られなかったのが残念でした。

「セトのお店のお客様」
妖精の住む不思議な街を題材にしています。BLという感じではない作品でした。とても雰囲気が良いのに、街の描写が余りに白くてどんな街なのかがわかりにくい^^;
外国なのだということすら、わかりにくいです。
失礼を承知で描くと、ストーリーでなく雰囲気で伝えるスタンスをとるには作者さんの画力が足りていないと思いました。

そのほかにも、人間でないもの同士の恋、悪魔に求愛される主人公、などなど・・・好きなものを詰め込んだという感じの作品集です。
短いからかもしれませんが、説明不足なものも多いと思いました。
不思議なお話が多いので、下手をすると読者が置いてけぼりになってしまう気もします。
ただ、この雰囲気が合う方が読めば希少な作品集なのではないかと思います。
ちょっと変わった作品を読んでみたい時には独特の雰囲気でおすすめです 。

2

はてさて、どうなのか

同人誌の方では、何度か読んだことがある作家さん。
オリジナルはどうなのかな~?と手にとりました。

表題。
攻が受を好きで、だから世話を焼いてきていたというのは匂っていたので、そこは別にハッキリさせなくても、この作品では良かった。
でも、受が攻を好きになるのは、ちょっと唐突かな?とも思わなくもなく。
まぁ「理想が実は目の前に」な話なので、理想=愛でも良いのかな?

その他。
一つ一つが短いので、まとめて。
アンハッピーは、個人的にはあまりBLで読みたいとは思わないので、ちょっと…これで評価が下がったと言っても過言ではないです。
アンハッピーの内容にもよりますけどね、二作品とも(二作品になりますよね?)自分的にはあまりいただけないアンハッピーでしたので。
その他も、ちょっと不思議な世界。
BLとしては異色です。評価しづらいなー

1

不思議な作品集

表題作は攻めも受けもどこがどう好きなのかよく分からないお話でした。
多分攻めはずっと受けのことを好きだったんだろうし、
受けはそのことに気づいて攻めを振り返ったんだろうというのは分かったんですが、
話の起伏が少なくて盛り上がりに欠ける印象でした。
色々とあっさり目です。でもそこに何となくふんわりとした雰囲気も入れつつ。
なんともつかみどころのない作風でした。

そして表題作以外は全て現代的な背景やキャラ設定にファンタジーを練りこんだ作品でした。
ファンタジーは大好きなんですが、こちらの作品にはいまいち入り込めませんでした。
というのも設定が現代社会らしく、世にも奇妙な物語のような感じで日常生活にファンタジーを取り入れた内容だったので、そのせいでファンタジー部分が受け入れ辛かったためだと思います。
絵柄がもう少し緻密で、背景などがファンタジーさを盛り上げるような雰囲気があれば良かったのかな?とも思いました。
決して日常系に不思議な雰囲気を取り入れたり、ファンタジーを入れることが苦手というわけではないです。むしろ好きなほうです。でもあまり乗りきれませんでした。
ファンタジーな世界に読者を浸らせるだけの細かな設定、説明が足りなかったのが残念なように思いました。

2

いつまとまったの?

2歳年上の幼馴染
無口で無表情。
好きなパターン

でも、いつ心が通じたの?
と読み直しを何度もしました
そういう感じも、背景も感じ取れは
しますが、
あえて、しっかり知りたかったなと思いました

昔の思い出もかわいかったので
話の膨らみもっとあったのになと
思いました
思ったということは面白かったからに違いはないので
今後も読んでみたいと思いました

暴力は本当に嫌なので
暴力的な描写はみたくないけど案外
blでは多い。

矢ケ崎の部屋ののバスルームがなぜ
スケスケ使用だったのか
含め矢ケ崎に興味をもちました。

あとがきも良かった。


1

お魚に癒された

最後に収録されているお魚たちのお話が好みでした。
表題作も好きです。

★キミの傍でやみくもな夢を見る★
幼馴染みの会社員×男運の悪いゲイのお話なんですが、
なんでいつも傍で見守ってくれている存在に気付かないんだ……
と、もどかしい気持ちになりました。
まあでも、現実でもよくありますよね、こういうこと。
大切なものにはなかなか気付かない。

そして遠回りしてやっと見つけた本当の恋。
指輪のエピソードも可愛かったし、幸せを掴めて良かったね、
幸せになってほしい、と思う反面、納得のいかない点が!
帯のコピーにもなっている、肝心の「いつかやさしく抱かれる日」が
どうして収録されていないんですかー!?
我が儘で贅沢かもしれないけれど、ここが読みたかったです。


★4/365恋人★ 大和×ひかり
こちらはなんと、化けウミウシが恋をするお話。
1年のうち4日間だけ人間になることが出来て……という、なんだか
人魚姫のような素敵なお話ですよね。
ペンギンが喋ったり、お魚が突っ込みを入れていたり、
ちょっと笑えて和める要素が満載でした。

4

表題作はすきでした

さらさらしたイラストが好きな作家さん。
表紙につられて購入。表題作はまあまあ萌ました~vv
だがしかし、同時収録の短編が多い上に、ファンタジー設定の話が多すぎるので微妙だった…思わず、ふつうに現代物描いてくれたらもう少し面白かったかも…と思ってしまいました。

6組からなる短篇集。

■キミの傍でやみくもな夢を見る/僕のこと好きなくせに
表題作。
会社の同僚同士。
年上の幼なじみ×男運のないゲイ。
恐ろしく男運がなく、殴られたり変なプレイを強要されて頻繁に傷をつくってくる受けを見かねた攻めが、介抱してやりつつ、愛が芽生える話。
無愛想で職場では鬼上司の攻めが、実は昔から受けが好きなんじゃないか…というような疑惑をにおわせる描き方で、いつから好意を持っていたのかはっきりさせないところが逆によかった。焦らし萌。

■セトのお店のお客様
ゆるめのファンタジー。
変な妖精だかモンスターだかがでる街が舞台。
その街のパティシエと、彼を引き抜きにきたホテルの営業マンの悲恋。
営業マンはパティシエに惚れ込んでるけど、片思いのようであえなくフラれるお話。

■さみしさスパイス
6ページのショート。
メガネのオッサンと少年。
オッサンが痔の手術で入院する前日くらいの話なのかな。
少年が少々さびしい様子。

■僕と猫と悪魔と日常
ゆるめのファンタジー。
ちょっと強い悪魔×悪魔に求婚されやすい体質の社会人
ザコ悪魔を追っ払うかわりに自分と結婚しろ、みたいな屁理屈で居候になった悪魔となんとなくうまく行く話。

■空のサウダーデ
おそらく、ゆるめのファンタジー。
幼なじみ同士。
子供の頃、慕っていた物知りのおじさんが、男の人とキスするのをみてしまったのがきっかけで、同性同士を意識したりしなかったりし…の青春群像劇みたいな話。
数年後、幼なじみ同士は再会する。

■4/365の恋人
アニマル変化系のファンタジー。
アニマルじゃなくてフィッシュですが。
人間化したまま記憶をなくして戻ってこなくなった元魚の恋人を追いかけて、毎年、4日間だけ人間化して会いに来る魚のお話。


ファンタジーの設定がとっても緩くて、ちゃんと定義づけられてないので、全体的にふわ~っとした曖昧な世界観の話が多いです。
ファンタジーといえども、その世界観の中でそれぞれ辻褄が合うようにルールや設定があったりすると思うのですが、この作品集に収録されてるファンタジーには厳格なルールとかはないようで、(あったとしても描かれてはいないので)、いろいろ唐突な印象が否めませんでした。
そのゆるさとかがいいのかもしれないけど、読み終わってもよくわからない、すっきりしない感じが、個人的には気になりました。
雰囲気を楽しめってことなのでしょうね。ただ、それにしては1作1作が短いので、雰囲気を味わえるくらいボリュームがないと難しい気もしますが…。
でも、絵と表題作(現代物)は好きでした。今後が楽しみです♪

《個人的 好感度》
★★・・・ :ストーリー
★・・・・ :エロス
★★・・・ :キャラ
★★・・・ :設定/シチュ
★★・・・ :構成/演出

4

予想していたより楽しめました♪

ファンタジーはあまり得意ではない私ですが、
絵柄のせいなのか、なかなか良かったです。

表題作は、“少女マンガのような恋をしたいと願う、乙女思考のデザイナー”
とありましたが、
好きな人に優しく抱かれたいというのは
そんなに乙女思考でもない気がしました。
まぁ、激しく抱かれたいタイプもいるでしょうけどw
遠回りしてしまったけれど、
本当に欲しい愛はすぐ近くにあった、という
灯台下暗し的なお話。
キスもちゅっ程度で終わったのが逆に良かったかもしれません。
でも、描き下ろしとかでラブラブな二人も読みたかったかも、
という我侭っぷりです。すみません。

『セトのお店のお客様。』
子供のころから好きだったセトが
妖精が出るという遠い田舎町で店を開いた為、
自分が継いだホテルのパティシエになって欲しいと
交渉しにはるばる来たボニー。
妖精と言う名のオバケにおののきながら、数日粘ります。
金も地位も、不自由のない環境を作るから戻って来てくれと説得しますが
セトの気持ちは動かされません。
そんな事しか切り札に出来なかったボニー。
どうしても帰って来て欲しかったんだなと思うと切ないです。
妖精と触れ合う、セトの幸せそうな笑顔が心に残りました。

『さみしさスパイス』
たったの6Pですが、これがなかなか色んな妄想を掻き立てられて
楽しかったです!
チキンカレー、ポークカレー、ニンニクカレーって
そんなバリエーションで数日過ごすのはどうなんだろう…w

『僕と猫と悪魔と日常』
悪魔に求婚される設定がまずすごいw
次々出てくる悪魔がラブリーでしたが☆
ゲイな自分を誤魔化して生きていくしかないと思っていた陸は
「気にしないで好きにする。俺の人生だから」と言い切る
人のカタチをしたアクマが羨ましくなり、
乗り気にみせたお見合いを断ります。
アクマに押し倒され、
最後のコマの「普通じゃない恋始まりました」がなんとなく好き。

『空のサウターデ』
町はずれに住むおじさんの家へいつも色んな話を聞きにいくダフィとルカ。
もう一人のおじさんは、焼きたてのゴツいスコーンを御馳走してくれる。
大きくなっても通い続けていたある日、
おじさん達の怪しげに重なる影を目撃していまい、動揺する二人です。
ルカはスコーンを焼いてくれるおじさんを好きだったようですが
振られてしまい…。
何もかも忘れたいんだと言うルカと一度だけ関係を持ちます。
数年後カメラマンになったダフィの前に、髭面&サングラスで現れるルカw
お互い変わったものはあるけれど…。

『4/365恋人』
ウミウシが人間に化けて好きな人に会いに来る4日間。
なんでウミウシ…?w
魚たちの声も楽しかったです。
人間なのかと思っていたお相手も、実はウミウシ…。
恋人同士だった頃の記憶が無くなっても
今好きな気持ちだけで充分。ラストは甘いです。

ちょっと白く感じる紙面ですが(すみません…;)
これからも楽しみです♪
ふんわりファンタジーがお好きな方におススメです☆


6

不思議な作品

多分初コミックでしょうか?
全編をとおして具体的なエッチ表現はありません。関係はあったよね、な程度で匂わせているくらいです。
そして、全ての話が何とな~くちょっとチクっとささるものがあり、切ないのと痛いのとが混在しながらユーモアも入っていたりして、一口で説明できない印象を受けます。
2話目の話は完全に失恋ですもんね。
そして全体的にファンタジックです。
感じるものは、読み手によって様々ではないかな?
自分的には、作品ごとに印象が変わるのですが、作風としてはgateauとかのふゅーじょんさんで出される感じの雰囲気をまとっているような気がします。

表題は、”いつか王子様が。。”な夢を見ているゲイのしのぶは、「出会う→即エッチ→ひどい目にあう」の繰り返しばかりでいつも傷だらけでいるのですが、それでもまだ夢を捨てきれなくて、散々ひどい目にあっている。
彼の2つ上の幼馴染の、なんでも器用にでき優秀で同じ会社に勤めている隆二がいて、彼にかなわないのを少しコンプレックスに感じている。
この彼等がくっつく話であります。
本当は隆二が、しのぶを見守っていたのに、しのぶには見えてなかった。
本当に欲しいものは側にあるのに、見えてなかったんだよ。という展開なのでありますが、
どうして、こうもひどい目に会う男ばかりにひっかりますかね~しのぶ。。。
それに隆二も、気長に待ちすぎだってwww
隆二が出来すぎて、しのぶのダメっ子ぶりが際立ちます。
悪くはない、悪くはないんだけど、何か素直にHAPPYと感じられない部分が自分の中に残ってしまう。

【セトのお店のお客さま】
ホテルのオーナーの息子ボニーが必死で引き止めたにも関わらず田舎の祖父の店を継ぐと帰ってしまったセトを追いかけてきたその街でボニーが見たものは
黒い猫かバケモノのような、この街には当たり前に存在する妖精。
実はセトはこの妖精に会うために戻ってきていたという、
所詮相容れない二人と、ボニーの片思いと失恋で幕を閉じるお話。
ボニーの必死さが切ないです(涙)

【さみしさスパイス】
年の離れたっぽい男性と男子が暮らしている家。
ちょっと男の子はすねてるんですが、それというのも・・・
「痔の手術」って・・・・ひょっとして年上が受けですかーーーー!?
な妄想に萌えたラスト(爆)

【僕と悪魔と猫と日常】
実に摩訶不思議なお話。
悪魔の好きな「いい種」を持っているため、色々な悪魔がやってきては陸に求婚をする。
そんな彼を守っているのは、人型をした悪魔。
陸は大会社の御曹司なんだけど、ゲイであり、それを言えずに何か抱えているみたい。
そんなしがらみもなく、自由きままに生きている悪魔がうらやましいな~と思う陸。
ただ、そんな話なんで、とりとめのなさはこの本の中随一(!?)
萌は?と言われても、悩む。。。

【空のサウターデ】
ルカとダフィはとても仲の良い親友で、町外れのおじさんの家にいってとりとめのない空の話を聞くのが好きだ。
そして、そのおじさんの家にいるもうひとりのおじさんの作るお菓子も目当て。
そんなある日、このおじさん同士のある場面を見たときからルカの態度が変わる。
ルカはこのお菓子のおじさんに恋をしていたらしいのだ。
少年同士の恋愛というより、失恋と、大人に騙されたショックで、思春期をあらわしたかったのかな?
ラストは10年後のルカとダフィの再会で幕をとじるのだが、、、ルカのギャップが笑える。
しかし、BL的恋愛はこの二人にはまだなさそうだ。この将来はオチであって明るく終わらせる為のオマケなのかもしれない。

【4/365の恋人】
モテモテの大和に1年のうち4日だけ会いに来るひかり。
実は・・・という、驚きのファンタジー擬人化もの(?)なのであるが、
ウミウシ・・・@@;
なんたる斬新さよ!!

多分、全部ファンタジーなんだと思います。
キャラ萌えでもない、恋愛というでもない、不思議な中間層にある作品たち。
評価するには、すごくすごく悩みます。

8

この作品が収納されている本棚

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